2012年09月14日

チャック・サボ 『 Wasp Star 』回想4

ベルナール「他にはどういうことをされて来たのですか?」
サボ「そうですね、YAMAHAの推奨者の一人なのです、私は。それに、YAMAHAで講習をしたりしていました。どちらも、私には、全く新鮮な経験でした。」
ベルナール「講習をするのはお好きですか?」
サボ「二年程前、YAMAHAは、とても厄介な状況に私を連れ出したのです。ロンドンのスタジオ、タウンハウスで、ジルジャンの日 Zildjian Day と言うのを設けたのです。2000人の観客がいました。参加したドラマーは、ジョン・ロビンソン J.R. Robison 、デイブ・ウェックル Dave Weckl 、ピーター・アースキン Peter Erskine 、それから、もう二三人のイギリスのドラマーがいました。私は、最初でした。それに、私の初めてのドラムの教習だったのです( 笑い )。ステージには、今言った名手達がいて、2000人の講習生がいて、皆、私を見詰めているのですよ。」
ベルナール「プレッシャーはなかったのですね!」
サボ「( 笑い ) ああ、神様。終わってみれば、人生最大の出来事でしたよ。」
ベルナール「想像出来ますねえ! 終えた安堵感は大変なものだったでしょうね。」
サボ「そうです。でも、本当に楽しかったのは、準備をしている時でした。それ以前もそれ以後も、あの練習の時程、上手く演奏したことはないと思います( 笑い )。それからまた、怠け者になりましたよ。」
ベルナール「今も、練習の時間を取っておられるのですか? それとも、貴方が書いた曲だけを演奏しているのですか? それはそれで当然のことのようですけれど。」
サボ「当然のことですけれど。自分のスタジオにドラム・キットがあります。ですから、大抵毎日演奏していますよ。でも、大抵は、歌のレコーディングのドラムのパートをするだけですね。それ以上の練習はほとんどしません。」
ベルナール「分かりました。座って、15分間、ルーディメンツ ( flamadiddles ) を練習したりはしないのですね。」
サボ「全然。それをしている人には御免なさい ( 笑い )。」
ベルナール「ええ、それは、年齢と成功の特権ですよね、違いますか?」
サボ「ええ。私は、もちろん、演奏の精度の高さ、細かな巧みさを面白く思います。ですが、全体像を見る時には、それは大きな関心の的ではないのです。歌を奏でるためには、私は、むしろグルーブ感を抑制しています。歌を演奏することでは、私は、熟練してないわけでは決してないのです。」
ベルナール「貴方が[ ドラマーとして ]成長する時にはですね、実際に[ 本番で ]演奏することで、演奏の仕方を身につける方でしたか、それとも、基本に忠実に、練習をされたのですか?」
サボ「両方です。私は、ラジオ放送のために演奏することが多かったのです。また同時に、常に、レッスンを受けるようにしていました。そうしないと、ラジオ局は私を首にしますからね。レッスンが好きだったか、嫌いだったかなんて、覚えていません。私にとっては、私がしたいと思っていること全体の一部だったのですから。そうですね、学校に通っている頃、いずれ重要になるのだからと言って、数学を学んでいるのと同じですね。ドラムの基本を学ぶのも同じです。周りの人が、そうすることが君のためだと言うから、基本を練習したとして、でも、周りの人は正しかったのだと、私は思います。」
ベルナール「ドラムこそが、貴方が本職として追求し続けるべきものだと、何時ぐらいに気が付いたのですか?」
サボ「私がドラムを本職だと思わなかった時というのが、あるとは思いません。ほんの僅かに逸れたこともないです。その意味では、私は、とても幸運だったと思います。大変な時はもちろんありました。平穏な時もね。もし、私が何か取り柄があるとしたら、平穏な時にも困難な時にも、ドラムを続けたと言うことでしょうね( 笑い )。友人達が大学に行って、ドラムの演奏ではない他のことを学んでいる時、私にはお金がなかった時、私は、ドラムを叩き続けたのです。」
ベルナール「そうですね、物事が上手くいかない時には、他の人生を選ぶ方が容易ですからね。私がしたのは、そちらなのでした( 笑い )。仰ることはよくわかります。」
サボ「( 笑い ) 私もそうしたかもしれませんよ、きっと。私が出来たもう一つの選択肢は、家具を売り払わない、と言うことだけですけれどね。」
ベルナール「( 笑い ) 本当に。貴方は、意志の堅い方ですね。貴方の次のアルバムのライナー・ノートには、世界中の家具運送者への感謝の言葉を入れないといけませんね。」
サボ「( 笑い ) 仰る通りですね。」
posted by ノエルかえる at 09:17| Comment(0) | TrackBack(0) | Wasp Star | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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