2012年11月30日

The Dope On Perelman 訳

 アルバムに付けられているブックレットの歌詞を、とりあえず、読んだだけです、仕掛けや意味は、分からないので、




猫を解剖してるん。猫の元気ってどこだろな? 水で出来た硬貨って、つかめないや。インク消しでね、成績表を書き変えてやったん。皮肉たっぷり浪漫満ち満ちに世界を変えてやったん。市街電車が野球場を通り過ぎたん。ぼくは、外野にいて高く上がったフライが頭に当たったって、空想してたん。悩める聖人、キリストっぽい格好の人が路面電車から降りて来るのを見たん、ぼく。落ちる時にガチャンガチャン鳴らして雲から降りて来たん、ってのは、潜水鐘の中のジャック・クストーなん。農場で失敗した父さんのつけを支払う電気メッキのラジエーターなん、ぼく。差別の時代には生き残る術が要るん、って、隠れるってことなん。雲の中を、男の友だちと、掃除機に乗って飛んで行くん。月夜をカヌーで行くときは、女の友だちとね。それって、点火プラグかなあ?
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2012年11月29日

The Impeccable Dandy in White 訳

 これも、ともかく読んでみただけの試みです。


最新流行の白を纏った無瑕の伊達男、きっとすでに一本飲み干して、たぶんこれからがぶ飲みするのだろう。ズボンは大層きつく仕立てられているから、微笑みながら寛いだりは出来ないのだけど。一瞬の仕草、一瞬の目の輝きで、彼ははらわたを煮えくり返しているのが伺える。でも、彼は、光がどこへ行き、いつ消えるのかは、分かっている。今夜、伊達男は、夢見ていた染み一つないシーツで寝るのだ。彼は、蝕されたいと思っている。唯一のもの、オンリー・ワンであるのは嫌なのだ。たぶん、すぐにも、彼は、彼の太陽を暗くする月を見つけるだろう。それは、ずりずりと彼の反対側にずれて行くだろう。それは、全然合ってない黒い既製服を着ている。白と黒で、昔のマンガみたい、陰陽の太極図みたい。太陽と月。真昼の決闘。彼女はゆっくり引く、伊達男は一瞬で撃つ。太陽は砂丘の向こうに落ちて行く。無瑕の伊達男は死んだ。深い眠りに落ちて行った。さようなら…、伊達男の背広と靴。さようなら、伊達男の帽子と杖。スパッツにクラバット。留め鋲に鎖。皺も染みもない眩しいばかりのシャツ。そんな品物だけが残った。白を纏った無瑕の伊達男、さようなら。
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2012年11月28日

St. Augustine Says 訳

 「 St. Augustine Says 」、読んでみましたけれど、意味がよく分かりません。noose は首つりの縄が、第一の意味なのですが、それで、歌詞のストーリになるのか、見当もつきませんでした。アウグスティヌスが出ているので、ギリシャ語のヌース ( 心 ) なのかとも思いましたけれど、「 looks like a necktie 」と言う行では、首を絞める縄のイメージが明白ですし。ともかく、noose は、後の she と同格だと思うので。それで、両頬の間の窄まる穴、お酒を飲む穴、の意味もあるので、そのように考えて、読んでみました。
 ですので、訳と言うより、一つの試みに過ぎないです。




もうすっかり午後になっているけれど、私は、まだパジャマだ。私が、ペパーミント・シュナップスを飲んだことがないとしても、それは直ぐに味わえる。すぼめ口はネクタイに似てる。すぼめ口は言った、「素通りは無しよ。」と。すぼめ口が前に回って、もう、後の祭りだ。すぼめ口、彼女は、私が最後の一滴を飲み干した百の酒の中でも中々だ。歳とって美貌が衰えてなければ、私はきっとそうしたろう。アウグスティヌスは言った。「愛を計測する様な秤などを持つこと無く、愛しなさい。」 そして、また、彼女は大切にすべき人だ、天使が天上より送られたのだ、とも言った。私とすぼめ口は、人二人がやっと立つことが出来る程の高さまで登る。そこで、私たちは目が眩む。すべてが見晴らされる。でも、すべてのものは何処に行くのか? 彼女は私にサインをねだる。私を誰と思っているのか? 画家のオスカー・ココシュカならいいだろう、ペルシャのウマル・ハイヤームでもいい。「肉体、それ自体が蔑まれるものでは、決してない。と言うのは、肉体は、外部から供されて装飾として関係するのではなく、人間の紛れもない本質として関わって来るものなのだからである。」とアウグスティヌスは言う。私は、パジャマに戻っていた。まだ、午後のままだった。私は、シンガポール・スリングを飲んだことがないとしても、それは直ぐに味わえる。乾杯!






Oskar Kokoschka:
Oskar Kokoschka | Tate
Fondation Oskar Kokoschka - Fondation Oskar Kokoschka



「肉体、それ自体が蔑まれるものでは、決してない。と言うのは、肉体は、外部から供されて装飾として関係するのではなく、人間の紛れもない本質として関わって来るものなのだからである。」の言葉は、
『 De cura pro mortuis gerenda 』の中、

Nullo modo ipsa spernenda sunt corpora. (...)Haec enim non ad ornamentum vel adiutorium, quod adhibetur extrinsecus, sed ad ipsam naturam hominis pertinent; Contra Faustum,





29日訂正:
私が最期を看取った百人の中でも中々だ。

私が最後の一滴を飲み干した百の酒の中でも中々だ。
原文は、She looks good for a hundred I move in for the kill.
posted by ノエルかえる at 18:12| Comment(0) | TrackBack(0) | Other Recordings | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

The Mayor of S

 昨日の、スウィンドン・アドバタイザーに、スウィンドン、ウィルトシャー両方の市民からの強い反対があったのに、大規模な開発計画に許可が出た、と言うニュースがありました。
 それで、ふと思ったのですが、「 The Mayor of Simpleton 」、この Simpleton は、もちろん、Swindon のことも暗に指しているのですけれど、『イングリッシュ・セトルメント』で、ムールディングが歌った「 Ball and Chain 」にもあるように、開発は今に始まったことでもなく、『オレンジズアンドレモンズ』の時もそうであったと思います。『オレンジズアンドレモンズ』と言うアルバム自体が、巧妙な二重化構造を持っていて、商業主義、グローバリゼーションに抗する姿勢が隠されていると思われるのですが、「 The Mayor of Simpleton 」と言う歌も、そうした「開発」をすすめる市長の愚かしさを、実は、歌っているのかもしれないと。
posted by ノエルかえる at 09:35| Comment(0) | TrackBack(0) | Oranges & Lemons | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年11月27日

ART VIVANT

 きょうは、『 Big Express 』( my order list ) 、ブレグヴァドの「 Like a Baby 」をかけて、『 Gonwards 』( CD ) をかける。
 なるほど、「 Like a Baby 」は、『 Gonwards 』の祖型だ。

 『 The Naked Shakespeare 』には、ART VIVANT ¥2000 のシールが貼ってある。池袋で買ったのだろう。全然覚えてないけれど。池袋には、詩の専門書店があって、朝吹亮二の本が欲しくて行ってた覚えがあるけど、『 The Naked Shakespeare 』は1983年だし、違うのだろう。
posted by ノエルかえる at 21:52| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

『 Gonwards 』製作参照曲一覧

 『 Gonwards 』製作に、参照した曲。

パートリッジが参照にしたもの

1. 「 American Haikus 」、Jack Kerouac のセカンド・アルバム『 Blues and Haikus 』所収。1959年リリース。

2. 「 Like A Baby 」、『 The Naked Shakespeare 』ブレグヴァドとパートリッジ、1983年。自己参照。

3. 「 Father Cannot Yell 」、CAN のデビューアルバム『 Monster Movie 』所収。1969年リリース。

4. 「 Bathtub Admiral 」、Danny Kaye のアルバム『 Mommie Gimme a Drinka Water 』所収。1959年リリース。

5. 「 Foggy Road 」、Prince Far I のコンピレーション・アルバム『 Black Man Land 』所収。1990年リリース。1983年リリースのアルバム『 Musical Revue 』にも所収。

6. 「 Shame and Scandal 」、
イギリスの喜劇俳優 Lance Percival ( 1933年生まれ ) が、1965年にリリースしたもの。
オリジナルは、カリプソで、Sir Lancelot ( 1902 – 2001 ) が歌ったもの。1943年の映画『 I Walked with a Zombie 』の為の歌。

7. 「 River of Orchids 」、パートリッジ自身の『 Apple Venus 』所収の歌。自己参照。

8. 「 In The Land Of Oo Bla Dee 」、Dizzy Gillespie 演奏の曲。
パートリッジは、2000年リリースのコンピレーション・アルバム『 Cubana Be, Cubana Bop 』を挙げています。
Mary Lou Williams 作曲のもので、もともとはノベルティー・ソングのようですが、作曲者自身が、1949年に、ディジー・ガレスビーのバンドの為に編曲したと言うこと。

9. 「 Trains 」、
イギリスの俳優 Reginald Gardiner ( 1903 – 1980 ) がシングルでリリースしたもの。BBCのラジオ番組『 Children's Favourites 』の為に録音されたもの。1950年。


10. 「 Aries 」、アルバム『 The Zodiac : Cosmic Sounds 』1967年リリース、に所収。ムーグシンセサイザーを使った、黄道十二星座をテーマにしたコンセプト・アルバムということ。
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2012年11月26日

Sacred Objects 訳

 「 Sacred Objects 」、とりあえず、読んでみましたけれど、、



聖なる物は、朝には何よりも早く光り始め、夜には最後まで光を保っている。聖なる物は、昔は滅多になかったのに、今は何処にでも見かけられる。全体が赤く塗られた伝説のジョン・ヘンリーのハンマー、空のベッドに置かれた弾が込められたピストル、セメントのミキサー車、歩行用杖、風見鶏の矢。疲れで開いた口から音を立てて、南へ飛んでいる鳥がいた。おお、その疲れた鳥を歌おう! もう羽根を休めたい程に疲れた鳥が、そうした聖なる物のひとつに止まった。鳥と聖なる物が当たっても、両方ともに、内にある光には何も起こらない。そもそも何もなかったかの様に、何も起こらない。聖なる物と疲れ鳥の両方の内にある光は消えてしまい、聖なる物が何処にあるのか、疲れ鳥は何処にいるのかもも分からなくなる。もう何も見えない。聖なる物の上の止まれる所も、疲れた鳥も見えない。沈黙の帷が降りて来た、だから、すべての物語と同じく、この話しも終わりになった。
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Guy Massey

 トーマス・ウォルシュさんのツィッターには、プロデューサー/エンジニアのGuy Massey さんと仕事をすると言うコメントが。これは、パグウォッシュの新しいアルバムなのか?

http://twitter.com/ThomasWalsh1/status/272546361788989440
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2012年11月25日

Ερμές

 きのう、寝る前には、YouTubeで、Albéric Magnard の交響曲第四番、トーマス・ザンデルリング指揮マルメ交響楽団、を聞いたので、きょうは、Vaughan Williams の交響曲第四番を、ハインティンク指揮ロンドンフィルで聞いて、高橋悠治の演奏するクセナキスのピアノ曲「エヴリアリ」「ヘルマ」を聞いて、『ペット・サウンズ』のDVD-audio 版を聞いた。

 これから、コーヒーでも飲みにいこう。
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2012年11月23日

What A Car You Are 訳

 「 What A Car You Are 」、「ブルース」の言葉を辞書の見出し語の様に切り分けて、それを、全く別の領域、別の生成原理で組み立てると言う、フランケンシュタイン的な意図は、この歌が一番看取しやすいのかもしれません。



私の訳では、「ブルース」的言葉を残すことは出来てないと思いますけれど、、




子供と時、夜に父さんのでっかいGMのラサール・サルーンで一回りすると、必ず、気持ちのいい催眠状態になったんだ。毛布にくるまれて後部座席に結わえられて、内燃機関の念音にあやされ、通り過ぎる光の規則的な閃きに宥められて、ぼくは、ぼくとじどうしゃが一つになった夢を見ていたんだ。ぼくからだは、座席にひっついた所では終わってなくて、もっと延びていって、車体の流線型の鋼鉄の、夜の暗闇を照らして探る照明のある鼻先から、路面に接するタイヤまで延びていっていたんだ。ラサール君、お前は随分長い間居なかったけれど、今は、ほとんど家に居るんだ。冷たくなっていたけれど、今は、熱を帯びている。お前の頭の上の蓋に鍍金をしたルーカス社のランプが、死の国から延びる高速道路を照らしているんだ。いやはや、お前は自動車なんだ。前には、二本の手二本の足だったのが、今や、四輪の車輪になっている。タイヤと路面が密着するなんて、どんなに気持ちいいだろう。恍惚にさせる震音を聞いたのかい? さあ、ギアが入っている。お前は遠くからやって来て、すぐ側に居るんだ。エンジンはすこぶる快調に回っている。遮るものの無い道路をあてどもなく走り回るんだ。他に走る自動車がなくなり、静かになった。エンジンが喋るのを聞いてみよう。「よみのしじまぼんよみのしじまぼんよみのしじまぼんよみのしじまぼんよみのしじまぼんよみのしじまぼんよみのしじまぼんよみのしじまぼんよみのしじまぼんよみのしじまぼんよみのしじまぼんよみのしじまぼんよみのしじまぼんよみのしじまぼんよみのしじまぼん」ああ、お前、いやはやすごい自動車だ。ヘラクレスがお前に力を貸している。エドワード八世がお前を乗り回し喜んで、あまりの楽しさに、英国人すべての男性に自動車は必須のものなり、と宣言された。お前が、夜に、ハミングしながら果樹園を通り過ぎれば、眠っていた花々は、お前が繰り出す光を見て、お前を太陽だと勘違いする。お前は、枝角の牡鹿の様に、ちょっとした渓谷を飛び越えるんだ! お前が、一度は、ニュー・サウス・ウェールズの煙草農場の車庫に捨てられていた、と言うことを思えば、いやはや、何と言うこと。とんでもない花形だ! 金の勲章を掛けられ賛辞を浴びせられる、お前は、この地のすべての生きとし生けるものから崇められる、国歌の英雄。帰って来る時には、クラクションを鳴らすんだよ、お前。お前は、なんて素晴らしい自動車なんだ、なんて言う自動車なんだ。
posted by ノエルかえる at 21:19| Comment(0) | TrackBack(0) | Other Recordings | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年11月22日

my Big Express

 きょうは、『 Big Express 』を聞く。けれど、オーダーを入れ替えて。
1. Wake Up!
2. All You Pretty Girls
3. Shake You Donkey Up
4. Seagulls Screaming Kiss Her, Kiss Her
5. Red Brick Dream

6. The Everyday Story of Smalltown
7. I Bought Myself a Liarbird
8. Washday
9. You're the Wish (You Are) I Had
10. Train Running Low on Soul Coal

で。
posted by ノエルかえる at 20:57| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

Looking at the Sun 訳

 「 Looking at the Sun 」。

拙訳です:


年輩者ガ若輩者二陽ヲ見ルナト謂フ。「盲ヰニナルニ。其レハ詰ラナイ。」 若輩者ハ、或ル樹二懸カッテアル一顆ノ甘橙ヲ見ル。即チ、年輩者に謂フ。「吾ニハ、甘橙は日輪ノ雛形二思ワルル。甘橙ト日輪ハ、一ナルモノニ思ワルル。」 「日輪の娘」、其レガ何ヨリモ若輩者ノ好ム事。此ノ者ハ、甘橙モ日輪モ見ル事ガ無カッタカ二思ワルル。年輩者ハ一片ノ助言ヲ下ス。「御前ハ狂イ始メテオル。其レハ好マシカラヌ。物事ヲ其ノ様二見テオレバ、終ニハ、己ガ謂フ事ノミヲ信ズル様二ナル。」 若輩者ハ抗ワナイ。己ガ完遂シタヲ分カッテイル。日輪ヲ見ル別ノ仕方ガ分カッタノダ。
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2012年11月20日

The Cryonic Trombone 訳

 『 Gonwards 』の中の中心的な歌は、「 the cryonic trombone 」だと思うので、歌詞を読んでみました。

 cryonic は、人間冷凍保存の意味ですが、sonic も隠れている様な気がします。



拙訳です



冷音凍トロンボーンは、銀無垢で出来ている。マウスピースは別、ステンレス鋼だ。管と弁で出来た仕組みは、トロンボーン内部にヘリウムガスを循環させる。そして、内部の温度を0.6ケルビン ( 超電導転移温度 ) になるまで下げるのだ。演奏の前にはいつも、奏者は、小さなファンヒーターで唇を乾かす。もし、湿気があれば、曲が終わった後、唇はトロンボーンに凍りついて、顔から剥がれてしまい、手術をしなければならなくなるだろう。それは、昼と夜を均一に分ける正午の事。個人飛行場での事。暑さに愚痴を言いながら、一団の科学者と軍属、それに新聞王が、トロンボーンの力を実見して証言する為に集められた。白い上っ張りの背の高い女性が、装置の説明をする。トロンボーンは、ファラデーの籠に入れられ固定されている。箱は、内側を錫で覆われてエアサスペンションに載っている。サスペンションは、熱に変換される筈の振動を和らげる為に、タンク・ローリーから取って来たのだ。籠は、低温研究の道を切り拓いたスコットランド人科学者に因んで、デュワー瓶と呼ばれる、超断熱の真空瓶に収められる。デュアー瓶の中には、穏やかに不明瞭な音を立て続ける冷凍機が据えてある。背の高い女性は、トロンボーン奏者を紹介する。彼は、散発的な拍手の中、大股で進み出る。奏者を取り巻く管から一筋の蒸気の渦が上がる。その時が来た。トロンボーン奏者は、胸をいっぱいに膨らまし、穢れのない口をマウスピースに当てる。保護壁の後ろに居てさえも、見学者達は、自分たちの体温が急激に下がるのを感じる。要人は、屍体に触れられたかの様に震える。トロンボーン奏者は、全力で最後の息を吹くと、群衆は息を止めた。その時、滑走路には、空気が凍りついて錐体になったものが立っており、トロンボーンの開口がある錐体の頂きは、三階の高さ三十米にまで達していた。そして、溶け始めている。暑さにも拘らず、溶けるのには、丸一日を要するだろう。興行主は、控室と記されたテントにとトロンボーン奏者を連れて行く。その間に、お偉方達は、錐体の周囲を回りながら、錐体の中に封じ込められて浮かんでいる、珍鳥珍虫の生命、電波無線とプロペラ機の後流に湧く雲の光と影の彩に驚いている。暑さは忘れられてしまった。お偉方達は声を潜め、謹んだ。ところが、お偉方達の忘我の状態は粉砕される。奏者への謝礼金についての意見の不一致が噴き上り、暴力へと発展した。ビュッフェのテーベルは引っくり返される。水差しは、興行主の頭の上で粉々になって煌めいている。激昂した音楽家は、警備員に引き摺られて行く。白い上っ張りの女性は、興行主の傷に包帯を巻きながら、心を落ち着かせる音を立てている。食いしばった歯の間から、興行主は、「あの恩知らずの小物めが! この街では二度と仕事をさせてやらん!」と呟く。近隣100マイル程は、街はない。飛行場は、密林に囲まれている。だけれども、興行主の頭の中では、彼はもう自分の事務所の机に座り、指先で、トロンボーン奏者の人生を破滅させているのだ。




11月21日訂正:
高官達→お偉方達

12月01日訂正:
0ケルビン ( 絶対零度 ) →0.6ケルビン ( 超電導転移温度 )
APE house のプロモーション・ビデオを見るまで気が付きませんでした。
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2012年11月18日

きいたもの

 きょう、プレイヤーにかけたのは、『 Monstrance 』ディスク2、Shriekback 『 Cormorant 』、Andy Partrige 『 Powers 』、XTC 『 Skylarking 2010 A面 』、Lighterthief ( ダウンロードした『Maximalism』『Trick Picture E.P』『Hard Listening』をCDにしたもの )、『 Monstrance 』ディスク1、Anthony Moore 『 Camera 』、ウェーベルン全集のディスク5。
 それから、『 Gonwards 』( DVD-A )。
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2012年11月17日

Laughing in Rhythm

Anthony Strong さん、新曲をiTunes で発売。

https://itunes.apple.com/gb/album/laughing-in-rhythm-feat.-jessica/id571074530


 パートリッジが提供した曲はどうなったろうか? 提供はしてないのか? 彼の為に書いただけだったか?
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2012年11月16日

佐村河内守

 このところは、『 Gonwards 』を中心にレコードをかけている。『 Gonwards 』とサロネン指揮のメシアン『峡谷から星たちへ』だったり、『ビッグ・エクスプレス』とだったり、『 Powers 』だったり、『 Orpheus 』だったり。『 Kew Rhone 』は、LPだけしか持ってないので聴けない。( ということは、もう数十年聴いてない。 ) アンソニー・ムーアのオペラ『 Camera 』も一緒に聞いてみたいと思うけど。
 NewStatesman のレビューでは、『 Gonwards 』は、「ブルース」の言葉を分出して、単語カードの様に裁断し、それを「人工的」に組み立てると言う、フランケンシュタインの様な試みなのだけれど、フランケンシュタインの創造物が醜悪さの極みだったのに較べて、とても楽しいものになっている、との事だけれど、確かに、聞いていて楽しい。カードが付いているのは、そう言う事だったのか、と得心するけれども、もったいなくて、封を切らないまま。

 Amazonから、佐村河内守の交響曲の発売の告知メール有り。

 姜泰煥の『素来花』も、一度プレイヤーに入れただけで、そのあと風邪だったので。
posted by ノエルかえる at 12:33| Comment(6) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年11月15日

『 Gonwards 』、B&G 社のSociety of Sound のインタビュー

 『 Gonwards 』が、オーディオ・メーカー B&W 社のインターネット上の雑誌 (?) Society of Sounds に取り上げられました。と言う事は、『 Gonwards 』は聴くに値する音質のものだと、いうことなのでしょう。
 パートリッジへの短いインタビューがありましたので、読んでみました。
 また、Ape house / Burning Shed では、ダウンロード販売は、まだないのですが、B&W では、会員向け(?) に、flac.ファイルでのダウンロードもあるようです。詳しくは分かりません。

 パートリッジのインタビュー:
( 11月12日付けのブログ記事 : http://blog.bowers-wilkins.com/music/xtc-man-andy-partridge-discusses-new-album-gonwards/)

 『 Gonwards 』のセッションでは、人造のプロデューサーが活躍したのですけれど、それに、その人造のものは、音楽的にも同様に貢献してくれたのです。どういう事かと言えば、私のこの丸っこい手は、始終、テクノロジーで出来たものの上に懸かっていたわけです。テクノロジーの内容はよく分からないのです。何か話せるかしら?

 さて、私たちのレコーディングですけれど、ヴォーカルは、ピーターが、ロンドンの彼の自宅の「屋根裏スタジオ」で録音して、それから、幾つかのプログラミングは、私の自宅にある「小屋」でしまして、もちろんスウィンドンにあります、そうして、ほとんどは、今の私の相棒、ステュアート・ロウのスウィンドンにあるスタジオでしたのです。ロウは、演奏家であり、エンジニアであり、プロデューサーでもあるのです。

 録音の最初の最初から、可能な限り高音質のものにすべきだとは、私達全員が肝に銘じていたのです。つまり、私たちの手持ちの性能面では見劣りする装置を使って創り出し得る最高のもの、24 bit /96kHz ですることに決めていたのです。ですが、その為に、幾つかの障害が頻繁に何度も起こることになったのです。それはそのまま、コンピューターのプラグインを消耗させる事に繋がってしまいましたし、にわか仕立ての高品位機である低性能コンピューターを、何度かクラッシュさせることになったのです。

 こうしたコンピューターの支障を、出来るだけプログラムされた音源を使って本物のスタジオの音を造り出すと言う方法で回避したのです。そうすることで、更に録音とミキシングする為に有効な資材を使える様にしたのです。

 バッキング・ボーカルやブラス・パートについては、別のトラックへ写して、同じ音を並置させておく言う方法が、作業の流れをスムーズにする事に役立ちました。同じものを別のトラックに写すと言うことは、表向きでは、1970年代のいつかだったかに、必要がなくなっていたのですけれど、現在では、有益なものだと、私は確信しています。と言うのは、なかなか動かないコンピューターであっても、結局の所は、往年のテープ・レコーダーよりも快適に動作して、テープでは必ずにあった、聞いて分かる程の音質の劣化はないからなのです。

 アルバムは、すべて、Apple社の アプリケーション Logic Studio 9 を使用、Apogee 社のEmsemble [ デジタル・コントローラー ] で操作して、パワー・マックで録音したのです。マイクロフォンは、ほとんど、ステュアート所有のシュア Shure 社のKSM 44 を使いました。そのマイクは、ヴォーカル、それに、アコースティック・ギター、フルートその他なんでもにいいと思いました。何人ものスタジオの魔術師たちと電話で話しをして、結局、ステュアートと私は、手に入れられるなかで、最上のイコライザーを使うべきだと思い至りました。魔術師たちとは、ジョン・レッキー、ハイデン・ベンデル、ニック・デイビスとかですけれど、私は何故だか幸運にも彼らと知己だったのです。彼らは、一応に、Sony Oxford Plug in イコライザー を推奨しました。それがほんとにいいものである事が分かりました。

 Oxford は、水晶の様な透明さでもって、平易に操作が出来ました。それぞれの音をミックスの所定の位置に合う様に変成することが出来たのです。Alitiverb と言う設定をエコーに選びました。とても素晴らしい複雑なエコーを作る装置で、聞く者に、食器棚からコンサート・ホールまで、無数の本物の場所に連れて行く様なものでした。この Altiverb は、編集の段階で、実に重要な役割を果たしました。

 このレコードの音の景観は、古い音と新しい音が混ざり合って出来ています。古いものとしては、メロトロンで作られたリズムのループがあります。これは、チェンバレン社 Chamberlin が、アメリカで1950年代に録音したものをメロトロン用に作ったものです。( チェンバレンは、メロトロンの先駆けになった楽器です。 ) これを、奏者は、メロディを弾く時に、伴奏として使ったのです。それらは、セッション・プレイヤーが、決まったテンポ、一つのコードで即興に演奏したものを録音したものなのです。それが、「 Sacred Oblect 」で聞くことができますが、細切れにされてとても小さな破片になっています。また、「 Worse in the Way 」でも聞かれます。こちらでは、もっと長いものを使いました。とても「埃っぽく」て、夢見る様な音質になっています。
 新しいものとしては、何層にも重ねられた E ボウ・ギターの深々としたお辞儀ですね。その熱くて唸るような音は、「 Cryonic Tronbone 」で聞かれます。私たちは、Logic 内臓のサンプラーの音源の音を曲げてねじって、Eボウ・ギターに合う様に捻り込んだのです。そして、そこに、ウクレレ、リード・ギターの様にひずんだボーカル( 「 Germ to Gem 」で使いました。 ) 、サクソホーン、火を吹くハーモニカ、女性ボーカル、フィンガースナップ、ハモンドオルガン、マンドリン、金管、それにもちろん、ピーターの美しい言葉が加わって、音のシチューになると言う分けです。

 ピータとその他の奏者の録音がすべて終わると、ステュアートと私は、編集に没頭したのです。私たちは、とても大きなマッキー社 Mackie の HR824 [ スタジオ用モニター・スピーカー ] を使って、実際の音を確かめていたのですが、しばしば、楽器の具合を確かめる為に、自己出力型の小さな JBL のスピーカーに切り替えていました。5.1サラウンドではなしに、出来るだけシネマティックで3D的なステレオ空間を創出する事が目的だったのです。( ところで、5.1サラウンドですが、いつかは可能なのでしょうか? ) 私たちは、皆さんがこれを聴く際には、文字通り、「音の景観の中」に居て欲しいのです。私は、上手くいったと思っています。広い音の眺望と聴く者の頭の後ろから聞こえて来る様な反響が、「音の景観の中に居る」と言う感覚をもたらしています。アルバム冒頭の語りの部分で、そうした手に触れる事の出来る様な舞台を造る事は、どうしても欠かせないものなのでした。

 画の最後に入れる瞳は、アルバムのマスタリングです。マスタリングは、あのジョン・デント氏の好意で、タートンにある彼の施設 Loud Mastering で行われました。ミキシングしたものすべてを、デント氏が自分で改良したステューダー社 Studer のテープ録音機に掛けて、アナログの温かさ、肌に吸い付く様な感覚の音にしたのです。皆さんが気に入って下さることを願います。





誤訳を指摘して頂くと幸いです。
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2012年11月11日

11月11日

 アンディ・パートリッジの誕生日。59歳になる。
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2012年11月06日

out of stock

 風邪を引いてしまって、『ゴンワーズ』、まだ一度プレイヤーに入れただけなのだけれど、Burning Shed のAPE house を見ると、『 Gonwards 』、通常CDの方が売り切れになっていた。2,000セット限定のBOXセットは、まだ残っている様だけれど。

 10月22日の発売以来、僅か二週間で、初回プレスが完売したのであれば、本当に慶賀の至りです。
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チャック・サボ 『 Wasp Star 』回想12

ベルナール「パートリッジさんとムールディングさんは、ドラマーと言うのは、それぞれ、とても違った遣り方をするのだと、話していました。そして、二人は、このアルバムでは、貴方のドラムズがとても良いと言っていました。XTC と以前にも仕事をしたことのある、プロデューサーのハイデン・ベンデルさんは、すでに、プレイリー・プリンスさんの演奏したドラムズを編集していたのですが、パートリッジさんは、ベンデルさんが、その精髄を削除してしまった、と言っていました。」
サボ「一つのスタジオに、二人の同程度に優秀なドラマーがいる場合があるのですよね。そして、そのうちの一人が、曲により合った演奏を出来るのです。でも、それはとてもいいことです。私たち二人、私とプリンスさんは、全く違うのです。そうでなければ、私たちは、ドラム・マシーンと変わらないのですからね。ドラム・マシーンを使ったものはたくさんありますよ。教えてあげましょうか( 笑い )。」
ベルナール「( 笑い ) そうですね。XTC の二人が、今でも、人間の打ったものを必要としていると言うのが分かって、私は嬉しく思います。貴方がこのアルバムで最後に演奏したものは、「 Church of Women 」ですね。これについて、何かお考えがありますか?」
サボ「そうですね、このアルバムの内で、大好きな曲の一つだ、ということですね。ドラムの視点からでは、しごく簡単なものです。でも、私は、バンドがドラムと共に創ったものがとても気に入っています。」
ベルナール「さて、それでは、貴方のこれからのご計画について話して頂いて、対談を締めくくりたいと思います。それで、貴方が、一緒に演奏したいと、特に思う、ミュージシャンかバンドはあるのですか?」
サボ「もう録音したものがあるのです、私はきっと発売されると思っているのですけれど、そのアルバム、『 Made in London 』と言うタイトルになるのですけれどね。女の子のバンドで、アン・ヴォーグ [ En Vogue ] のようでいて、ヘビーなギター・バンドなのです。それから、サリー [ Sally Ann Marsh のこと? ]は、妻のジャネットの歌を6月に発売する予定です。ですから、私たち夫婦は、初めての自分たちのレコードが発売されることに、興奮しているのです。それから、演奏出来れば嬉しいなと思う人は、山ほど居ますよ。ドラマーは、誰でも、同じ位の数の希望を持っていると思いますよ。そうですね、私の場合は、まず、スティーリー・ダン。そして、アース・ウィンド・ファイヤー。それにですね、フィル・コリンズのツアーに参加出来たらなあ、と思います( 笑い )! フィル・コリンズが彼の歌でしているグルーブ感が大好きなのですよ。本当ですよ。」
ベルナール「分かりました。今日は、お時間を割いて頂いてありがとうございました。とても楽しかったです。一時間半もの間、貴方の頭の中を見せて頂いて、とても嬉しく思います。」
サボ「私もですよ、私に興味を持ってくれてありがとう。それに、僕らは二人とも、このXTC のレコード『 Wasp Star 』をとても楽しんでいるようですからね。辛くはありませんでしたよ。それでは、お元気で!」



おわり


 ご訳を指摘して頂くと幸せます。
posted by ノエルかえる at 08:52| Comment(0) | TrackBack(0) | Wasp Star | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする