2019年05月16日

2017年版『 Black Sea 』ノート:アンディー・パートリッジ Song Notes 4

 2017年版『 Black Sea 』に付けられたノート。アンディー・パートリッジのもの:  
「 Song Notes 」の4





Sgt. Rock ( Is Going To Help Me )
 アルバムを『 Sergeants Of Sound 』と題を付してた私は、それにしても酷い題名だが、まるでこの曲一曲がアルバムの正式曲であるかの様に考えていたのであろう、この曲に合わせてスリーブのアートワークの案を素描したのを覚えている。と言うことはである、その時には、私はこの曲がいたく気に入っていたのに相違ない。その案の唯一の名残は、図像として、シングルの付録のポスターにある XTC のロゴが階級章を象っているところに見て取れる。[ チョークヒルのアーカイブ:http://chalkhills.org/reelbyreal/s_SgtRock.html#prettyPhoto[group]/5/ ]
 速歩のファンクは素晴らしいし、メロディーもまずまずである、ただ、間の抜けた歌詞が歌を駄目にしているのだ。その歌詞は、相応に、フェミニズムからの非難の手紙を呼び込んでしまった。淑女諸君、私は、女性への暴力を喧伝してはいないのだ。私はただ、漫画オタクの混線している頭の中で起こっていることを描いただけなのだ。 
 この曲は早くからシングルに選定されていたので、私たちは勇んでこの曲を一回目のポリグラム・スタジオでのレコーディングに於いて、「 Toweres 」と共に最初に録音したのだった。 
 最近になってこの曲を聴くと、即座に、テレビの子供番組の終わることのない口パク演技の思い出に放り込まれるのだ。もう一つ思うことがある、何故に、私は「 If I could only be tough like him… 」と言う行を歌詞に書いたのだったか? まるでバリー・アンドリューズの歌詞の様ではないか。その時も不可解だったが、今でも不可解なのである。  


Travel In Nihilon
 正直な私になろうと思う。私は、パンク/ニュー・ウェーブなるものの全てに失望していたのだ。パンク/ニュー・ウェーブなるものは、甲板から、旧式の思考方法、演奏法、服飾、行動様式、それら全てを洗い流すかのように思われていたのだが…、とてもとても、そんなことは全く無かった。 
 以前のものと寸分違わず同じだったのだ。見掛けだけなのだ、派閥を組み排他的なのだ、空虚なのだ、そして操られているのだ、同じなのだ、グラム、イッピー、ヒッピー、ビートニク、等、等、等と同じなのだ。潮流に名前を付ける、金が動く、それだけである、何も無いのだ。それら、新しいと言われる鐘、その響きは何れもが何と虚ろなことか。その時、教会の鐘も、私の耳には、うつろに響くようになり始めていたのだ。 
 何故にこの題名なのか。勿論、アラン・シリトーの1971年の小説から取られてはいる。しかし、題名だけなのである。歌は、小説についてのことは歌っていない、とは言っても、この題名が私は好きなのだった。ニヒロンとは、私にとっては、ある精神の状態を示しているものなのだ。虚無と背信から出来ている精神状態である。そう言う次第で、「若者文化」と宗教の両方が私を落胆させたのだった。そうして、私は、その失望をぶちまけたかったのだ、…、それも大声で。 
 元々は、最後の部分は、憂鬱な雨に振り込められる音にする積りであったのだ。だが、何マイルものケーブルを敷いてマイクロフォンをセットして、スティーブ・リリーホワイトのシャワーを録音する段取りを終えて、これで良しと言う段になって、結局、誰かが小便を垂らしたのだった。意図していない効果だった、しかしながら、それは完璧なものだった。 

 ではみなさん、お達者で。  
 








2017年版『 Black Sea 』に付けられたノート、すべて終わり。 
誤訳、疑問点を指摘してくださると助かります。  




追記: 
変換の間違いがあったので訂正。非難が避難になっているのは分かるけれど、ニヒロンが仁比論と無理やり漢字に変化すると言うのは?
posted by ノエルかえる at 10:00| Comment(0) | Black Sea | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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