2009年11月24日

The mayor of Simpleton 訳

 この歌詞の言葉は、演説調、もしくは、辻や公園で告知を読み上げるようなものに思えます。ですので、市長選に立候補した人の演説のように読んでみました。
 (no chain of office and no hope of getting one) の行はどう言う意味なのか分からないのですが。
 If depth of feeling is a currency、フーテンの寅さんの台詞のようです、あるいは、この歌の歌詞、寅さんの口上のようなのかもしれません。



 拙訳です、


わたくしはぁ、元より、大学で学んではおりませぬ、
ですからぁ、卒業証明書、成績証明書、学位などは、すこぉしも、持っておりませぬ、
ですからぁ、諸君の中にはぁ、わたくしをぉ、愚か者だと考えている方もぉ、おられるでしょう、
ですが、大学に行っていないことなどぉ、わたくしはぁ、これぽっちも気にかけてはおりませぬ!

確かにぃ、わたくしはぁ、太陽の重さがどのようにすれば分かるのかは知りませぬ、
数学!いやはや、したいとも思いませぬ、
ですが、思いますに、わたしこそぉ、阿呆市の市長では有りますまいか!
わたくしが一つだけ知っていることがあります、それはぁ、わたくしには諸君が大切だと言うことでありぃます!
教授たちの理論が緻密に怜悧になり、厳格で硬直して、諸君らはいきづまり、
考え抜いても解けなくなった時、そのような時にはぁ、
阿呆市の市長の腕の中が暖かく感ぜられるでしょう!

確かにぃ、脳みそを絞ったとしてもぉ、わたくしは、大学には居られないでしょう、
( 阿呆市長です、みなさま、ご起立下さい! )
それどころか、学者諸君の晦渋な書物の表紙を見ただけで敬遠してしまいまする、
( 阿呆市長です、みなさま、ご起立下さい! )
ですからぁ、諸君の中にはぁ、諸君がわたくしと話しているのを人に見られるのは憚られるとお思いの方もおられるでしょう。

確かにぃ、わたくしはぁ、大当たりの流行歌をどうすれば書けるのかは知りませぬ、
クロスワードパズル、いやはや、全くいたしませぬ、
ですが、思いますに、わたしこそぉ、阿呆市の市長では有りますまいか!
わたくしが一つだけ知っていることがあります、それはぁ、わたくしには諸君が大切だと言うことでありぃます!

わたくしはぁ、これまで多くを学んでおらぬことを誇示しては居りませぬ、
わたくしがぁ思いまするに、諸君が得た知識というもの、それは現実なのでしょうか、どうでしょうか、
行動に移せ得ぬこと、それを、頭脳がどうにか出来ますものか、(どのようにかして出来ますものか?)

わたくしはぁ、謎掛けも洒落も解せませぬ、
パソコンをどうしたら使えるのかも知りませぬ、
ですが、思いますに、わたしこそぉ、阿呆市の市長では有りますまいか!
わたくしが一つだけ知っていることがあります、それはぁ、わたくしには諸君が大切だと言うことでありぃます!

もしも、情の深さがお金になるのでありましたならばぁ、
( 阿呆市長です、みなさま、ご起立下さい! )
わたくしこそぉ、金の生る樹を植えている男でありぃます、
( お役所とは関係なし、何も得る望みなし )
とすればぁ、、諸君の中にはぁ、頭脳ばかりである故に、赤貧であるし、貧乏なままである者も居られるやも知れませぬ。

なるほど、わたくしはぁ、何パウンドでトンになるのかは知りませぬ、
ノーベル賞!いやはやなんとも、わたくしが取れる訳がございませぬ、
ですが、思いますに、わたしこそぉ、阿呆市の市長では有りますまいか!
わたくしが一つだけ知っていることがあります、それはぁ、わたくしには諸君が大切だと言うことでありぃます!
教授たちの理論が緻密に怜悧になり、厳格で硬直して、諸君らはいきづまり、
考え抜いても解けなくなったとき、そのような時にはぁ、
阿呆市の市長の腕の中が暖かく感ぜられるでしょう!

( 阿呆市長の入場です、みなさま、ご起立願います )






追記、訂正:
I can't have been there when brains were handed round
or get past the cover of your books profound
and
some of your friends thinks it's really unsound that you're ever seen talking to me.

のところ、
「人々に脳みそが配られたとき、あるいは、難解な表紙の本が渡されたとき、私はいなかったに違いない。
だから、君が私に話しているのを見たことがあるというのはのは可笑しなことだと君の友人は考えている。」が正しいのですが。


「simpleton」、
元は、simple + tone、一本調子、の意味なのですが。
 パートリッジがこの歌詞をどう言う設定で書いているか、確実なことは分かりません。『ソング・ストーリーズ』にも、教養はないけれど、愛しているというラブソングとだけしか言っていません。無教養な人の英語として歌の言葉が使われているのかどうか、また、歩格についても詳しく知りませんので、この歌の歩格が一本調子になっているのかどうか、私は判別できません。
 ヤフーの知恵袋に、mini_goblinn さんの解説があって、教えられるものでしたので、備忘します。
「多くの場合、(大衆レベルでは)-ton を〜の町(town)と解釈します。Washington, Clinton,Charleston の類です」
posted by ノエルかえる at 22:12| Comment(0) | TrackBack(0) | Oranges & Lemons | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年11月23日

Wrapped in Grey 訳

 「Wrapped in Grey」で検索された方がありましたから、
訳は、随分以前にしていたもので、読み返して、検討はしていないのですが。
 スウィンドンは、良質のスレート用の石材の産出地だったそうで、歌詞に出て来る石も、そのようなイメージもあるのかもしれませんが。
 読み返すと、「collidescope」と同じようなことを歌っているようです。


拙訳です。


墨色だけで塗り固められた石、
世界をそんな風に見る人たち。

心は大きな絵具箱なのに、
それに、キャンバスなら、私たちが売っているのに。
あなたたちの心は大きな絵具箱なのに、
薫りを放っている花々、
どれだけの色を花弁に集めているでしょう、
腰を屈めれば、花々は教えてくれます。

起きなさい、
ベッドで漂い、夢を見ている人、
頭の中に、
風船と吹き流しが靡いているのですね、
それを外に出しなさい、
今日、そうしなさい。
無情な人に言わせてはいけません、
灰色に覆われている世界、と。


石板で出来た夢がぶら下がる褐色の重石、
人生をそんな風に背負う人たち。

心は大きな絵具箱なのに、
それに、キャンバスなら、私たちが売っているのに。
あなたたちの心は大きな絵具箱なのに、
昔の大画家はどのように感じていたか思ってご覧なさい、
彼らは…

眼を覚まして、
机でうたた寝をしている人、
オウムやキツネザルが、
あなたの無意識の洞窟に住んでいます、
それを外に出しなさい、
今日、そうしなさい。
無情な人に言わせてはいけません、
灰色の世界、と。

それが難しくても、
立ち上がり素顔にはなれるでしょう。
そうしたら、微笑みなさい。
posted by ノエルかえる at 10:39| Comment(1) | TrackBack(0) | Nonsuch | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年11月22日

Collideascope 訳

 10月のTodd Bernhardt さんとパートリッジの対談では、「Collideascope」を取り上げていました。

 この歌詞は、SF 的で、70年代に書いてあったのだと、バーンハードットさんは聞いていたと言うことですが、パートリッジは、それは確かには覚えていないとのことでした。ただ、デビュー前、直後の頃は、SF コミックや、compendium comics から歌詞を作っていたといっています。

 曲中に、鋸を挽く音が入っているのですが、これについては、「Sawing -- snoring -- sleeping!」という連想 ( 駄洒落 ) が上手くいっていると、パートリッジは思ったそうです。
 そのあとに入っている台詞は、『Nearest and Dearest』という英国のシチュエーションコメディからということ。「Bloody Nora.」「Any changes here will be made over my dog's body.」滅茶苦茶な英語が可笑しいからと言うことです。
Nearest and Dearest - Wikipedia, the free encyclopedia



 私はずっと、この歌、kaleidoscope ( 万華鏡 )だと思ってました。collide でした。動いているもの同士が激しくぶつかるの意味ですが、それでは、少し意味が取れないように思いました。意見が合わないという意味と、船が空から、魚が海で溺れる、と言う歌詞とを合わせて、逆さま眼鏡にしました。
 歌詞のなかで、Topsy-Turvy と言う語が使われています。逆さまという意味で使われているのだと思います。ですが、『Topsy-Turvy』という題名で、映画が作られています。1999年の映画ですから、『Psonic Psunspot』よりも後なのですが、この映画は、Gilbert and Sullivan のサヴォイオペラ『The Mikado』 からつくられたものです。
Topsy-Turvy (1999)


 Who put that nail in your eye、最初は「誰が君の目に留まったのだろうか」として投稿していましたが、目をつぶって眠ったままの相手に歌いかけているので、瞼を釘で打付けて閉ざしてしまった、というふうに訂正しました。
 don't look down the wrong end、間違った目標物を見ないように、の方が正しいようです。


 歌詞の拙訳です、

Collideascope
Careful, don't look down the wrong end
You will see ships that fall out of the sky
Who put that nail in your eye
You make me want to cry with your...

Collideascope
Everything looks smashed and broken
You will see fishes that drown in the sea
If you don't alter your mind
I'd hate you to go blind why don't you

Wakey Wakey Wakey
Little Sleeper
If you doze much longer
Then life turns to dreaming
Wakey Wakey Wakey
Little Sleeper
If you doze much longer
Then dreams turn to nightmares

Collideascope
Everything looks topsy turvy
You will see one young girl split into two
One half who's false one half true
You better get your glue ready

Wakey Wakey Wakey
Little Sleeper

Collideascope
Careful don't look down the wrong end
All the world's colours will crash into one
Monochrome living's no fun
You're staring down a gun with your
Collideascope



逆さま眼鏡
念を入れて見るように、誤った結論を引き出さないように、
空から落ちて来る船が見えるでしょう、
誰が君の瞳を釘で打付けて閉ざしてしまったのだろうか、
君の…のせいで、私は泣き出しそうだ。

逆さま眼鏡
何もかもが張裂けて毀れている有様だ、
魚が海で溺れるのが見えるでしょう、
君は改心をしないのだろうか、
君が盲目になるのを残念に思うよ、どうして改心しないのかい。

さあ、起きて、起きて、
かわいいお寝坊さん、
このままもっと寝ていると、
夢見るだけの人生になってしまう、
さあ、起きて、起きて、
かわいいお寝坊さん、
このままもっと寝ていると、
夢は悪夢に変わってしまうだろう。

逆さま眼鏡
何もかもが天地逆転の有様だ、
一人の女の子が、二人に見えるでしょう、
一人は偽者で、一人が本者なのだよ、
君は確かっりとくっついてた方がいいね。

起きなさい、起きなさい、
お寝坊さん

逆さま眼鏡
よく考えて、誤った結論を引き出さないように、
世界のすべての色がたった一つの色に塗り潰される、
黒の世界では、何の楽しみもないだろうに、
逆さま眼鏡で、
君は銃を見詰めているのかい。







posted by ノエルかえる at 14:25| Comment(0) | TrackBack(0) | Psonic Psunspot | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年11月19日

Dear God 訳

 BBS に、David Mead さんの「Dear God」のレヴューを訳したのですが、その中で、歌詞の一部も訳しています。序でなので、全部。

http://www.americansongwriter.com/2009/11/how-to-make-the-world-sing-dear-god/#


 子供の書いた手紙のように読みました。

 starving on their feet は、be dead on one's feet:くたくたに疲れて、という言い方に準じるものだと思いました。
  all the people that you made in your image、神の似姿につくられた人間、という意味で、対訳などでもそうのように訳されています。ただ、イメジは、ものそのものの姿ではなくて、それを見る側の思念のなかに写像されたものです。なので、神様の頭の中にある神様の姿という感じが欲しいと思いました。それに、神様の意図通りに創った、という含みも持たせたいと思いました。
  and the diamond blue? 通常文法でしたら、ダイヤモンドを青くした。でしょうけれど、ここでは、形容詞と名詞が反転している用法。ブルーダイヤモンドは、現在では、ホープダイヤモンドと呼ばれる有名なダイヤモンド。持ち主が不幸な死を遂げる呪われたダイヤモンドと噂されたものです。この歌では、定冠詞が外されていますから、非常に美しく人を魅惑して、それを激しく切望させるけれど、あまりに高価で手に入れることは困難きわまりなく、手に入れることができたとすると、そのために悲惨な死を遂げてしまうようなダイヤモンドと一般名詞化されています。
Hope Diamond : The Dynamic Earth @ National Museum of Natural History
 the babes you drown. 、ここでの drown は、To deaden one's awareness と読みました。その方があとの行に繋がります。神が怒って子供たちの意識を奪って失踪させると言う、聖書(旧約)の中の説話があるのか、伝説があるのか、いま、私は思い出せません。ハーメルンの笛吹きは思い出したのですが。

 印象に残るのは、「Son and Holy Ghost is just somebody's unholy hoax」の行。
Hol、hos、hol、hoa と、ホッの音が繰り返されること。腹の底から息を強く吐き出して、気持ちも吐き出そうとしているのでしょうか。


 拙訳です。

はいけい神様、
この手紙、読んでくださるといいな、それで、
ここに降りて来てよくしてください、ってお祈りしてるんですよ、僕。
ビールの値段をずうっと安くして、なんて言わないです。
神様が想像しただけで創ちゃった人はみんな、ほら、
お腹が空きすぎっちゃってるんですよ、だって、
神様からもらえる食事、足りないんだもの、神様って、ほんとかなあ。

はいけい神様、うるさくしてごめんなさい、でもね、大きい声ではっきり言わないとね、
聞いてもらえないんじゃないかな、って思ったの。
ぼくたちね、泣かなくっちゃいけないってのが、ずうっとへらならなくっちゃ困るんです。
それで、神様が思い描いて出来ちゃった人たち、わかるでしょ、
とおりでケンカしてる、
神様のことで考えてることがどうしても合わないんだって、神様って、ほんとかなあ。

神様が病気をつくったの? それに、青いダイアモンドもつくったの?
僕たちが神様をつくったあとに人間をつくったの? それに悪魔も!?

はいけい神様、神様はしってるのかもしれないけど、
神様の名前って、聖書の中にいっぱい出て来るんだよ、すっとんきょうな人間が書いたんです、
みなきゃだめですよ、だってね、神様の空想のなかから出て来た人たち、
やすものをほんものだと思っているんだもの、にせものだって僕はしってるもん、
神様だってしってるんでしょ、神様、神様ってほんとかなあ、僕ほんとって思わないもん。

僕、てんごくもじごくもほんとって思わない、だれが聖人で誰がつみびとなんてのも思わない、
悪魔もほんとって思わない、聖都の真珠で飾られた門とかほんとかなあ、いばらの冠ってほんとかなあ、
神様っていつだって人間をうらぎるんだ、戦争をおこすしさ、あかんぼうの正気をなくすしさ、
だから、海でまいごになってもう絶対見つからないんだ。それって、世界中でおなじことがおこってる。
苦悩が父と子と聖霊をつくっちゃんだよ、僕しってるもん、でも、それって、
だれかがつくったなんでもないいたずらなんだよ。
神様、天国にいるんだったら、わかってるだろうけど、僕のきもちはふうとうに書いてあるからね。
もしか、僕がほんとうって思わないのがあるとすると、

神様です、ね、神様。



追記訂正
and if you're up there you'd perceive that my heart's here upon my sleeve.の行、
have - up one's sleeve 、密かに用意するの意味があるのですが、
ここはどうなのでしょう、
レコードのスリーブ(ジャケット)のこと、包装のことかと思って、ふうとうにしていたのですが、
神様、天国にいるんだったら、かくしてても僕のきもちはわかるよね。
という訳の方がいいのでしょうか?
再追記
up one's sleeve は、kept secret and in reserve for use when needed
ですけれど、
wear one's heart on one's sleeve は、make one's feelings apparent.
なので、まるで反対の意味です。
パートリッジは、どちらとも不確定になるように on my sleeve を使っているのではないかと思います。
つまり、
「神を信じていない」と言う思いは、他の人間には、隠されている本心なのですが、
天国にいる神様にとっては、明らかなこと、と言うふうに、二重の意味になっていると思います。


11年6月30日追記
The hurt I see helps to compound that
Father, Son and Holy Ghost is just somebody's unholy hoax,
これは、チョークヒルのlyric です。
Idea では、どうなっていたか、記録していません。
日本盤の歌詞カードでは、
The hurt I see helps to compound that Father, Son and Holy Ghost.
It is just somebody's unholy hoax.
となっていました。Idea もそうだったかもしれません。
私の訳は、下のものを元にしています。


追記:
Children's Letters to God: 2012年02月14日
posted by ノエルかえる at 19:08| Comment(2) | TrackBack(0) | Skylarking | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年11月15日

Summer's Cauldron 訳

 「Summer's Cauldron」は、その最初の行がすべてを決定しているように思えます。
 Drowning here in summer's cauldron.
ドゥ、サッという吐き出す音の後に、「オウ、イア」「マァ、オウ」という波打つ音が来ていて、最後に「オン」と閉じる音。この行だけで、波打つ様子が作り出されています。その波が最後まで波及しているようです。

 drown は、「溺れる」ではありません。溺れるという意味で使うと、「溺死する」の意味になります。この歌では、「浸っている」の意味と、skylarking の大騒ぎで耳が聾されて、他の音が聞こえない、という意味を両方持っているのだと思います。
 「Fruit of sweating golden inca」のinca、南米の先住民の国ではなくて、incandescent のことだと思います。
 undertow は、気象用語でしょうか?
 miss moon は、ギリシャ神話のアルテミス、sir sun は、同じくギリシャ神話のアポロンにしました。

 追記:
 私は、日本語を母国語としていますので、最初の行「Drowning here in Summer's Cauldron」に、動詞の主語がなくても、発話者が動作の主体だと思ってしまいました。ですが、英語を母国語にしている人ならば、やはり、自然ではない感じが起こるのだと思います。それで、文としては、「Drowning here in Summer's Cauldron (that) Under mats of flower lava, Please don't pull me out this is how I would want to go.」がひとつの文だと思います。やや長めで、揺らいでいるような文で、酩酊している感じがあるのかもしれません。何かの詩形によっているのかもしれませんが、それは分かりません。カンマの前が五歩、カンマの後が五歩なので、基本的な五歩格の歌なのでしょうが、カンマの前は、五歩を三歩と二歩に分けているので、それが、揺らぎを増す効果を生んでいるのかもしれません。
 それで、主語の I が、文の最後に来ているのは、大鍋の底に落ち込んでいる様子を連想させているようにも思えます。

 拙訳を備忘します。

夏の大鍋


今、私は浸っている、夏という大鍋の中の空気に、
夏という大鍋は花々が溶けて出来た敷物を敷いている、
私を鍋から取り出さないで欲しい、こここそずっと行きたいと願っていたところ、
煮え滾るバターの中で一息つく、
掻く汗は黄金に輝いて、果実のように私の身体に吊り下がる、
私の上げる声に耳を峙てないで欲しい、
私は空の底の流れに身体を委ねているだけだから。

アルテミスが身を臥せて、
アポロンが立ち上がる時、
私は、自分が浮かんでいてぐるぐる回っていることに気が付く、
その様子は、
青銅の大きな器の中のブランデーに浮かぶ丸虫の様、
夏という大鍋の中の雰囲気に浸り切っている、私は。

樹々は神酒( ネクター )に酔い枝々を揺振っている、
草々は水中で揺れている、
私を鍋から取り出さないで欲しい、どんなにか望んでいたところだ、
八月、それは赤銅色のオルガンだ、それが奏でる和音に乗って、
細腰虫は、爆撃機のように急降下して来て、
僧侶がするようにハミングする、
私の声に構わないで欲しい、空の底の流れのままになっているだけだから。

アルテミスが丘の上の臥所に身を横たえて、
アポロンが王冠を擡げるころ、
私は、自分が浮かんでいてぐるぐる回っていることに気が付く、
その様子は、
青銅の大きな器の中のブランデーに浮かぶ丸虫の様、
夏という大鍋の中で、その騒音で、
私は他に何も聞こえない。
posted by ノエルかえる at 22:54| Comment(4) | TrackBack(0) | Skylarking | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年11月01日

Knuckle down 歌詞 訳

 前から気になっていた「Knuckle down」 の歌詞を読んでみました。

 原歌詞にしたのは、Idea のLyric 。

knuckle down, love his skin,
it doesn't matter what colour skin he's locked in
knuckle down, knuckle down and love that skin.
knuckle down, love his race,
it doesn't matter if you win or lose a little face
knuckle down and love that race.
one bright morning the world might end
with a big bang
and you'll never get yourself another chance.
put aside the hoodoo and some of the voodoo
'bout people being different
take them by the arm and run to the street,
take a little drum to supply the beat,
soon the whole world will be up on
it's feet and dancing.
for my sake won't you
put your knuckles down, boys?
for my sake won't you
put you knuckles down?


knuckle down,love her skin,
it doesn't matter what colour skin she's locked in
knuckle down, knuckle down and love that skin.
knuckle down, love her race,
it doesn't matter if you win or lose a little face
knuckle down and love that race.
one bright morning you just might wake
when the coin drops,
even though you think that love is such a corny thing.
you can burst the bubble full up
with trouble says that
people always got to be fighting (not right!)
and take them by the arm and run to the fields,
blow on your horn until Jericho yields,
soon the whole world will lay down swords
and shield for singing.
for my sake won't you put
your knuckles down, boys?
for my sake won't you put your knuckles down?



 争いを止そうと言う歌なのですが。それで、その争いも、人種のことではあるのですが。
 「skin」は、アメリカの俗語でドラムを示すこともあります。それで、そのように読んでみました。「race / 人種」も、そのドラムの進行という風に読んでみました。

 この歌は二連です。最初の連は男性について、次の連は女性について。この構成は、後の、「ラスト・バルーン」と似ているなと思いました。この歌には子供についての連がないのですが。





拳を降ろそうよ、あの男の太鼓を楽しまないかい、
あの男が使うのに決められている太鼓の色が何色か、なんて、問題ではないだろう?
拳を降ろそうよ、あの男の太鼓を楽しもう、
拳を降ろそうよ、あの男の太鼓の進み方を楽しもうよ、
君が面目を保てるかどうか、なんて、問題ではないだろう?
大爆発で、
明るい朝が来てそれで世界が終わってしまったら、
他の機会を得ることもないのだからね、
人間がどういう風に違っているか、フードゥーとヴゥードゥーの違い、なんて、放っておこうよ、
手に手を取って通りに出よう、
小さな太鼓を手に取って、リズムを鳴らそう、
そうすればすぐに、世界中が争いを小休止にして、
踊りだすのではないかい、
そう思わないかい、
拳を降ろそうよ、みんな。

拳を降ろそうよ、あの女の太鼓を楽しまないかい、
あの女が使うのに決められている太鼓の色が何色か、なんて、問題ではないだろう?
拳を降ろそうよ、あの女の太鼓を楽しもう、
拳を降ろそうよ、あの女の太鼓の進み方を楽しもうよ、
君が面目を保てるかどうか、なんて、問題ではないだろう?
お金が入って、
まぶしい朝に目覚めたら、
君は、愛なんて取るに足りないものと考えるかもしれない、
人間は争うものだ、という考えに苦しめられてはち切れそうかもしれない、
でも、そうではないんだよ、
手に手を取って通りに出よう、
エリコの地まで届くような喇叭を吹き鳴らそう、
そうすればすぐに、世界中が刀を置いて、楯を置いて、
歌いだすのではないかい、
そうは思わないかい、
拳を降ろそうよ、みんな。
posted by ノエルかえる at 16:24| Comment(0) | TrackBack(0) | English Settlement | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする