2019年06月23日

The Beatles 「 Here, There And Everywhere 」訳

 ビートルズの「 Here, There And Everywhere 」。 

 構成は、イントロがあって、三つのヴァース、一つのブリッジ、それにアウトロ。ブリッジは、第三ヴァースにくっ付いていて、メロディーは繋がる様に。 

 歌詞の内容は、相当に難解。マッカートニーらしいと言うか。ナレーションは一つだと思うけれど、第一ヴァース、第二ヴァースと、微妙に視点がずらされている。 
 第一ヴァースで here 、第二ヴァースで there と、( たぶん ) 全く次元の違う世界を描いて、第三ヴァースでその両方を止揚する everywhere という、弁証法的(?) な。

 ただ甘い恋の歌にも読める。それで済ませても構わないのだろう。でも、絶望的な希求の歌にも読める。そう読んでも誤読だとは思えない。 
 ハンター・デイヴィスの『ザ・ビートルズ・リリックス 名作誕生』には、バロネス・オルツイの『べにはこべ』の12章「一枚の紙片」の中の詩に言及されていたけれど、関係はないのだろうけれど。でも、どことなく、ロココ風な感じもするから、マリー・ワントワネットを連想してもいいのかも。 

 『べにはこべ』の中のその詩の村岡花子の訳は: 
あちらだ、こちらだ  
 ぼくらはさがす、 
ここにお出でのフランス人は 
 のこるくまなく探してまわる。 
天にいなけりゃ − 地獄にか? 
 姿を消したる、べにはこべ   




元にしたのは、ビートルズのホームページの「 Songs 」:
Here, There And Everywhere | The Beatles

https://www.youtube.com/watch?v=xdcSFVXd3MU





少しでも幸せに暮らしたい、僕は 
だから、恋人に「現存」して欲しいんだ。 

此岸では、過ぎ去る一年のその日その日を、僕は 
彼女の手の合図で変えている。 
誰も打ち消せない、特別なものがあるのだと、彼岸には。 

彼岸では、僕の両手で彼女の髪を搔き上げる、 
僕たち二人とも、そんなことがあれば素敵だと思う。 
そう「大切な人」が言うのに、彼女は「大切な人」がいることも分からない。 

彼女に「遍在」して欲しい、僕は、 
そばに彼女がいれば、煩いはなくなると分かっている。 
でも、彼女を愛するには、彼女が「遍在」しないと。 

愛すると言うのは、共に生きると知ったから、 
二人、それぞれ、恋する相手は死なないと信じて、僕は 
彼女を見つめ続ける、僕がずっと彼岸にいれる様に願って。 

僕は彼岸にいようと決めた、 
「遍在」しようと、
此岸にも、彼岸にも、どこにでもいるんだ。   

posted by ノエルかえる at 18:20| Comment(2) | 薬師 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
こ(^0^)ん(^_^)ば(^▽^)ん(^_^)わ(^○^)

ひじょうにすてきなご邦訳ですね♪
「此岸」「彼岸」「偏在」の言葉、超絶いけていらっしゃいます☆彡
この語にいたるというのはなみたいていのものではありません★★★
IMPRESSIVE !!
たんなるラブソングではないのですネ
たいへんグッときます♪
拙ブログでも7月14日に掲載させてください☆彡
7月6日には「Don't Pass Me By」のご名訳も
再UPさせてください♪
どうぞよろしくお願いいたします(*^o^*)

よい夏になりますように★
HAVE A BEAUTIFUL SUMMER(*^▽^)/☆
Posted by goigoi at 2019年06月29日 17:23
goigoiさん、こんにとわ、
ありがとうございます。 
使ってくだされば嬉しいです。 

単なるラブソングでないかどうかは、私にはわかりませんが。 
でも、第一ヴァースト第二ヴァースは対比的に作られてると思います。 

goigoiさんにも、よい夏であります様に、
Posted by ノエルかえる at 2019年06月30日 15:08
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