2010年07月29日

Your Century

 Duncan Maitland の『 Lullabies for the 21st Century 』、私の耳に印象に残ったのは、何より、丸い感じのピアノの音、暈を纏ったようなエレクトリック・ピアノの音、海綿のように多孔質で心地よい弾力性を感じさせるバンジョーの音でした。ゆったりとした厚みのある毛氈の柔らかさの上に寝そべるような心地よさをもたらしてくれる歌の世界でした。
 その歌のアルバムの第一番目の歌に、ムールディングが演奏に加わっています。それを聞いて、改めて、ムールディングのバスギターの特徴に気が付きました。彼の演奏は、バスドラムをとても上手く生かしていると思いました。インタビューで、彼は、ドラムズと主旋律を結ぶのがバスギターの役目だ、と言っていますけれど、それが、分かったような気がしました。

 ムールディングの書くバスギターの旋律線は、基本的に対位法に基づくもので、主旋律に対置するものです。それは非常にオーソドックスなものでしょう。ロックンロール・ソングが普及した今では、特異に思われるのかもしれませんが、歌謡の伴奏としては、当然の役割です。XTC のような編成、二挺のギター、一挺のバスギター、オルガン ( あるいはピアノ ) にドラムズ、であれば、通奏低音は、和音を取れる、ギターとオルガンが担うものでしょう。その上で、二挺のうちの一つのギター、それに、オルガンの右手が装飾音を加えるならば、バスギターは、歌手の歌う主旋律に対置するカウンター・メロディーを提供するのが定則だと思います。
 ムールディングの対置旋律は非常に優れたものです。パートリッジのメロディは、浮揚感を強く感じさせるもので、時に、爆発性も感じさせます。そのメロディの浮揚に揚力を与え、爆発を起こす発火性のパートリッジの音隗に起爆を加えるのは、ムールディングのカウンターメロディーです。それは、彼が歌全体を理解していることに加え、まるで流体力学の数式を計算するように、対位を精緻なまでに考え抜くからなのでしょう。

 なのですが、「 Your Century 」を聴いて分かったことは、彼は、単に主旋律の対置したメロディを添えているだけでなく、バスドラムの音を上手く汲み上げて、メロディを補うものにしていると言うことです。バスドラムは、拍を取るものではなくて、また一つのメロディ楽器になっているのです。それはこれまでの XTC の歌でも感じていたことではあります、ドラムズがとてもメロディアスだとは思っていました。ですけれど、そうしていたのは、ムールディングだったのではないでしょうか。

 バスドラムの音にムールディングのバスギターが関わると、それは、方向性を持った音に変わるように聞こえます。その方向性を持った音は、何かを動かす力であるように思えます、起動力に聞こえるのです。歩き出そうとして、足裏が大地を蹴る時のようにです。ムールディングは、歌全体をよく理解していますから、歌がどの方向へ動かねばならないかも分かっています。ですから、バスドラムと言う流力に竿を入れてその方向を決めることが出来るのです。と同時に、私たちの身体が歩き出す時に、足裏からの力を全身の筋肉と骨格を通じて伝えて、前進の力とするのと同じように、彼はバスドラムの力を主旋律に伝えるのですが、おそらく多くのバスギタリストはその力を途中で漏らすことが多々あるのでしょうが、ムールディングは、余すことなく伝え切るのだと思います。
 また、そうすることによって、歌はその全体が、生き生きとした運動体となるのだと思います。

 そんなことは、あまりに当然のことなのですが。
posted by ノエルかえる at 22:03| Comment(0) | TrackBack(0) | Other Recordings | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年07月28日

Like a rolling stone

 XTC とは関係なく。

 このブログを設けている seesaa は、アクセス解析のサービスがあって、リンク元を示します。ほとんどがGoogleなどの検索です。その検索結果の中に、XTC の歌詞と Bob Dylan の「 Like arolling stone 」の歌詞を書いたブログ記事がありました。その訳が少し気になりましたので、長い歌詞の最初の連だけ、訳してみました。

嘗て貴女は美々しく着飾っていましたね、
羽振りがよくて、たかり屋たちに10ドル札を投げていました、そうですよね。
平民たちは集まって言ったものです、
「お嬢さん、お気をつけなさい。貴女は没落するに決まっていますから。」と。
貴女は、彼らがからかっているだと思っていましたね。
貴女に付きまとっている連中を、
貴女はいつも笑っていたのですから。
ところが、今や、貴女は朗々と話すこともない。
今晩の食事を誰かに奢って貰わねばならないなんて、
矜持も失せてしまったようですね。

どう思います?
どう思います?
家がないと言う境遇を、
家名のない下層民と同じような、
道端の小石と同じような、今の貴女の境遇をどう思うんです?

 rolling stone は、道端などに転がっている、人に簡単に爪先で蹴られて飛んで行ってしまうような小さな小石を指します。無視される程の小さなもの、世の中の大勢には何の影響も持っていないような小人物を意味します。
 なのですが、ロックンロール・ソングが隆盛となって、その意味が取り違えられているように思えます。
posted by ノエルかえる at 16:15| Comment(0) | TrackBack(0) | 薬師 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年07月26日

POWERS has arrived.

『 POWERS 』届きました。
016/500 でした。

思っていたより小さい版でした。
60年代のペーパーバックに見せて、傷んだふうの装丁です。
これは、The Milk & Honey band の『 Dog Eared Moonlight Ltd 』と同じような作りの装丁。
posted by ノエルかえる at 10:18| Comment(3) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年07月25日

Across This Antheap 訳

 パートリッジの「 Across This Antheap 」。

 死者に取り付く蟻を歌った歌。戦争がある間は、食料となる人間の死体がたくさんあったのだけど、今はそれは無くなって、食糧難になるのかと思われたけど、そうでもなく、病院で、交通事故で亡くなる人は途絶えることはないし、夫婦間の喧嘩で殺される人、子供も数多くて、蟻には嬉しいことだ、と歌う歌。


拙訳です、


兵隊蟻、働き蟻、奴隷蟻に農奴蟻、それに、子守り蟻、そして女王蟻に雄蟻、
今夜は、それらを何にも考えないで済むと良いのに、身体を休めたいよ。

( ジギーちゃん! ジグザク行進する蟻たちを見てご覧よ )
1兆の足音は、まるで、1兆の太鼓の音のようだよ。
病院のベッドなんかは軋んで音を立てているよ、
新しい救世主が来るのを告げているかのように。
通りの自動車は次々に衝突している、ベーコンは細切れに切り落とされていくんだ。
棺が降ろされている最中、つまり、蟻たちの食料庫が降ろされている。
昆虫とか言って、他の生物と区別されているけど、蟻たちはそれを誇りに思っている。
蟻たちは、猫が何色かなんて気にしない。
だけど、犬はお断りなんだ。
風が吹く荒ぶ夜には、蟻たちは寝てなんかいられない、
星々が瞬いて、蟻たちを祝っているようだよ、
蟻塚を何度も何度も、行ったり来たりしている蟻たち。

爆撃機が飛ばなくなって、あたりには、収穫がなくなったんだ、
「友好都市になりました!」なんて、看板が揚げられているよ。
人間と言うパン生地は現れたんだけど、焼かれないままなんだ。
毛皮は確かに本物だけど、食べられないから満足は出来ない。
蟻たちは、小さな海豚に喋らせようと数百万を使ったけれど、
人間については、その声は雑音で聞こえなくなって、隔絶したままなんだ。
風が吹く荒ぶ夜には、蟻たちは寝てなんかいられない、
星々が瞬いて、蟻たちを祝っているようだよ、
蟻塚を何度も何度も、行ったり来たりしている蟻たち。

兵隊蟻、働き蟻、奴隷蟻に農奴蟻、それに、子守り蟻、そして女王蟻に雄蟻、
今夜は、それらを何にも考えないで済むと良いのに、身体を休めたいよ。

だけれども、世界中で、いまだに赤ん坊たちが泣いている。
世界中で、パトカーのサイレンが強盗の電動ドリルと合唱している、
そのうちに、薬缶が吹き出して、金切り声の鴎と一緒になって、
その和音を壊してしまう、
そうしている間にだって、
警官の警棒は人間の頭蓋をポクポク叩いてリズムを守っているんだ。
風が吹く荒ぶ夜には、蟻たちは寝てなんかいられない、
星々が瞬いて、蟻たちを祝っているようだよ、
飛び降りてしまったんだろう嘗ての恋人たちの遺骸の上を行き来する蟻たち。

蟻たちは行ったり来たりする、
泣いているような窓の上を、
蟻たちは行ったり来たりする、
肌の下奥深くを、
蟻たちは行ったり来たりする、蟻塚の上を。
posted by ノエルかえる at 12:06| Comment(0) | TrackBack(0) | Oranges & Lemons | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年07月20日

The Lark Ascending

 Ralph Vaughan Williams ( レイフ・ヴォーン・ウィリアムズ ) に、「 The Lark Ascending 揚げひばり」と言う作品があります。ヴァイオリンと管弦楽のための室内楽です。英国では、とてもよく聴かれている音楽です。パートリッジが、ウィリアムスの音楽にどれほどのものを負っているかは分かりませんけれど。
 1914年の作品。この作品は、英国の詩人 George Meredith ジョージ・メレディス ( 1828 - 1909 ) の122行の詩、「 The Lark Ascending 」に着想を得て作曲されたものです。楽譜には、この詩から、冒頭の4行、第二連冒頭の6行、最後の2行の、12行が取られて、書かれています。


 読むと、少しですが、やはり、『 Skylarking 』を思い起こさせます。


拙訳です。

雲雀は上昇し旋回し始める、
雲雀は一繋がりの銀の音の輪を落とす、
幾つもの輪、切れることのない輪だ、
地鳴きに、そして囀りに現れる輪、滑らかな弧線あるいは細かく振える線の輪だ。

雲雀が鳴いている間は、その声で空は満ちている、
雲雀が降り注いでいるもの、それは大地の愛だ、
そして、更に更に舞い上がり、
私たちの住む谷は、雲雀の金の杯となる、
雲雀はその器から溢れ出す赤い葡萄酒だ、
雲雀に連れて、私たちも浮かび上がる。

私たちは浮かび上がる、雲雀の空の輪の中へ、
光の輪の中へ、そこでは楽しい歌が聞こえている。



He rises and begins to round,
He drops the silver chain of sound,
Of many links without a break,
In chirrup, whistle, slur and shake.

For singing till his heaven fills,
’Tis love of earth that he instils,
And ever winging up and up,
Our valley is his golden cup,
And he the wine which overflows
To lift us with him as he goes.

Till lost on his aerial rings
In light, and then the fancy sings.


詩の全文、『 Old poetry 』から、

The Lark Ascending by George Meredith at Old Poetry
posted by ノエルかえる at 22:10| Comment(2) | TrackBack(0) | Skylarking | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年07月17日

We're All Light 訳

 パートリッジの「 We're All Light 」。

 パートリッジがいつも使う、三面の叙述の連。それに、一連の叙情。と一連の情感。
 歌詞は、おおよそ科学的な用語を使って、重層的な意味を持たせています。
 第一連は、宇宙史的な観点。星の生涯と、地球上での生命の歴史。第二連は、物理的な観点、物質の原子構造と、生物の遺伝分子の観点。なのですが、第三連がよく分かりません。一つは時間そのものなのでしょうが、バッファロー・ビルが何か他のものとの言葉遊びになっているのかどうか?
 最後の連は、エロティックな意味があると思います。


拙訳です、




君を担いだりはしないから、
信じてくれないか?
何億兆年か前、
何処かの星がくしゃみをしたんだよ、
だから、今、君の会社の受付で、記入帳が捲れたんだよ。
コロコロ時間を転がるとんでもない昔、
ある恐竜が水桶を落としたんだよ、ジャックと言う名前の恐竜かな?
ジャックは、それが飛び散って私たちに掛かるのは分かっていたんだよ。
私たちは誰もが光り輝いているんだ、そうでしょう?
ええと、何処かにそう書いてあったんだけど、
私たちは誰もが光り輝いているんだ、君もそう思うだろう?
私は何処かで読んだんだけど、
だから、今、キスしても気にしないで欲しいんだ、
そうでないと、愚図愚図と端から綻びてしまうよ。
今は、また、暗黒時代になっているんだけど、
だけど、私たちは光り輝いているんだ、分かっているだろう?

本当なんだよ、
君の指の、そのほんの先あたりに、
原子の宇宙があるんだ、
こんな考え方、でも、これは本当のことなんだ、君は真に受けないと。
本当なんだよ、
君の唇のほんの内側に、
口中のお祭りのケーキの中に、進化を遂げる豆があるんだよ、
一体誰のケーキの中に豆があるだろう、きっと幸運に飛び上がるよ。
私たち二人は光り輝いているんだ、そうでしょう?
ええと、何処かにそう書いてあったんだけど、
私たち二人は光り輝いているんだ、君もそう思うだろう?
自動車のバンパーのステッカーに貼ってあったのを見たんだけど、
だから、今、キスしても気にしないで欲しいんだ、
天使たちが輪唱しているのが聞こえる筈だよ、
今は、また、暗黒時代になっているんだけど、
だけど、私たち二人は光り輝いているんだ、分かっているだろう?

私は君から何も取り去ったりしないよ、
君は私から何か取り去れるものがあるだろうか?
だって、私は、この地に何も残さないもの、
だから、君は、君の旅の途上で使えるものはないよ。
君が私から取り上げられないもの、それを、私も君から取り上げはしまい。
そうして、私はこの地に何も残さないんだ、
旅の途上にあるものは、ただ、愛と紅茶に入れる
たっぷりのミルクだけだよ。

本当なんだよ、
時間と言うバイクの後部座席に乗って、
私たちは舞台へと勇ましく駆け上がるけれど、
舞台真ん中へ出るや否や死んでしまう。
本当なんだよ、
十億のバッファローが駆け上がって来ると、
バッファロー・ビルがその群れ全部を狙い撃ちしてしまった、
それは、私たちがショーを見に入った途端のことなんだ。
だから、今、キスしても気にしないで欲しいんだ、
ショーは今晩始まるだろうから。
今は、また、暗黒時代になっているんだけど、
だけど、私たちは光り輝いているんだ、分かっているだろう?

私たち二人は光り輝いているんだ、
何が欲しいのか君は分かっている筈なんだ、
ほんの少し考え方を変えればいいんだよ、
君が、私を家に招き入れてくれたなら、
私は心棒を見せてあげるつもりだ、
それをほぞ孔に入れれば、
分子は熱を帯びて、
物体となって溢れ出すんだ。
私たち二人は光り輝いているんだ、

私にキスして欲しいんだ、今、
今して欲しいんだ!
posted by ノエルかえる at 16:34| Comment(2) | TrackBack(0) | Wasp Star | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

Bean-feast

 パートリッジの歌「 We're all light 」の歌詞に出る、Bean-feast 。
お祭りです。

 原義的には、一年に一度、雇い主が雇用者に対して振る舞うご馳走を言います。それが広まって、端にお祭り騒ぎのことを指すようになっています。
 元は、クリスマス後の顕現祭の日に、中に豆の入ったケーキを食べて祝ったことに由来しているようです。切り分けたケーキの中に豆が入っている切れを食べた者は、豆王として、幸運になると信じられていました。
posted by ノエルかえる at 15:09| Comment(0) | TrackBack(0) | Wasp Star | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

Jack and Jill

 パートリッジの歌「 We're All Light 」の歌詞に出る、「 Jack and Jillion 」。
Jillion は、莫大な数を示す語で、その前の zillion に続くものです。Jack には、ほとんど意味はないと思います。Jack はナーシー・ライムの「 Jack and Jill 」から取ってきているのでしょう。 Jill と jillion の洒落に釣られて、 Jack もついてきたのだと思います。

 「 Jack and Jillion 」の一番。

Jack and Jill went up the hill
To fetch a pail of water.
Jack fell down and broke his crown
And Jill came tumbling after.

ジャックとジルは丘に上がったよ、
一杯の水を汲みにね、
でも、ジャックは転がっちゃった、それで、かんむりこわしちゃった、
そしたら、ジルも、つづいて転がっちゃった。




追記:
次の行の「 dropped the pail 」は、このライムを踏まえてのものです。




ウィキペディア掲載の絵:
File:Jack and Jill 2 - WW Denslow - Project Gutenberg etext 18546.jpg - Wikipedia, the free encyclopedia



Jack_and_Jill_2_-_WW_Denslow_-_Project_Gutenberg_etext_18546.jpg
posted by ノエルかえる at 09:28| Comment(0) | TrackBack(0) | Wasp Star | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年07月15日

The Loving 訳

 「 The Loving XTC 和訳 」と言う検索があったので。

 パートリッジの「 The Loving 」。リストに並べていくと言うのも、パートリッジはよく使う方法です。リストは、フランソワ・ラブレー的な方法か知ら?


拙訳です、


世界のどこでも、男の子も女の子も、みんな、愛がいるんだ。
お淑やかなお方にご高尚なお方、僕たちが苦手なお方たちだけど、
そんなお方たちだって、やっぱり、愛がいるんだ。
近衛兵に辛い任地の兵卒たち、僕たち見たことあるんだけど、
そんな兵隊だって、やっぱり、愛がいるんだ。
胸に抱かれた赤ん坊たち、もちろん、愛がいるんだ。
権力のある人たち、公職から追放されている人たち、
そんな政治家たちだって、やっぱり、愛がいるんだ。

さあ、愛を前面に出そうよ! 隠せは出来ないんだから。
愛を初めて知った時には、ふらついてしまうだろうけどね。
僕らは、打ち上げ花火に括り付けられたようなものなんだ!
もう、天井を突き抜ける覚悟をしなくっちゃ!

直ぐにも愛はやって来る、
宣伝マンの口上なんかより、愛を見てご覧。
直ぐにも愛は奏で始める、人の心の琴線を爪弾くんだ!
とっても大きな音だからから、聞かずにはいられないよ。

海の水夫たちに跪いてる僧侶たち、
そんな人里からはなれてる人たちだって、やっぱり、愛がいるんだ。
お金持ちも貧乏人も、みんな、それに、戦争で戦っている人だって、
そんな人たちだって、やっぱり、愛がいるんだ。

死ぬまでに、僕たちが何とか手に入れようとするもの、そんなものの中で一番いるもの、
それが愛なんだ。
誰もが、愛されたいと思っているんだ、
それで、中に生き生きとした感情が入っているお返し無用の贈り物を欲しがっているんだ。

直ぐにも愛はやって来る、
全ての新聞に広告が出ているよ。
直ぐにも愛は口ずさみ始める、その人のお気に入りの歌を口ずさむんだ、
だけど、一度だって、お隣さんに迷惑はかけないよ。

世界のどこでも、男の子も女の子も、みんな、愛がいるんだ。
心の冷えきった人も、温かい人も、でも、誰でも一人で生まれたんだ、
だから、愛がいるんだ。
宇宙に乗り出したら、きっと、異星人に出会うだろうと、僕たちは信じてるけれど、
そんな時だって、愛はいるんだ。

さてと、
一覧表は終わりになりました、男の子女の子から始まって宇宙人まで、
ある筈のものはみんな並べてみました、
それで、それで、誰もみんな、みんな、みんな、
愛がいるんだ!!
愛!!!

愛は、もうすぐやって来る!
posted by ノエルかえる at 13:32| Comment(0) | TrackBack(0) | Oranges & Lemons | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年07月14日

I'm The Man Who Murdered Love 訳

 パートリッジの「 I'm The Man Who Murdered Love 」。そのまま読んだだけです。


拙訳です。




「私なんです、愛氏を殺したのは、刑事さん。」
「ああ、本当なんですよ、信じられませんか?」
「愛氏を殺した犯人は私なんです、刑事さん。」
「ああ。本当なんです、そうは思わないのですか?」

「愛氏は、惨めにも、私の膝に
取り縋ってきたのです。
この一世紀の間と言うもの、愛氏はまるっきり権能がなくなっていたのです、
全人類のために働いていた筈なのに、と泣いていましたよ、愛氏は。」

「私なんです、愛氏を殺したのは、刑事さん。」
「ああ、本当なんですよ、信じられませんか?」
「愛氏を殺した犯人は私なんです、刑事さん。」
「ああ。本当なんです、そうは思わないのですか?」

「私が愛氏の甘い頭に銃弾を撃ち込んだのです。
愛氏は心から礼を言って、
頽れて死んでしまったのです。
愛氏の血が流れたところには、造りものの薔薇が咲きました、
その後に、元気な天使が私と握手した、と言うわけなんです。」

「私なんです、愛氏を殺したのは、刑事さん。」
「ああ、本当なんですよ、信じられませんか?」
「愛氏を殺した犯人は私なんです、刑事さん。」
「ああ。本当なんです、そうは思わないのですか?」
「ああ、まだ、歌の半分だ、、
それじゃあ、自分を弁護しよう!」

「もう心の痛みはなくなるでしょう、
失恋の悲しみはもう無いんです、裁判官様。
もう、恋人たちが別れ別れになることはないんです!
判決を下して、
私を暗い地下牢に放り込む前に、
裁判長閣下! 私の記念像を人々は立てるに決まってます、
あらゆる公園にです、愛氏を殺したこの私の像をです。
どうお思いになります、裁判長?
私は愛氏を殺したのです、
何かお考えがありますか?」

「傍聴人の皆様、ここに私は告白します!
現在の窮地から皆様を救ったのは、この私なのです!
もう、愛氏は皆様のお宅を訪問することはないでしょう。
と言うのはですね、今まで持っていなかったものを無くすなんてことはないからです、
そう私は思うんです。」

「私なんです、愛氏を殺したのは、傍聴人の皆様。」
「ああ、本当なんですよ、信じられませんか?」
「愛氏を殺した犯人は私なんです、傍聴人の皆様。」
「ああ。本当なんです、そうは思わないのですか?」

「これまでも、これからも、愛なんて使わなければ、
愛なんてなくなるんです、
これまでも、これからも、愛にキスなんてしなければ、
恋しがるなんてしようもないでしょう?」
posted by ノエルかえる at 11:11| Comment(0) | TrackBack(0) | Wasp Star | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年07月11日

Nick Jones

 「 XTC Mayor of Simpleton ビデオ 監督」と言う検索があったので、

Directed:Nick Jones、「 Mayor of Simpleton 」では、Ian Absentia 名義。
Edited: John Willis (監督同様別名でクレジット: Timothy Flicker-Cutt)

 ですけれど、IMDb には、Nick Jones と言う名前の監督が複数あって、分かりません。
posted by ノエルかえる at 20:25| Comment(0) | TrackBack(0) | Oranges & Lemons | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

No Language In Our Lungs 訳

 パートリッジの「No Language In Our Lungs」。

 そのまま読んだだけですけれど、前半は、テレビのドキュメント番組の語りのようなので、そのような感じで、途中から、人称も、I になって、ソングライターの苦悩のようになるのですが、整えて、統一することはしないでそのまま読みました。

拙訳です、



私たちの肺臓の中には、言葉が入ってはいないのです、
「言葉」、私たちが感じているこの世界を述べるための物なのにです。
思考の連絡路が無いのです、
観念の連結路が無いのです、
そう、視聴者の皆さんがお考えのこと、それを表明する方法が無いのです。
私たちの肺臓の中には、言葉が入ってはいないのです、
私たちの舌尖も舌根も、筋肉が無いのです、
「口舌」、私たちが思い描いている世界を述べるための力なのにです。
ああ、私たちは何も残せません、
何かが彫られた石だけを残すことになるのでしょうか、
骨になる前に何かを話す機会は無いのかもしれません。
嘗ては、私の口説の中に全世界を擁していると思っていたものです。
嘗ては、言いたいと思ったことは何でも話せた筈です。
私の手の中で「言葉」は剣となったかに思えたのです。それは束の間のことでした。
私の往路に立ちはだかるであろうどんな問題も薙ぎ倒せたのです。
私は自らを十字軍戦士になぞらえていました、
獅子の心を持ち、聖地を奪還する、そんな人物だと。
ところが、誰も本当に言おうとしていることが言えないのです、
遂には、発語不能が私にもうつってしまったのです。
私は、この曲を以前に作った筈なんです、
ところが、この曲に載せる歌詞が何処かに行ってしまったのです。
私たちの肺臓の中には、言葉が入ってはいないのです、
「言葉」、私たちが思い描いている世界を述べるための物なのにです。




02/10/11 改訂

私たちの肺臓の中には、言葉が入ってはいないのです、
「言葉」、私たちが感じているこの世界を述べるための物なのにです。
思考の連絡路が無いのです、
観念の連結路が無いのです、
そう、視聴者の皆さんがお考えのこと、それを表明する方法が無いのです。
私たちの肺臓の中には、言葉が入ってはいないのです、
私たちの舌尖も舌根も、筋肉が無いのです、
「口舌」、私たちが思い描いている世界を述べるための力なのにです。
ああ、私たちは何も残せません、
何かが彫られた石だけを残すことになるのでしょうか、
骨になる前に何かを話す機会は無いのかもしれません。
嘗ては、私の口説の中に全世界を擁していると思っていたものです。
嘗ては、言いたいと思ったことは何でも話せた筈です。
私の手の中で「言葉」は剣となったかに思えたのです。それは束の間のことでした。
私の往路に立ちはだかるであろうどんな問題も薙ぎ倒せたのです。
私は自らを十字軍戦士になぞらえていました、
獅子の心を持ち、聖地を奪還する、そんな人物だと。
ところが、誰も本当に言おうとしていることが言えないのです、
遂には、発語不能が私にもうつってしまったのです。
それで私は、この曲をもうすこしでインストルメンタルにしてしまうところでした。
ところが、その途中で、この曲に載せる歌詞を遂に手に入れたのです。
それが、
「私たちの肺臓の中には、言葉が入ってはいないのです、
「言葉」、私たちが思い描いている世界を述べるための物なのにです。 」
なのです。
posted by ノエルかえる at 16:50| Comment(0) | TrackBack(0) | Black Sea | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年07月10日

powers pre-oder

 パートリッジの『 Powers 』、予約しました。限定なので、入手出来るかどうか不安だったのですが。実際に入手出来るかどうか、まだ、分かりませんけれど、予約出来ただけなので。
 Duncan Maitland の『 Lullabies For The 21st Century 』は、届いています。チョークヒルにアナウンスがあった直後に、即完売になったようで、再入荷まで、しばらく時間がかかりましたけれど。優しい歌で、楽しんでいます。
 『 Powers 』、届くとしたら、来来週になるか知ら、
 『 Powers 』は、Andrew John Partridge 名義になっているようです。
posted by ノエルかえる at 07:54| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年07月04日

Boarded up 訳

 ムールディングの「 Boarded up 」。

 「 Ball and Chain 」のその後の町の様子なのかもしれないと、私は思いました。都市計画によって、平板になってしまった町では、その地に根ざしていた文化も枯れてしまった、と言う様子。土地の文化だけでなく、ロンドンから続いている古道は、新しい高速道路によって廃らされてしまい、しかも高速道路は、ロンドンと地方の主要な大都市を直接結ぶので、途中の小村は全く忘れられてしまったため、都市から訪れる文化もなくなってしまったと言う様子。

 歌詞としては、板を打ち付ける普請の音を deathwatch beetle の立てる音に変えているところが面白みなのでしょうか。そして、ビートルズという連想があって、後に、カーペンターズも登場します。
 deathwatch beetle 、『トムソーヤ』でも、トムがハックルベリーを待っている時に聞こえて来ます。


拙訳です、


囲われてしまった、
ああ、板で囲われてしまったよ、私らは。
釘が打たれて閉ざされた、
ああ、板で囲われてしまったよ、私らは。
音楽堂もかつては盛んだったんだ、
トンカン虫が音を出しているだけだけどね、今は。
グループはロンドンからの道をやっては来なくなった、
板で閉ざされているからね。
ああ、釘を打たれて閉ざされた、
角材で囲われてしまったよ、
ああ、板で囲われてしまったよ。
旅の一座は、遠くに留まっている、
だから舞台中央は、ドブネズミとハツカネズミに取られてしまった。
大工の見習いは大忙しだ、
板で囲む仕事をしてるからね。
ああ、釘で閉ざされてしまったよ、私らは。
角材で囲われた、
ああ、板で囲われてしまったよ、私らは。
スーパーマーケット構想に道を譲って、
パブにクラブは減っていった。
都市計画の某氏は、分かっていないんだ、
いつ板囲いを止めるのか。
私らが、釘付けされているのを見に来てくれないか、
もう待てないんだ、
ああ、板で囲われてしまっているんだ、私らは。
posted by ノエルかえる at 20:45| Comment(0) | TrackBack(0) | Wasp Star | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

deathwatch beetle

 ムールディングの「 Boarded up 」の歌詞にでる deathwatch beetle 。甲虫の一種です。頭を木材に打ち付けて音を立てます。求愛行動なのですが。webで、その様子を探してみました。


Death watch beetle - Xestobium rufovillosum - video 09a - ARKive
posted by ノエルかえる at 20:45| Comment(1) | TrackBack(0) | Wasp Star | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする