2019年10月03日

XTC – Everything

 ジョー・ジャクソンさんが、自身のサイトで XTC について書いています。 
Official Joe Jackson Website : October 2019: Tour Edition, Part 2

XTC – Everything

I'm going to finish with something that's not only What I'm Listening To but an Appreciation I've been wanting to write for a long time. There are two kinds of people in this world: XTC fans and, well, the rest of you, who might want to skip this.

One of my favourite down-time pleasures over the last few months has been re-listening to pretty much everything this un-classifiable band did on their dozen albums from 1978 to 2000, while also dipping into the two essential books, XTC – Song Stories, by the band themselves with Neville Farmer, and Complicated Game – Inside the Songs of XTC, in which Andy Partridge talks to Todd Bernhardt about a selection of his songs while going off on endless fascinating and hilarious tangents. Andy is a very funny guy, who buzzes with enough ideas for a dozen bands. It's a kind of miracle that this one also found room for Colin Moulding, a less prolific but fine songwriter, whose three or four tracks per album I always looked forward to. He was the George Harrison of XTC, with a bit of Paul thrown in, and an exceptional bassist to boot.

With the luxury of hindsight (not to mention presumptuousness) it strikes me now that XTC's work can be divided roughly into four periods. On the first two albums, White Music and Go 2, they sound like a snotty young pop-punk outfit trying to create a retro-futuristic soundtrack for The Jetsons, but with some great tunes. Listen more closely, though, and you could imagine them getting much more interesting over time. Which, of course, they did.

The second period begins with the departure of keyboardist Barry Andrews and the recruitment of Dave Gregory, mainly a guitarist but also a pianist, arranger, and all-rounder with the skills needed for a band growing more ambitious by the day. Now a formidable live gigging machine, they toughened up their sound, while writing songs that were somehow both more solid and more sophisticated, on Drums And Wires and especially Black Sea−a critical and commercial hit and still a lot of people's favourite XTC album.

Their next release, the fascinating and adventurous double album English Settlement, seems to me to have one foot in that second period and one in their third, in which they retired from the road, causing drummer Terry Chambers to quit−from then on, they would use a different drummer on each album (the best, for my money, being Dave Mattacks on Nonsuch). XTC became an ever-more creative studio band, with Mummer showing a more reflective, acoustic, pastoral side, and The Big Express its noisier counterpart. This is their transitional period, and I remember thinking at the time that although there were plenty of brilliant moments, the express might just be running out of steam a bit.

I couldn't have been more wrong, because Skylarking−despite its well-known 'difficult' beginnings with producer Todd Rundgren−turned out to be a masterpiece. It was the start of XTC's mature period, in which they surpassed expectations (well, mine, anyway) to produce work which was no longer just clever and fun but often moving and inspiring. (Skylarking was also probably Colin's finest hour, with five great songs). How do you follow a masterpiece? In this case, with the big, bright, shiny and confident Oranges and Lemons, their second double album, about which I remember thinking at the time: the bastards, they've done it again!

I'm not sure, after that, whether anyone was quite prepared for yet another double album, but Nonsuch, while perhaps less immediately accessible, is a treasure trove to be dipped into again and again. Picking a favourite XTC album feels a bit like having my fingernails pulled out, but if I really, really had to, this would−tentatively, possibly, maybe, perhaps−be it.

Then came a five-year hiatus in which the band dealt with various personal crises while fighting their way out of their unhappy relationship with Virgin Records. They reconvened with an unmanageable pile of songs and, logically enough, decided to split them into two piles. Apple Venus is rather serious and very beautiful, taking XTC's acoustic/orchestral leanings to new heights. Wasp Star (Apple Venus Part 2) is simpler, happier, and more 'back to basics'. Taken together, they stand with XTC's very best work, but I can't help feeling that releasing them as two contrasting albums, a year apart, took something away from each. Though I'm not sure if that's really what's bothering me, so much as the retrospective melancholy of knowing that this project would be their last.

XTC seem to be gone for good, but to quote Spinal Tap (which Andy would probably like): Their Legacy Lives On. There are so many things I love about XTC: their misfit awkwardness, their omnipresent humour, their gleeful mishmashing of irresistible pure-pop catchiness and seriously out-there ideas, their creative ambition, all the clever little references to the music they love, and their Englishness−a very particular timeless, rural and small-town, rather than London-cool, Englishness. I could say much more; I haven't even mentioned any individual songs, because if I started, I wouldn't know where to stop. And like most of what I've written about music, this is just an appreciation, and a signpost for anyone who's interested. Which they should be.


 この文章を、「私が今傾聴しているもの」だけでなく、長年書いて表明したいと思っていた「感謝の念」を叙して終わりにしたいと思います。この世界には二種類の人間がいます。XTC ファンがその一つ。もう一つはその残りの人々、彼らは XTC を無視したいと思っていることでしょう、そう言う人々です。 

 この二ヶ月ほど、休暇の折には、XTC という分類不可能なバンドが1978年から2000年の間に成した1ダースのアルバムの全てを聴き返すことが、私の楽しみの一つでした。聴く合間には、このバンドに関しては不可欠な二冊の本、バンドのメンバー自身とネビル・ファーマーが著した『ソング・ストーリー』とアンディー・パートリッジが自身の歌の中から選んだものをトッド・バーンハートに語ったものを書籍化した『コンプリケイティッド・ゲーム』を拾い読みしていたのです。『コンプリケイティッド・ゲーム』でのアンディーの語りは、止まることなく脱線が続くのですが、それが非常に面白いのです。アンディーはとても愉快な人物です。彼の頭の中では様々なアイデアがブンブン唸っているのですが、それが1ダースのバンドでも余る程にあるのです。この人物が、コリン・モールディングの為に余地を見つけておいたと言うのはある意味奇跡です。コリンはどちらかといえば寡作ですが、優れたソングライターです。各アルバムに三曲か四曲を提供しています。私はコリンの曲をいつも楽しみに待っていました。彼は、XTC のジョージ・ハリスンなのです、少しばかりポールも入っていますけれど。加えて、卓抜したベーシストでもあるのです。 

 後知恵という好条件によって( 加えて、高慢であることも言うまでもないのですが )、今になって、XTC の作品は四つの時期に分けられると言う考えが私に閃いたのです。最初の二枚のアルバム、『 White Music 』『 Go2 』は、ポップ・パンクのいでたちの鼻水たらした年端もいかない彼らが『宇宙家族ジェットソン』用の昔懐かしい「未来」風サウンドトラックを創ろうと奮闘しているように聴こえます。それでもやはり、傑作ではあるのです。注意深く聴けば、それらの曲が時間を経て思いの外より興味深いものになっていると気が付くことでしょう。もちろん、彼らがしたことなのです。 

 第二期は、バリー・アンドリュースの脱退とデイブ・グレゴリーの加入で始まるのですが、デイブは、主にはギタリストなのですがピアニストでもありアレンジャーでもあり、万能で、日々成長し音楽の構想を拡大していくバンドに必要な技術をなんでも持っていたのです。その時に至って、並外れたライブ・ギグ・マシーンとなったのですが、サウンドを頑強にしたのです。一方、書く歌は、より充実したより洗練されたものになりました。それは、『 Drums and Wires 』『 Black Sea 』の時ですが、特に後者に於いて顕著です。評論家受けもし、商業的にもヒットしましたし、特に、『 Black Sea 』は今でも多くのファンが最も好むアルバムなのです。 

 その次にリリースされた彼らのアルバムは、魅力的で冒険心に溢れた二枚組の『 English Settlement 』でした。このアルバムは、私には、片足を第二期にもう片足を第三期に置いているように思われます。その第三期には、彼らは演奏旅行を止めている訳なのですが、その為に、ドラマーのテリー・チェンバースがバンドを去ることになります。以来、彼らはアルバムごとに違うドラマーを使うことになるのです( その中に、私が支払える中では最上のドラマー、デイブ・マタックスが『 Nonsuch 』で参加しています )。XTC は、常に創造的なスタジオ・バンドとなったのです。『 Mummer 』では、内省的でアコースティックでパストラルな面を見せています、そして、『 The Big Express 』では、対照的な喧騒的な面を見せています。この時期は、彼らにとっては過渡期なのです。当時、素晴らしい瞬間がたくさんあるけれど、この急行列車は少し勢いがなくなったのか知らと、私は思ったのを覚えています。 

 「勢いをなくしている」等と、私は彼らに対する評価をそれ以上することが出来ない程に間違えていたのです。広く知られたプロデューサーのトッド・ラングレンとの「厄介な関係」にも拘らず日の目を見たアルバム『 Skylarking 』は、大傑作であることが分かったからです。それは、XTC の成熟期の始まりでした。その時期、彼らは常に予想( もちろん私の予想ですが )を上回る作品を創り出したのです。その作品は良く出来て面白いと言うことにはもう止まっていませんでした、感動的で聴き手に霊感を齎す様なものだったのです。( 『 Skylarking 』は、また、コリンの最上の時期の作品でもあります、彼は五曲を提供しています )。一般に、大傑作の後はどうするものでしょうか? 彼らの場合、巨大で鮮やかで輝かしくて自信に満ちている『 Oranges and Lemons 』を後に続けたのでした。二度目の二枚組アルバムでした。当時の私は、「なんて奴らだ、また仕出かして呉れた」と思ったのを覚えています。 

 次もまた二枚組だろうと予想していた人がそもそも居たのかどうか、私には確かには分かりません。ところがです、『 Nonsuch 』だったのです。恐らくは、誰にでも分かり易いと言うアルバムではないでしょう。けれども、それは、何度も何度も繰り返しそこから宝物を取り出すことの出来る音楽の宝庫だったのです。XTC の一番好きなアルバムを選べと言うことは、爪を剥がされる様な思いです。でも、どうしても、どうしても一枚を選ばないといけないとしたら、おそらく、たぶん、取り敢えず、このアルバム『 Nonsuch 』でしょう。 

 それから、五年間の中断がありました。その間に様々な私生活上の問題を処理していたのです。一方で、ヴァージン社との不満足な関係から脱却しようと藻搔いてもいました。そして、手が付けられない程大量の歌を抱えて再開したのです。当然の結果、歌の群は二つの集合に分けることを決定したのです。『 Apple Venus 』は、厳粛で美しいアルバムです。生楽器の管弦と言うXTC としては新しい領域へ向かっているものを集めたものです。『 Wasp Star ( Apple Venus Part2 ) 』はより簡素で楽しげで、「基本に戻る」と言うアルバムです。二つが合わさって、XTC の最高傑作となっているのですが、私はどうしても、一年の間隔をあけて対照的な二枚のアルバムとしてのリリースはお互いに相殺し合っている、と言う感じを抱くのです。そのことが私に悩みの種を与えているかどうか、確かには分からないのですが、このプロジェクトが彼らの最後の仕事になったと言うことを知って懐古的なメランコリーに陥ることと同程度に影を落としているのです。 

 XTC は、もう行ってしまったきりなのでしょう、でも、『 Spinal Tap 』から次の言葉を引用しましょう( アンディーも喜ぶでしょう ):「彼らの伝説は生き続ける Their Legacy Lives on」。XTC の好きなところはたくさんあります。収まりが悪くぎこちない様子。至る所に頭を覗かせるユーモア。魅惑的な純ポップのキャッチーさと生真面目で突飛なアイデアのごたまぜになったこの上ない喜び。野心に溢れた創造性。自分たちが愛している音楽をほんの一部巧妙に引用する仕方。それに、イギリスっぽさ。もっともっと挙げられます。各曲について、それぞれに言及することはしていません。もし始めてしまったら、いつ終わるか分からないからです。私がこれまで音楽のことを書いて来た文章と同様に、これもまた、一つの謝辞なのです。同時に、XTC に興味を持った人への手がかりになればと思うのです。誰もが興味を持ってくれればいいのですが。 


posted by ノエルかえる at 09:53| Comment(0) | 注記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前:

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント:

認証コード: [必須入力]


※画像の中の文字を半角で入力してください。
※ブログオーナーが承認したコメントのみ表示されます。