2019年10月04日

バーンハートさんのテリー・チェンバースへのインタビュー パート5 の2

バーンハートさんのテリー・チェンバースへのインタビュー パート5 の1





バーンハート「それについて伺おうと思っていたのです。私が使われているのに気付いたのは、「 Love at First Sight 」が最初です。」
チェンバース「ええ、そうですね。大きなドラムは、あの曲で突然に始まったのでした。お分かりになるか知ら? 「水深100ファゾム[ 水深180メートル ]にいるシロナガスクジラのオナラの音」と言う感じですね。この言い方があの大きなドラムの音を表現するのにちょうどいいと思うのですが。それ以前に使ったものでしたら、「 Life is Good in the Greenhouse 」が唯一似ているでしょうね。あの曲では、とても広く間のあるバス・ドラムを叩いています。バス・ドラムが一小節に八回ではなくて、一回だけでなければならなかったのです。あの手の曲では、「四拍に一回のバス・ドラム、それ以上は叩くな」と言う様な指示が必ずあったものなのです。( 笑う )、ですが、それは詰まり、他のメンバーが、空いた空間に各自自分のパートで演奏するものを考え出さなければならない、と言うことですね。」   
バーンハート「それからですね、「 Runaways 」で使っているのは、キック・ドラムなのですか?」
チェンバース「「 Runaways 」ですね、その通りです。あの種のリズムに向いているのです。そう思いませんか? でも、あの曲をよく知っているのは、私と貴方だけでしょうけれどね、ええと…、( 笑って、雑誌『 Modern Drummer 』の読者の声を真似て )、「この歌が何を歌っているのか、まるで分かんないけど、でも、これを買いに行こう!」、まずは雑誌を読んで、それからアルバムを買うのですからね。( 同じ声真似で )、「ああ、面白い音だけれど、出掛けて行ってこのアルバムを買うのに、30ポンド使わされたよ。」( 笑う )。 [ https://en.wikipedia.org/wiki/Modern_Drummer ]」 
バーンハート「( しばらく笑ってから )、さて、『 Black Sea 』に戻りましょう。その中の何曲かに付いて話して下さい。「 Living Through Another Cuba 」では、素晴らしいスネアの音が聴かれます。それに、背景では、風変わりなパーカッションが鳴り続けています。それについて少し話して下さい。」
チェンバース「また同じですけれどね、あれは、アンディー・パートリッジの世界なのです。あの曲で、聴き手は、アメリカ、ピッグス湾、ケネディー、キューバと言う所へ連れて行かれるのではないでしょうかね、私はそう思うのですが。ご存知かと思いますが、当時、第三世界大戦の可能性があったのです。スナイパーは、爆弾の類の音として使ったのです。お馴染みの音ですよね( 映画などで爆弾が落ちる音の真似の口笛を吹く )。実際の爆弾の音とは違いますけれどね。歌詞の内容を出そうとしただけです。歌詞の内容に関連のある音を出してみたのです。それから、私は確かにそうだとは言えないのですけれど、ハイハットには、カリプソ的なものがあるでしょうね。」 
バーンハート「( 笑う )、確かに。カリプソの変種ですね。その頃、貴方は、ロト・トムも使い始めていました。効果音に使われてましたね。」
チェンバース「ええ。三個のトムトムがセットになった標準的なものです。重量は軽いものでした。それで、より高い音が得られたのです。その音は、主に、区切りを入れるのに使いました。そうですねえ、歌の中に数カ所全休止とコンマを入れるようなものですかね。( 笑う )、歌の中の一つの節の終わりに区切りを入れるのにシンバルを使う代わりですね。スネアを叩いている所へシンバルを使うと、別のビートになるわけですよね、それは、ある点を作るのに手っ取り早い方法です。「 ダイナミックス Dynamics 」と言う言葉、この状態にどうにか至ろうと、私は奮闘しているのですけれど。トイムトムを使うと、少しはダイナミックになるのです。そうですね、今思うと、当時のソングライティングはそうした方向へ向いていたのでしょう。」 
バーンハート「そうですね。『 English Settlement 』の世界にすっかりなる前ですが、アルバム『 Black Sea 』の最後の曲に、「 Travels in Nihilon 」があります。これは、貴方たちが録音した最も重たい曲でしょう。一体全体、貴方はどう演奏したのですか? 私が言いたいのはですね、一つのパターンが、延々と何度も何度も何度も繰り返されると言うことなのですが。あれを続けるのは、とんでも無く過酷です。レコーディングしている最中には、一種のトランス状態だったのですか?( 笑う )」
チェンバース「( 笑う )、ああ、そうだ、…、いい視点ですね。あれを通しで何回やったか覚えてないですねえ。そんなに多回数のテイクを録ったとは思わないです。「さあ、君らは今度はもっとちゃんと数えられるんじゃない、僕は何度でも同じように叩けるからね。」と言う感じではなかったか知ら。20回とか25回演奏して、「さあ、この中からベストなのを選ぼう」と言うのではなかったのです。二回か三回演奏しただけだったと思います。そのどれかなのでしょう。我々はクリック・トラックとかそれに類したものは使わなかった、と言うことは言っておきます。「 English Roundabout 」は別です。あれは、リムショットを繰り返しているだけですからね。「 Travels in Nihilon 」についてはですね、どのパターンも、どのプレイも、全てが「してしまった」ことなのです。それなりの腕前があれば、「してしまった」演奏が良いのです。お分かりになるか知ら。そう言う機会があったとしてですが、例えシーケンサーの類を曲に重ねても、それは曲に何かを指し示すと言うことはないのです。全く何処にも導かないからです。曲の真髄を理解したならば、おそらくは、曲の速さが速くなったり遅くなったりはするものです。でも、曲の持つ直感的な感触を得た後なのですから、歌はそれで正しいのだと確信が出来ますし、それで満足するのです。正確無比であるよりは良いのです。実際、クリック・トラックの類には目を瞑り勝ちだったのではないですか。 
 そうですね、「 Travels in Nihilon 」には繰り返しのリズムがあります。音量の点で、緊張が次第に高まっていっています。他の要素ではなくて音量の点ですね。大地の涯に向かって緊張が高まっていると言う感じです。私はそう思うのですが。そして、雨です。バルルームの音ですけれどね、私が覚えている限りでは。終わりのところです…、( 笑う )。」 
バーンハート「そうそう、どうやってあれを録音したのですか? バスルームで水を流したのですか?」
チェンバース「バスルームに聞こえるでしょうね、本当の雨には聞こえないですよね。他の人は上手に雨を録音出来るかもしれませんね、でも、私たちはそうでなかったので、タウンハウススタジオで、間に合わせの装置を作ったのでした。」 
posted by ノエルかえる at 10:00| Comment(0) | English Settlement | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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