2006年12月17日

XTC とパートリッジのこれから

 パートリッジの幾つかのインタビューでの発言を、ムールディングのIdea webページに発表された談話と合わせて振り返りました。そうすると、幾つかの想像ができます。私のする一つの想像は、このようなものです。ムールディングは病気であったと言っているのですが、それは、かなり深刻なもので、一時的に生命の危機にあったのではないかというものです。そして、あるいは、パートリッジもそれを知っていて、故意にインタビューでは話さなかったのかもしれません。あるいは、ムールディングにパートリッジに知らせる余裕もなかったのかもしれません。
 ムールディングの病気が何であったのかは知らされていません。更年期障害か知ら。談話では、ともかく、回復している様子ですけれど。XTC の新作は、ムールディングの状態によりますけれど、暫くはないのだろうと思います。この所は、グレゴリーも、糖尿病の悪化で危険な状態になったりと、穏やかな日々ではないようです。

 その後のインタビューでは、パートリッジは、彼自身も作歌を、暫く、していないと答えています。この彼の言葉と、Idea のフォーラムで今話題にされている「XTC ファンは保守的か」という設問が、私の頭の中では、何となく結びついています。
 パートリッジは、アンドリューズとのインプロビゼーション・セッションの発表を控えています。もしかしたら、彼は、これから暫くは、このような即興音楽を活動の中心にするつもりなのかもしれないと、思うからです。ファジー・ウォッブルズ・シリーズでも、「Prince of Orange」を始め、何曲か即興的なものを発表しています。
 即興音楽が、必ずしも、前衛的で革新的なものとは限りません。実際、パートリッジがインタビュー等で挙げている演奏家は、最新の演奏家ではなく既に権威である演奏家ですし。これまでも、同世代で、しかも、同様なポップ音楽のバンドから出発した、シルビアンがデレク・ベイリーと共演したりしているような活動はないようですし。バッドとの共作はありますが。
 けれども、定まった形式のない即興音楽は、理解が容易でもないし、楽しみには遠いことには変わりないでしょう。どちらかと言えば、思索的、内省的になってしまうのではないでしょうか。即興音楽であれば、ライブ演奏でなければなりません。聴衆を入れた場合も、演奏家のみのスタジオの場合もあるでしょう。けれども、それは、多くの方が望んでいるようなステージではないと想像出来ます。

 XTC が、ムールディングの健康で、当面の活動をしないのであれば、パートリッジは、これまでのバッドやブレッグバッドとの共作のようなものか、アンドリューズとの即興音楽のようなものを音楽活動とするのかもしれません。

posted by ノエルかえる at 14:28| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年12月15日

the sally army

 「(The Everyday Story of) Smalltown」の歌詞から、またひとつ。
the sally army は救世軍。 the Salvation Army の呼称です。

Sally Army : wikipedia
posted by ノエルかえる at 16:51| Comment(0) | TrackBack(0) | The Big Express | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

The lodgers

 「(The Everyday Story of) Smalltown」の歌詞には、The lodgers と言う語があります。
これは、下宿人という意味ですけれど、単にその意味ではないと思います。
 ヒッチコック監督で映画化された『The Lodger』(1927年)だと思います。Belloc Lowndes の同名小説を映画化したものです。内容は、切り裂きジャックがロンドンで話題になっていた頃、片田舎のBunting 氏の家に、正体不明の下宿人がやって来て…というものです。

The Lodger : IMDb


『下宿人』on Amazon
posted by ノエルかえる at 13:27| Comment(0) | TrackBack(0) | The Big Express | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年12月12日

Guy- Fawks

 A面5曲目「Rocket from a Bottle」は、ガイ・フォークスの祭りの様子が元になっていると、パートリッジは言っています。11月5日に行われるイギリスのお祭りです。花火を盛んに打ち上げることで知られています。
 この歌詞とメロディに、祭りで歌われる歌から採られた部分があるかどうかは分かりません。祭りの歌も何曲かあるようです。よく歌われるものに、下のような歌詞のものがあります。
「Remember, remember the fifth of November,
The gunpowder, treason and plot,
I see of no reason why gunpowder treason
Should ever be forgot.
Guy Fawkes, Guy Fawkes, 'twas his intent
To blow up the King and the Parliament.
Three score barrels of powder below,
Poor old England to overthrow:
By God's providence he was catch'd
With a dark lantern and burning match.
Holloa boys, holloa boys, make the bells ring.
Holloa boys, holloa boys, God save the King!
Hip hip hoorah! 」
 これは、ジョン・レノンの「Remember」の元になったと知られています。

Guy - fawkes.com

posted by ノエルかえる at 10:24| Comment(0) | TrackBack(0) | Black Sea | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年12月11日

6ペンスの歌を歌おうよ

 『Oranges & Lemons』は、当初、「Sing a song of sixpence」と言う題が用意されてたことは知られています。マザー・グースの歌です。
 それをメモしておきます。

webページ『マザーグースの遊び部屋』から
6ペンスの歌を歌おうよ

 また、「オレンジとレモン」と言うのも、マザー・グースにあります。
webページ「 Nursey Rhymes lylics, origins and history 」から
Oranges and lemons rhyme


 XTCも関連した優れたブログ
sknys - synks


posted by ノエルかえる at 18:31| Comment(2) | TrackBack(0) | Oranges & Lemons | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

Oxo

 『Big Express』のB面一曲目は、「(The Everyday Story of) Smalltown」です。アルバム『Big Express』の核の歌です。パートリッジによるスウィンドンの描写です。牛乳配達の缶が鳴るカタカタと言う音で夜が明け、時計工場が始業し、家中ではなく外の便所で咳き込む声が聞こえる、そんな片田舎の描写です。(スウインドンには、フィリップス社のレコードプレイヤー工場があったのではなかったか知ら)
 この歌詞に出てくる Oxo は、イギリスの食品会社です。固形スープが有名です。1908年のロンドン・オリンピックでは、Oxo 社はスポンサーとなり、選手の体力強化のために、Oxo ドリンクを提供しました。歌詞の中で飲んでいるのは、このOxo ドリンクでしょうか。

Oxo 社、UK

posted by ノエルかえる at 13:50| Comment(0) | TrackBack(0) | The Big Express | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年12月10日

コリンのこれからの展望

 Idea のフォーラムに、12月5日付けで掲載されていた、コリンのコメントを訳しました。
(著作権の問題があれば、すぐに削除します)

こんにちわ、ハンブル、こんにちわ皆さん

 XTC と僕の間、それにぼく自身に何が起こったか、これからの音楽の展望を、どう考えているかを正直に記録する時のようだね。

 最近、深く考えているんだよ、それは、厄介な三ヶ月のことなんだけど。ちょっと、Reggie Perrin みたいだったな。(Leonard Rossiter の小説)

 う〜ん、そうだね、ちがうかな、…、事実はね、この頃、音楽の魅力からちょっとばかり醒めてるんだ。否定はしないよ。それってみんな、この六ヶ月の病気の悪い影響なんだけど、それが、ぼくの精神状態を混乱するのに拍車をかけてさ。だけど、これからの将来に、ぼくの音楽的想像力を決して使わないと言う可能性は、それを耐えるって言うのは、Daunting Prospect みたいだよ。(小説の題 ? 直訳すると、怖じ気づくような眺め:2014/19/1追記 悲劇な見通し) けれどもね、人って、絶対とは言っちゃいけないって思うよ。
 だから、ぼくの音楽の女神がすぐにも帰ってくることを望んでいるんだ。誰かがED のことを言っていたように、音楽に反応してない今の状態は、機能の問題では全くないって、ぼくは確信しているよ。

 XTC のアルバムが暫くないけど、それはぼくら二人ともが、音楽的ひらめきに十分に占められてないからだね、一枚のアルバムを創りにかかるのに適っていると思えるほどのだけど。
…、もっと、簡明に、正直に、以下には書こう。
アンディが、夏以来、ぼくに手紙を何も書いてないとして、元に戻ると思っているんなら、ぼくの方は、立場を変えてないんだけどな。(この部分、written の意味が不確か)
 もしぼくら二人の間に障碍があるとすれば、人は、年齢からくる意固地さって言うだろうな。自分の陣地で相手をフーフー吹いている二人のKingsley Amis じゃないさ。(イギリスの作家)

 ぼくら二人は、歌が成長して外に出る時間だよと突つき出すのでなければ、休むかベッドで頭をぶつかだと言っているんだ。
 『Wasp Star』を作る時がそうだったんだ、基準が落ちてしまってね、十分な治療がいったよ。だから、この所のぼくの音楽の起動力の停止は、警報が鳴り出すほどじゃないって、思っているよ。

 もし、ぼくらが新しいものを作れば、きっといいものになるよ。か、ぼくが作るか、な。

 よしっと、これが、この所の出来事に付いてだよ、みんな。

 ハッピー、セックスマス

コリン

posted by ノエルかえる at 10:07| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年12月06日

能 杜若の河 (River of Orchids)

 (蒲公英の咆哮が聞こえる。蒲公英の咆哮が聞こえる)

ワキ
「ここに来たのは、巡業の提琴奏者です。」
「諸国を巡り、疲れ果てました。そして、今、倫敦に着きました。」

 (蒲公英の咆哮が聞こえる。蒲公英の咆哮が聞こえる)

ワキ
「蛇行するテムズの川、それに架かる八つの橋を俯瞰出来たら、と思うけど。」
「八つ橋の袂に杜若があれば、綺麗だろう。」

 (無我夢中の犬、尾を追って円舞。無我夢中の犬、尾を追って円舞)


「ピカデリー広場に着いた。ピカデリー広場に着いた。
 獅子の像の下、老女が踞っておる。
 鳥の入った籠とコーヒー碗を持っておる。」

 (蒲公英の咆哮が聞こえる。蒲公英の咆哮が聞こえる)

ワキ
「シタリ、シタリと耳朶を打つ。細かな雨でも降っているのか知ら。」
「耳孔に響くこの音に、歩みも止まる。」
前シテ
「私が夢を見ているのだよ。」
「私は鳥売りだった。もう止めてしまったけどね。」
ワキ
「あなたの夢が私の耳に聞こえるのは何故?」

 (ジドウシャを道から閉め出せ、ジドウシャを道から閉め出せ、)


「老女の夢は一滴の雨、一滴の雨、
 その完全な球に閉じ込められて。」
「球の表面は鏡面のように世界を写す。」
「滴は真直ぐに落ちる、真直ぐに。」

 (無我夢中の犬、尾を追って円舞。無我夢中の犬、尾を追って円舞)

前シテ
「お前はクルクル回ってないからね。」


「コーヒーを飲み干し、鳥籠を抱えて消え失せた、消え失せた。」

 (蒲公英の咆哮が聞こえる。蒲公英の咆哮が聞こえる)

ワキ
「耳に鳴る水音に流されるようだ。漂って何所へ行くのだろう。」
「こんもり茂った丘に着いた。大きな薔薇の木がある。
 幾輪もの薔薇が咲いている。」

後シテ
「ここはペッカム、嘗てブレイク翁が幻視した処、
 私は薔薇の樹の精。」
「私は、今は薔薇の木の精、生前は鳥売り、そして若い時には歌手だった。」

 (種を蒔け、種を蒔け、そこの種袋を持ってゆけ)

後シテ
「私の腕には、ほら、たくさんの天使たちがぶら下がっている。」
「お前、天使たちを倫敦市中へ先導しておくれ。」

 (種を蒔け、種を蒔け、そこの種袋を持ってゆけ)


「天使たちは枝から離れると路上に浮いておる。
 その裸足の足を地に付けることはない。
 クルクル回り、ときに、掌を地に当てる。」

ワキ
「私が先に立ち種を蒔く。そのあとを天使たちが浮かびながら付いて来る。
 天使が触れた地は波打ち柔らかになり、たちまち緑葉が吹き上がる。
 見る間に杜若の群生だ。」


「杜若は道路に氾濫する。杜若は道路に氾濫する。」
「杜若の洪水は自動車を呑込む。杜若の洪水は自動車を呑込む。」

後シテ
「杜若の細い白根の下で自動車が化石になっている夢を見た。」
「杜若の細い白根の下で自動車が化石になっている夢を見た。」

 (蒲公英の咆哮が聞こえる。蒲公英の咆哮が聞こえる)






 「orchid」は蘭です。お能に『杜若』と言う曲があるので、同じ紫色なので変えてみました。
posted by ノエルかえる at 17:13| Comment(0) | TrackBack(0) | Apple Venus | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする