2010年01月15日

Senses working overtime 訳

 数日前に、「Senses Working Overtime 和訳」と言う検索があったので。

 題名の「Senses Working Overtime」、これは言葉 ( meaning ) ではあるのですが、文 ( sentence ) ではありません。working は senses を修飾する形容詞( 動名詞 )です。「時を分たず始終機能している感覚」と言う語です。

 この歌の歌詞に見られる、いくつものタイプの人物をカタログのように並べる表現は、パートリッジはしばしば使うようです。「Tower of London」や「Across this Antheap」でも使っています。

 歌詞にある「the cannons」は、Old Jeremiah のことだと思います。1800年代から、第一次世界大戦の頃まで使われていた艦載砲。歌詞の後の方に「england's glory」と言うマッチの名前が出て来るのですが、そのマッチの箱の意匠は英国の軍艦なので、このcannon と連想が働いていると思います。
 「black ice」:a transparent coating of ice on a road surface.
白い雪ではなく、氷と言うこと。


 気になったのは、Idea のサイトでは、busses とアメリカ英語の言い方になっていたことです。歌詞カードでは、buses でした。

 訳すのには、歌詞をそのままではなくて、働いているのではないかと思った連想を盛り込んで、かなりのものを加えました。

 拙訳です。



ほら、見て、雲は乳漿だよ、おいしそう、
暖かい麦藁があるから、驢馬の姿に身を変えた放浪の王子たちも、
亡霊に身を貸す幼子たちも、安らかに眠れるよ、
みんな安らかに眠れるよ。

おや、まあ、太陽はパイだね、おいしそう、
間に合わせの消耗品で、もう使われはしない大昔の艦載砲も
真っ当に生きようと決心した前科者も、安心して眠れるよ、
もう戦わないから安心していられるよ。

世界はまるい、サッカーボールの形さ、
ぼくにはそう見える、宇宙へ蹴り上げるボールさ、
それに、ぼくは、見えるんだ、聞こえるんだ、嗅げるんだ、さわれるんだ、味がわかるんだ、
ぼくは持ってるんだ、時を分たず働き続けている、
ひとつ、いや、ふたつ、いや、みっつ、いや、よっつ、そう、いつつの感覚を、
ぼくは全部を身につけようとする、
いや、もうすでに、ぼくは持ってるんだ、
始終働いている、ひとつ、ふたつ、みっつ、よっつ、いつつの感覚を、
そしてしようとするんだ、レモンとライムを味わい分けようと、
悲しみの涙と喜びの涙の違いをわかろうと、
ああ、教会の鐘が優しく鳴り出した、、

ほら、見て、夜と昼が張り合って追っかけっこだよ、どっちが前だろう、
お腹を満たす食べ物があるから、痩せた思想家たちも、
無垢の赤子たちも、何も気にせず暮らせるよ、
みんな時が止まったように暮らせるよ。

おや、まあ、空が泣き出しそうだ、
宝石はあるけれど、欲しがり屋さんも前科者も次第に死んで行くよ、
みんなだんだん死んで行くよ。

世界はまるい、ビスケットの形さ、
ぼくにはそう見える、ほら、「私の顔を食べて」て書いてある、アリスの不思議の国みたいだね、
それに、ぼくは、見えるんだ、聞こえるんだ、嗅げるんだ、さわれるんだ、味がわかるんだ、
ぼくは持ってるんだ、時を分たず働き続けている、
ひとつ、いや、ふたつ、いや、みっつ、いや、よっつ、そう、いつつの感覚を、
ぼくは全部を身につけようとする、
いや、もうすでに、ぼくは持ってるんだ、
始終働いている、ひとつ、ふたつ、みっつ、よっつ、いつつの感覚を、
そしてしようとするんだ、レモンとライムを味わい分けようと、
悲しみの涙と喜びの涙の違いをわかろうと、
ああ、教会の鐘が優しく鳴り出した、、

鳥たちが暗い空から落ちて来るかもしれない、
らんぼう者たちが目に痣をくれるかもしれない、
バスが路面の透明な薄氷を滑るかもしれない、
でも、
この世界は、ぼくにはとてもとてもすばらしいんだ、
( 商標登録燐寸 “栄光の英国” !!)
すばらしいんだ
( 普く知れ渡った宣伝文句 「その安全性、実用性、ずば抜けて素晴らしい!」 )
世界はまるい、サッカーボールの形さ、
ぼくにはそう見える、宇宙へ蹴り上げるボールさ、
それに、ぼくは、見えるんだ、聞こえるんだ、嗅げるんだ、さわれるんだ、味がわかるんだ、
ぼくは持ってるんだ、時を分たず働き続けている、
ひとつ、いや、ふたつ、いや、みっつ、いや、よっつ、そう、いつつの感覚を、
ぼくは全部を身につけようとする、
いや、もうすでに、ぼくは持ってるんだ、
始終働いている、ひとつ、ふたつ、みっつ、よっつ、いつつの感覚を、
そしてしようとするんだ、レモンとライムを味わい分けようと、
悲しみの涙と喜びの涙の違いをわかろうと、
ああ、教会の鐘が優しく鳴り出した、、
posted by ノエルかえる at 23:02| Comment(0) | TrackBack(0) | English Settlement | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

The Guilty Ones

 「Senses working overtime」の歌詞に出て来る、The Guilty Ones 、これもやはり、同名の映画があります。1916年のアメリカ映画です。白黒の無声映画で、コメディと言うことです。監督と主演は、Oliver Hardy ( オリヴァー・ハーディー )。

 この映画の写真は見つけられなかったのですが、Hardy の写真はありました。古い無声のコメディ映画は、パートリッジの好みです。
 この歌詞の言葉も、あるいは、連想しているのかもしれません。

 映画のあらすじは、次のようなものです。


 前科一犯のケイトは、善良な市民生活を送ろうと、新聞記者になりました。彼女は、町に来た誰とも分からない人物から事情を聞く仕事を与えられます。彼女が驚いたことには、その男性は、以前に、犯罪を働いた仲間のベイブでした。彼は、ケイトを説き伏せて、彼の計画に加担させます。計画は、疑惑のある取引が発覚した、という広告を新聞に載せると言うものでした。一味が秘密にしたければ、ベイブに金を払はなくてはいけません。何人もの男たちが、ベイブに金を払います。ベイブとケイトは大金をせしめて、町を離れようとするのですが、素人探偵に捕まってしまいます。


The Guilty Ones (1916) - Release dates


OliverHardycheeks.gif


Laurel & Hardy - The Official Website
posted by ノエルかえる at 18:40| Comment(0) | TrackBack(0) | English Settlement | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

The donkeys

 「senses working overtime」には、the donkeys と言う語もあります。donkey は、パートリッジの他の歌にも多く使われています。彼がよく使う語の一つなのだと思いますが。

 ただ、この歌の雰囲気を考えたときには、グリムの寓話にある「The Donkey」を連想します。
 寓話の概略は次のようなものです。

 あるところの王様と女王様は、長い間子供がいないことを嘆いていましたけれど、ようやく、一人の子供を授かりました。でも、その子供はロバでしたので、女王様は悲しみました。でも、王様はそのロバを王子として育てました。ロバは音楽がたいへん好きで、リュートを習いたいとねだりました。それで、とても上手になりました。でも、ある日、ロバは水たまりに映った自分の姿を見て落胆して、世界を放浪することにしました。それで、あるところに、一人の王女のいる王様のお城がありまして、そこに着きました。ロバは中に入れて欲しいと言ったのですが、許しては貰えませんでした。でも、リュートを弾くと、あまりに上手なので、中に招き入れられました。ロバは、私に相応しい席は王様の隣です、と言いました。で、そうしました。でも、ロバはときどき悲しそうにしました。それで、王様は、ロバが王女と結婚したがっているのだと思いました。王女も喜びました。王様は許しました。でも、家来を見張りにつけました。家来が見張っていると、ロバは夜にはロバの皮を剥いで美男子の王子になりました。それを家来から聞いた王様は、無理矢理にロバの皮を剥いでしまいました。王子はとても悲しがりましたが、王様は、このままここに留まって、自分の死後は王国を継いで欲しいと言いました。ロバは、この王様の領土と、自分の父王の領土の両方を受け継ぐことになりました。
posted by ノエルかえる at 13:16| Comment(0) | TrackBack(0) | English Settlement | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする