2015年08月16日

Oranges and Lemons / Smile / Wish You were Here

 XTC が、アメリカで製作した二枚のアルバム『 Skylarking 』『 Oranges and Lemons 』は、製作に問題があって、リリースこそはされたけれども、『 Skylarking 』は廃棄の間際、『 Oranges and Lemons 』は途中放棄された点にだけ、注意を向ければ、ビーチボーイズの『 Pet Sounds 』『 Smiles 』に似ているのかも知れない。それに、『 Skylarking 』『 Pet Sounds 』はコンパクトに緊密にまとめられていること、『 Oranges and Lemons 』『 Smiles 』は、壮大な俯瞰の視点でまとめられていることも似ているように思う。 
 けれども、XTC とビーチボーイズのバンド音楽としての発展・展開が、各アルバムを対照させて、相似であると言えるかどうかは、分からない。私は、ビーチボーイズは、『 Pet Sounds 』以降しか知らないし。 
 それよりも、XTC の発展は、ピンク・フロイドの発展に準える方がいいように思う。XTC が『 White Music 』で、登場した時には、新しいピンク・フロイド( 核エネルギーで駆動する ) と言う印象を聴衆に持たせたのだし。 
『 White Music 』/『 The Piper at the Gates of Dawn 』 
『 Go 2 』『 Drums and Wires 』/『 A Saucerful of Secrets 』
『 Black Sea 』『 English Settlement 』/『 Ummagumma 』 
『 Mummer 』/『 Atom Heart Mother 』 
『 The Big Express 』/『 Meddle 』 
それで、『 Skylarking 』は『 Dark Side of the Moon 』、『 Oranges and Lemons 』は『 Wish You were Here 』。 
 その後も、対応出来るのかと言えば、出来なくはないように思う。『 Nonsuch 』『 Apple Venus / Wasp Star 』だけど。 
 『 Nonsuch 』と『 Animals 』、共通して感じるのは、リーダー( アンディ・パートリッジとロジャー・ウォーターズ ) 一人の意向が強まってはいるけれど、各メンバーも作品の完成に向けて最大限の考えをだして、しかもそれが上手く働いていて、バンドとしても一体化して完成の域に達している、と言うこと。それに対して、『 Apple Venus / Wasp Star 』『 The Wall 』は、リーダーの計画だけで、その計画の実現の為に、バンドは利用されているだけだと言うこと。そうして、XTC もピンク・フロイドも、そこでバンドが終わってしまっている。 
 それに、『 Nonsuch 』と『 Animals 』のアートワークは、どちらも建物だと言うことが共通している。『 Nonsuch 』は、ルネサンス建築、『 Animals 』はアール・デコ建築だけど。『 Apple Venus / Wasp Star 』と『 The Wall 』のアートワークもある意味で似ていると思う。孔雀の羽、壁のブロックと言う物体のクローズアップと言う点。 

 それで、兎も角、『 Oranges and Lemons 』は反古にされなかった『 Smile 』のようで、完成にはいたらなかった『 Wish You were Here 』の様だ。

付記: ビートルズのバンドとしての発展は、違うと思う。ビートルズの場合、最初は、バンドは、リーダーのジョン・レノンの思いつきを体現するものだったのが、次第に、ポール・マッカートニーの計算に基づくものに変わって行ったと思うので。
posted by ノエルかえる at 10:28| Comment(0) | TrackBack(0) | 注記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする