2007年12月02日

Dark

 『Go 2 』を聴きました、朝から。このアルバムの持つ「黒い」色感を思いながらです。
 聴きながら、思ったことを書いてみます。
 XTC を初めて聞いたとき、それはアルバム『White Music』ですけれど、私の受けた印象は、新しいピンク・フロイドの登場と言うものでした。『White Music』は、シド・バレットのピンク・フロイドを爆発的にしたような感じに思えました。バレットのピンク・フロイドがルドンのようなものならば、パートリッジのXTC は岡本太郎のようでした。けれども、通じる感覚は感じました。
 今では、ピンク・フロイドのいくつかの面から、新しい才能が生まれたのだと、当時を思い返すことが出来ます。一つは、ケイト・ブッシュ。彼女のデビュー音盤は、デイヴィッド・ギルモアがレコードの制作を担当しています。ピンク・フロイドの一つの側面を、そのまま継承して、彼女自身の経歴を始めたのでしょう。一方のXTC は、ピンク・フロイドの始点に戻り、そこから、全く違う方向へと爆発するように出発したのだ、と思えます。
 『White Music』は、ピンク・フロイドの『The Piper at the Gates of Dawn』に当たるでしょう。その後の彼らの経歴も、ピンク・フロイドに当てられるのではないかと思いました。けれども、それは、かれらの「キュビズム時代」だけですけれど。(それにまた、一つのバンドを、他のまた一つのバンドに準えるのも、よいことだとは思わないのですけれど)
 『Go 2』は『The Dark Side of the Moon』。
 『Drums and Wires』は『The Wall』。
 これは、どちらも、アルバムが持つ肌合いの感触から比較してみたものです。けれども、並べてみると、アルバムの持つテーマ性も合っているように思われます。XTC は、性急に駆け抜けたのか知ら。

 もちろん、二つの違うバンドであるのですから、それも、方向性は反対を向いているのではないかと思われるものなのですから、並べてみると、その違いも際立ちます。
 重厚で、真摯で内省的なピンク・フロイドに対して、XTC は、性急で諧謔的で破裂しています。「The Great Gig in the Sky」と「Red」を対比すれば、明白でしょう。
 それでも、『Go 2』と『The Dark Side of the Moon』からは、同じ感触を受けるのです。「黒い」感触です。ピンク・フロイドは、巨大な重力で全てのものを呑みこんでしまった結果の「黒」を見せています。XTC は、破裂した花火が、非常な速さで火の粉を散らしてしまった後の真っ暗な空虚な空を見せています。その二つの違う「黒」は、私に、同じように、音楽を思索的に聴くことを誘っています。
posted by ノエルかえる at 11:45| Comment(0) | TrackBack(0) | Go 2 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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