2018年09月28日

バーンハート、モールディング対談「 The Meeting Place 」5

バーンハート、モールディング対談「 The Meeting Place 」4: ノエルかえる不恵留


バーンハート「ベースパートには「 The Scarecrow 」が影響していると仰ったのですが、この「 The Meeting Place 」に影響を与えた他の歌はあるのですか? 少しばかりサイケデリックの響きがあるのは明らかなのですが。」
モールディング「ええ。当時、私はシド・バレットに大変に魅了されていました。最初のデュークスの録音の時です。ピンク・フロイドの最初のアルバム『 The Piper at the Gates of Down 』を掛けて聴かされたのです。それは全く別の音楽であると思ったことを覚えています。その音楽は大量の可能性を持っているのです。シド・バレットという作者は、歌の拍が、そのまま歌詞の長さになるようにしているのです。正統な拍ではありません。彼が歌うのをやめる時、それはつまり、小節の終わりになっているのです。その遣り方を少しだけ、「 Find the Fox 」に取り入れて見たのです。彼の方法は、私には、とても「自由な形式」に思えたのです。私は、歌の書き方に於いて、それはとても興味深い方法だと考えたのです。このレコードを製作している時には、そのバレットの方法が、私に移っていたのだと、今は思います。 
[ 原文:Syd Barrett has this thing where the meter of the song is just the length of his sentence -- there are no straight meters.
 ここの、meter は詩で使う歩格なのか、音楽用語の拍子なのか、私には確かには分かりません。 ]
 勿論、それまでに、デュークスの最初の仕事はしていました。でも、当時、ニック・ナイスリー Nick Nicely [ Nick Nicely - Wikipedia ] という人の作った曲も登場していたのです。模倣のサイケデリックです。ですから、今思うと、私はアンディに、デュークスのシリーズをもっと続ける様に促したほうが良かったのでしょう。だって、誰かが彼の領域に侵入しようとしていたのですからね( 笑う )。当時の私は、サイケデリックは書法の内のとても面白い様式だと思ったのです。例えば、「ドローン」です。ドローンで曲を初めて、それがどうなるか見てみるのです、キンクスの「 See My Friends 」[ See My Friends - Wikipedia ]のような曲です。あの当時の相当たくさんのバンドがこの音楽スタイルに首を突っ込んだのだと、私は思います。ホリーズ [ The Hollies - Wikipedia ] もちょっとだけしてますね。」 
バーンハート「ホリーズについては、後に、「 Vanising Girl 」で模倣していますよね?」
モールディング「ええ、そう言う所ですね。デュークスの二枚のアルバムまでには、私たちの狙う領域は広がっていましたからね。ポップも同様に領域に入っていたのです。そう思います。サイケデリック風と言うだけでなく、もっと、60年代風と言うようになっていたのだと、私は思います。 
 もうすぐ発売されることになっている、リイシュー版のスリーブ・ノートにも書いたことですが、私は、デューク用だと特に別にして、歌を書いたわけではありません。「僕がテープに残したままのものをサイケデリックに出来るか試してみよう、」と言ってやって見たと言うものなのです。」 
バーンハート「私が、「 The Meeing Place 」で気付いたことなのですが、この歌では、貴方の普段の口調が少しばかり明らかに出ていることです。これは、サイケデリックの影響の一つなのですか? 意図的だったのですか?」
モールディング「思っても見なかったですね、本当に。私の普段の口調が現れると言う時ですけど、その時には、私は何も思い煩うことがないと言う時なのですね。時にそれが現れると言うのがとても好きなのです。歌に趣を加えることになりますからね。」 
バーンハート「それでは、貴方が考えたことが、そのまま歌にちょうど良かったと言うことですか?」
モールディング「私は歌っただけです。思いもしませんでした。実際、この歌に私の口調が現れていると言ったのは、貴方が初めてですよ。私に言えることがあるとすれば、それは良かった、と言うことでしょうか。いつもは、自分のウィルトシャー訛りが出てないか、私は気を揉んでいるのです。ですが( 笑う )、実際、今は気にしていません。心配するには日が経ち過ぎていますものね。」 
バーンハート「( 暫く笑う ) 確かにそうですね。ところで、貴方は決まって最後にベースパートを録音しようとすると言うことを、私も知っています。とすればですけれど、ウッドストックでとサンフランシスコでと、両方でそうしたのですか、そういうことが出来たのですか? ドラマーのプレイリー・プリンスは、貴方たちがサンフランシスコに行くまでは、ドラムを録音出来なかったでしょう、貴方のベースパートを先に録音していたのですか?」
モールディング「していません。私たちは何もしてなかったのです! 実際には、そこに録音する予定の分だけ空けて置いてラベルにそう書いて置いただけなのです。ウッドストックでの約三週間でしたことのすべては、それだけなのです。全部を測っていたのですね、アレンジメントがどれ程になるか、私たちの演奏がどれくらいになるか、と言うことを算出していたのでしょう。主要な事はサンフランシスコに行くまではしなかったのです。」 
バーンハート「それは聞き逃せないですね。私は、貴方達はサンフランシスコに行く前にウッドストックでいくつかのトラックを録音し終えたのだと考えていました。」
モールディング「いくつかのパーカッションを録音していたとは思います、でも、それだけですよ。それで、サンフランシスコで二つか三つのベースのトラックを録音しました。そうして、残りは、ウッドストックに戻ってから録音したのです。」 
バーンハート「貴方がプレイリー・プリンスさんとの演奏を楽しく行われたと言う事は間違いのない事だと思います。『 Apple Venus 』で、彼を再び呼び戻したのですからね。」
モールディング「ええ。彼は、トッドが選んだのです。とてもいい選択でした。素晴らしいドラマーです。頼りになります。問題は何も起こりません。おまけに、気持ちのいい人間です。( 笑う ) この人をブートしましょう! 彼にいい興奮を起こさせましょう。[ 最後の文は、 to boot 「おまけに」の boot を使った洒落。 ]」 
posted by ノエルかえる at 09:00| Comment(0) | Skylarking | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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