2019年07月03日

バーンハート、パートリッジ対談「 All Along the Watchtower 」3

バーンハート、パートリッジ対談「 All Along the Watchtower 」2: ノエルかえる不恵留





バーンハート「この歌では、聴衆のとても良い反応を得られたのではないかと思うのですが。」
パートリッジ「ええ。年上の人たちは、大抵、この歌を好きでしたからね。「この歌は大好きなんだ、彼らはどんな風に演っているのかな?」と言うところでしょうね。ところが、私たちが聖書に小便をかけているので仰天したでしょうね、きっと。」 
バーンハート「( 笑う ) 私は、この歌を公開で演奏した時に、歌詞が始まるまで誰も何の歌か分からずにいて、そして貴方が歌い始めると、聴衆は決まって笑って面白がっていた、というのを覚えていますけれど。」
パートリッジ「( 笑う ) 確かにそうですね。ステージで演奏する場合、歌い始めると、すぐに笑い出すのです。こう思っていましたよ。「歌い方を笑っているのだろうか、ハーモニカの演奏を笑っているのだろうか? それとも、聖書をバラバラに千切っているから笑っているのだろうか?」 
 初期のステージでは、聴衆はよく笑っていました。それはとてもとても私を喜ばせたのです。それは素晴らしい反応だと考えていたからです。軽蔑する様な笑いであっても、私は気にしませんでした。」 
バーンハート「煮え切らない反応よりも笑われた方が良いのですね。」
パートリッジ「その通りです。軽蔑して笑われるのでも、素晴らしいことです。兎に角、聴衆に私たちの演奏が届いたと言うことですからね。」 
バーンハート「初期の頃ですけれど、貴方たちの音楽に対して、とんでもない酷い仕打ちがたくさんあったのじゃないですか、違いますか?」
パートリッジ「ええ、それはその通りです。でも、それは同時にこの様なことでもあるのではないでしょうか。と言うのはですね、私はですね、自分が、本当に心底面白いもの、感銘させられるものに出会うと、どう反応していいのかわからにことが時々あるのです。そう言う時には、私は笑うのです。素晴らしいドラマーに会うと、まさに笑うのです。素敵な映画を観ると、必ず、座り込んで笑っています。それが真面目な映画でもそうです。それが深く心を揺さぶるからです。それが聴衆が私たちの音楽を笑った理由だと、私は思いたいですね。でも、勿論、私の歌い方が変だと言うのも混じっているでしょうね。それに、私たちがディランの音楽のひとつにあんなことをしていると言うことも、笑われる理由に混じっているでしょう。でもまあ、この歌をステージで演奏するのはとても楽しかったです。私たちは、いつも、暗くて風変わりで何か凄いことがありそうな地帯に突入していたのです。セルフ~ダブの一面もありましたしね。ものすごく好きでした、私は。もっと多くの歌を、あの様な空間のあるスタイルで演ってみたかったですね。でも、当時の私たちは考えもしなかったのですが、今は、ある制約があるのですね。」 
バーンハート「そうですか、今は出来るのではないですか、これからの未来もあります。」
パートリッジ「なんと、そう言いますか。」 
バーンハート「と言うのはですね、この歌は、それ程によく知られたライブ録りの歌なものですから。プロデューサーのレッキーさんは、これをライブで録ったのですよね?」
パートリッジ「ええ、ライブで録りました。ヴォーカルもです。マナー・スタジオでライブで録りました。」 
バーンハート「何テイクを録ったのですか?」
パートリッジ「2テイクだったと思います。もし多くても、3テイクでしょう。テイク2をレコードに使ったのだと思います。スタジオの隅に、木製の土台を敷いた小さなステージがあったのです。テリーはそこにドラムズをセットしました。コリンは一緒にそのステージに立ったのです。コリンのアンプは角のあたりに置いたのです。私は、そこから離れて、別の角の遮音エリアに位置を取りました。バリーは、メイン・ルームに位置したのです。私たちは、互いに全身がよく見えました、けれども、互いにかなりの距離があるところに位置したのです。」 
バーンハート「それはつまり、レッキーさんは、マイクに bleedthrough [ Print-through : 印刷の場合は表面滲み。裏面のものが表面に滲み出ること。音楽制作の場合は、磁気を使う機器が接近する他の機器の影響を受けること。 ]が起こるのを抑えようとしたと言うことなおですか?」
パートリッジ「Bleedthrough、Spillover、その通りです。告白しましょう。私は、自分のハーモニカがへなへなに聞こえると思っていたのです。私は、原理を全く理解していなかったのです。アンプリファイアーを通して演奏すれば、元の音に歪みが生じると言う原理をです。クラブのこの曲を演奏した時には、ハーモニカはもっと良かったと思ったのです。でもそれは、ハーモニカを歌う時に使うマイクにくっつけて吹いていたからなのです。ハーモニカをマイクにぴったりとくっつけて吹けば、マイクで増幅もされ音声信号は歪められ、本当にいい音に、そして叫んでいる様に聞こえる様になるのですから。それでですね、マナー・スタジオでは、本当に高価なマイクの前に立って、6インチは離れて歌い、ハーモニカもその様に離れて吹いたのです。ですから、演奏を再生して聞かされた時、私は、ハーモニカの音が細くてへなへなしているのはどうしてだろうと思ったものなのです。私が馬鹿なだけでした、アンプリファイアーで歪められてなかったからなのです。」 
バーンハート「そうですか、貴方たちは、その時、レコーディングには全く経験がなかったのですね、それですから、何を要求すればいいか分からなかったのですね。」
パートリッジ「ええ、何をして欲しいか分からなかったのです。それに、何もかもがとても恐ろしくて、それに、ワクワクしていたのです。スタジオに入ると、食事も喉を通らないし、おしっこも出なくなるのです。スタジオにいることに興奮して、舞い上がっていたのです。 
 私は、しなければならないことを、いつも、全部綿密に計画していたものです。歌の構成についてもそうなのです。歌については、私は、本当によく分かっているのにも拘らずにです。私は、何処かから一包み丸ごとのルーズリーフを手に入れていました。それで、そのオレンジ色の紙に何もかもを書き留めておいたのです。短い書き込みです。例えば、「ここでギター・ソロ。少し曲調を変える。」と言う様な。全部書き出しておいたのです。と言うのは、スタジオに入ると、へんてこなゾンビの様にとなることは分かっていたからです。夢遊病患者そのものでしたよ。」  
posted by ノエルかえる at 09:00| Comment(0) | White Music | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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