2019年06月21日

バーンハート、パートリッジ対談「 All Along the Watchtower 」1

 トッド・バーンハートさんのアンディ・パートリッジへのインタビュー、「 All Along the Watchtower 」について。 
2007年6月3日に、MySpace の公開されたもの。今はもうありません。チョークヒルのアーカイブに保存されています。 

Chalkhills: XTCFans: Andy's Take: "All Along the Watchtower"





バーンハート「「All Along the Watchtower」について話して下さい。XTC がカバーした本当に唯一の歌ですから。」
パートリッジ「私たちがカバーとして録音するのは、「All Along the Watchtower」にならなかったかもしれないと言うことは、貴方もよくご存知かと思いますが?」 
バーンハート「ええ。『 Song Stories 』で読みましたから。ストーンズの歌とこの歌と、どちらかを選ぼうとしていたのですよね。」
パートリッジ「ええ。「 Citadel 」です、ストーンズの歌です。それについては、雑誌 Mojo ための批評記事を書き上げたばかりなのです。[ Their Satanic Majesties Request 50周年記念版: ノエルかえる不恵留 ]Mojo は、多くの人のそれぞれの好きなストーンズの歌についての記事を掲載しているところなのです。ストーンズの歌については、私は好きな歌があまりにもたくさんあります。でも、この歌は、私の心の中で、特別な位置を占めているのです。」 
バーンハート「何故ですか?」
パートリッジ「とても大きな感銘、影響を私に与えたのです。「 Citadel 」は、ストーンズの『 Their Satanic Majesties Request 』に入っています。それで、私の友人の一人で、何故だか( くすくす笑う )、ちょっとミック・ジャガーに似ていたのです、厚い唇をしていて、まとまりの悪いふさふさの髪のおかっぱでしたけど、子供の時にはしょっちゅう遊びに来ていたのです。彼と私は、海賊ラジオ局ごっこをよくやっていたのです。二人は、お気に入りのレコードを持ち寄っていたのです。それに、私は当時、グルンディッヒのテープ・レコーダーを持っていたのです。[ グルンディッヒ - Wikipedia ] それは、「モンキーを描こう」コンテストに優勝して得たお金で買ったものでした。それで、自分たちがやった「放送」をそのまま録音していたのです。好きな曲をかけて、その曲の間に、ばかばかしいDJの様なことを喋ると言うのが私たち「放送番組」でした( 笑う )。 
 それである時に、友人の彼が、兄さんのアルバムを一枚持って来たのです。そこで私は「 Citadel 」を聴いたのです。「なんて、ファンタスティックなんだ!」と思いましたね。聴いたこともない様な無茶苦茶な曲だと思いました。ストーンズは、サイケデリアそのままをすることは出来なかったのです、それが、私がこのアルバムを好きな理由なのです。それは、素晴らしい作品で、見事な失敗なのです。バラをはじめ花々は、明らかにプラスティックなのです。( くすくす笑う ) 見た雰囲気はあまりよくないですよね。メンバーは何だか不機嫌の様です。それに、薬、効き目の弱い植物由来のものより、危険だと、貴方も感じるでしょうね。 
 けれども、「 Citadel 」を聴いた時、私は本当に感動したのです。私の心に刻みつけられたのは、その歌詞なのです。何度も繰り返して聴いて、聞き取ることが出来たのです。その歌詞は、SF的なものでした。例えば、「 Screaming people fly so fast / In their shiny metal cars / Through the woods of steel and glass. 」と言う行などがそうです。私はなんて夢幻的なんだろうと思いました。その歌詞が、ギターが奏でている未来都市の音、そしてメロトロン、小さなフィンガー・シンバル、フィードバック、と言った鋼の様な音、それらは他に代え様のない音なのですが、それらの音全部と完全に溶け合っているのです。 
 ところで、小学校の頃の私は、読むのがひどく遅かったのです。課題で、何か本を読まなくてはいけないとなると、私は本当に苦々しく思っていたものです。例えば、『 Lorna Doone [ 1893年の小説、作者はブラックモア。Lorna Doone - Wikipedia ]』の様なものだったり、プレスター・ジョンの伝説[ プレスター・ジョン - Wikipedia ]についての本だったりですね、そう言うのが課題になっていました。忘れてしまいましたけれどね。兎も角、私は自分がどうしようもなく愚鈍だと言うことに気が付いたのです。と同時に、大部の書籍というものに恐れを抱く様になったのです。私が難読症か何か、学習障害を患っていたかどうかは分かりません。わかっているのは、小学校では、読むことが出来る様になったのは、同学年で私が最後だった、と言うことなのです。読書に障害があると言うことは、明々白々でした。」 
バーンハート「でも、今はそうではないですよね。」
パートリッジ「ええ。でも、今でも絵の方が好きですよ。今でもやはり、絵のところに喘ぎながら這い上がって、一休みが出来る様な本が好きなのです。本の中の絵は小さな島ですね。それでですね、その頃、友人とラジオ局ごっこをしてた頃ですが、自分の意思で本を読みことを始めていたのです。それが、SFだったのです。信じられないペースでSFの本を吸収していっていたのです。ですから、「 Citadel 」の歌詞のSF的本質は、ちゃんと私には理解できたのです。おかしな話に思われるでしょうが、「All Along the Watchtower」の歌詞の内容を私が好きなのも、同じ理由からなのです。両方の歌の主題が似ているからなのです。片方に遠くの都市の中で安逸に暮らしている特別の人がいて、もう片方に武装した下層民がいて見張り塔から壁を超えて都市を注視しているのです、そう言う主題です。登場人物は、二つの歌の設定を行ったり来たりします、挨拶し合ったりするのです。中世の砦であり、個人の砦であり、未来の砦なのですけれど。両方の歌の歌詞の設定が、私から見ると、同じ景観の中にあるのです。それで、この様に考えたのです。「この二つの歌のどちらか一つをカバーしたら良いんじゃないだろうか、だって、どちらも保守派を代表する人の歌な分けだし。徹底的に斬新なアレンジでやって、僕らが保守派にちっとも畏敬の念を抱いてないことを見せつけたら、つまり、彼らが作ったものを取り上げて、それを完全に粉々にして、しかも、その粉々になったものを僕たちの遣り方で一つにまとめて全然別のものにすることが出来ると、見せつけたら、騒動になると思うな。」」   




バーンハート、パートリッジ対談「 All Along the Watchtower 」2: ノエルかえる不恵留
バーンハート、パートリッジ対談「 All Along the Watchtower 」3: ノエルかえる不恵留
バーンハート、パートリッジ対談「 All Along the Watchtower 」4: ノエルかえる不恵留

posted by ノエルかえる at 09:16| Comment(0) | White Music | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする