2019年06月26日

バーンハート、パートリッジ対談「 All Along the Watchtower 」2

バーンハート、パートリッジ対談「 All Along the Watchtower 」1: ノエルかえる不恵留





バーンハート「生意気な若造と言うことですね。」
パートリッジ「そう生意気なのですよ。でもね、しょっちゅう生意気と言うのにですよ、その本人たちは、「生意気」のスペルを知らないと来ているのです。( 笑う ) The insolvency. The solvency of youth. と書けないのですから。 
 それでです、私たちはこの曲をよくライブで演奏していました。細かいことは省いてですね、どちらをカバーするかは、コインを投げて決めることにしたのです、結果、「 Wachtower 」になったのです。あの当時では、私は、ディランの原曲には馴染みがなかったのです。カバーした後からは聴いていますけどね、あの時では、知っていたのは、ヘンドリックスのカバーだけだったのです。」 
バーンハート「そうですか、ヘンドリックスの方がよく知られていますからね。」
パートリッジ「ディランが書いたものだと言うことは、特にディランのファンではない私でも知っていました。でも、当時の私は、ドノヴァンの方が好きだったのです。ディランの原曲がどの様だったかを、私は知らないでいました。」 
バーンハート「今でもドノヴァンがお好きですか? [ ドノヴァン - Wikipedia ] 私もですが、貴方もマーティン・スコセッシ製作のドキュメンタリーをご覧になったと言うのは聞いています。ディランに対する見方が変わったかと… [ 『 No Direction Home ( 2005 )』"American Masters" No Direction Home: Bob Dylan (TV Episode 2005) - IMDb ] 」
パートリッジ「ドキュメンタリーを見て、私は、以前よりも彼を高く評価する様になりました。それに、彼は有能でそれにお洒落な人だと分かりました。スーツがものすごく似合っていたのです。もっと、スーツを着ていれば良かったのにと思いますよ。でも、ドノヴァンはいつでもこざっぱりとしていたと思います。ドノヴァンがディランの信奉者の一人だと言うのは明らかでしょうけど、でも、ディランの体に Pop な頭[ head ]を載せていたのが、ドノヴァンです。簡明で分かりやすい Pop な見出し[ head ]が付いているのですね。 
 まあ、兎も角、「All Along the Watchtower」に決めたのです。それで、当時、私は、ダブ・レゲエの空間性が大好きだったのです。しょっちゅうダブを耳にしていました。それで、「どうして、「この美の原理を使わないんだ? 録音したものを文字通りばらして、そこから取った断片を集めて戻して一つにしているだけじゃないか? よし、僕たちは、曲の中に「間」を入れてみよう」と思っていたのです。 
 それで、方法を考え出したのです。それは、自分が歌いながらダブの様なことをすると言うものでした。この様なことをしていたのです、聞いて下さい、( 詰まる様なヴォーカル・スタイルを歌ってみせる )。誰か別の人がボタンを押してるか、コントロール摘みを回している様でしょう。そうですね、マイクロフォンに故障がある様にも聞こえますね。 
 それと、私は、ギターを弾こうとはしませんでした。ギターはたくさんある「間」を潰してしまうでしょうからね、意図してギターを弾かなかったのです。」 
バーンハート「それが、この歌で貴方がギターを弾かなかった理由なのですか?」
パートリッジ「加えて、私は、ギターとハーモニカを同時に演奏することが出来なかったからです。」 
バーンハート「その時までに、ハーモニカはどれくらい経験があったのですか? いつ始めたのでしょう?」
パートリッジ「ギターとほとんど同時ですよ。実際、ドノヴァンかディランが首にホルダーを掛けているのを見たことがあったのです。それで、駆け出しの頃の仕事で得た自分のお金でハーモニカを買ったのです。でも、もちろん、ホルダーに付けてブルースっぽくハーモニカを吹くなんてことは出来ないですよ、プッと言ったりブォーッと言ったりするだけです。喘息のアコーディオンの様ですよ。( 笑う )」 
バーンハート「それだと、遣り方も、月並みで陳腐になったでしょうね。」
パートリッジ「まるっきり月並みですよ。「フォークがしたいのかい、じゃあ、これだ。」と言う感じですね。ハーモニカを当てて、悲哀を込めて喘いでいると言うだけですね。調は合っているのですけれどね。調を外しちゃいけませんよ。 
 私は、ドノヴァンとかではなくて、ブルースのハーモニカを聴く様になったのですが、その時には、「ええ、この人たちは音をベンディングさせてるぞ、火を点ける様だし、音が太いぞ。」と思ったものです。当時、私は、そうしたハーモニカ奏者たちの多くがアンプリファイアを通していると言うことが分かっていなかったのです。小さなマイクをぴったりくっ付けているのですよね、それで、実際、音が歪んで叫ぶ様になっているのですよね。それでどうしたか、ですね。悲哀を込めて吹くのではなくて、もっと、吸う様にしたのです。口をすぼめて小さな穴を作って、空気の流れを制限するのです。それで音をベンディングするのです。それでとても上手く行きました。」 
バーンハート「成る程ですね。私は、ずっと、貴方は独特なハーモニカ奏者だと思って来ていました。このことについては、以前お話しして頂いたのですが、私は、貴方はハーモニカをギターの遣り方で演奏する人だと思っています。ファジー・ウォッブルズ・シリーズの中の「 Reing of Blows 」等がその例ですが、貴方は、ハーモニカのソロを採っているのですが、ガンガン演っていますよね、それで、その遣り方は、ギター・ヒーローが長いソロを採る様なのです。」
パートリッジ「( 笑う ) 『 Play in a Day 』の方法と言うことですね。[ Bert Weedon の書いたギターの教則本。1957年出版 The Official Bert Weedon Website - Play in a Day ]」  
posted by ノエルかえる at 09:00| Comment(0) | White Music | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする