2008年05月14日

北斗七星

 昨12月の、Idea フォーラムでのパートリッジのコメントの整理の後は、暫くは、XTC を聴く気持ちも持てなかったのですが、昨晩は、また、どうしても、『Apple Venus』が聴きたくなりました。
 ムールディングの歌は、時間が経てばそれだけ、何度も繰返して聴けばその回数だけ、磨かれて美しさを増すような気がします。『Apple Venus』発表当初の頃は、ムールディングの二つの歌は、パートリッジの圧倒的な聖性の中に埋もれているようでした。また、聴いていくうちに、聖的な『Apple Venus』にはそぐわないように思えて、グレゴリーのパートリッジのソロアルバムにするべきだった、との意見に同意する時もありました。けれども今では、「Frivolous Tonight」は、パートリッジの数の多い歌に勝って、輝く美しさを聴かせています。
 この歌のあまりに簡明な美しさは、そのプロポーションにあるのでしょうか。全体の旋律の構造は、「My Favorite Things」と同類ではないかと思います。もし、コルトレーンのような優れた演奏家がこの歌を演奏すれば、均整の美しさが強調され、この歌の構造が明瞭になるのではないか知ら。
 静かに柔らかく、だけれども、弾んでいるバース。伸びやかなコーラス。翳りのあるブリッジ。この構成、比率が、「Frivolous Tonight」と「My Favorite Things」に共通しているように思えます。
 けれども、どうして、これほどに美しく思えるのか知ら。とても広い空間に、小さな点が整然と並んでいるような美しさなのですが。
 バースの最後の三つの長音、その間合いの妙なのではないでしょうか。
(一連のchew the fat、四連のgo to pot、など)
これは、そのまま、コーラスに重ねられます。コーラスは長音五つと、装飾的な短音二つの七音ですが。
 その音の配列に耳を傾けていますと、頭の中に、北斗七星が浮かんできました。あまりに簡明な形体、だけれど、それだからこそ、悠然としていて、不変の美しさを持っています。
 それに気付いた時、『Apple Venus』中の聖的なパートリッジの歌に対して、これまではあまりに世俗的に感じていたムールディングの歌が、やはり、日常を超えた聖的な声に聴こえ始めました。帰途にふと立ち止まり見上げた空に、北斗七星を見つけた時、ほんの小さな欠片に過ぎない光の点に、宇宙の大きさを感じるのに似て。



posted by ノエルかえる at 09:39| Comment(1) | TrackBack(0) | Apple Venus | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年05月11日

All Done Things

モンスタランスの編集を担当した、Stuart Rowe の作品に、
パートリッジが参加。
録音は、2007年10月から、2008年の2月まで。
パートリッジは、ハーモニーヴォーカル、ギターソロを担当。また、コーダのモータウン・ギターも。

Lighterthief のMySpace:
http://www.myspace.com/lighterthiefproductions

posted by ノエルかえる at 11:55| Comment(3) | TrackBack(0) | Other Recordings | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする