2013年02月28日

A Tinny Little Sputnik 2-3

他の者が何かをしているので一人は別のことが出来る、と仰ったので、それについての質問があります。演奏を始めようと座った時に、演奏がどのようになるだろうかと言うことについて、何も先入観は持っていなかったのですか?
「ええ、全くありませんでした。持っていれば、馬鹿らしいですよ。どんな雰囲気がいいとか、その他どんなことも、全く話し合いませんでした。「柔らかくいこう、」とか「前半は荒々しく後半は静寂にしよう、」とか言って、座ったりはしませんでしたよ。そんなことは全然無しです。キーについても話しませんでしたよ、、まあ、キーについては一回あったか知ら。…、一回だけは、「C でやってみよう」と言って始めたことがありましたね。でも、Cは使わずに終わってしまいました。どの作品でも、キーについての話し合いはせずにいました。話し合ったといえば、「彼はそこでするの? コントロール・ルームで? いいよ、そのまま演って、」とか言うだけでしたね。音楽が命ずるままに私たちは従ったのです。誰も飛び上がって、「馬鹿野郎!」とか「変えろ!」とか言わなかったと前にも言った通り、全てが、音楽的対話で成されたのです。
 ですから、音楽が上手くいけば、作品が出来上がったわけです。音楽的対話が上手くいかなければ、私たちはその作品を捨てたわけです。8時間の演奏のうち、1時間半が出来たのは、即興演奏の作品が出来上がるパーセンテージとして、良い方なのかどうかは、私には分かりません。マイルス・デイヴィスがどれ程の演奏を捨てたのか、私は知らないのですし。デイブ・グレゴリーは、私にクリスマスプレゼントとしてマイルスの『 Cellar Door Sessions 』を呉れたのですが、あれは、6枚組のCDでした。正直に言って、私は、あれはほとんどは不出来だと思いますね。でも、いくつか、よく出来ているのがあるのです。本当に本当に良い出来なのです。たしか、あのセッションから選んで、『 Bitches' Brew 』か『 Live / Evil 』を作ったのですよね、私はちょっと思い出せないのですけれど。[ 『 Cellar Door Sessions 』から取られて作られたのは『 Live / Evil 』。 ] でも、『 Cellar Door Sessions 』の多くはあまり上手くいっていません。それが、即興音楽というものなのです。録音機を入れた時、「ああ、失敗!」となって、録音機を入れてない時、神の如き音楽が現れて、また入れると、猿が泥濘でのたうち回っているようになる、という、、」

私は、「 ChainGang 」が一番好きです。キャプテン・ビーフハートの後期の落ち着いた「 Ice Cream for Crow 」や「 Doc at the Radar Station 」を思わせるのですけれど。
「そうですね、たぶん、ギターの音色の所為ですね。トゥアンゴルウス・トーンですね。いくつか理由があって、私の手は、ちょっとリズム的になっていますね。そうしようと考えていたわけではないのですけれど、4分の7拍子になってしまいました。一方、マーティンは、私たちは全く話し合ってはいないのですから、4分の4拍子で始めたのです。緊張感がありますよね。4分の7拍子と4分の4拍子が合うのは、28小節ごとですからね。休まらないのです。彼は四拍子、私は七拍子ですから。二つのリズムが間断なく他方を求め合っているのです。シーソーのように揺れながら、ギターはドラムを、ドラムはギターを求めているのです。二つのリズムは非常に稀に合致する時があるのです。ですけれど、刺激的にしているのは、その合致ではなくて、何処までも続く追いかけっこなのです。そこにバリーが加わるのですが、彼は、この追いかけっこに註釈を付けているようですね。まるで、「それ、あいつに追いつけ! もう少しでタッチ出来るぞ!」と言っているようですよ。
 でも、私がこのアルバムで好きなのは、もっと長いものです。旅をしているような長いものです。短いものは、おそらく、グルーブから来ているのでしょうね。今でも、グルーブは好きですけれど。だから、このアルバムにも入ってしまっているのです。ですけれど、やはり、「 Cosmonaut 」や「 Priapple 」のような長い旅で、その中で何かに突然変異するようなものが好きなのです。」
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2013年02月27日

A Tinny Little Sputnik 2-2

ああ、それなんです。私が「 I Lovely Cosmonnaut 」の9分頃の、貴方たちが一斉に始めると言うところ…
「誰も飛び上がってはないし、編集とかその類いのことはなにもしてないのです。起こったままなのです。何と言うか、例えば、アルバムの最後の曲「 Priapple 」ですけれど、私は、三分の二程では、二つのコードだけを弾いてます。ワー・ワー・コードですね。私はただリズムのことだけを考えているのです。 [ 16:58秒のこの曲の最初の5分くらいのこと言っているように私には思えるのですが? ] まるで、マーティンとバリーが私を攻撃しているかのようです。その攻撃の下、止まらず路を歩んで山を登るのです。それが緊張を産み出しているのです。二つだけのコードを刻み続けながら孤独な巡礼者が山を登るのです。一方、二頭の怪物が私に恐ろしげな物音を私に投げつけるのです。そんなふうに、即興が発生しているのです。
 「 Torturetainment 」では、マーティンと私ははっきりとしたリズムを取っているのです。それで、貴方は踊れるわけですね。それで、バリーは、古今東西最高に意地の悪い歯科医になったかのような音を出して、リズムの上に被せるのですね。それが確固としたものになったとき、聞き手は苦しまなくなるのです。それは、拷問の相手が死んだからか、悪漢たちが拷問を止めたのでしょうね。と、その時、後半になって、バリーが長々とした音を鳴らし、聞き手はその崇高な音を聴くことになるのです。すると、私は、ギターで繊細な音を奏でてそれに応えるのです。このように即興演奏が続いて行くのです。ああ、即興演奏のセミナーをしているようですね。ともかく、このように、音楽を作り上げる方法はたくさんあるのです。それが対話なのです。常にリズムを作っている分けではないのです。三人全員がいつもリズムを取る分けではないのですね。お分かりになるといいのですが。他の人が何かをしていれば、一人は別のことが出来るのです。一人が何かをしていれば、他の二人は別のことが出来るのです。三人全員がリズムを取った場合、何か重要なことがあるのだとは、私は思いません。」
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2013年02月26日

I Don't Want Your Problems

 きのうは、新浅見光彦・速水もこみちを見た後、サウンドクラウドで、Nudybronque を聞いた。

 Nudybronque 、若くてとても元気がいい。スカっぽいところもあって、スタート時の XTC に通じる所もあるように思った。ムールディングは、ミキシングをしながら、どう思ったのか知ら。
 その XTC に関して、『ストレンジ・デイズ THE DIG Presents『プログレッシヴ・ロックfeaturing 太陽と戦慄』』と言う雑誌に、スティーヴン・ウィルソンのインタビューが掲載されていると教えて頂いた。そのインタビューの中で、『 Nonsuch 』5.1サラウンドは、春に発表の予定で、次の計画は『 Drums and Wires 』であると、ウィルソンさんは話しているそう。楽しみ。
 それにつけても、John Dent さんがリマスタリングした『 Oranges and Lemons 』はどうなってしまったのか知ら。まあ、それも、ウィルソンさんが5.1サラウンド化してくれれば、それでいいけれど。
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2013年02月25日

Nudybronque

 Nudybronque と言うウィルトシャーのポップ・ミュージックのグループ。ムールディングが新しいシングルのミキシング、マスタリングに関わったようです。

http://www.nudybronque.co.uk/index.html

https://soundcloud.com/nudybronque/


bio.jpg
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A Tinny Little Sputnik 2-1

チョークヒルにコレクションされているインタビュー記事「 A Tinny Little Sputnik 」。
その後半の1。


貴方がおっしゃるような理由で、私がここに座ってインタビューするのが愉しいわけですね。
「それに、君はチュチュを付けて踊るし ( 笑い ) 、ロバート・ムガベの可笑しなお面をつけてるからね。」
即興が上手くいっている方法として私が気がついたことの一つには、一人のプレイヤー、それも必ずしも同一のプレイヤーと言うわけではないのですが、ともかく、一人のプレイヤーがリズムを取り、あるパターンを繰り返すと言うことです。それが貴方の場合もあるし、マーティンさんのドラムの場合もあります。そうして、残りの二人のプレイヤーがそのパターンを周りで旋回する織物を作り出しているのです。
「そうですね、事象の連動ということなのでしょうね。例えば、「 I Lovely Cosmonnaut 」の初めの4分間ですが、そこには、暗黙のリズムがあります。三人の誰もそれを明示はしていません。小さな入りの悪いラジオの雑音のような音とギターのボリューム・コントロールで出す音、ドラムからの軋むような音と当たる音だけです。それらが、何とかチーズの穴に落ちないように頑張っているのです。穴と言うのは、リズムのことです。誰もリズムを取ってはないのです。でも、聞き手はリズムを感じる。それは次第にリズムへと結晶して行くのです。」
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2013年02月24日

A Tinny Little Sputnik 1

 チョークヒルにコレクションされているインタビュー記事「 A Tinny Little Sputnik 」。2007年にNeddie Jingo さんが行ったもの。
http://chalkhills.org/articles/NewCritics20070408.html

その前半:



モンスタランスと言うバンド名、アルバム・タイトルには、不謹慎な駄洒落があるのでしょうか。
「ううん、意図的にはありません、全くないです。バリーは、「 Happy Monsters 」にしたがっていましたけれどね。実は、私たちは、自分たちの年齢を考えて、バンドを「 Ut [ ドレミファのドの古名 ] 」にしようと考えていたのです。もう既に、Ut と言う名前のバンドがあることを知らずにです。気が付いた時には本当に愕然としましたね。私たちの小さな世界が崩落しましたよ。と言うのは、Ut と言う名前が私たちには完璧な名前だと確信していましたから。それから、私は、「 Happy Monsters 」というのは、あまり気に入らなかったのです。ですから、「 Monstrance 」と言うのを提案したのです。信仰を集める聖遺物を収めて陳列する透明な容器ですよね。それで、考えたのですけれど、ディスクを中に収めるCDケースと言うのと同じではないでしょうか。実際は世俗的なものですけれどね、でも、聴衆はこれを自分たちにとっての聖なる物だとするのではないでしょうか。そう思うと、私は嬉しくなりました。モンスター monster に似た部分もありますしね。それに、聴衆が崇める聖なる物が、「俺らの糞でも喰らえ」になっていると言う悪ふざけの感じを、私は面白く思ったのです。まあ、そうではなくて、ケースが透明だと言うことなのですが。
 兎も角、とても可笑しかったのは、あるサイト、Amazonだったどうかは忘れましたけれどね、そのサイトに「 other Links 」と言うボタンがあったのですけれど、それを押すと、教会の用具を扱う会社があるだけなのです。嘘ではありませんよ。ですから、もし、私たちのファンが欲しいと思えば、本物のモンスタランス・聖体顕示台が変えると言うわけなのです。」
それは、どういう物なのですか?
「飾り立てられていて、それで、中が透けて見えて、仮想の聖十字架の一部が見えるのですね。もし、世界中のモンスタランスの中の聖十字架を集めることが出来たら、その聖十字架は縦が9マイル、横が6マイルの十字架になるでしょうね。」
バリー・アンドリューズさんのことですが、袂を分かった1978年に何があったのですか?
「えええ、んんん。あれは、78年、78年の暮れか、79年のとても早い頃か。私は、78年だと覚えるのですが、誰か思い出させてくれるといいのですが。私たちはまだ一人前の人間にはなっていなかったのです。成長途中でした。ですが、彼は、そこから降りて行ったのです。クルーマーの電気オルガンとローレンスのピアノを持って出ていったのです。」
それで、どのようにして、再び彼と仕事をすることになったのですか?
「それ以来、彼に会ったのは一二回でした。最初に再会したのは、私が司会をしていたテレビの番組でなのですが、番組のスタッフが誰にインタビューをしたいのかと尋ねるので、それなら、バリー・アンドリューズに会えれば嬉しいと答えると、誰かが、彼をテレビ・スタジオに連れて来た時なのです。まさか、スタッフがバリーを連れて来るだろうとは思いもせずに言ったのですが、スタッフは彼を見つけ出したのですね。それで、放送では、ちょっとだけですけど、再結成ということになったのです。難しくはなかったですね。その後、ここスウィンドンで、バリーを見かけるようになりました。バリーはロンドンに住んでいるのですけれど、自分の母親に会いに戻って来るからです。それで、彼を通りで見かけた時に、「即興演奏のプロジェクトなんてどう? やらないか?」なんて言っていたのです。もう十年ばかり前なのですが、「実は、ロシアがロックン・ロールを発明していて、小さなブリキの人工衛星スプートニクからそのロックン・ロールを電波に乗せて地上に落としていて、私たち英国人の子供は、夜になると、夜具の下に隠れて鉱石ラジオでそのロックン・ロールを聞いている。」という漠然としたアイデアがあったのです。そのアイデアに基づいて、即興をしようというものでした。バリーは、「ああ、やろう。」と言っていました。それから、一二年後だと思うのですが、彼が「僕のシェリークバックのアルバムで演奏してくれないか?」と言うので、私は、是非やりたい、と答えました。それは、実現しました。その時に、バリーが、未だに即興演奏をやりたいと思っているのか、と聞いたのです。私は、本気でそう思っているんだ、と答えました。そういうわけで、「よし、やろう!」と言うことになったのです。前もっての計画など何もありませんでした。ただ、やろうと言うだけだったのです。
 翌日、「んんんん、これはいいぞ!」って思いましたね。でも、空いたスタジオを取るのに、もう二日程かかりましたけれど。」
マーティン・ベーカーは最初から加わったのですか?
「そうです。私はバリーに、即興を上手くやれるドラマーを誰か知らないか、と尋ねたのです。私は何人かの腕のいいドラマーを知ってはいましたが、その誰も即興は出来ないのでした。それで、私は即興は出来ないドラマーを煩わせることはしたくなかったのです。バリーは、シェリークバックの前のドラマーのマーティン・ベーカーは素晴らしいし、即興が好きだから、是非推挙すると言ったのです。本当に、彼は完璧でした。ぴったり合っていて、味のある演奏をしてくれました。」
何処でレコーディングをしたのですか?
「大失敗になるかも知れないものに、お金を注ぎ込める余裕は、私たちにはありませんでした。それで、バリーが、スウィンドン・ニュー・カレッジに小さいけれどよく出来たスタジオがあって、そこが借りれるだろうと、提案したのです。学生たちのためのスタジオですが、学生たちはクリスマスで居ないのですから。激安で貸してくれたのです。そんな安さ、私は初めて聞いたものです。」
レコーディングした時と言うのは、貴方が耳を悪くした時なのですか?
「いいえ、耳を悪くしたのは、ミキシングの最後の日でした。劇的ですね。( 笑い )」
貴方が音楽と建築との関係を長々と話されるのを、私は聞いたことがあるのですが、その関係は、即興の場合、どうなるのでしょうか?
「即興演奏は建築と通じる所は無いと、私は思います。歌を書くこと、それに、上手く構築された均衡のとれた音楽と言うのは、建築にとても近いと考えていますけれど。即興演奏は、対話に近いのだと思います。三人の演奏家がお互いに話し掛け合っているのです。君はリズムを見つけたね、君は間を取った、そして君は主題を見つけたんだね、と言う具合にですね。三人の人間が会話をする時に、三方で話しをしているのと同じです。それぞれがお互いによい所に着目するのです。「ああ、それは面白いねえ、これこれは知っているかい…」とか言いながらですね。これがとても刺激的な対話だと言うことを私は知りました。それで、即興演奏は建築とは関係が無いでしょう。でも、よい歌と言うもの、別にクラシック音楽に限りません、ともかくよく考え抜かれたものであれば、器楽曲でも声楽曲でも、歌でも、建築と同じだと思うのです。即興演奏は何より会話ですね。
 別の見方が出来るとすれば、こう言うイメージでしょうか。三人の人間が、どうするかの何の設計図もないまま、一斉に粘土細工を始めるというものです。三人は捻ったり押したり突き刺したりするのですが、その時に、何か蟻に似た分別が働くのです。全員が同じ波長で回れば最も善い一手が加えられることに気が付くのです。そうして、ひねり引っぱって作ったものは、初めからこうしようと考えていたは決して出来ないような、豪華で抽象的なものとなるのです。それは、私たちが知っている方法ではない別の方法で意思疎通を図っていたかの様に思えます。」
「 I Lovely Cosmonaut 」について、貴方が話されているのを聞いたのですが、確か、9分頃で、三人が「 go, oh, yes 」と言っているのが聞ける、それも同時に、と言われていましたけれど。
「ええ、編集はしていませんよ。実際、ほとんど編集はしてないのです。作品の全てで、聞けるのは、そのまま起こったことです。私たち三人がここで止めて終えるべきだと思った所で、終わっているのです。また、ギアを変えるべきだと思った所で、ギアが変わっているのです。三人の内で誰ひとり、飛び上がって「この馬鹿野郎!」と言ったのはいません。上手くいった作品と言うのは、私たち三人がより高次の音楽を突然明瞭に理解したところで出来ているのです。」
建築についてなのですが、私が貴方に伺いたかったこととは少し離れたことをお話になりました。実は、私には、貴方の中には二つの極端な音楽的人格があるように思えるのです。一方には、朝食前に「 Mayor of Simpleton 」のような歌を三曲も作るアンディ・パートリッジと言う人物がいて、もう一方に、『 Fuzzy Warble 』シリーズにたくさんなるように、実験的で測り難いアンディ・パートリッジがいるのです…、
「ああ、もう一人のアンディ・パートリッジは世間には出ていませんでしたからね。でも、彼は最初から居たのですよ。「 Monstrance 」はアルバム『 Take Away 』から離れているわけではありません。その逆もそうです。私の音楽的素養の軌道の二つのレールは、普通の歌とノベルティ・ソングの奇妙な雑音とからなっているのです。それが、後の60年代にサイケデリック・ミュージックに変異したのです。サイケデリック・ミュージックは、普通の歌にノベルティ・ソングか音楽劇の効果音を加えて、織物のように織り込んだものだったのです。私が子供の頃のイギリスのラジオで放送されていたものは、音楽劇かノベルティ・ソングスだけだったのですから。ノベルティ・ソングスは普通の歌のボーカルのスピードを速くしたりエコーをかけすぎるほどかけたりしたものだったり、歌が終わると何か喋っていたり、後ろで馬鹿げた音がしているというものでした。子供の私は、そういうものが大好きでした。
 それで、10代になると、私は、テープ・レコーダーで実験を始めたのです。楽器が弾けるようになる前のことです。ミュージック・コンクレートと言われるものを、まず始めに私は始めたのです。もっとも、私は、テープを短く切って編集すると言うことを知りはしませんでした。私は、何時間も、レコーダーで何か録音して、それを反対に再生したり違うスピードで再生したりしていたのです。台所で録音して反響を作ったり、そこに他の音を加えたりもしました。10代前半では、私はそのような原始的なミュージック・コンクレートを作っていたのです。そのような実験的な側面がとても好きなのです。
 10代後半になると、マイケル・テイラーと言う友だちがいたのですが、周りではスパッド ( ジャガイモ )と呼ばれていましたけど、何故そう呼ばれていたのかは私は知りません、マーフィーのことかもしれません、ともかく、そのマイケルは私より二つ年上でエレクトリックな音楽と風変わりな文学の嗜好を持っていたのです。 それで、彼は、ウィリアム・バロウズの本を私に読めと言ったり、ジャン・ジュネやその辺りの文学作品を薦めたりしたのです。それから、アルバート・アイラーやハン・ベニンク、それに、ソニー・ロリンズ、ジョン・コルトレーン、アリス・コルトレーン、それに、ファラオ・サンダースのレコードを持って来たのです。最初は好きになれませんでした。それが自分に分かるとは思えなかったのです。私がテープの実験が好きなのは、それがコントロール出来るからなのでした。でも、その時、アイラーが誰やらベニンクがどの人だかも分からなかったのです。ところが突然、コインが落ちたのです。大きな意味でその方向の音楽の道に踏み出したのです。そして、私のもう一つの軌道が敷かれたのです。」
私は、『 Monstrance 』にフリー・ジャズのようなものという先入観を持っていました。即興演奏のアルバムだと聞いていましたから。私は、フリー・ジャズは構造の変化があまり無いと言う点で単色の音楽という印象を常々持っているのですが。
「ええ、フリー・ジャズは、私には、対話が乏しいように思えます。フリー・ジャズでは、誰もが叫んでいるだけなのです。私は、もっと対話の出来る精神状態を見つけたのです。誰にでも出来るわけではありませんけれど。私たちが録音に費やした8時間の中から6時間半は捨てなければなりませんでした。基準に達していませんでしたから。誰にでもは出来ません。それに、出来る人がいても、その人が、常に出来るのでもありません。その状態は、とても見つけにくいものなのです。」
この『 Monstrance 』を聴いた時、私は、貴方たちが勝ち得たそのテクスチャと音色の多彩さに驚愕しました。このアルバムのある部分は、とても恍惚としていて宇宙的なのに、ある部分は、ダンスが出来るのです!
「そうですね。どうしてでしょう。恍惚で宇宙的と言うことに対してもダンス出来ると言うことに対しても、その理由は私は分かりません。粘土が曲がろうとしているのはこちらの道筋ではないかと思われるだけなのです。そして、それに沿って行って…、ほんの僅かの音が別の方向へと別れて行くかもしれないのです。それが、対話の成せることなのです。一語を会話の中に放り込む、すると、突然、バン!と鳴って、対話は、垂直に何処かへと飛び上がって行くのです。」
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2013年02月23日

禿

 きのうは、『モンスタランス』、ディスク1をかけてから、テレビで、百花繚乱/尾上菊之助の舞踊・「羽根の禿」「浮かれ坊主」を見た。

 けさ、APE house のフォーラムを見ると、Jen Olive さんは、APE を離れたのだろうかと心配する投稿があった。私も不安を感じている。ただ、それには、彼女はもうすぐスウィンドンに来る予定だ、との他の方からの返信もあった。The Milk and Honey Band も、ホームページがなくなったままで心配。
 けさのパートリッジのツィッターでは、Laura Mvula と言う歌手を取り上げてそのアレンジに感心していた。( 私はツィッターには登録してないのだけど、最近、ツィッターのページに繋がりにくい。ブックマークから XTC fan にアクセスしてもツィッターのトップページ?にいくばかりで、 )
posted by ノエルかえる at 09:47| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2013年02月22日

English

 きのうは、XTC『 English Settlement 』、Big BIg Train『 English Electric ( part one ) 』をかける。『 English Electric 』は、XTC のスウィンドン三部作のように、イギリスの庶民生活史のようなのかと思う。
 Big BIg Train のFacebookページに、『 English Electric ( part one ) 』のビニール盤化の発表の時と思われる写真が掲載されていた。グレゴリーさんの笑顔が嬉しい。
posted by ノエルかえる at 09:11| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2013年02月21日

my Black Sea

 私は聴くことが少ない『 Black Sea 』なのですが。それに、プレイヤーのプログラム機能は、ディスクに入っているものを並べ替えることが出来るだけなのですが。それでも、私が、『 Black Sea 』のリストを作るとすれば、どうなるかと考えてみました。
 「 Living Through Another Cuba 」「 Sgt. Rock (is Going to Help Me) 」を外すことはもちろんで、「 Paper and Iron (Notes and Coins) 」も割愛するとして。
 ムールディングの「 Too Many Cooks in the Kitchen 」は、Black Sea セッションではないのですが、入れたいですし。パートリッジの「 Wait Till Your Boat Goes Down 」はどうしても入れたいですから。

 このように:

A面
1. Respectable Street
2. Generals and Majors
3. Smokeless Zone
4. Love at First Sight
5. Rocket From a Bottle
6. Wait Till Your Boat Goes Down

B面:
1. Towers of London
2. Too Many Cooks in the Kitchen
3. Burning With Optimism's Flames
4. The Somnambulist
5. Travels in Nihilon

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2013年02月20日

On With The Show

 パートリッジの『 Their Satanic Majesties Request 』の一曲ごとのノート、「 On With The Show 」としめくくり:



 ストーンズはKinks になりたかったんだねえ! この歌は、「 Something Happened to me Yesterday 」のパート2だね。目立つのは、パラグアイの音楽の楽器として知られているハープだね。この時、ストーンズは二日酔いだったように聞こえるよね。メンバーは、ソーホーの基準で言えば、汚いバーから連れて来られたんだろうね。「連中はブライアンを放り出したぜ、連中が俺たちも放り出す前に行こうぜ。」とか言って。パーティーは終わった、って感じるね。今度この曲を聴く時にはね、ステレオの端の方に注意を向けるといいよ。会話が全部聞き取れるから。メンバーが二人のアメリカ人の女に話し掛けてるのが、本当のバーでの様に聞かれるからね。「ああ、そうさ、俺たちはバンドなんだ。」って。





 へんだよね、歌はどれもそれ以前に増して意欲的なんだよ、音作りもとても実験的。なのに、文字通りの二週間の内に、「俺たちは、もうこれをやらない。」って言うなんて。僕は、ストーンズがこのアルバムについて何も語らないのが分からないな。熱くて食べにくい焼きジャガみたいだね。何がストーンズをそうさせているんだろうね。パレード先頭の楽隊車の載せられて着飾らされたのが、恥ずかしいのかなあ。音楽的には、恥じるべきでは全くないのに。それは本当だよ。



2014年1月31日追記:ソーホーはロンドンのソーホー。
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2000 Light Years from Home

 パートリッジの『 Their Satanic Majesties Request 』の一曲ごとのノート、「 2000 Light Years from Home 」:






 僕は、当時、つまんないタイトルだなって思ったんだ。だって、「 2000 Man 」があるんだよ。どうして、「 10,000 Light Years from Home 」にしなかったんだ、って思ったんだ。ずっと、これは、駄目だと思ってたんだ。この曲で、バンドは、再度、SFの世界に入っているんだよね、アルデバラン星について歌っているんだからね。上にメロトロンのストリングスが被せてはあるんだけれどね、容易に、それを取払って、R&Bのズンズンチャに出来るよね。こんな音像を作るのに、音楽的才能なんて要らないね。音も簡単に取れるしね、シンセサイザーのピッチ・ホィールを使えば、即席サイケデリアの出来上がり、と言うわけだよね。トップ・オブ・ザ・ポップスのスタジオでプロモーション・フィルムを作ったんだよね。そのフィルムで、ジャガーはチベット僧の頭巾を被ってたね。たぶん、タブラやシタールを手に入れた同じ店で買ったんだろうね。この歌は、ストーンズの曲の中では、僕のお気に入りではないね。どんなLPアルバムにも、傑作となるのを邪魔する瑕疵があるもんだねえ。
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2013年02月19日

The Lantern / Gomper

 パートリッジの『 Their Satanic Majesties Request 』の一曲ごとのノート、「 The Lantern 」と「 Gomper 」:


「 The Lantern 」

 僕はこの歌が大好き、とっても不吉だねえ。「 Child of the Moon 」[ シングル「 Jumpin' Jack Flash 」のB面 ]のお姉さんになるね。長く続くオルガンの音や、エコーを深くかけてナベ太鼓のように聞こえるトムトムを使ったアレンジで、支離滅裂で不統一な感じになってるんだね。まるで夢見ているみたいだね。「 Have you seen Mother Baby 」から直通の適当にディストーションをかけたギターで終わるんだ。




「 Gomper 」

 コリン・ムールディングはね、メイクラブする時にかける曲の中で一番だ、って言っていたよ。で、その人が彼のおかみさんになったんだ。Gomper が誰なのか、あるいは、何なのか、僕にはさっぱり分からないね。鉛筆の先に付ける綿毛の生えた小人の一つかも。ラグとかカフタンとか装飾品や装身具のいろんな物がいっぱいで、何がどこにあるのか分からないような、インドかぶれのヒッピーの店にあるような物だよね。で、この歌はね、そういうごちゃごちゃな店を、耳で聴けるようにしたものなんだね。

Troll doll:
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posted by ノエルかえる at 17:09| Comment(0) | TrackBack(0) | 注記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

Sing This All Together (See What Happens) / She’s A Rainbow

 パートリッジの『 Their Satanic Majesties Request 』の一曲ごとのノート、「 Sing This All Together (See What Happens) 」と「 She’s A Rainbow 」:


「 Sing This All Together (See What Happens) 」:

 ミックは本当に目立ちたかったんだね。「 Where's that joint? 」って言っているのは彼だよね。「俺は真に反逆児なんだ。」って言いたかったのかな。この曲について、僕が言えることはないなあ。「諸君、タクシー運転手を連れて来て、フルートを持たせてセッションに加えようぜ。」と言う、あの時代そのものなんだね。とってもいい部分は、「 Sing This All Togetger 」が囁くように繰り返されるとこだね。それと、もちろん、テルミンの「 We Wish You a Merry Christmas 」だよね。



「 She’s A Rainbow 」:

 さてと、僕はアルバムを素早くひっくりかえすわけ。と、そこに、アルバムの最高潮の曲「 She's A Rainbow 」があるのですねえ。メロディがうぁっと盛り上がって、さぁっと退いて行くんですねえ。( ピアノのモチーフを歌ってみせる。 ) この歌で踊ったりしたら、ちょっと情けないことになるでしょうね。馬鹿踊りでも踊るのなら別だけどね。僕はアルバム版に馴染んでいるから、シングル版は詰まらなく聞こえるんだ。やあ、ここで、またまた、曲のヒーローはニッキー・ホプキンスになってしまってるねえ。ストーンズは、チューダー朝の愚連隊を演じているのかな? ( 笑い ) ミックは、「 Lady Jane 」の時と同じで、高級娼婦のことを言っているんだねえ。







間違いを指摘して下されば助かります。
 私が持っていた、ローリング・ストーンズのLPは『 Their Satanic Majesties Request 』が唯一なのですが、CDやデジタル・ファイルで買い直してはいません。つまり、30年以上は聞いていないので。パートリッジの記事を読む際には、YouTube などで聞いて確かめてみるのですが、「 Sing This All Together (See What Happens) 」は見つけられませんでした。ローリング・ストーンズのホームページでも、それぞれの歌が部分的に試聴は出来るのですが、アルバム『 Their Satanic Majesties Request 』から、何故か、「 Sing This All Together (See What Happens) 」が外されていました。ホームページは歌詞も掲載されてないようですし。( Kinks のホームページにも歌詞は無いようです。歌詞を掲載しているビートルズの方が例外的なのか知ら。Idea も掲載していたけれど。 )



それで、
「それに、「 I really want people to know what a rebel I am. 」も。」の部分を訂正しました。
posted by ノエルかえる at 09:13| Comment(0) | TrackBack(0) | 注記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2013年02月18日

2000 Man

 パートリッジの『 Their Satanic Majesties Request 』の一曲ごとのノート、「 2000 Man 」:




 あのいびきが誰だか知ってる? 僕は、ブライアン・ジョーンズがヘッドフォンを着けたまま寝ている、と言うのに始まって、色々な話しを今まで聞いて来たけどね。「 2000 Man 」でのキース殿、僕には、その後の『 Beggars Banquet 』の時になるようなキース殿に聞こえるね。彼は、アコースティック・ギターを弾いているけど、本当にきれいに録音されているよね。こうだね、( ギターを取って、特徴あるリフを完璧に弾く。 ) 僕はね、何年もの間、「 random computer 」って何なのか分からなくて、悩んだんだ。ミックは、どうしてそんなものに関わったのかなあ? って言うか、そんなもの、何処に設置したんだろう? 「 random computer 」と言う言葉で、僕は、ブルース・ダーン Bruce Dern 主演の映画『 サイレント・ランニング Silent Running 』[ 1972年公開、ダグラス・トランブル監督 ]を思い出すんだ。ヒッピー的なSF映画だけどね。「 Citadel 」のような不穏なものはないよね。


Silent Running (1972) - IMDb

random computer は、ランダム・アクセス RAM のこと?
Elgot-Robinson の1964年のマシンがRAM の最初?



間違いを指摘して下さると、幸せます。
きのうも、「 The End 」のところ、指摘されるまで気が付きませんでした。

きょうも、一文が抜けてました。
posted by ノエルかえる at 09:20| Comment(0) | TrackBack(0) | 注記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

Musique de la Grèce antique

 きのう聞いたのは、ハイドンの太陽四重奏 ( タートライ四重奏団 ) と、モンスタランスのアルバム『 Monstrance 』とEP『 Fine Wires Humming 』、それに、アンディ・パートリッジ『 Powers 』。それから、Atrium Musicae De Madrid の『 Musique de la Grèce antique 』。
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2013年02月17日

A Tinny Little Sputnik

 チョークヒルに、『 Monstrance 』についてのインタビューが紹介されていました。Neddie Jingo さんが、2007年4月に行ったもの。元はインターネットに公開されたものだと思いますが、チョークヒルには、元のサイト、URL が掲載されていないので、分かりません。

http://chalkhills.org/articles/NewCritics20070408.html

 さっと見て、興味を引いたこと。

Monstrance と言う名前。 最初は、バリー・アンドリューズが Happy Monster と言うものを提案していたのだけど、それと音が似ているものをパートリッジが提案したのが、Monstrance だと言うこと。聖体顕示台なのですけれど、この言葉を選んだ理由は、聖体顕示台が聖遺物を見せるための容器であるのと同じように、CDのケースが中に収めた、実は俗なものだけれど、ファンにとっては神聖なものを入れて見せるものだから、と言うことなのだそう。

インタビュアーが、聴く前はフリージャズを予想していたのだけれど、違った、と言うことに対して、パートリッジのフリージャズに対する簡単な見解。 フリージャズは、実は会話に乏しく皆がそれぞれ叫んでいるだけに思える、ということ。自分たちは、精神的な会話をもっと見つけることができた、と。それは、実際、誰でもが出来るものだ、と言うこと。それは、粘土をひねり出すのと似ている、僅かなノイズを別の方向へ押し出してみる、つまりそれが会話となるのだけれど、それが突然に爆発を起こしたりする、ということ。
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In Another Land

 パートリッジの『 Their Satanic Majesties Request 』の一曲ごとのノート、「 In Another Land 」:





 これは、ワイマンのソロ・シングルとして発売されたんですよねえ! スティーブ・マリオットが歌ってるのも聞けるのだけど、後から、ジャガーが被せてるからねえ。それにまたまた、ニッキー・ホプキンス。ハープシコードだね。僕は、ボーカルのトレモロが大好きなのさ。それに、ちょっとだけど、「 we heard the trumpets blow 」のところ、誰かが後ろで「ダ、ダ、ダー」って歌っているのが聞こえるよ。出費もほとんど無しなんて!! 僕は思うんだけど、他のストーンズのメンバーの誰よりもビルがスタジオに長く居たんだよね、きっと。それで、The End のアルバムをプロデュースしたんだ。[ 1965年から70年に活動したイギリスのバンド ] 「インディアン・ドラム [ タブラ ] があるよ、そのみんなにマイクを仕掛けよう、そのまんま使おうよ。」って言ったのかなあ。マイクロフォンのセッティングが両方とも同じなんだね。それが、アルバム『サタニック・マジェスティーズ』の指紋のように The End の『 Introspection 』についているんだね。


訂正:
「きっと。それだから、アルバムをなんとか仕上げられたんだと思うよ。「インディアン・ドラムがあるよ、そのみんなにマイクを仕掛けよう、 それを使おうよ。」って言ったのかなあ。マイクロフォンのセッティングはアルバム全部同じなんだね。それが、アルバム『サタニック・マジェスティーズ』の指紋のようになっているんだね。」
は、間違い。
それで、The End のアルバムをプロデュースしたんだ。[ 1965年から70年に活動したイギリスのバンド ] 「インディアン・ドラムがあるよ、そのみんなにマイクを仕掛けよう、そのまんま使おうよ。」って言ったのかなあ。マイクロフォンのセッティングが両方とも同じなんだね。それが、アルバム『サタニック・マジェスティーズ』の指紋のように The End の『 Introspection 』についているんだね。


3月7日訂正:
Indian drums は、インドの太鼓類、タブラのことでした。

The End: Discogs
アルバム『 Introspection 』: Introspection (Vinyl, LP, Album) : Discogs
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2013年02月16日

Citadel

 パートリッジの『 Their Satanic Majesties Request 』の一曲ごとのノート、「 Citadel 」:


 ああ、これは、僕の大好きな歌なんだ! 初めて聴いた時、完璧に打ちのめされたんだ。この曲の中の荒々しさが大好きなんだ。だって、「ラブ、ピース、フラワーズ」の時代だったんだから、この曲は、とっても暴力的に聞こえたんだ。初めて聞いた頃、僕を虜にしていたのは、オープニングのコードのとこで高く鳴り響く音なんだ。当時、うちには、戸棚の上に金属の花瓶がいくつか置いてあったんだけどね、僕はね、それを曲に合わせて叩いていたんだ。音が似ていると言うだけじゃないよ、ぴったりと音程が合っていたんだから。残念なことに、その花瓶は安っぽいマザック Mazac のものだったけれどね。( あまり知られてない冶金製品だけど ) 金属だったんだ、それで、結局割れてしまって、鳴らなくなったけどね。僕は、母さんが割れ目に気がつかないように、割れ目を壁の方に向けたんだけどね。
 ミック・ジャガーは、普通は、作詞家としては評価されてないよね。でも、この歌では、ナチスに触れていて、歌に重々しい感じを出しているよね。「 You can hear the panzers come and call / you can hear their numbers called 」と言うところ、子供の僕をゾクゾクさせたんだ。それに「 Screaming people fly so fast / through their worlds of steel and glass 」というところは、禁断のナチのイメージがあるんだ。宇宙的な感じだね。すごいぞ、ミック!!
 『 White Music 』[ XTC のデビュー・アルバム ]の時にはね、「 Citadel 」をカバーしようと思ったんだ。「 All Along the Watchtower 」とどっちにしようかな、と思ってたんだけどね。「 Citadel 」も「 All Along the Watchtower 」もどっちも叙事詩になってるねえ。僕は、コインを投げて、それで、「 All Along the Watchtower 」に決まったわけ。



2月17日訂正:
オープニングのコードが高く鳴り響くことなんだ。

オープニングのコードのとこで高く鳴り響く音なんだ。
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2013年02月15日

Sing This All Together

 パートリッジの『 Their Satanic Majesties Request 』の一曲ごとのノート、「 Sing This All Together 」:

 キャンプファイヤーのようなアルバムの始まりだね。思うんだけど、僕は、無意識にこれをくすねて「 Towers of London 」に使ったんだなあ。それと、トム・ジョーンズ Tom Jones の「 Daughter of Darkness 」もね! ほんとうに面白いコードだなあ、( アコースティックギターで弾いてみる ) CからG、E♭、B♭。とっても変わったコード進行だよね。で、とってもモダン。何て呼べばいいんだろうね、このような曲を。開始部と終部は素晴らしくて、真中は、「誰でも皆んな楽しく弾く」って言うばかばかしいジャムになっているんだものね。The Hapshash & The Coloured Coat のアルバムは、基本的には、ワン・コードのジャムなんだけど、音的にはよく響いてはいないよね。[ デザイン・グループだけど、1967年と69年にサイケデリックの音楽アルバムを発表している。それが『 Their Satanic Majesties Request 』に影響していると言われている。 ] この曲、普通は使わないような楽器を、いったいどれだけ詰め込んでいいるんだろう。東洋の楽器群、珍しいドラムや管楽器もたくさん。
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2013年02月14日

Their Satanic Majesties Request

 パートリッジが、『 Shinding! 』と言う雑誌で、ローリング・ストーンズの『 Their Satanic Majesties Request 』についてのインタビューに答えていたので。
http://www.shindig-magazine.com/andy-partridge.html
 その概説の方:



 そもそもは、友だちのブライアン・フォスター君のお兄さんがクリスマスのプレゼントに『サタニック・マジェスティーズ』を貰ったのが始まりなんだ。お兄さんは、あんまり気に入らなかったみたい。ちょっと変って思ってたんだ。だから、ブライアンは長い間僕に貸してくれて、僕は家に持って帰ったもの。何もかもが、初めてのものだったね。チラチラするジャケットカバーの見た目に始まって何もかもが。見本市で手に入るような人形に使ってあるチラチラ変化する細工を始めて見たときは、とてもワクワクさせられたんだ。

 僕は14歳になったばかりだったんだ。その年頃って、世界に向けて自分を開き、自分の中に何かを取り込もうとする頃だよね。僕はね、『サタニック』を取り込む用意ができていたんだと思うよ。

 今日は、インタビューのためにね、自分の頭の中のプレイヤーでこのアルバムをかけたんだ。本当にかける必要はないんだ。何時だって、どの部分も、自分の頭の中で鳴らすことが出来るのだからね。僕はね、ステレオの『サタニック』では何が聞けるのか確かめるために、わざわざ、ステレオの片方だけを出力させて再生してしまうと言う、悲しい野郎の一人なんだよ。片方を再生した後で、もう片方を再生するわけ。それを僕のコンピューターに取り込んでね、録音されているものの中のチャンネルを無効にしたり、位相を変えたりするんだ。そうすると、左チャンネル、右チャンネルに何があるか分かるわけ。このアルバムには、無数の層が重ねられていて、それは信じられないくらいなんだ。メロトロンの様々な音がぎりぎり一杯に詰め込まれているんだ。「 Citadel 」だけでも、一冊の本が書けるよね。あの歌には、メロトロンがあって、マンドリンがあって、サクソホーンがあって、フルートがあって、ストリングスがある。音響と言うものそのものだね。ローリング・ストーンズのメンバーとスタッフは、ものすごい量の仕事をこなさなければならなかったろうね。

 『サタニック』の音は、その二年前に、ストーンズは創り上げていたんだよね。「 Have you seen your Mother, Baby? 」のようなものだよ。あれは、ロサンゼルスでデイブ・ハッシンガー Dave Hassinger と録音したものだけど、そこで、ストーンズは音色の実験を始めているのが分かるよ。ディストーションとかトレモロとか、エコーの組み合わせとかね。次へ進む道標なんだね。

 ストーンズは、時代遅れになる前にヒッピー的な局面に飛び上がろうとしたんだろうと、正直な所、僕は思うんだ。ちょっと、慌てていたんだろうね。彼らは遅れて取り残されてしまったと言う思いが、ストーンズ陣営にはあったように思えるね。ちょっと可哀想。

 流行の楽器が一杯だよね。「シタールを手に入れちゃった! タブラを手に入れた! チベットから小さなハーモニュウムを入手したぞ!」って、ブライアン・ジョーンズは言ったのかなあ。モロッコで、アニータ・パレンバーグと破局した穴埋めに、ガラクタのような民族楽器で一杯の大きなトランクを持って帰ってね。「 Gomper 」や「 Sing This All Together 」では、エレクトリック・ギターはちょっと分が悪いものね。キースは悪いと思って、ブライアンがレコーディングした所には、彼の音量の大きいギターを入れようとはしなかったんだよね。

 このアルバムの、僕にとってのスターは、ニッキー・ホプキンスなんだ。公式なクレジットには、一曲か二曲でピアノを弾いているだけになっているけれど、実際は、全部の曲で弾いているよね。演奏に、花咲くようなロココ調の感じを出しているよね。ピアノがあまり上手くはなかったブライアン・ジョーンズでは決してないし、イアン・ステュワートでも絶対ないね。だって、ステュワートは、ブギウギでなければ弾けないもの。

 このアルバムは、A面の最後で、誰かがメロトロンの周りで何かいじくり回して、マイクロフォンにシューシュー言うノイズを入れているのだけど、それ、「 we wish you a merry christmas 」って言っているわけ、それで、「コズミック・クリスマス」と呼ばれるようになったのだけど、僕は数年後までは、それが分からなかったんだ。

 グリン・ジョーンズ Glyn Johns がエンジニアとしてクレジットされているね。ストーンズのメンバーは、彼とは気持ちよく仕事が出来たんだろうなあ。それは、僕ら XTC とヒュー・パジャムのようなものだと思うな。ずっと一緒で、マイクロフォンを一緒にセッティングして、いい音を創り出したんだよね。「この曲はお前に任せるぜ!」って言う光景が、容易に目に浮かぶんだ。レコード会社には気の毒だね、ちょっとだけだけど。会社の連中は、「なんだこりゃ、どれをシングルにするんだ!? えっ、お前ら!」って思っただろうからね。

 折り込みジャケットの迷路は、ちょっと酷いって、当時、僕は思ったんだ。何年かなんとかやり通そうとしたのだけど、とうとう出来なかった。
 一曲ごとに書いてもいいかな? 下書きはもうあるんだけど。
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2013年02月13日

テリー・チェンバース

 きのうは、モノクローム・セットの『ストレンジ・ブティック』と『プラティナム・コイル』をかける。
それで、チョークヒルに、ベルナールさんが行ったチェンバースとの対談があることに、今更に、気が付く。
http://chalkhills.org/articles/TBTerry20020705.html
 MacBookのPagesにコピーすると、18,134語でヒラギノ角5 Pro W3 - フォントサイズ 12 で用紙サイズは A4 で、38ページになる。ドラムを始めたスウィンドンの少年時代から話しが始まるので。このようにまとまったインタビューはもちろん、そもそも、チェンバースへのインタビューはほとんどなかったように思う。
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2013年02月12日

Corin Ashley and Dave Mattacks talk XTC and magic snare drums

 デイブ・マタックスさんが、『ノンサッチ』のドラムのことをほんの少し話しているビデオ:

http://www.youtube.com/watch?v=J7YDR7wuS3E
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2013年02月11日

パートリッジ、ベルナール対談「 Dear Madam Barnum 」9

ベルナール「ベースのことも少しだけ話して下さい。」
パートリッジ「ああ、この歌のベースは、笑っちゃうほどメロディックですね!」
ベルナール「ええ、夢見るようですね。流れるようです。この歌のデモ・テープを、私は聞いていません。『 Gribouillage 』を持っていないのです。」
パートリッジ「ああ、フランス語で「走り書き」の意味ですね。喉の通りをよくしたウィンストン・チャーチルのように鳴り響くように、「グリブヤァージュ」と言えないですね。ほら、朝食んい何本かのシャンパンを飲んで、喉をきれいにするのですよね。」
ベルナール「( 笑い ) ブランディーを一杯と葉巻を三本ですね。それで、ベースの部分は、デモ・テープでは、貴方が考えていて、それをムールディングさんが弾いたのですか、それとも、ムールディングさん自身が一人で考えたのですか?」
パートリッジ「ううん、覚えていません。今日、対談の前に、デモ・テープを聴いて置くべきでしたね。誰か、デモを聞いて教えてくれないかなあ。「ああ、アンディ、あれは君だよ。」とか、「アンディ、君は弾いてないよ。」とかね。」
ベルナール「ムールディングさんと、どうするか話し合ったかは、覚えていますか?」
パートリッジ「デモ・テープでは、おそらく私自身が何かしたろうと思います。と言うのは、当時、私は8トラックのカセット録音機を持っていて、1トラックを、自分がベースを入れるように空けてましたから。でも、本当に素晴らしくメロディックなベースですね。だれも、コリンの荒なんて探せないですよ。」
ベルナール「ついこの前、ムールディングさんは、どうやってピックで弾くかと言うことを話して下さいました。ピックで弾き始めたのは、「 Mayor of Simpleton 」が元々の理由なのだと言われていました。指では弾けなかったそうです。」
パートリッジ「ええ、あの歌、音数が多いですから。」
ベルナール「ムールディングさんはそれが気に入ったのだと、私は思うのですけれど。この歌では、きっと、ピックで演奏していると思います。指で弾いたように、音を抑えるような所がないですから。」
パートリッジ「ええ、きっとそうですね。貴方は、このインターネット上のインタビューで、コリンに聞いてみるべきですね。そうすると、他花受粉 [ cross-polinate ]になりますよ。」
ベルナール「( 笑い ) コロニア渡り! [ Cross- Colonate ! ]」
パートリッジ「( 笑い ) さあ、君は行かなくっちゃ!」


おわり
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2013年02月10日

ヴィオラ・ソナタ

 先日、見たいテレビ番組もなく、CDをとも思えななかったので、デイブ・ギルモアのDVDをプレイヤーに入れたのだけど、そのまま寝ていた。
 それで、ギルモアのディスクを棚から出す時に、ショスタコーヴィチのドキュメンタリーがあったのを目にした。まるで、忘れていた。
 きょうは、それを見た。ドキュメンタリーが終わった後、DVDプレイヤーを使っているのだから、ついでに、『 Gonwards 』を再生。

 やはり、アンディ・パートリッジとドミトリー・ショスタコーヴィチは似てると思う。顔もだけど。パートリッジもパリでステージを降りてしまったのだけど、ショスタコーヴィチも、ピアノ協奏曲第一番を演奏する予定の演奏旅行先のパリで、右手の麻痺が始まって、演奏が出来なくなってしまうのだし。
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2013年02月09日

レート

 『 Gonwards 』を買ったときは、ポンドは120円少しだったけれど、今は150円に近い。これからの買い物は割高になってしまうのか知ら。それでなくても、ロンドンやアムステルダムは物価が高いと感じるのだけれど。
 パートリッジがマルタに戻って、APE をバレッタに置いても、もうユーロだし。
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2013年02月08日

パートリッジ、ベルナール対談「 Dear Madam Barnum 」8

ベルナール「( 笑い ) それでは、次のことですけれど、キーボードについてです。この歌では、オルガンだけで、それも、二回目のブリッジだけなのですか?」
パートリッジ「そうですね、あれは、ハモンド・オルガンです。チッピング・ノートン・スタジオにあるもので、よく保存管理されていたものでした。デイブが弾いてます。蒸気オルガン( カリオペ ) も少しあります。このカリオペはですね、プロテウスの吹管の音源の一つだったと思います。[ 音源モジュールの E-mu Proteus ] 小瓶を吹いたような音ですね。プロテウスには、色々な風、空気の音がありました。
 デイブをつかまえて、それを少し遅らせて演奏するように頼んだことを覚えています。私たちは合意しましたよ。そうすると、音像が回転してるように聞こえるのです。サーカスに見られる雰囲気ですよね。それに、少しばかり、サイケデリックな効果もあります。デイブがそれを上手く演奏したのです。デイブは、私たち XTC のキーボード・プレイヤーなのです。本人は不本意ですけれどね。」
ベルナール「ヴァース部分のその他の、ブーンと言う様な音や、アルペジオは…、」
パートリッジ「ええ、全部がギターです。デイブの弾くエレクトリック・ギター!
 それから、ガス・ダッジョンのサーカスの呼び込みの声。」
ベルナール「どうして、ダッジョン氏を起用したのですか?」
パートリッジ「校長のような声でしたからね。偽の上流階級のような感じなのです。大英国空軍の司令官と小学校の校長を混ぜたような感じです。( ダッジョンの物まねで ) 「こっちだ、お前たち! 無作法なバンドは、儂が目を付けておるぞ!」
 それで、バンドのセッションが終わった後、ダッジョンの声を入れたのです。その直ぐ後には、大人数の群集の声がありますね。あれは、マディソン・スクエア・ガーデンのステージに、ジョン・レノンがエルトン・ジョンと一緒に現れたときのものです。ガズがオリジナルのテープを持っていたのです。彼が、ショーを録音するエンジニアだったからか、少なくとも、エンジニアの一人だったからですね。マスター・テープだったのです。それには、群衆が歓呼して叫ぶ声が入っていました。それで、「それを使ってみない? きっとすごいよ。」と言うことになったのです。」
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2013年02月07日

my funny valentine

 きのうは、『相棒』( 11 ) を見る。小道具に、ジャズのLPレコード『 My Funny Valentine 』が使われていた。「 My Funny Valentine 」と言えば、パートリッジも大好きなチェット・ベーカー。アルバムの題名に使われて有名なのは、マイルス・デイヴィスのもの。ドラマはどちらでもなかった。誰のかは、私には分からない。もしかすると、ドラマ用の架空のものかもしれない。
 パートリッジも、『 My Funny Valentine 』と言うアルバムを作ればいいのに。
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2013年02月06日

パートリッジ、ベルナール対談「 Dear Madam Barnum 」7

ベルナール「この歌での、貴方が取られた方法の顕著な点は、低いハーモニーの方を強調すると言うものですね。これは、最近特に、貴方がされていることなのですが。」
パートリッジ「それは、数年前に読んだある文章から得たものなのです。ジョージ・マーティンのインタビューなのですけれど。そこで、マーティン氏はこう言っていました。「リード・ヴォーカルより高い音のハーモニーを置くべきではないのです。と言うのは、人間の耳と言うものは、高い方へ向く傾向があるのです。もし、高いハーモニーを置くと、主旋律が疎かになりかねないのです。」 ですから、ハーモニーが四つか三つ、五つあったとしても、その高さは低くするのです。そう言う効果なのです。耳は、最も高い旋律を聞くのです。それがメロディになるのです。
 それを読んで、全くその通りだ、と、私も思いました。どうしても、高いハーモニーが必要な時には、ヴォーカルのメロディーと同じで1オクターブ高いものを、ヴォーカルか楽器かで載せれば良いのです。そうすれば、耳は、主旋律に注がれるのです。」
ベルナール「その方法を「 Dear Madam Barnum 」のところで使ったのですね。( 歌ってみる ) 貴方は高いハーモニーを歌ってますけれど、それは、カウンターメロディーではないのですね。」
パートリッジ「ええ、そこが肝心なのです。あれは、まったく主旋律と同じで、それが二つ重なっているのですね。」
ベルナール「低いハーモニーと言うものは、歌を豊かにすると言う利点もあると思うのですが。ハーモニーを高く、もっと高くとしていると、耳障りになるものですから。」
パートリッジ「そうですね。バーバラ・ストラキーンですか。[ strident / 耳障り、と、Streisand の洒落 ] ( 笑い ) 彼女は本当に声が高いですねえ。」
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2013年02月05日

パートリッジ、ベルナール対談「 Dear Madam Barnum 」6

ベルナール「それでは歌詞について伺いたいと思います。これは、「結婚生活の問題」の歌の一つで、「 Crocodile 」「 The Disappointed 」と共に、破局を予兆しているように思えます。」
パートリッジ「ええ、本当に。私の結婚生活は、軌道から外れかけていました。今なら、よくわかります。私は、当時、実情が見えていなかったと言うのが半面で、その半面、見えていた筈のものが、意識下に現れていたのだと、思います。」
ベルナール「ええ、でも、私が聞きたいのは、そう言うことではないのです。そのような暗い内容の歌詞と、楽しげな、そして、快活な音楽が併置されていると言うことなのです。」
パートリッジ「そうですね、それこそ話すべきことですね。うらぶれた歌詞にうらぶれた曲を付けても、大抵は、上手くはいかないのです。惨めすぎると言うことになりますから。バランスをくずした構成と言うことですね。一方、悲しい歌詞にとても明るい曲を付けると、非常に切ないものになるのです。逆もまた真なりで、楽しい歌詞に悲しげな曲も上手くいくのです。
 そういう甘酸っぱい切なさは、小説や映画、音楽にも、たくさんありますよ。幸せと悲しみを混ぜると、幸せだけ、悲しみだけと言うものより効果的になるのです。「さあ、悲しみの上に悲しみを塗りたくろう!」としてしまうと、あまりに苦くなるのです。「ヴぇへぇ、こんなの食べれないよお。」と言うくらいにですね。ですけれど、そこにちょうど良いぐあいの砂糖を加えると、「まあ、とってもおいしい。」と、なるのです。そして、突然に、「ああ! なんてこと!!」となるのです。」
ベルナール「それでですけれど、どうして、このテーマなのでしょう、何故、サーカスなのでしょう?」
パートリッジ「それはですね、私は、ずっと、道化について書きたいと思っていたからなのです。デイブ・デイヴィスに起因しているのですよ。彼のシングル「 Death of a Clown 」[ 1967年のシングル、the Kinks の Dave Davies、イギリスのフルート奏者でなくて ] あれは、やっぱり、フォーク・ロックぽいですよね。」
ベルナール「そうですね、「Dear Madam Barnum」の二代前の先祖ですね。」
パートリッジ「確かに、だとしたら、もう一つ、母方の方の二代前もありますね。それは、おそらく、Stealers Wheel の「 Star 」です。」
ベルナール「ああ、私はそれは知りません。」
[ Stealers Wheel は、1972年から1975年に活動した、スコットランドのフォーク・ロックのグループ。「 Star 」は、1974年のシングル。 ]
パートリッジ「おや、「 Star 」をご存知ないですか。とても素晴らしいですよ! でも、私は歌えませんけど。多声のハーモニーだし、様々な難しい点がありますから。でも、見つけて下さいよ。きっと、「なんてすごいんだ!」と、貴方も思いますから。フォーク・ロックのジャグ・バンドがどういうものか分かりますよ。」
ベルナール「なるほど、実は、私がもう一つ伺いたかったことは、この歌での複雑なハーモニーのことだったのです。それと関係していますね。「 Star 」は、影響しているのですか?」
パートリッジ「たぶん、影響していますね。」
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2013年02月04日

春に

 きょうは、Big Big Train の『 English Electric (Part One) 』をかけようかと思う。
 ジェン・オリーブさん、5月にイギリスでライブの予定だったと思うけど、先日、ギターを盗まれたそうで。でも、ライブには、パートリッジは顔を出すのか知ら。マイク・ケネアリーさんも、3月に、イギリス・ツアーを行うけれど、ロンドンのステージには、パートリッジが上がるのでは、と期待して見に来る人もいるのか知ら。

 けど、棚に手を伸ばしたら、高橋悠治が演奏するクセナキスの『 Evryali 』のCDに当たったので、これを先にかけよう。
 高橋悠治の『 plays XENAKIS 』、録音は76年の5月、出版も年内か知ら、Discogs では、リリースも1976年だけれど。XTC 登場の二年前なのですねえ。
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2013年02月03日

my English Settlement

 きょうは、XTC『 Beeswax 』( のCD、8曲目「 Smokeless Zone 」から、これはLPだとB面だったか知ら)、ハイドンの太陽四重奏曲 ( タートライ四重奏団 )、それに、『 Engish Settlement 』をかける。

 でも、『 Engish Settlement 』は、私のトラック・リスト、10曲のトラック・リストにして。始めに手にした、日本盤のLPの10曲でもいいのだけれど、それとも違って。

1. Runaways
2. Ball and Chain
3. Senses Working Overtime
4. Jason and the Argonauts
5. Yacht Dance
6. Knuckle Down
7. Fly on the Wall
8. English Roundabout
9. All of a Sudden (It's Too Late)
10. Snowman

で。


 それから、
 タートライ四重奏団のレコードのジャケット、赤地にホーフブルク宮殿の宮廷図書館の古いイラストなのだけれど、見た目、『ノンサッチ』にも思える。

HCD11332-33.gif

 で、タートライ四重奏団のリスト、ホーボーケンの番号通りではなくて、ハイドンが元々考えていたらしい順番( と、解説に。 )。E♭major - A major - F minor - D major - C malor - G major の順、番号だと、一番 - 六番 - 五番 - 四番 - 二番 - 三番の順。
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2013年02月02日

パートリッジ、ベルナール対談「 Dear Madam Barnum 」5

ベルナール「( くすくす笑い ) それで、「 My Train is coming 」も売りつけようとは思わなかったのですか?」
パートリッジ「( 笑い ) 即座に却下だったでしょうね。私はね、ずっと働いて、結局、廃棄物にさせられたのですよね。 [ 「 My Train is coming 」は、映画『 Buster (1988) 』で、まず不採用になり、その後、映画『 That Thing You Do! (1996) 』で、再度不採用になった。 ]
 兎も角、私は歌を書いたのです。映画製作側は気に入ったのだと、今でも、思いますよ。ですが、どうして、映画に使われなかったのか、その理由は覚えていないのです。依頼の時に先払いの代金はなかったと思います。それで、このように思ったのですね。「僕は歌を書き上げた、なのに貴方は代金を支払いたがらない。そんなことにはうんざりだなあ。」 それで、録音はされませんでした。制作会社は、スタジオ代も何も払いませんでしたから。」
ベルナール「なるほど、無料では、労力を割くと言うことはしないと言うことですね。」
パートリッジ「ええ、それに、私は、当時、録音用のいい機器も持っていませんでしたから。8トラックのカセットテープ・レコーダーだけでしたね、たぶん。
 ですから、この歌は録音されることはなかったのです。でも、書いている時に、この歌は古い構造をしていて、1965年にシングルで出たフォーク・ロックの歌だと、聞く人たちは思うだろう、と、私は思ったのです。と言うのは、歌の中に、ミドル・エイトがあるからなのです。でも、そのミドル・エイト、伝統的にミドル・エイトが入る箇所にはあるのですが、二度目には工夫がこらしてあるのですね。それはですね、書いている時に、ちょっと悪戯をしてみよう、変化をさせてみよう、コードを変えてメロディを変えてみよう、と思ったのです。この工夫が、貴方に、最初のものを似ているけれど、違うものだと思わせたのですね。」
ベルナール「この歌を作ったときですけれど、映画のために曲だけ書いて、歌詞は、後になって書いたのですか?」
パートリッジ「いいえ、全部一緒にです。とても早く出来ました。」
ベルナール「1990年ですよね、『ノンサッチ』より、それ程前と言う分けではありませんけれど。」
パートリッジ「ええ、この歌が、『ノンサッチ』の為に提出された、一番最初の歌ですね。その時には、もう出来ていたのですから。」


Buster (1988) - IMDb
That Thing You Do! (1996) - IMDb
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パートリッジ、ベルナール対談「 Dear Madam Barnum 」4

ベルナール「そうですか、私は、ずっと、これがブリッジだと思っていました。( 歌ってみせる ) 「 You tread the hight wire / between truth and lines 」」
パートリッジ「ええ、だけれど、最初のものは、コードもメロディも違うのですよ。」
ベルナール「どこですか?」
パートリッジ「( 歌ってみせる ) 「 You said I was the master of all that I surveyed... 」」
ベルナール「はい、分かりました、でも、興味深いです! と言うのはですね、私は、そこをブリッジだと考えたことはなかったのです。」
パートリッジ「典型的なミドル・エイトになる箇所ですよ。つまり、「ミドル・エイトを入れよう」というビートルズ的典型の形ですけれどね。でも、革新的なのは、二つのブリッジが違ったものだと言うことなのです。」
ベルナール「ああ、それでですね。私は、まるで違いますから、その二つを結びつけて考えることはしていませんでした! 私は、あれは[ 最初のブリッジ ] は、[ ブリッジと ] と取り替えられるコーラスか何かだと思っていました。」
パートリッジ「ハッハ! 君はミドル・エイトの幽霊を見ていたわけだね( 笑い )。エイトボールだよ。[ eight-ball:ビリヤードの遊び方の一つ、8番の番号のボールを真中に置いて始めるゲーム。 ]」
ベルナール「もう少し、話して下さいますか? この歌を書いた時には、それは意図して書いたのですか?」
パートリッジ「そうですね、そもそもの最初から話しましょう。実は、この歌は、元々、映画『 The Crossing 』の為に書いたのです。ラッセル・クロウが初めての主役を演じた映画だと思いますけれど。
 1990年のことです、私は、RAK スタジオにいました。そこで何をしていたか、確かなことは思い出せないのですけれどね。たぶん、The Mission のプロデュースをしていたのだと思います。[ パートリッジがプロデュースしたのは、シングル「 Hands Across the Ocean 」。 ] 確かなことは思い出せませんけど。ブラーではなかったでしょうね。ブラーは、それよりも数年後の筈ですから。
 兎も角、私はスタジオで何かをしていたのですね、すると、ヴァージン社で私たちの広報を担当している、アル・クラークに呼び出されたのです。当時、彼は、次第次第に、映画音楽に関わるようになっていたのです。それで、こう言ったわけ。「聞いてくれ、今ね、『クロッシング』と言う題名のオーストラリアの映画の話しが来てるんだ、ラッセル・クロウと言う新人の俳優が出てるわけ、それでね、お前に、この映画に一曲書いてもらいたいんだ。」 それで、「一体どんなシーンにつけるものなの?」と、私は聞いたのです。「1965年の設定でね、バーだか食堂に登場人物たちは居るんだ。それで、その中の一人が、ジュークボックスで一曲かけると言うシーンだよ。だから、1965年風のものを書いて欲しいんだ。」と、アルは答えたのですけれどね。
 そこで、私は考えたわけ。「僕にとって、1965年は、どんなものだったか知ら? それは、フォーク・ロックだな。」と思ったのです。知られていることだと思いますけれど、1965年と言えば、ビートルズ以降のことで、ボブ・ディランが何もかもに影響を与え始めたときなのです。それで、ビートルズとディランとバーズを混ぜたような、アコースティックな乗りのいいものをでっち上げようと思ったのです。」



追記:
ビートルズ的と言うところをビート的と間違って書いていました。
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2013年02月01日

スノーマン

 きのうは、『ホワイトミュージック』と『イングリッシュ・セトルメント』をかけた。
「スノーマン」のムールディングのワーオーワーと言うコーラスが好き。
posted by ノエルかえる at 09:26| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする