2011年10月31日

I got a guitar that I thought was more versatile.

 ヴェルナールさんとの対談「Andy looks at guitar playing and players -- Part IV」(2010/4/26) の冒頭部分。( 10分の1くらい ) です。
グレゴリーが参加した頃の話しです。
( 16時35分頃、追加:6分の1くらいまで )


ベルナール「前回、私たちは、バリーが去ってデイブがやって来た時のことを話したのでした。そして、XTC は、最盛期のライブ演奏の時期になったのですね。」
パートリッジ「ええ、おかしなことに、音的には、大後退をしたわけですよ。なにかと言えば、何年かの間、私は、二本のギター編成にならないように努めましたからね。」
ベルナール「実際、どれくらいの期間なのですか? デイブ・カートナーが去ってデイブ・グレゴリーが入って来るまでは、三年ですか?」
パートリッジ「カートナーは75年に出ていって、グレゴリーは79年に入ったんです。四年ですね。その間に、私は、バンドがキーボートを使うことになれていました。特に、「未来の略称」であるバリーのKrumar オルガンに私は馴染んでいたんです。塵箱から拾われた正真正銘のクズの音だったのですけれどね。ご存知かなぁ? けれども、誰もがその音に注目していたのです。ブロンディ、ジョナサン・リッチマン、それに、モダン・ラバーズ、数え切れないイギリスのバンドが、「宇宙のフェアグランド」にあるKrumar かFarfisa タイプの音に注目していたのです。
 音的な大後退をする肚は括ってました、実際に私たちはそうしたんだと思います。実際に歌がよくなったことを見ても、この大後退はよかったのですよ。歌が向上したのは、デイブが持っていた音楽上の性質のお陰ですね、それはとても保守的なものなのです、でもその時点では、私たちにはその保守性が必要だったのです。」
ベルナール「彼がキーボードも上手くこなせると言うことは、打開に資したのではないかと私は思いますけど。」
パートリッジ「それは確かにそうです。彼が自分の灯明を升のしたに隠していた時代なのです。 ( 謙遜する、才能を隠す:マタイ書5−15 ) 彼は優れたキーボード奏者ですよ。だけど、彼は、ギターを探求するのが好きですし、エレクトリック・ギターでむせび泣くのが好きなものですから、キーボードは彼の癇に障るものなのです。時には、キーボードは彼を怒らせるだけのものに思える時もあります。それでも、やはり、素晴らしく優れたキーボード奏者なのです。」
ベルナール「それでは、グレゴリーの参加が貴方のギターをどう変えたかを教えて下さい。私には、そのように思えます。バリーと最後まで死闘を繰り広げた場所で、貴方たち二人は同じ楽器を剣にしたわけですから。貴方のアプローチに変化を与えましたか?」
パートリッジ「そうですね、当初は、やり方を変えはしなかったと思います。以前と同じ演奏だったと思います。同じパターンを繰り返しいましたよ。…、つまり、「 Day in, Day out 」を例にすると、ほとんど反復のリフだよね。一つのものを決めて繰り返すと言うものですよ。
 私は、そう言うやり方を演奏していました。パターンを繰り返すと言うやり方ですけれど、例えば、「 Millions 」や「Making Plans for Nigel」で。…それらは、まるっきり、周期的なものです。意図があってそうしていたんではないと、私は思います。デイブを見て言ったことがあります、「もう十分、君はつまらないことをしいる、…そう、君はコードチェンジをすればいい、そうすれば僕がその上に糖衣をかけるから。」」
ベルナール「でも、コリンの歌にだけですね、そうなのですか?」
パートリッジ「ある時期まではそうでしょうね。でも、兎も角、最初は、演奏をほとんど変えなかったと思います。私は、学習するのが不得手なのです。ところが、私たちは曲を早急に仕上げなければならなかったのです。ですから、私が演奏するのに、複雑なことは少しだけにしたのです。…ですが、ソロのことではないですよ。ソロは、大抵がデイブが取りました。私がリード・ヴォーカルを取っている時には、ブレイクなどを付けて呉れたのです。私は、数小節の間、水掻きをしたかっただけですよ ( 笑い )。
 ですから、二本のギターで、私たちは少しばかり古くさくなったと言う事実に、私は順応したのです。実際、あの時は、二本のフェンダー・ギターだったのですから。…私は、『ドラムズアンドワイアーズ』には黒い Fender Bronco を使っていました。」
ベルナール「何時、Ibanez を手にしたのですか?」
パートリッジ「あれは、75年制の Ibanez でした。買ったのは、最初にヴァージンと契約した1977年です。週20ポンドの私たちの給料とは別にされました。…自分たち自身の金であるとは思いもしませんでしたよ! …私たちのマネージャーは、バンドが相応しい楽器が必要だと判断したのです。誰もが、Gibson か Fender Star 、それに類したものを買っていたと思います。けれども、私は、なにか少し違うものをと考えたのです。その時、 Ibanez artist を知ったのです。けれども一方で、日本製の安物ギターを私は知っていました。本当にものすごく安かったのです。それに、全ての店の中で、一番感じのいいギターだったのです。そのギターは、変幻自在の音を持っていました。薄い音にも出来るのです、フェンダーのようにです。また、ギブソンのように厚い音にも出来るのです。これはいい、と私は思いました。これならば、大きなパレットを使って描くようなものだと思ったのです。他人が、これを弾く私を見て、「見ろよ、奴はギブソンやフェンダーを買う余裕もないんだぜ。」と言うことには、まるっきり構いませんでした。私は、何にでも融通の利くギターを手に入れたと思ったのですから。」
ベルナール「さて、私たちは、六弦のギターについて話して来たのですが、もちろん、ベース・ギターと呼称されるものも同様にあるわけですね。貴方とコリンは、奏者として一緒に成長して来たわけですね、とても長いパートナーであったわけですけれど。彼のベース・ギターの使い方の上達が、ギタリストとしての貴方に、影響を与えているのでしょうか、特に、『ドラムズアンドワイアーズ』『ブラックシー』『イングリッシュ・セトルメント』では、飛ぶような歩幅で進んだ分けですけれど?」
パートリッジ「ああ、彼は、どちらかと言えば、メロディックな演奏を好むのを知ってます。彼は、Free の Andy Fraser の大ファンでした。Fraser は、メロディックであると同様に、必要最小限の演奏をする奏者でした。私たちは、バリーも一緒に、演奏ツアーでヨーロッパに行ったことがあります。… そう、バリーと一緒だった最後のことかも、… 私は、一つのカセットをずっと持って歩いたんです。それは、『リボルバー』でした。それを、乗っていたヴァンの中で、絶えずかけていましたよ。」
ベルナール「ええと、メロディックなベース・プレイについて話しているのですけれど…、」
パートリッジ「そうですよ! それが、コリンがほとんど初めて、ビートルズに触れた時だったのでは、と私は思うのです。私が言いたいのは、コリンは、ビートルズを知ってはいました。けれども、メタル好きの少年だったわけです、だから、ちゃんとビートルズを聴いたことはなかったのです。それで、ヨーロッパを横断する長い自動車の旅の間、彼はビートルズを押し付けられたのです。暫くして、彼はこう要求し始めたのです。「あのカセットを掛けてよ、… 僕はあれがすごく好きだから!」 そう言うわけで、彼は、車中でマッカートニーの演奏について話していた、と私は覚えているのですけれど。
 私とコリンはマッカートニーの演奏について話し合いました。彼に言ったのです。「66年以降のことだ、マッカートニーは、録音の最後にベースを入れることを主張した。その理由の1は、バンドがミックスの段階でより大きな音になれると言うこと、その理由の2は、コード進行に縛られた極普通のものとは違ったベース・プレイを創れる、ということだった。マッカートニーの演奏は、それ以来、ずっとメロディックになった。それは、彼が試行錯誤出来る余地を得てからのことだ。」
 この会話はコリンの背中を押したのです。その後、彼は、ベースを最後に録音するように言い出しました。わたしはいい傾向だと思いました。と言うのは、そうすれば、コリンはやりすぎると言うことがなくなるわけです。トラックを編集する時に、十分に考える時間が持てるのです。曲のそこにどんな音を置くか、多すぎるものをどうやって取り除くかを考えられるのです。そうして出来た隙間にメロディを入れることが出来るのです。このやり方は、コリンが新しい発見をするのにとても有益でした。」






11月13日追記:
日本製の安いギターと、Ibanez は、別のように思って訳しましたけれど、同じものかもしれません。

11月17日訂正:
Ibanez を使っている奏者を知ったのです。→
Ibanez artist を知ったのです。
Ibanez artist と言う名前のギターでした。


2012年01月27日訂正:
「未来の略称」であるバリーのKrumar オルガンに私は馴染んでいたんです。 の部分、
原文は、Krumar ですけれど、Crumar かも知れません。イタリアのキーボードのメーカー名。
posted by ノエルかえる at 10:21| Comment(0) | TrackBack(0) | 注記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする