2017年12月06日

ベルナール、パートリッジ対談「 Living Through Another Cuba 」6

ベルナール、パートリッジ対談「 Living Through Another Cuba 」5: ノエルかえる不恵留 





ベルナール「私にはそう言う傾向があります、それは認めます。テリー・チェンバースさんは何を演奏しているのでしょう? スネア・ドラムではなくて、ロト・トムを使っているのですか?」
パートリッジ「 そう思います、ええ。それに、昨日しっかりと聴くまで、私はそうだとは分かっていたなかったのですが、テリーは、ドラム・シンセサイザーのスナイパーをトムに着けているのだと思います。トムをきつく締めて高い音にしているのです、それであの笛の音を作るのです。それから、スナイパーで音が下がる様に設定するのです、そうすると、爆弾が落ちる様な音になるのです。この設定のロールを、テリーはあちこちで使ってますよ、お聴きになれば分かるでしょう、特に、ライブでは多用してます。」
ベルナール「ライブでは、デイブ・グレゴリーさんがミニ・コルグで音を出しているのだとずっと思っていました。」
パートリッジ「違うのです。テリーがスナイパーを使っているのです。ドラム・シンセサイザーです。自分が選んだドラムの皮に取り付けるのです。それが、ドラムを叩くと、別の音を加えてくれるのですけれど、撓めたり調整したりして、その音を形成することが出来るのです。 
 ですけれど、彼が演奏するバックビートの主なものは、ロトトムですね。」
ベルナール「終部に向かう部分では、まるっきり風変わりなパーカッションが入っています。あれは、オーバーダビングしたものですね?」
パートリッジ「ええ、オーバーダビングしたものです。ほとんどは、コルグです。中国のウッドブロックの様に聴こえるものは、小型の単音のコルグですよ。ディレイをとても短くして、アタックを強くする様に設定すれば、あの音が出ます。」
ベルナール「それに、ホワイト・ノイズを使って、エンベローブ・ジェネレーターで形を整えている音もありますね。[ ADSR - Wikipedia ]」
パートリッジ「 ええ、そうです。それに、シェーカーを使っていると思います。何所かでだったですけど、本物のシェーカーです。 
 コルグは、低いおならの様な音を出しています。右側だと思うのですが。それが、一定したリズムの一部になっています。私の言うことがお分かりでしょうか? 中間部の何所かと終部では、小さな安っぽいリズムボックスの音が入っています。そのリズムボックスは、私たちの最初のアメリカ・ツアーの時に、アメリカから持ち帰ったものなのです。 
 スティーブ・リリーホワイトは、その全部をアーチャーと言う小さなアンプを通してトラックに入れたのです。小さなアンプで、マッチ箱サイズのスピーカーが付いて居ました。 [ これだろうか? Archer TUBULAR 5 Watt Combo – Low Watt Amps ]  それで、どうやって終りにするのか、私たちには全く考えがなかったのです。「迷ったら、ダブだよねえ!」とか言ってましたけど。そうしている内に、誰かが、「あの小さなドラムマシーンを鳴らしたらどうだろう。」と言ったのです。すると、リリーホワイトは、直ぐに、「それはいい! それをアーチャーを通して入れよう。」と言ったのです。 
 それでですね、小さなアンプ、アーチャーとスピーカーは、いつも、ミキシング・デスクの上に載せられて設定されていたのです。それで、右側にブームに付けられたマイクがこのアーチャーに向けられていたのです。それで、テンポを決めて、リズムボックスからリズムを選んで、「ボサノヴァ」とか「ロール」とか「ファンク」とかですね、私たちはリズムを打つのです。最後には、全部が混ざって、リズムが無いような可笑しな状態になったのです。アーチャーからは、歪んだ音が出て来たのです。」
ベルナール「機械は過熱状態ですね。」
パートリッジ「ええ。それで、それを録音したのです。」
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2017年12月01日

ベルナール、パートリッジ対談「 Living Through Another Cuba 」5

ベルナール、パートリッジ対談「 Living Through Another Cuba 」4: ノエルかえる不恵留

ベルナール「その「告解せよ!」と言うあなたの叫び声、ファング枢機卿の様でしたでしょう。[ モンティー・パイソンの「スペイン宗教裁判 The Spanish Inquisition」の中のテリー・ギリアムが演じた登場人物。 ]」
パートリッジ「 ( 笑う ) 本当にね。まあ、私は、当時、自分のデモ・レコーディングの設備を持っていなかったのです。ですから、曲を録って置くことは出来なかったのです。ただ、カセット・レコーダーを使うだけでした。つまりですね、この曲については、贅沢だったと言うことなのです。4トラックのレコーダーを使うことが出来たのですから。ドラム・マシーンか足で踏みならすのを記録出来ましたから、それに重ねて、ギターを弾いたり、それに、ベースを入れたり、その後で、キーボードか何かを入れることが出来ましたから。 
  それで、ちょっとファング枢機卿の叫びが入ったこの即興のインストルメンタルの曲に「 Spy in Space 」と題名を付けたのです。その週には、もう二曲を録音しました。一曲は、「 Jumping the Gap 」と題名を付けました。これは、「 Travels in Nihilon 」になりました。もう一曲は、「 Walking to Work 」と題名を付けました。テーマソングを作るつもりだったのです。何のテーマソングかと言いますとね、当時、妻は、スーパーマーケットを舞台にしたソープ・オペラを書くつもりだ、と私に言っていたのです。『 Price 』というタイトルです。それで、「いいなあ、僕たちは金持ちになるぞ、」などと私は思っていたのです。それで、「テーマソングが要るじゃないか」と考えたのです。それで、『 Price 』の為のテーマを一曲作ろうとしていたのです。本当に駄目なものでした。短い詰らない曲に終わってしまいました。それに「 Walking to Work 」と題名を付けたのです。 
  兎も角、「 Spy in Space 」に話しを戻しましょう。この曲のリフは、とても気に入ったのです。「これで何か出来ないかなあ、」と考えたのです。その時に、ちょっと不思議な感触があったのです。このリフに一致する歌詞がもう既に現れ始めている、と感じていたのです。それは、核への被害妄想と英国は如何に無力かと言う、詩か断章だった様に覚えています。それで、私は、この詩をリフにぶつけてみれば、と思い付いたのです。 
 上手くいきそうに思えたのです。「いくらでも書けるぞ。このリフに乗せて、熱弁を振るえるんだ。」と思ったのです。ディラン風と言うことです、お分かりになりますか。ディラン「主義者」の書く様な歌ですよ。それで、「何かちょっとしたものを乗せるか、飛び出た部分があれば、歌になるのだけれどなあ、、」と思ったのです。 
 それから、主テーマの、登って降りるギター/ヴォーカルのリフをを思い付きました。延々続くリフをまるっきり急変させる瞬間がどうしても必要だったので、それを差し込んだのです。それが、この歌全体の基調です。とても単純な構造なのです。「 call and response 」ですよ。「 Living through another Cu...BAH -- -- Dah-dah-dahdah-dah-dahdah! 」と言うのですね。私が言うことがお分かりですか? とても、とても単純化されたものですよ、実際に。」
ベルナール「でも、たくさんの窓がありますよ、それも飾り立てられた窓です。普通でないリズムの一団がありますし。それに、そのどれもがダブ風に断片化されていて。完成版のリズム・パートを解体してみませんか、私は、まずドラムから…」
パートリッジ「( 笑う ) それはそうでしょう、貴方はドラムから始めるでしょうね。」
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2017年11月28日

ベルナール、パートリッジ対談「 Living Through Another Cuba 」4

ベルナール、パートリッジ対談「 Living Through Another Cuba 」3: ノエルかえる不恵留 





ベルナール「 ( 暫く笑って ) それで、この歌のデモ・テイクはないのですよね?」
パートリッジ「ええとですね。タウンハウス・スタジオに行く前に、私たちは、ロンドンのポリグラム・スタジオでアルバム制作を始めたのです。その時の録音があるのですけれど、それがどうなったかは知りません。この歌については、レコードになったものよりももっと良かったと確信しているのですけれどね。( プロデューサーの ) スティーブ・リリーホワイトは、「さあ、もう仕上がりだ。後はヴォーカルだけだ。」と言っていましたね。でも、そのトラックはあまり良くなかったと思ってました。それで、そのトラックは使いたくなかったのです。それでです、そのトラックを台無しにしようと、酔って歌ったのです。「嫌だ。この歌は再録音すべきだ。即興的な面がないのだから。一晩中呑み続けて、それから、「よおし、歌うぞお」って言おう。ぶち壊すんだ。そうすれば、再録音しなくちゃいけなくなる。」などと考えていたのです。 
 つまりですね、タウンハウス・スタジオ以前のヴァージョンがあるのですよ。スティーブ・リリーホワイトは、私の酔ったヴォーカルは使わないで、その前のヴァージョンをミックスしたのです。ある種のダブ・ミックスを彼はした、と言うことでしょうね。」 
[ タウンハウス・スタジオでの正式なレコーディングのヴァージョンは上手くいっていないと感じていたパートリッジは、レコーディングの最後のヴォーカルを酔ったまま歌って駄目にしようとしたけれど、プロデューサーのリリーホワイトは、そのヴォーカル部分だけを差し替えて、楽器部分はタウンハウス・スタジオのものを使った、と言うことだと思います。 ]
ベルナール「それはどこかにあるのでしょうかね?」
パートリッジ「私はカセットに入れていたのです。それで、どこかから流出してブートレグになっていた筈ですよ。どうも、私たちがしたことは全部がいつの間にか流出している様ですね。」
ベルナール「それは興味深いです。私は、それをまだ聴いたことがありません。それに、チョークヒルを探してみても、私は見つけられませんでした。チョークヒルには、貴方たちがして来たことが多岐に亘り詳細に書かれているのですけれど。」
パートリッジ「 もしも、「 Cuba Dub 」が入っているブートレグを持っている人がいたら、それは、このポリグラム・スタジオのものが流出しているのです。 

( 何方かこのブートレグを持っていらっしゃる方、私トッドまでご連絡をお願いします。 ) 

 この歌は、丸々全部が、即興から産まれたのです。79年の終りか、80年の始めに、スウィンドンのタウン・ホールのスタジオで私は即興演奏をしたのですが、その時に出来たのです。スタジオと言いましたけれど、実際には、二部屋のボイラー室なのです。ボイラー室には卵ケースに覆い隠された小さな部屋がいくつかあったのです。音響的にはひどいところですよ。部屋に入ってドアを閉めるとですね。空気がそよとも動かないのです。ひどい音でした。壁に穴があって、一束のケーブルが通っています。それは、隣りの部屋の4トラックのテープレコーダーに繋がっているのです。ベスタ・ファイヤーのスプリング・リヴァーブがあったと思います。本当によくビリビリするリヴァーブでしたよ。[ Vesta Fire RV-3 - Spring Reverb ] 
 そこに入って、何か出来るか試してみたかったのです。そこに行って、まるっきり即興で何曲も演奏したのです。その中の一曲には、「 Spy in Space 」と仮題を付けました。基本的なベースのリフが「 Cuba 」と同じなのです。人工衛星が人々を監視していると言うか、まあそんなたわいもないアイデアの曲を即興で演奏したのです。それから、「 Confess! Confess! 」と叫んでいましたね。( 笑う ) それを安物のリヴァーブ装置に落し込んだのです。」
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2017年11月22日

ベルナール、パートリッジ対談「 Living Through Another Cuba 」3

ベルナール、パートリッジ対談「 Living Through Another Cuba 」2: ノエルかえる不恵留




ベルナール「私が初めて貴方方を知った頃なのですが、90分のカセットテープを持っていました。片面が『 White Music 』で、片面が『 Black Sea 』なのです。いつもそれを聴いていましたし、そのテープを流しながら、ほんの少しだけですけど、一緒に演奏してみたりもしました。その中で、この歌が一番傑出していると、私は感じていました。」[ 1984年に、アメリカで、Virgin / Gefien から、カセットが出ているけれど、それだろうか? GHS-4032 それとも、ベルナールさん本人が作ったカセット? ]
パートリッジ「そうですか。この歌は、既存のもののへんてこな混ぜ合わせなのです。ラテン音楽ではないのです。何と言うか、カリビアン・ロック・スカ・ダブなのですね。どこの部類が相応しいのか分かりませんね。でも、実際に、私たちがベネズエラで公演した時には、そこの人々が関心を持ったのは、この歌だけだった様に思えました。 
 私たちはカラカスで数度のライブをしたのです。貴方にも取って付けた様なラジオ局を見て貰いたかったですね。私たちはそこに行ったわけですけれど。私たちには、正規のラジオ局には見えませんでした。ガレージ、あるいは、アパートの車庫をきれいに片づけて、そこにスタジオを設けた様な感じでした。まあ、それでです。彼らが放送で流したがっていた歌は、この歌だけだったのです。この歌についてだけ、話しを聞きたがっていました。それに、私が受けた感じと言うことですけれど、ステージのライブで、聴衆が本当に望んでいるのは、この歌だけの様でした。キューバはほんの先だからでしょうね。」
ベルナール「重ねて伺いますが、これが1980年で、レーガンが政権にあったと言うこと、それが、この歌を書かせたと言うことはないのですか?」
パートリッジ「 私は、レーガンは至る所にひどい雑音を起こそうとしている様に感じていました。そういった私が抱いていた印象は、「 This World Over 」に行き着いたのです。相互確証破壊のシナリオの実現性がいや増しになっている様に私は感じていて、心配していたのだと思います。勿論、その様に事が進んで行くのを望んでいた分けではありません。その様に思うと、居ても立っても居られない程怯える様になっていたのです。それに、この事について、英国が何の影響力もないと言うことを理解したのです。今でもそうです。そうでしょう、ブレアがブッシュの後に付いてイラクに行ったことを考えて下さい。キリスト教の為ですか? 不適な地位にある男にごまをすっているなんて。( 溜息を吐く ) ああ、大き過ぎる問題です。私たちは、それについては語らない方が良いでしょう。 
 それでまあ、私たちはこのまま核の断崖に突き進むのではないか、一体私たちは何をしようとしているのだろうか、と私は心配していたのです。哀れな私たちの国、植民地を失った小さな国は、世界から引退したのです。それに、増々、力を失っています。ですから、アメリカもあまりに独善的になってはいけないのです。アメリカも、いずれ、同じ道を辿ることになるのですから。」
ベルナール「( 笑い転げながら ) ああ、分かっています。もうそれが起こっていますよ。」
パートリッジ「今度は、アメリカが第三世界の小国の一つになる番です。」
ベルナール「中国の大君主に深々とお辞儀をしないと。」
パートリッジ「毎食に、麺を食べる様になるでしょうね。( 笑う ) 人民服を着るのでしょうね。しかも、それを気に入るのです。ナイキ人民服。「はい皆さん、ナイキは、纏足用の特別なトレーナーを製造しています。」と、テレビのショッピング・チャンネルで見ることになるでしょうね。( 女性の商品紹介者を真似て ) 「さあ、貴女の御々足は子供の足の様になりますよ、お望みの年齢の足です。ナイキ・クランパーに入れてみて下さい。」 私が冗談を言っていると思ってますね、まあ、見ててご覧なさい。( 笑う )」
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2017年11月17日

ベルナール、パートリッジ対談「 Living Through Another Cuba 」2

ベルナール、パートリッジ対談「 Living Through Another Cuba 」1: ノエルかえる不恵留 





ベルナール「では、歌詞を書かせたものは何なのでしょう? 事実、レーガンが政権に就いて、誰もが彼が何かし始めるではと恐れていた、と言うことでしょうか?」
パートリッジ「全面核戦争への疑心暗鬼でした。そう言う事です、それに、イングランドは無効力だと言うこと。完全に徹底的に無力な小国でした。イングランドの世界での重要性は、第一次世界大戦で終わったのです。イングランドは、第一次世界大戦の災禍から回復することはなかったのです。あの時、英帝国は頂点だったのです、能力に於いても、実力に於いても、全ての面で最盛期にあったのです。それが、銃弾を浴びせられた、、、暗殺されたのは誰でしたっけ?」  
ベルナール「フェルディナント大公だったと思いますよ。」
パートリッジ「フランツ・フェルディナント? ああ、そうだ。ガヴリロ・プリンツィプの銃撃で、大英帝国の支配力は終わったのです。」 
ベルナール「同様に世界に於いてのヨーロッパの覇権の終焉でもあったと、お認めになるのですか? アメリカが世界と言う舞台のとば口に立った時なのですが。」
パートリッジ「そう思います。私たちヨーロッパ人は互いにひどく痛めつけ合い、荒廃させましたからね。」 
ベルナール「そうですね。ヨーロッパの精華はフランドルの平原で死んだのですね。」
パートリッジ「それに、若者たちは、東部戦線ではもっとたくさんが死にました。その後、スペイン風邪が、全世代に亘って、多くの死者を出したのです。 
 でもですね、どちらかと言えば、私はこの歌の歌詞に自信があるのです。学校での成績が悪かった子のひどい間違いは置いておいてですけれどね。」
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2017年11月15日

ベルナール、パートリッジ対談「 Living Through Another Cuba 」1

 ベルナールさんとパートリッジの対談。「 Living Through Another Cuba 」について。元は、ベルナールさんが設けた MySpace のページに掲載されたもの。2009年11月9日公開。今はそこには無くて、チョークヒルのアーカイブに保存されています。 
Chalkhills: XTCFans: Andy's Take: Andy discusses "Living Through Another Cuba"  


ベルナール「よろしいですか、「 Cuba 」について話して下さい。」
パートリッジ「まず、私の歴史の知識のいい加減さを謝らなくてはなりません。キューバ・ミサイル危機があったのは1961年ではありませんね。私は歌詞の中で1961年と書いているのですが。私が書いて来た歌詞の中で、少なくとも三つはある、事実誤認の中の一つです。」 
ベルナール「他の二つは?」
パートリッジ「まあそれは後で。この歌ではですね、「 It's 1962 again and we are piggy in the middle. 」と書かなければならなかったのです。お分かりかと思いませうが、小さなブリテン島は、巨大なロシアと宏大なアメリカの間にあるのです。」 
ベルナール「正にそうですね。」
パートリッジ「それから他の歌の間違い。「 This is the End 」[ 『ファジー・ウォッブルズ 3』似収録 ]です。私は、「 They might drop Fat Boy on your town 」と書きました。でも、勿論、原子爆弾は、「 Fat Boy 」と言う名前ではありませんでした。「 Little Boy 」と「 Fat Man 」です。どう言う分けか、私は二つの名前を混淆して存在しない原子爆弾を作ってしまったのです。「 Fat Boy 」と言う名前の原子爆弾です。」 
ベルナール「新しい原子爆弾ですね。第三次世界大戦です!」
パートリッジ「 ええ。その一つを、スウィンドンに落すつもりなのですね。私はきっとそうだと思います。この場所をちょっときれいにするのですよ。( 笑う ) 私たちが建築物に抱えている問題を正すのです。 
 それから、「 Rip Van Reuben 」の歌詞です。『オズの魔法使い』を書いたのは、L. Frank Baum ライマン・フランク・ボームです。L. Frank Richards [ 本名 Charles Hamilton ]ではなくて。フランク・リチャーズは学園ものの『 Billy Bunter 』[ Billy Bunter - Wikipedia ]を書いた人です。歌詞を書く前に事実を確かめるべきでした。」 
ベルナール「「 I 'd Like That 」のお話しを伺った時ですが、歌詞の中でに登場させたのは、すべてが歴史上に実在するカップルだということでしたけれど、ヘレネとヘクトルは実在の人物ではないですね。」
パートリッジ「ああ、まったくそうだ。( 黙る ) ううん、あれは、詩的に許されるのです!」 
ベルナール「( 笑いながら ) ヘレネとヘクトルは身近に思えますもの、ご近所の友人の様ですよ!」
パートリッジ「二人は、神殿の裏でちょっと不謹慎なことをしてたのに違いないでしょうね。誰も見てないと、トーガの裾をを持ち上げてね。 
 そうだ、私は常々、同性愛者たちを指す古風な言葉「トーガ・リフター」と言うのがあるのではないかと思っているのです。「シャツ・リフター」と言う言葉がありますからね。「トーガ・リフター」の方がもっと古くからあるのではないかと思っているのです。」 
ベルナール「トーガだとどちらの裾でも持ち上げられますからね、それは利点の一つです。」
パートリッジ「( 笑う ) 見て! 
 まあ、まあ。これで、私は自分の歴史についての間違いを謝ったことになるでしょう。」 
ベルナール「貴方の「 mea cupa 」ですね。[ ラテン語 : 不徳の致すところ ]」
パートリッジ「「 mea cupa 」と言うのは、玉と穴の間の名称かな?」 
ベルナール「( 笑う ) 違います。それは「会陰」です。」
パートリッジ「( 笑いながら ) そうそう、会陰。」 
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2017年11月08日

モールディング、ベルナール対談「Generals and Majors」7

モールディング、ベルナール対談「Generals and Majors」1: ノエルかえる不恵留
モールディング、ベルナール対談「Generals and Majors」2: ノエルかえる不恵留
モールディング、ベルナール対談「Generals and Majors」3: ノエルかえる不恵留
モールディング、ベルナール対談「Generals and Majors」4: ノエルかえる不恵留
モールディング、ベルナール対談「Generals and Majors」5: ノエルかえる不恵留
モールディング、ベルナール対談「Generals and Majors」6: ノエルかえる不恵留

ベルナール「 この歌にはビデオがありますね、リチャード・ブランソン氏が出演されてます、彼ではないのですか?」
ムールディング「当時、ちょっと嫌な思いをしてました。と言うのはですね、会社は、私たちが「 Towers of London 」をシングルにしようと思っているのことを認めていた筈だと、思うからです。その為のビデオも撮り終えていたと思います。[ 「 Towers of London 」の撮影は、1980年7月18日。ビデオの初放送は10月。「 Generalas and Majors 」の初放送は8月。 ] アルバムからのファースト・シングルにしようと考えていたからです。実際、そうだったと思うのです。「 Towers of London 」のビデオを撮り終えて、会社は方針を変えたのです。「 Generalas and Majors 」をファーストシングルに欲しいと言い出したのです。「 Towers of London 」はセカンド・シングルにすると言うのです。私たちは、既にビデオを撮り終えていると言うのにです。ですから、私たちには、「 Generalas and Majors 」のビデオを作る余裕はなかったのです。 
 シングルは出ると言うのに、私たちはビデオを作っていませんでした。私たちはオーストラリアに行くことになっていたのです。それで、どうやって、プロモートすると言うのでしょう? 『トップ・オブ・ザ・ポップス』に出すのに、ビデオが必要だったのです。全く考えなしですよ。でも、会社は、「 Towers of London 」を続けて出す算段だったのでしょう。少なくても、私たちがオーストラリアに言っている間、何か適当なビデオをBBCに渡しておく必要はあったのです。レコードがリリースされる直前にオーストラリアに出発しようとしている、この経営的には愚かしいことを、どうにかしなければならなかったのです。タイミングが悪過ぎるのです。 
 それでなのですが。私たちが長いツアーに出かける直前に、会社は、マナーで毎年恒例のパーティーを開いていたのです。リチャード・ブランソン氏が郊外に持っていた屋敷で、レコーディング・スタジオがあったのです。大きな館でした。そこで、私たちは、幾つかのレコーディングを行ったのです。ある日、マナー・ハウスのドキュメンタリーを撮影したのです。同時に、パーティーも催されていたのです。それで、私たちは、マナーで「 Towers of London 」を録音していると言う「演技」をしたのです。それがドキュメンタリーの一部に使われたのです。撮影隊は仕事を終えました。そこで私たちはこう思ったのです。「ちょっと待って。僕たちはもうすぐ「 Generalas and Majors 」を出すんだけど、それで…、撮影隊がここに居る、…、ああ、思い付いた! ここで、この撮影隊に「お安い」ビデオを撮ってもらおう!」って。( 笑う ) そう言う事だったのです。[ BBC のドキュメンタリー撮影は、8月22日から24日に行われた。 ] 
 ですからね、ビデオの最後の方に、ピョンピョン跳ねる風船のお城があるでしょう、あれは、パーティー用に用意された物だったのです。それで遊んでいた子供たちを追い出したのですよ。「ビデオを撮るからね、ね、ブランコで遊んでなさいね。」と言ってね。( 笑う ) もう、必死の思いでした。」 
ベルナール「( 笑いながら ) 必要は発明の母なのですね!」
ムールディング「 正にそうです! 必要は制限を越えてしまうものなのですね。そうして、「お安い」ビデオを作ってしまったのです。翌日には母国を離れる予定で、必死でしたからね。レコードのプロモートは何もしてませんでした、それに、数週間を留守にするのです。何かをしなければ、レコードの売り上げが駄目になる事は、よく分かっていましたから。 
 でも、本当に突飛でした。将軍の衣装を着ている変な老人の一人か二人は、撮影隊の人でしたよ。それから、( ヴァージン・レコード社 ) のサイモン・ドレイパー Simon Draper と、それに、勿論、リチャード・ブランソン。本当に滑稽でした。バンドの演技はですね、バンドに演技をさせると、大抵駄目ですね。( 笑う )」
ベルナール「それでですが、『 Hard Day's Night 』の雰囲気がある箇所がありますが、あれはどうしてもそうだと思います、ばかばかしい、とても超現実的な箇所です。」
ムールディング「ええ、そんな印象を持って貰う事を望んでいます。見る人がどんな印象を持つかを知る事は、いつも、難しいのです。少しでも楽しく見えると良いですね。( 笑う ) …、でも、見る人は他にどんな印象を持つでしょうね? ただ、この歌の「思い」、「 lovely war 」があると言うことは、勿論、ずっと深刻な問題ですけれど。」   


おわり、 
誤訳、疑問点を指摘して下さると、助かります。
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2017年11月02日

モールディング、ベルナール対談「Generals and Majors」6

モールディング、ベルナール対談「Generals and Majors」5





ベルナール「( 笑う ) それは『 Nonsuch 』の時の事ですね?」
ムールディング「 私たちは、二人を『 Nonsuch 』に使おうとしていたのですよ。昔馴染みのチームを組もうと思っていたのです。でも当時、リリーホワイトは、クリスティー・マッコール Kristy MacColl との結婚生活に問題を抱えていました。クリスティーは、リリーホワイトに、休暇は自分と一緒にいる事を望んでいたのです。それで、彼は、私たちと仕事をする様に調整していた、と思いますよ。でも結局、彼は、私たちとの仕事は取り止めざるを得なかったのです。」
ベルナール「それで、ヒュー・パジャムはとても高額だったのですね。結局は、代わりにガス・ダッジョンになったのでしたね?」
ムールディング「( 笑う ) 大幅値引きのガス! たくさんの有名なレコードで、その名前を見たことがある、そんな人物の一人でした、ガスと言う人は。それで、私たちには相応しい履歴の持ち主だろうと思ったのです。彼は、たぶん、私たちの仕方よりも、古い学校の方式が好みだったのでしょうね、言うならばですけれどね。」
ベルナール「「 Genela and Mejors 」に戻りましょう。これをライブのステージで演奏するのはお好きだったと言われたのですが…、」
ムールディング「聴衆の受けが良くて嵐の様な喝采でした。ライブの演奏にはぴったりだったのです。それに、バンドのメンバー全員が、それぞれのパートを楽しんでいました。」
ベルナール「この曲を、ステージのセット・リストの最後にしていたのですよね?」
ムールディング「ええ。かなりの間そうでした。私たちは、頻繁に変えていたのです。セットの最初に置いた事があったのも覚えていますよ。何時だったかは正確に覚えていませんけれど。でも、確かなのは、私たちが務めたステージのかなりの回数で、この歌が最後でした。」
ベルナール「「 Living Through Another Cuba 」と組み合わせてですよね?」
ムールディング「ええ。「 Cuba 」で始めて、「 Generals and Majors 」で終わるのです。それから、アンコールには「 Nigel 」が適当だろうと、私たちは考えていました。」 
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2017年10月31日

モールディング、ベルナール対談「Generals and Majors」5

モールディング、ベルナール対談「Generals and Majors」4 




ベルナール「ステージのライブでは、グレゴリーさんがキーボードで演奏するのですよね? でも、誰かが、口笛を吹いて見ようとはしたのですか?」
ムールディング「劇場中に通る程大きな音の口笛を私たちが出来たとは、今でも、思わないですよ。ねえ、そうでしょう。そうです、あれはデイブです。」
ベルナール「それから、ハミングの部分も、ライブでは、キーボードですよね?」
ムールディング「そう、あれはコルグです。」
ベルナール「ところで、この歌に口笛とハミングを加えようと思い付いたのは、誰なのですか?」
ムールディング「私が、口笛を提案しました。」
ベルナール「それはスタジオに於いて起こった特別な事だったのですか? それとも、書いている時から、あそこの部分に何か特殊な事が必要になるだろうと思っていたのですか?」
ムールディング「私は、メロディ・ラインに何かを加えた方が良い、と考えていたと思います。ヴォーカルの一声部を加えると言うことですけれど。でも、その内に、「口笛にした方がもっと良くなるのではないか」と思ったのです。自分が口笛を吹けない事は分かっていました。それはつまり、あのキーで口笛を吹ける人を探さなければならない、と言うことですけれどね。あそこに口笛を入れると言うのは良い考えだ、とは、皆んなが認めていました。それで、全員が試してみたのだったと思います。誰が一番の口笛を吹くか調べたのです。でも、誰もピリッとしませんでした。たぶん、中ではアンディが増しでした。アンディはとても上手く吹けるのです。でも、あのキーでは、誰も出来ないのです。それで、ちょっとトリックを使ったのですよ。部分的にはキーボードで鳴らして、それに、アンディの口笛を混ぜたのです。」
ベルナール「リハーサルの時ではなくて、レコーディング時のスタジオに於いてアレンジを何れ程したのですか? 私は、プロデューサーが何れ程に自分の考えを入れたかを知りたいのです。と言うのはですね、プロデューサーに依っては、アレンジをする事でバンドに助力するタイプのプロデューサーもいるからです。それに、貴方たちは、長年に亘って、プロデューサーの関与の度合いを様々に変えて来た、と言うことも分かっているのですし。」
ムールディング「リリーホワイトはとても良かったです。でも、彼が自分の考えを提示して来たことはなかったと思います。けれど、私たちがまるで駄目な時は、それをよく分かっていましたよ。( 笑う ) 「それは良いね、コリン。でも、もっと磨きをかけないとね。」と言うのですよ。あるいは、「これをしないと駄目だよ。」とかですね。彼は何かを考え出したりはしませんでしたけど、良い考えかどうかは識別出来たのです。そして、その考えを洗練していかなくてはならない、と言うことをよく分かっていたのです。 
 彼は雰囲気を作ると言う人ですね。レコードへ向けての道を拓いてくれるのです。彼が行うそういったことは、レコードの「生命」にとって重要なのです。こうした観点からは、とても素晴らしい仕事をしてくれました。彼が音楽家であるとは、私は思わないですね、彼の弟はドラマーなのですけれどね。彼独特の仕方なのですけれど、彼は良いプロデューサーでした。もちろん、あの時、彼がエンジニアの仕事をたくさんこなしたとも思っていません。ヒュー・パジャムがいましたからね。彼がエンジニアの椅子に座っていましたよ。ヒューは殆ど独りでやっていましたよ( 笑う )。後年、私たちがヒューを一曲10,000ポンド以下では雇えないって分かった時には、驚きました。( 笑う ) 「ねえ、僕たちを覚えてくれてます?」ってね。でも、良いチームでした。」 
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2017年10月24日

モールディング、ベルナール対談「Generals and Majors」4

モールディング、ベルナール対談「Generals and Majors」3: ノエルかえる不恵留  





ベルナール「( 笑いながら ) そうすることができたらいいですね、本当に。エンジニアが滅茶滅茶にしなければいいのにですね。」
ムールディング「その通りですよ。通し稽古はしたくないのです。[ 稽古なので、録音していないと言うこと。 ] だって、最初の演奏で、記録して置きたい特別の演奏になる事が多いのですから。エンジニアは、それを台無しに仕勝ちなのですよ。まだ、「ちょっとの部分を弾いてみよう、それで、録音してもらおう。」と言う方がましですね。そうすると、最初の一、二回のテイクを録って置くことが出来ますからね。捨てずに済むのです。」
ベルナール「( プロデューサー ) のスティーブ・リリーホワイトさんと ( エンジニア ) のヒュー・パジャムさんは、そうしてくれました? と言うのはですね、パートリッジさんが、「 This is Pop 」をした時には、マット・ラングさん Mutt Lange は、30回か40回も貴方たちに遣り直させたと言われたのを覚えているものですから。」
ムールディング「マット・ラングは、もう一つの学校でしたね。最初に出来なければ、彼はこう言うのですよ。( ラングを真似て ) 「出来るまでしよう。」 ですけれど、バート・バカラックの様でしたよ。ご存知ですか? バカラックがシーラ・ブラック Cilla Black の「 Alfie 」をアビー・ロード・スタジオで録音しに、ロンドンに来た時の事ですよ。[ シーラ・ブラックはイギリスの歌手。リバプール生まれ。ビートルズと同様に、ブライアン・エプスタインがマネージャーでジョージ・マーティンがレギュラーのプロデューサー。「 Alfie 」はバカラック作曲の歌で、アメリカではディオンヌ・ワーウィックが歌っている。映画のための歌。映画では、シェールが歌っている。イギリス映画なので、映画会社はイギリスの歌手での録音を希望して、ブラックに。 Alfie (song) - Wikipedia ] それで、何テイクか録った後なのだと思いますよ、バカラックとジョージ・マーティンは、どのテイクを使うか決めようとしてたのです。マーティンは、セカンド・テイクを使おうと考えていた様ですよ。ですが、バカラックは、「いや、いや、彼女はもっと上手く歌えるでしょう」と言って、23テイクを録って、それに決めたのですよ。( くすくす笑う ) 
 もちろんですね、それ程の回数をすることは出来るでしょうね、すると、別の面に出てしまうものなのだと、私は思うのです。回数を重ねる事には、気が滅入るでしょうね、でも、そうすると、別の面に出てしまうのです、そして、再び、自然発生的になれるのです。」
ベルナール「この歌の録音で、何か特に覚えておられることはありますか? 例えばですけれど、コーラス部分のところですが、大きなストンプ風[ ストンプ・ダンス Stomp dance - Wikipedia ]の音があるのですが、あれはどうやって録音したのか、私には分からないのです。」
ムールディング「 当時、私たちは、ニュース・ドールズの「 Jet Boy 」が大好きだったのです。それで、その歌では、彼らが寄せ木張りの床の上を高いヒールで鳴らすのですけれど、悪漢の群れですね。( くすくす笑う ) それで、私たちは、タウンハウス・スタジオの石張りのスタジオ内で、ドシンドシンしながら、大声を張り上げたのです、そうして、あの「オイ、オイ、オイ」の音を録ったのです。 
 口笛も重要だと思います。私たちの内の誰も、あのキーでは口笛を吹けなかったし、いい音が出せなかったのです。」
ベルナール「ロックアンドロールの歌で、十分に大きな音で口笛を吹くのは、実際、難しいと思います。」
ムールディング「確かに、そうですね。それに、ハミングの部分でも、私たちはどうしていいか分からなかったのです。それで、仕方なくですけれど、調理場からある人を連れて来たのです。ステップと呼ばれていたと思います。調理場のコックなのです。彼はハミングが出来たのです!( 笑う ) あのハミングの部分は、全部が彼です。 
 口笛は、コルグ社のシンセサイザーだったと思います。それを誰かの口笛と混ぜ合わせたのだった様に覚えています。」 
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2017年10月18日

モールディング、ベルナール対談「Generals and Majors」3

モールディング、ベルナール対談「Generals and Majors」2 

ベルナール「それで、貴方は、バンドと一緒に歌を発展させたのだ、と思うのですが、それはつまり、リハーサルでと言うことですか? そこで、アレンジを行っていったと言うこと?」
ムールディング「ええ。私は、アコースティック・ギターで掻き鳴らしただけで、皆んながどう思うか見てみたのです。コードはほぼ出来ていました。でも、何か大切なものが欠けていたのです。スウィンドンのリハーサル室でカセットテープに録音したものがあるのですが。( 『 Coat of Many Cupboards 』に収録。 ) それでは、私がベースを担当して、他のメンバーがギターで F のコードを鳴らしているのですけれど。面白く聞こえませんでした。コードを通しての何か特別なものが要る様に思えたのです。 それで、デイブがコードを弾いて、でも、そこで即興もしてるのですよ、分かりますか? 私はそう思うのですが。( 笑う )  素晴らしい誰かが素晴らしい事を考え出さなければならかったのです。その素晴らしい誰か、アンディが、全体を通して鳴らされる強烈なギターのパートを考え出してくれたのです。同様に、デイブも中々素晴らしいものを作ってくれました。アンディのよりも低い音域で、素晴らしいシンコペーションして弾いているのです。」
ベルナール「それから、チェンバースさんは、「豆スープ」[ Pea soup sound : ハイハットを開けたまま叩いて直ぐに閉じる奏法 ] を使ってますね、もちろん…」
ムールディング「ええ、ええ。あの頃、私たち皆んながディスコに夢中だったと思います。私は、今でもディスコが好きです。でも、もう何十年もディスコのレコードは聴いていませんね。ブロンディの「 Heart of Glass 」は、かなりの人々に影響したと思いますよ。[ Heart of Glass (song) - Wikipedia ]」
ベルナール「私は思うのですが、ディスコが広く受け容れられた理由の最も中心になっているのは、とても原始的なリズムだと言うことです。踊りやすいのです。でも、テリー・チェンバースさんは、そのリズムを次のレベルに挙げているのです、制御が難しいものにしているのです! [ vicious と言う語が使ってある。凶暴なと言う語義。 ]」
ムールディング「そう、ヴィシアス・ディスコ!( 笑う ) 彼が軽いタッチのものを、それが何であってもですね、出来たとは、今でも考えられませんね。彼が、スネアに当たると、スネアは爆発するのですから。ね。ドラムングは、ジョン・ボーナム学校で覚えたのでしょう、そう思いますよ。あれが、彼のスタイルなのです。とても生命感のあるものでした。実際、ライブでは会場によく通る音でした。力がありますから。でも、軽いタッチをしなければならない時が来ると、合わなくなったのです。彼は、そう言う感覚をほとんど持っていませんでしたから。 
 『 Black Sea 』は、彼のアルバムですよ。ドラム様態のアルバムなのです。あのアルバムの歌では、彼は心地好かっただろうと、私は思います。」
ベルナール「それに、貴方方お二人は、特にこの歌では、とてもかっちりと噛み合っていますよね。」
ムールディング「あれは確か、ファースト・テイクですよ、そう思います。何度も録り直した覚えがないのです。「さあ、スタジオに入って、やろうか。」と言う感じでしたよ。本当に、直ぐに上手くいったのです。それで、「すごくいいバッキング・トラックだ。作っちゃったよ。」と言いましたよ。それで、バッキング・トラックをしたのは、私とテリーとデイブだったと思います。アンディは、自分のパートを、…オーバーダブで、いろんな突起物[ wards ]を作って、、、。 ガンガン鳴っているギターは、特別な音が必要だったのです。コーラスの様に重なる様な音とか、フランジの掛かった様な音とか、そういうのをするのには、バッキング・トラックを作り終えた後、オーバーダブで別に加える方がし易かったのです。 
 ああ、思い出しました。大抵はです、最初のテイクが、一番良いテイクだったのです。」
ベルナール「ああ、自然発生だからですね、それに、ある感覚…、」
ムールディング「私はですね、もし私の演奏を録音するのでしたら、私たちが通して練習している間に、エンジニアは用意を終えていて下さい、と、常々言っているのです。( 笑う ) いつもなのですよ、録って置かなければならないのは、最初のテイクなのですから。」   
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2017年10月12日

モールディング、ベルナール対談「Generals and Majors」2

モールディング、ベルナール対談「Generals and Majors」1: ノエルかえる不恵留

ベルナール「私はそれを言おうとしてたのです、将軍たちと士官たちにとっては、「良い戦争」であるのは、大抵の場合、とても容易なのです。」
ムールディング「ええ、その通りですね。ですから、「 They'll never come down until they're victorius again 」のような仰々しい句は、そこに発想を得たわけです。そうでしょう? 彼らは高い所に居るのです。ですから、彼らは「良い戦争」をしているのです。」
ベルナール「以前にもお話し下さったのですが、この歌も、ギターを抱えて座っていて、曲と歌詞が一緒に出来た、と言う歌なのですか? 」
ムールディング「歌詞が先に出来ていました。それで、F7のコードを掻き鳴らす事で曲作りを始めたのです。ビートルズの歌「 Dr. Robert 」について、色々と研究を始めたのです。あの曲には、7th コードがいっぱいですからね。それに加えて、「 Paperback Writer 」のことも考えていました。あれは、一つのコードだけなのですよ。それで、「ほぼ一つだけのコードで歌を作ってみたい。」と思い立ったのです。それで、私は、Fのコードを弾いて見ました。「 generals and majors 」と言う句にFのコードを付けてみたのです。マーチのリズムでですよ、有り得ない組み合わせですね。本当に出来そうにない組み合わせですよ。でも、後年にはそうした様には、私は、それを疑っても見なかったのです。曲がそうなるならば、それに着いて行くのです。私は、「どうして?」と心配する事はあまりなかったのです。まあ、そう言う事です。「何故?」と考えなければならない事だったと、当時の私は、理解していなかったのです。」
ベルナール「若い時には、考えなければならないと思わなかったのですね。それで良かったのでは? おそらく、年齢の重みなのではないでしょうか。経験を積むに連れて、モチーフについてもっと深く考える様になるのだと思います。」
ムールディング「そうですねえ、もっと時間をかけるべきだったと言うのが貴方のお考えなのだろう、と私は思います。「一つの歌を書くのには、二分以上をかけるべきだ。二分だけかけただけでは、何の価値もないだろう。」ということですね。でも、今になってですけれど、そんな考え方はまるで間違っていると、私には分かりました。曲の時間分だけの時間をかけたなら、もっといい曲になったかも知れない!と言う考え方ですね。」
ベルナール「ええ、少しは調性が合って来たかもしれませんね。」
ムールディング「確かにそうですね。でも、一旦、改訂を考え始めると、曲の持っていた価値は無くなるのです。私は、「何故?」と問いはしませんでした。ただ、曲の進むままにまかせて、嬉しかったのです。その後、何年か経って、「何故?」と考え始めるのです。それで、今の私には、他の面が分かって来たと思うのです。私はやり過ぎだったと分かります、してはいけない、正にその事をしていたのですから。」   
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2017年10月11日

ワン・コード

 XTC が『 Black Sea 』を発表したとき、私は、その変化にひどく驚いたのだけれど。その中でも、コリン・モールディングの二曲、その後にシングルのB面で発表された「 Smokeless Zone 」は、パートリッジの曲と違って、それまでの XTC からの発展の様に思えたし、また、同じ頃に発表されたトーキング・ヘッズのアルバム『 Remain in Light 』( 『 Black Sea 』より少し遅く、1980年10月8日にリリース )に入っていても不思議はないと感じていたのだけれど。ベルナールさんとの対談から、『 Remain in Light 』の特徴と言われてる「ワン・コード」と同じ様な事を、モールディングも考えていたのだな、と納得。 

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2017年10月09日

モールディング、ベルナール対談「Generals and Majors」1

 ベルナールさんとモールディングの対談、「 Generals and Majors 」について。
MySpace に、2008年12月29日公開のもの。 
 MySpace には、もうありません。チョークヒルズにアーカイブされています: 
Chalkhills: XTCFans: Colin's Take: "Generals and Majors" 



ベルナール「 「 Generals and Majors 」について話して下さい、アルバム『 Black Sea 』からのシングルですよね。この「 Generals and Majors 」を書く時には、「 Nigel 」の成功の重みをご自身の肩に感じていたのですか? それとも、貴方が考える余裕もなく、さっと出来てしまったのですか?」
ムールディング「たぶん、発想するのはちょっと早いんですね、考える間がないのです。考えるのは後になってからでした。考え始めて「機能不全」が始まったのです!( 笑う ) それでも、私は、最高潮にまだ居たのです。そうですね、この歌を思い付いたとき…、ずっとツアーに出ていましたよね、考える時間は持てなかったのです。私は、それまで以上に規模の大きい歌を想像し出していたのです。もちろん、それは、私がそうでなければならなかったことです、想像力を働かせること、曲を掴むこと、それをしなければなりませんでした。曲についてあれこれ思い悩むことではなかったのです。 
 ( くすくす笑う ) 自分の口から「 Generals and Majors 」と言う言葉が出て来た幸運は、信じられなかったですね。これはいける、と思いました。「 Generals and Majors 」と言う言葉の響は壮大に聞こえると思ったのです。この歌を動かしているのは、何よりもアンディの弾くギターのリフだと思っていました。あれが、この歌の動力なのです。今でもそう私は思います。メロディの部分の幾つかは童謡的で、私が思うには…、」
ベルナール「ですけれど、それだから、聴き手にはとても耳に残るものです。」
ムールディング「そうだと思います。ただ、私は、この歌の持つ力強さが好きなだけです。アンディが掻き鳴らすギターですよね。時々、テレビで使っていますよね。テレビでは、サッカーの試合の時などに使っています。調和のとれた強くて速いリズムの旋律で堂々としてるから、使うのでしょうね。」
ベルナール「この歌を思い付いた経緯を覚えておいでですか?」
ムールディング「そうでうね、「 Oh, What a Lovely War 」と言う文句のことを考えていてだったと覚えますけれど。ご存知かしら、「良い戦争」と言う不合理な考えですよ。[ 『 Oh, What a Lovely War! 』は、1963年公開の叙事ミュージカル、Joan Littlewood 作。Oh, What a Lovely War! - Wikipedia ] これも貴方がご存知かどうか。イギリス映画で『 The League of Gentlemen 』[ 1960年公開の Basil Dearden 監督作品。The League of Gentlemen (film) - Wikipedia ]と言うものがありました。銀行強盗の映画です。あらすじはですね。強盗のメンバーはみんな、軍隊に居たことがあるのです。( サンドハースト士官学校の発音で ) 「べらぼうに善い戦争」をした経験があるのです。そして、全員が退役させられている。軍隊とはもう関係無いのです。駄賃しか得られない様な仕事をしているのです。シヴィー・ストリートでは、戦争での様に成功しなかったのです。[ Civvy Street は、軍隊に関わりのない日常生活を意味する言葉だけれど、1988年にBBC のドラマのタイトルにも使われている。https://en.wikipedia.org/wiki/CivvyStreet ] 彼らは以前したことでは上手くいってたのですけれどね。それで、彼らは銀行強盗を企むのです、そして最後には、捕まる。彼らが成功するわけがない。でも、社会に送りたかっただろうメッセージについてはちょっと考えさせられるのです。それで、私は、その中の一人の「 Yeah, I had a bloody good war. 」と言う台詞を覚えているのです。 
 そういった台詞の文句を自分の頭の中に溜め込んでいたのです。そうした中で、将軍たちや士官たちが「良い戦争」をすると言うことを考えていたのです。この歌は、そうした思索の中から産まれたのだと思います。もちろん、砲弾の餌食になる兵卒たちに取って、「良い戦争」なんて、真実ではないですよ。」
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2017年08月08日

Generals and Majors Video

 2016年の『 English Settlement 』LPボックスに付けられたデイブ・グレゴリーの『 Black Sea 』に関する部分から: 

1980年の夏にこの場所を訪問したことがあった。BBCのテレビ・ドキュメンタリーの撮影隊が、新しいシングル「タワー・オブ・ザ・ロンドン」をレコーディングする様子を記録する( と謳って ) と言うことだった。( 『 XTC At The Manor 』と言う番組。) 偶然なのだが、リチャード・ブロンソンは、彼の恒例のガーデン・パーティーをその週末を選んで館で行うことにしていた。自然と、撮影隊は催し物の多くをフィルムに収めることになったのだが、当然の成り行きとして、それは保存されて、都合良く彼の会社の宣伝になると言う結果になった。我々がその機会を逃した、と言うこともない。我々は、ブロンソンを引っぱり出して演技させ、くだらない短いシーンを撮影した、それが後日、「ジェネラル・アンド・メジャーズ」のプロモーション・ビデオに使用したものだ。  


 プロモーション・ビデオは、XTC の以降に沿ったものはまったくなかったのだけれど、、、 
 「 Generals and Majors 」のビデオについては、上のグレゴリーの証言から伺うと、担当した監督の意向さえなかったのでは、と思ってしまう。「 Generals and Majors 」は、アルバムの先行シングルであるのにも拘らず、それも第一弾、間に合わせの素材で適当に作られた、それも、ヴァージン社とブロンソン社長の宣伝に主眼を置いて、と言う感じ、、、
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2017年06月02日

25歳

 気が付いたこと: 
『 Sgt. Pepper's Lonely Hearts Club Band 』がリリースされた1967年。 
ジョン・レノンは27歳、ポール・マッカートニーは25歳。ジョージ・マーティンは41歳。 

で、
アンディ・パートリッジが27歳で、コリン・モールディングが25歳の時、製作・リリースされたのは、 
『 Black Sea 』。
デイブ・グレゴリーは、28歳。デリー・チェンバースもモールディングと同じ歳なので、25歳。 
スティーブ・リリーホワイトも同じ歳で25歳。 

こうして見ると、ビートルズが如何に怪物的だったか、改めて驚く。デビューして、4年の間に、アルバムが6枚、映画が2本。それも加速度的に表現力を増しているのだから。 
XTC も、デビューから4年目だと、『 English Settlement 』になると思うけど、パートリッジの『 Take Away 』を入れて、5枚のアルバムはあるのだけれど。
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2015年07月28日

The Rime of the Ancient Mariner

 Optimismsflames で見逃していたことがありました。『 Black Sea 』のアートワークに関わることです。Optimismsflames の作者、名前を忘れてしまいました、のパートリッジへのインタビューで、アートワークが決まる過程が書かれています。
ArtBlackSea 

 そこの部分を抜き出します。
「 And I was really into that whole Victorian engraving thing. And the whole Towers of London thing, and the nobility of the workmen. Building London in the Victorian era. And all that kind of stuff. So I thought, "Well, wouldn't it be great if we were the people who were working under pressure." And deep-

sea divers work under pressure, literally. So - great! It's almost like, sort of a faux Sgt. Pepper's. [laughter] Instead of these fantastically lush psychedelic bandsmen's costumes we'll stand there in grimy deep-sea diving outfits. And for the backdrop, I didn't want XTC on the front cover. I wanted to put XTC in the articles that would make the kind of Victorian photographic studio backdrop. If you see what I mean.

WL: Sure.

AP: So that the - uh, let me see. What was the X? That was a seagull.



WL: The T was the mast of the ship.

AP: The T was the mast. And then the C was like the light shining on a hot air balloon.

WL: Yeah.

AP: Sort of like, is it the moon? Is it a hot air balloon? And that was going to be XTC across the top.

WL: That was actually done by the guy who did the Swindon mural, wasn't it? I can't think of his name.

AP: Ken White.

WL: Ken White. That's right.

AP: Yeah, he lives a couple of streets away from me. Don't let him corner you in the street. He'll bring out packs of photographs of what he's been up to lately and you just won't get away. [laughing] But anyway - I had a meeting with Ken White and I said, "Look, can we do something, can we steal these skies and things from one of these


Ken White's now defunct Swindon mural. 1 - 2

Gustave Doré
Doré engravings." [silence] Do you know Doré?

WL: Uhhh - I don't think I…

AP: French. He had a series of engravings called... He engraved the "Rime of the Ancient Mariner." He had these fantastic skies all done in with engraving. And I said, "Can we do something with this? Can you make up a backdrop, or whatever, where you project these Doré images?" So we booked the studio and the backdrop arrived with Ken and it, and the three symbols on the back that said XTC, looked great. I thought, "This looks great." And we got in the diving suits. They weighed a ton. And we stood there, and had the session photographed. We even turned around on the back like the Sgt. Pepper's sleeve. And that was it. It was going to be called Work Under Pressure. And 」 

 それで、分かったのは、『 Black Sea 』のアートワークでは、パートリッジは、ヴィクトリア朝の写真を意図していたこと。これは、「 Towers Of London 」に直接繋がることだけれど。それから、イメージとしては、サミュエル・テイラー・コールリッジ Samuel Taylor Coleridge の『老水夫行 The Rime of the Ancient Mariner 』のギュスターヴ・ドレ Gustave Doré の挿絵があったと言うこと。 
 なので、『老水夫行』は参考に読んでみなければ。

 『 老水夫行 』は、1934年に、齋藤勇の訳で研究社から出版されていて、1955年に、『コ​ウ​ル​リ​ヂ​詩​選』として岩波文庫で出されている。もっと最近のものだと、1970年に『老​水​夫​の​歌​ ​:​ ​詩​形​リ​ズ​ム​注​解』と言う本が、石井白村の註釈で篠​崎​書​林から。 
Wikisource には入っています: 
版が、1798年のものと、1880年のものと、1817年のものが
1880年のもの:
The Rime of the Ancient Mariner - Wikisource, the free online library 

ウィキペディアには、コールリッジの詩『老​水​夫​の​歌』の特徴を「民謡調の押韻だが、単調さを感じさせない技巧が凝らされ、遠い彼方の世界を迫真的な想像力で描いている。」と。これは、まるで、XTC『 Black Sea 』の評でもあるよう。 

ギュスターヴ・ドレ の挿絵: 
Gustave_Dore_Ancient_Mariner_Illustration.jpg 328×456 ピクセル 
Gustave_Dore_Ancient_Mariner_Illustration.jpg
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2013年05月01日

カバー・アートワークのスケッチ

 スウィンドンで開催されている Ken White の個展を、スウィンドン・ビューポイントで、紹介していたのですが、XTC 『 Black Sea 』のアートワークも展示されているようでした。アートワークのアイデアは、パートリッジのもので、スケッチを描いて Ken White に渡したようです。そのスケッチも一緒に展示されているようです。

http://www.swindonviewpoint.com/video/artpoint-ken-white-retrospective

パートリッジのスケッチのアップ
スクリーンショット 2013-05-01 19.07.50.jpg
posted by ノエルかえる at 19:13| Comment(0) | TrackBack(0) | Black Sea | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2013年02月21日

my Black Sea

 私は聴くことが少ない『 Black Sea 』なのですが。それに、プレイヤーのプログラム機能は、ディスクに入っているものを並べ替えることが出来るだけなのですが。それでも、私が、『 Black Sea 』のリストを作るとすれば、どうなるかと考えてみました。
 「 Living Through Another Cuba 」「 Sgt. Rock (is Going to Help Me) 」を外すことはもちろんで、「 Paper and Iron (Notes and Coins) 」も割愛するとして。
 ムールディングの「 Too Many Cooks in the Kitchen 」は、Black Sea セッションではないのですが、入れたいですし。パートリッジの「 Wait Till Your Boat Goes Down 」はどうしても入れたいですから。

 このように:

A面
1. Respectable Street
2. Generals and Majors
3. Smokeless Zone
4. Love at First Sight
5. Rocket From a Bottle
6. Wait Till Your Boat Goes Down

B面:
1. Towers of London
2. Too Many Cooks in the Kitchen
3. Burning With Optimism's Flames
4. The Somnambulist
5. Travels in Nihilon

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2012年07月19日

The Black Sea Coast

 XTC のアルバム『 Black Sea 』とは、関係はないと思うのですけれど、Swindon View Point のニュースで、Swindon Art Gallery で、Roger Eliot Fry の『 The Black Sea Coast 』が見つかったと言っていました。見つかった、と言うのは? 詳しくは分かりません。
 Roger Eliot Fry は、1866年ロンドン生まれ、1934年没の画家。ポスト・印象派に属すると考えられているそう。
 『 The Black Sea Coast 』は、1911年の作品。油彩、キャンバス。

 パートリッジも、見にギャラリーに足を運んだかどうかは??

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2012年05月21日

グレゴリー回想「 Towers Of London 」

 ベルナールさんのMySpace のXTC ブログでの、グレゴリーの回想「 Towers Of London 」。


 1980年の6月23日に、私たち XTC は、スティーブ・リリーホワイトとヒュー・パジャムと共に、タウンハウス・スタジオで、この曲の発売用のレコーディングを始めました。( その日の朝早くに、「 No Language in our Lungs 」の基本トラックを仕上げた後に、始めたのです。 ) アンディは、ギターは、新たしいギブソン・ギターの the Paul を、アンプとスピーカーは、マーシャル 100 にマーシャル 4×2 スピーカーのキャビネットを使いました。( そのあと直ぐに、ザ・ポールは、ニュージーランドをツアー中に盗まれたのですけど。 ) コリンは、中くらいの大きさの、特製のディマジオのピックアップが新しく付け替えられた、エピフォン・ニューポート・ベースを弾いています。私は、新しく買った、ブロンドのフェンダー・テレキャスターを使っています。そのテレキャスターは、ヴィンテージもののセイモア・ダンカンのピックアップを付けていました。

 コリンと私は、ケンブリッジの電化製品会社 H&H に、ある製品を納入してもらう確約をしていたのです。H&H は、Performer と言う名前の新しい規格のアンプを売り出す予定だったのです。それは、MOSFET トランジスタを利用した新しい回路を装着していていました。それで、パワフルでいて、機械自体は静粛で頑丈に思えたのです。また、とても、本当に「真空管」的な音を生み出したのです。それに、コンプレッサーとリバーブに加えて、いつくかのエフェクトの装置も付いていました。エコー・ディレイや、オートマティック・ダブル・トラッキングや、コーラス、それに、フランジャーなどです。

 H&H がコリンに提供したベースのアンプは、「 Bass Machine 」と名前が付けられていて、パラメトリック・イコライザー回路と専用のリフレックス・キャビネットが付いていました。私は、100ワット( ! )、2チャンネルで、4×12・キャビネットに適合したのものを受け取りました。そのアンプは、スタジオでとてもよく作動したので、コリンと私は、『 Black Sea 』の私たちのパートのほとんどを、そのアンプを使って録音しました。「タワーズ」のベーシック・トラックもそうです。

 少し間を置いて、6月29日に、私たちは「 Towers of London 」の録音に戻りました。その時には、アコースティックのリズム・ギターを加えたのです。とても安い、イタリアのエーコ社のランジェル ( Eko Ranger ) を使いました。後に、翌年ですけど、XTC が、『 English Sett;ement 』の録音を始めた時には、パジャムさんは、そのギターを録音することを断固拒否したのですけれど。彼は、自分がマイクをセットする前に「何か使えるもの」を見つけに、私をロンドンに行かせました。マーティン D35 が要求された結果を出しました。

 翌日、アンディと私は、更にギターを加えました。私は、ミドル8一杯のソロを弾きました。楽器は、自分のギブソン ES-335 で、アンプは、H&H の澄んだチャンネルを使いました。ところが、録音機は回っていませんでした。曲での音色の発想とソロの仕方は、スティーリー・ダンのファースト・アルバムに入っている「 Midnight Cruiser 」でのジェフ・バクスターの演奏から来ていると思います。当時、バクスターとデニー・ディアスは、私の音楽的な崇拝の的でした。私は、心底感化されていたのです。

 7月4日に、アンディはボーカルを録音しました。私は、イントロに更にギターを加えました。たぶん、アンディのリフに重ねてだったと思います。楽器は、'65年製のギブソン・ファイヤーバード 3 で、アンプはメサブギー・コンポを使いました。7月7日に、アンディは、更にボーカルを加えて、トラックは完成しました。ミキシングは、1980年の7月12日に行われました。


HH Amplification - Performer :
http://www.hhamplification.co.uk/ampcompic.asp?bigpics=dbfiles/amps/perf.jpg
perf.jpg

HH Amplification - Bass Machines :
http://www.hhamplification.co.uk/ampcompic.asp?bigpics=dbfiles/amps/bass-machines.jpg
bass-machines.jpg

Eko Ranger :
http://www.ekomusicgroup.com/viewdoc.asp?co_id=71984
06216200_b.jpg
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2011年12月18日

Another Cuba

 『ブラック・シー』のLPの時に付けられていた高野裕子 ( でしたっけ? )さんの歌詞の対訳は、とても誠実な感じで、私は好きでした。

 ところで、Another Cuba について、「もう一つのキューバ」と言う読み方は、魅力的だと思います。カリブ海にある島国のキューバ共和国とは別の「キューバ」という場所がある、と言う読み方です。こう読むと、SF的な設定になります。そのような設定の仕方は、パートリッジの好むものです。アルバムには「 Travels In Nihilon 」という、全くSF的な設定の歌もあるのですから、あるいは、そう取った方が適当なのかもしれません。
 アメリカ合衆国とソビエト連邦の間にある島国、と言うことでは、キューバ共和国もグレート・ブリテン連合王国も同じですし。すると、日本国も同じく、「もう一つのキューバ」と言うことになりますが。
 上空をアメリカ合衆国とソビエト連邦が、ピギー・イン・ザ・ミドル遊びよろしくミサイルを投げ合っている、そんな島があって、そこの島人は、地面に穴を掘ってそれに頭を入れて隠して、尻は空に向けて突き出している、と言う。この様なSF的で滑稽な、と言うか、ラブレー的な歌なのですね。
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2011年09月28日

red or dead

 パートリッジの「 Living Through Another Cuba 」の歌詞の
「 it's hardly love all and somebody might
wind up red or dead 」
の行にある、red or dead は、
第二次世界大戦中のナチス・ドイツのスローガン、その後、冷戦期のアメリカ合衆国で使われたスローガン「 Lieber tot als rot ( Better dead than red )」と、第二次大戦後の米ソとヨーロッパの主要国以外の立場の弱い国々で、選択を迫られた「 red or dead ( 革命か破滅か / 革命か軍事独裁か )」の含意もあるのかもしれません。
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2011年08月19日

Lungs

 「 No Language In Our Lungs 」、Language とLungs は、L の頭韻だと思っていました。それだけだと思って。ふと思ったのですけれど、この歌、lungs、tongues、hearts、muscle、bones、mouth と身体の部位の言葉で作られてはいるのですが、同時に、bridge、stones、land、と言う構造物を示す語も使われています。数は少ないのですが、イメージとしては、重要に思われます。
 すると、Lungs もそれら、bridge、stones、land と関連あるようにイメージが働いているのでは、と思えました。例えば、「 Lungs of London 」の様な言い方、都市の中か近郊にある公園を指す時に使う使い方です。橋や石は公園と繋がります。
 Lungs を公園と思えば、一般の人がそこで演説をしている風景が思い起こされて、具体的なイメージを形成します。( ただ、都市の肺と言われる公園と、演説が行われる公園が重なるものかどうかは? ) そうすると、そこで言葉に詰まってしまうというのもイメージがしやすいように思えるのです。
 また、その時に、Language から、やはり頭韻で、luggage を連想すれば、次のアルバム『 English Settlement 』の「 Jason And The Argonauts 」で、世界遍歴を語る主人公とも繋がっているように思われます。
 歌の終部に加えられるドキュメンタリーの音声も、 ( それは、制作のリリーホワイトが加えたものなのですが ) luggage だと、その中に収められている見聞談として、繋がるように思えます。
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2011年06月14日

it's hardly love all and

 パートリッジの「 Living Through Another Cuba 」の歌詞の、第二スタンザの「 it's hardly love all 」の行、
このスタンザでは、テニスの用語を使っていると思われるので、この love は、点数の零のことだと思います。
 ですので、私が以前訳したものは間違いだと。

 ただそれでも、意味が取り難いのですが、 love all をゲーム開始の意味と取るのか、点数がないと言う意味に取るのか、hardly との関係もあるので、悩みます。
 ただ、現実の問題として、当時、合衆国とソ連邦は、冷戦のままで、実際の核ミサイルの打ち合いは始めなかったことを考えると、「 it's hardly love all 」は、ゲーム開始は難しいの意味なのではないかと、推測します。

 そのように、歌詞の訳を訂正します。
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2011年04月03日

Travels In Nihilon 訳

 そのまま読んだだけです。アラン・シリトーの『 Travels In Nihilon 』 ( 1971 )とは、題名だけの関係のようです。無理矢理関連づけるとすると、シリトーが、ソビエトを旅行して、見て来た非人間的な社会を描いたのと同様に、パートリッジは、自分が関わっている資本主義社会 ( ミュージック・ビジネス ) の非人間的社会を描いているのでしょうけれど。


拙訳です。
( 元にしたのは、Chalkhills のサイトの lyric )




君は何も学ばなかったのだね、
これまでの人生を、ただ何となく過ごしたわけだ。
若者文化と言うものはありもしないんだよ、
大人達が貸し与えている仮面があっただけ、それが分からなかったんだね。

ニヒロンを旅して、見て回ったけれど、
来臨し去帰するイエズスなど、一人も見なかった。

流行、それは大人達が造った吸血鬼、
若い君の背中に、君とは無関係に、ただ流行自体として、ぶら下がっている。
若い君が時代遅れになったとしても、
流行は、棚の中で、復活を待っているのだよ。

若い君が、奇天烈さを募らせていけば、
若い君は、麻痺してしまい、何が必要なのか分からなくなる。
一周期を全部踊り終えても、
君は、貪欲へとさらに一歩を踏み出すのだね。

君は何も学ばなかったのだね、
矯正する時間はあったと言うのに。
将来の展望という閃きは、
ストロボ・ライトよりも早く消えてしまうと言うのに。
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2011年03月22日

Sgt. Rock (Is Going To Help Me) 訳

 パートリッジの「 Sgt. Rock (Is Going To Help Me) 」。
 漫画の主人公を使った、漫画的な歌で、これといった意味もないものです。歌詞の言葉も、切れ切れなのは、漫画の吹き出しのようと言うことか知ら。
 この歌は、もてない男の歌ですが、後の、振られ男の歌「 That's Really Super, Supergirl 」も漫画の主人公を使っています。

拙訳です
( Idea のサイトはもう使えないので、Chalkhills のサイトの lyric を元にしてます。 )


大西洋の向こうの《海外援助隊》の被救援者名簿に僕は載せられてるんだ、
《女の子》について、介助や手助けが要る人間なんだ、僕。
それで、《お嬢さん》についての専門家が僕には要るんだ。
どんな風でもとにかく《悩殺美人》を、被救援者にくまなく行き渡らせる人が。

もし、僕が《あの人》のように屈強になれさえしたら、
そしたら、僕は、勝てるはずなんだ、
僕の、小さな戦い、《性の戦い》に。

ロック軍曹は、僕を助けてくれるだろう。
女の子を僕のものにしてくれるだろう。
女の子を列に並ばせるんだ。
そして、僕は女の子にVサインを振って見せるんだ。

僕は未知の領土に侵攻中なんだ。
《女の子》と言うのは、僕には無縁で異質なんだ。
それで、《キス》とかいろいろのことの専門家が僕には要るんだ。
もめごとになっても、平然としているような人が。

時には、《関係》は計画通りには行かないんだ。
ある種の《女の子》たちは、冷淡になるんだ。
《無男》国でね。



2011年9月9日追記:
最後の行の「some girls, can make themselves so cold
a no-mans land.」のno-man's land 、
緩衝地帯の意味です。両軍の緩衝地帯。

なので訂正:

時には、《関係》は計画通りには行かないんだ。
ある種の《女の子》たちは、《緩衝地帯》を設けて、
《膠着》状態にするんだ。

ですけれど、私は、no-man's land が同性愛の女の子を示唆する気もしています。
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2011年03月21日

Burning With Optimism's Flames 訳

 パートリッジの「 Burning With Optimism's Flames 」。

 歓びの歌。使われている語は、その後、何度も使うようになるものだと思います。「 Mermaid Smiled 」「 Omnibus 」「 I'd Like That 」などが、この系譜の歌か知ら。
 


 言葉について:
「 the cat who got the cream 」のところ、
「 like the cat that got the cream 」と言う慣用表現があるのですが、( self-satisfied, having achieved one's objective ) チェシャ猫も登場するので、表現の内容でなく言葉そのままに使って、イメージを作っているのだと思います。

 optimism、pessimism、それぞれ、楽観主義、悲観主義と言う言葉はとりませんでした。どちらも、語源はラテン語で、optimum、pessimus、で、最善のもの、最悪のものと言う意味です。日本語でも、楽観、悲観は、世界を善いものと捉えるか、悪いものと捉えるかの世界観が、言葉の元の意味ですけれど、私たちが普段この言葉を使う時には、心配があるかないかのように使っているので、それと混同を避けるために、取りませんでした。


拙訳です
( Idea のサイトはもう使えないので、Chalkhills のサイトの lyric を元にしてます。 )




これまで一度も、彼女が色付いて照り映えるのを見たことはなかったのに、
ところが今、まるでオーロかなにかのように、
あらゆる色の輝きを投げかけているんだ。
彼女の頭に生じた輝きは、次第に大きくなり、
大地にまで達して、辺りを包み込んでしまおうとしている、
まるで、ナバホ族の毛布のように。

これまで一度も、彼女が声を挙げて歌っているのを聞いたことはなかったのに、
ところが今、まるで銅で出来た風鈴のように、
優しい響きで歌っているんだ。
すると、驚いたことに、その響きで泉が湧き出したんだ。
その様子は、達成感で自己満足げに舌舐めずりをして、
従姉妹のチェシャ猫のようにほくそ笑んでいる姿に見えるんだ。
彼女は、自分が輝く方法を見つけた、と言い切っているんだ。
そう、今、彼女は微笑むことがすべてなんだ、彼女は夜を追い出したんだ。

「私は至高の炎で燃えているの、ずっとずっと」と彼女は言うんだ。
「私は、罪も恥も焼き捨てるのよ、何もかも」と彼女は言うんだ。
「全てが最善のものと言う思いが私を燃やすの、」と彼女は言うんだ。
「燃え上がっているの。」と彼女は言うんだ。

そうして、私もまた微笑んでいるのが分かるんだ。
私は、幼年期に戻ってしまったようだから。
そして、私も彼女から、
火打石について教えを受けたんだ。すると、
全世界を整えて、手際もよく、自分の小さな指の周りに巻付けられたんだ。

私も、もう、ほくそ笑むのを止められない。
私は、きっと、勝利しつつあるんだ。
全ては最悪のものとと言う考えは投げ捨てよう、
空中へ投げ捨てよう、嫌な考えは激しく回って、
床に当たって潰れてしまうだろう。そして、もう二度とは、
おしゃべり鵲にするように、安っぽく光る
甘言で、私を惹きつけることはないだろう。

ああ、今、あらゆる鳥あらゆる蜂が、火に薪を焼べている、それも私のために。
ああ、閉じていた扉の全てが開いて、炎をもっと燃やそうと、煽っている。

私は、もう大丈夫だと思う。
私は、今、夜を昼に変えようとしているんだ。
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2011年03月20日

Paper and Iron (Notes and Coins) 訳

 パートリッジの「 Paper and Iron (Notes and Coins) 」。

 もしかしたら、パートリッジの「働けど働けど、じっと手を見る」の歌は、これが初めか知ら。「 Love on a Farmboy's Wages 」「 Earn Enough for Us 」に続く歌。
 でも、この歌は、ビジネス批判と、教会批判が一緒になってます。


( Idea のサイトはもう使えないので、Chalkhills のサイトの lyric を元にしてます。 )




拙訳です



紙と鉄、それではエデンの園は買えやしない、なのに、
僕は、紙と鉄を求めて働くんだ、紙と鉄、
それは、身嗜みよくネクタイを締めるのには役立つんだ、だから、
僕は、紙と鉄を求めて働くんだ、紙と鉄、
それは、ユニコーンとライオンを生かすのには役立つんだ。

僕は、子供たちが餓えないように、日々祈っている。
日曜午後の伝統の肉御膳に、焙り鳥の薄切りさえないようなら、
僕は、もう四分の一ペニーのために残業しよう。

僕は、紙幣と硬貨を我家に持ち帰るんだ、毎週に。
僕はもっと価値ある人間なんだ、と聞かされている、だけど、
教会は説教するんだ、もう片方の頬を出しなさい、と。
もう片方の頬を打たれなさい、と。
紙と鉄、それではエデンの園は買えやしない。

僕は、家族に頼られているのは分かっている、だから、
不平は言えないんだ。工場は僕に食い扶持を呉れる筈、それに、
僕の手に噛み付いて血を流させたりはしない筈。

僕は、紙幣と硬貨を我家に持ち帰るんだ、毎週に。
僕はこの現世を受け継いだ、と聞かされている、だけど、
教会は説教するんだ、従順なままでいなさい、と。
ずっと従順でいなさい、と。だけど、
僕には、まだ、矜持が残っているんだ。
誰にだって、僕の財布の中身を見られたくはないんだ。

ああ、大勢の中に和して控えめにしていて、
それで、一体、誰のための黄金時代なんだろう、
一体、誰のための黄金時代なんだろう。
ああ、僕は、黄金の檻か何かを夢見ているのではないのだろうか。
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Sunday Roast

 パートリッジの「 Paper and Iron (Notes and Coins) 」の歌詞に出る、the Sunday carving 。
the Sunday Roast の肉が薄切りにされたもの。

 英国 ( おおよそ全土 ) の伝統的な、日曜午後の食事。ローストされた肉と、ジャガイモ、ヨークシャー・プディング、詰め物、とグレイビーソースが揃ったもの。

 代表的な例、ウィキペディアから、

http://en.wikipedia.org/wiki/File:Traditional.Sunday.Roast-01.jpg

800px-Traditional.Sunday.Roast-01.jpg
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2011年03月19日

Towers Of London 訳

 パートリッジの「 Towers Of London 」。

 歴史絵巻のような歌。ナーシー・ライム のようでも。
 この歌の歌い手は、テムズ川か知ら。

言葉のメモ、
 never never は、つけで買うこと。
 navvies は、運河の工事に使われた雑夫のこと、ということ。
 Bridges of muscles は、Bascule bridge を含意していると思いました。

それから、Towers Of London と、tower が複数形になっているのは、タワーブリッジの塔が二本だからだと。

( Idea のサイトはもう使えないので、Chalkhills のサイトの lyric を元にしてます。 )


拙訳です。



倫敦市に聳える塔橋の二本の塔、お前は、
自分が建設された時に、
落死する雑夫に気が付きはしたのかい。
倫敦市に聳える塔橋の二本の塔、お前は、
自分が建設された時に、
何方様かの賭博場《ヘル》にあったヴィクトリア女王の宝石に気が付きはしたのかい?

真新しい地下鉄へと続く金の歩道を、
儀仗近衛兵が令夫人達の傍らを歩んでいる。ところが、その貴人達を取り巻く
霧は、付け買い人夫の汗だった。人夫が大釘を打ち込む
線路は、人夫達にとってだけの空、地面へと続いている。

高々と長々と架けられた鋼筋の跳ね橋を、
ステプネイ出身の豪商が令夫人達の傍らを歩んでいる。ところが、その貴人達を取り巻く
雨は、付け買い人夫の涙だった。テムズ岸辺に住まわされた人夫達は、
その橋が、ダブリンの方には向いていない、
と言って泣いている。

倫敦市に聳える塔橋の二本の塔、お前が、
絵画に描かれているのを、私は、ずっと見て来た。
版画に刷られているのを、私は、ずっと見て来た。
子供たちが白墨で歩道に引いた線のようにはっきりと、
雑夫達の面に映えているのを、私は、ずっと見ている。

ああ、ロンディウム。
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2011年03月14日

Love at First Sight 訳

 ムールディングの「 Love at First Sight 」。
かなりの年配の者が、若い少女に語ると言う歌。「 Wonderland 」へ続くのでしょうか。

 「 make a slip 」、細い男の子を捉まえる、とも読めますが、少女自身が細身になる、の方をとりました。


拙訳です



見るといい、恋人等を。皆狂い出している。
眦を決して、恋物語を追っている。そう見えるだろう。
眠れぬ夜が続くことになろうに。
幾人かは恋に破れ、幾人かは成就するものなのだ。

一見は即ち艶聞。
人は何を望んでいるのやら、
一顧は即ち惚薬。

試すといい、恋人等の渇望度を。
思いにあるのは一つだけ。そう分かるだろう。
なるといい、細身の乙女に。もしかしたら、何時までも細いかもしれない。
散弾銃よろしく、ウエディングベルの響きを辺り一面に撒き散らすのだ。

一見は即ち恋慕。
人は何を望んでいるのやら、
一顧は即ち恍惚。

席を起つや否や、
因循な少年も餌に飛びつくもの。
目を逸らせる所はない、視線は即ち捉えるもの。

一見は即ち恋慕。
人は何を望んでいるのやら、
一顧は即ち恍惚。

乙女よ、お相手に身を委ねるのだ。
されば、汝の自堕落はなされるだろう。
汝の純潔は生贄となるだろう。
だが、一角にも達してない少年は楽しんだだけに違いない。
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2011年03月06日

Generals and Majors 訳

 ムールディングの「 Generals and Majors 」。
ギルバートとサリヴァンの『 The Pirates of Penzance 』の中の早口歌「 Major-General's Song 」が頭にあって、Major-General ( 少将 ) と言う語をひっくり返して、分けた、と言う可笑し味もあるのかもしれません。
( 先日から、Idea のサイトが接続できなくなったので、チョークヒルズのサイトのlyric を元にしました。 )

拙訳です



将軍たちに少佐たち、ってね、
いつだって、戦場からそんな
離れたとこにいいないんだ、だって、戦場ではうっとりしちゃうもんだからね。
でも、自分たちだけの社交場に出たり入ったりして、
将軍たちと少佐たちは、全然、戦場にはやってこないんだけどね、
でも、勝利が決まったら、来るんだ。

将軍たちと少佐たち、
戦争がないと、つまらないみたいだ。( って、戦争ないことないけど。 )

将軍たちと少佐たち、
することがないので、気持ちがふさぐってことは、これまでなかったみたいだ。

将軍たちと少佐たちに召集だよ、
将軍たちと少佐たちは、あちこちにいるからね。
将軍たちと少佐たちに召集だよ、
お待ちかねの第三次世界大戦が起こりそうなんだ。

将軍たちに少佐たち、ってね、
いつだって、下士官からそんな
離れたとこにいないんだ、だって、自分たちが上の位になるのだからね。
それで、自分たちだけの社交場に出たり入ったりして、
将軍たちと少佐たちは、全然、下士官のとこには来ないんだけどね。
でも、戦争に勝つか負けるかすれば、来るんだ。

将軍たちに少佐たち、ってね、
いちどだって、目立たなくてやだな、て思ったことないみたいだ。
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2011年02月10日

I would have made this instrumental / but the words got in the way

 パートリッジの「 No Language in Our Lungs 」。

 その歌詞の、I would have made this instrumental/ but the words got in the way の行。以前訳したものでは、どうも、上手くいっていないようです。
 歌詞は、「言葉がない。」で始まります。それを受けて、「自分は以前は意図することはすべて言えて、言葉を武器にしていた。」と続き、「ところが、失語症が自分にも感染して、何も言えなくなった。」と展開します。その後に、「 I would have made this instrumental/ but the words got in the way 」が来ます。
 なので、以前訳した時には、「遂には、発語不能が私にもうつってしまったのです。/私は、この曲を以前に作った筈なんです、/ところが、この曲に載せる歌詞が何処かに行ってしまったのです。」としてました。
 I would have made を過去の推量、made [ this instrumental ]. と捉えていました。

 そうではなくて、これを仮定法、make は使役で読むことが出来ることに気が付きました。
 また、in the way は、文字通りの意味で考えた方がいいことにも気が付きました。すなわち、「途上にある」の意味です。

私は、この曲をもうすこしでインストルメンタルにしてしまう所でした。
ところが、その途中で、私は歌詞を手に入れたのです。

と言う読み方です。
 これだと、とてもすっきりと、歌詞のストーリーの流れが把握出来ます。その部分だけを訂正してみました。

 13日追記

 I would have made this instrumental/ but the words got in the way 、なぜこのように、パートリッジは書いたのかも考えてみました。私のように、英語を直には理解出来ないものだけではなく、もしかしたら、英国人であっても、いくらかの人は歌詞の意味を取り違えるのではないか知らと思えるからです。in the one's way と言う慣用句は、妨げになっていることを表します。その意味で歌詞を読もうとすると、この行の意味が不分明になってしまいます。
 もし、I would have made this instrumental/ but the words got in the end 、と書いたら、誰にでも分かり易いのだと思います。
 パートリッジは、意図的に、in the way にしているのだと考えます。言葉は思っていることを中々正確には伝えられず、意図とは別の時には反対の意味に受け止められる、とパートリッジは語っていました。それを、歌詞の形で作ったのではないかと考えるのです。多くの人が、 in the way の意味を取り違えるだろうことを狙っていると言うことです。また同時に、言葉は、途中で動かなくなって、表出が出来ない、と言うことも、同時に表せているのだと思います。
 パートリッジの作詞の技巧的な面が伺える所でしょう。

 また、最初は気が付かなかったのですが、I would have made this instrumental/ but the words got in the end と言う行を、歌詞の最終行に置くことで、( その後にリフレインがありますが ) 一人称で語られてきた歌詞のストーリーの中に、別の歌の歌詞を導入する働きをしています。「結局歌詞を手に入れたのです。それが「…」なのです。」というふうに。それで、この歌は、単純に一人称の語りではなくて、立体的なものになります。しかも、導入された別の歌と言うのが、実は、そこまで語られてきた歌詞のストーリーであるのですから、与えられた箱の中を見ようと開けてみたら、そこにあったのは、箱の外だった、というような、不思議な構造になっているのです。


私たちの肺臓の中には、言葉が入ってはいないのです、
「言葉」、私たちが感じているこの世界を述べるための物なのにです。
思考の連絡路が無いのです、
観念の連結路が無いのです、
そう、視聴者の皆さんがお考えのこと、それを表明する方法が無いのです。
私たちの肺臓の中には、言葉が入ってはいないのです、
私たちの舌尖も舌根も、筋肉が無いのです、
「口舌」、私たちが思い描いている世界を述べるための力なのにです。
ああ、私たちは何も残せません、
何かが彫られた石だけを残すことになるのでしょうか、
骨になる前に何かを話す機会は無いのかもしれません。
嘗ては、私の口説の中に全世界を擁していると思っていたものです。
嘗ては、言いたいと思ったことは何でも話せた筈です。
私の手の中で「言葉」は剣となったかに思えたのです。それは束の間のことでした。
私の往路に立ちはだかるであろうどんな問題も薙ぎ倒せたのです。
私は自らを十字軍戦士になぞらえていました、
獅子の心を持ち、聖地を奪還する、そんな人物だと。
ところが、誰も本当に言おうとしていることが言えないのです、
遂には、発語不能が私にもうつってしまったのです。
それで私は、この曲をもうすこしでインストルメンタルにしてしまうところでした。
ところが、その途中で、この曲に載せる歌詞を遂に手に入れたのです。
それが、
「私たちの肺臓の中には、言葉が入ってはいないのです、
「言葉」、私たちが思い描いている世界を述べるための物なのにです。 」
なのです。
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2011年02月07日

shroud

 パートリッジの「 Rocket from a Bottle 」の歌詞にある shrouds。

nose-corn と同じ意味で、ロケットの先端部分のことです。
( もちろん、元々の語義は、死者を葬る時に遺体を包む布です。 )

 ロケットが、所定の高さに達した時に切り離す部分のことを言っているのだと思います。

 ですので、エロティックな意味もあるように思います。
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2010年07月11日

No Language In Our Lungs 訳

 パートリッジの「No Language In Our Lungs」。

 そのまま読んだだけですけれど、前半は、テレビのドキュメント番組の語りのようなので、そのような感じで、途中から、人称も、I になって、ソングライターの苦悩のようになるのですが、整えて、統一することはしないでそのまま読みました。

拙訳です、



私たちの肺臓の中には、言葉が入ってはいないのです、
「言葉」、私たちが感じているこの世界を述べるための物なのにです。
思考の連絡路が無いのです、
観念の連結路が無いのです、
そう、視聴者の皆さんがお考えのこと、それを表明する方法が無いのです。
私たちの肺臓の中には、言葉が入ってはいないのです、
私たちの舌尖も舌根も、筋肉が無いのです、
「口舌」、私たちが思い描いている世界を述べるための力なのにです。
ああ、私たちは何も残せません、
何かが彫られた石だけを残すことになるのでしょうか、
骨になる前に何かを話す機会は無いのかもしれません。
嘗ては、私の口説の中に全世界を擁していると思っていたものです。
嘗ては、言いたいと思ったことは何でも話せた筈です。
私の手の中で「言葉」は剣となったかに思えたのです。それは束の間のことでした。
私の往路に立ちはだかるであろうどんな問題も薙ぎ倒せたのです。
私は自らを十字軍戦士になぞらえていました、
獅子の心を持ち、聖地を奪還する、そんな人物だと。
ところが、誰も本当に言おうとしていることが言えないのです、
遂には、発語不能が私にもうつってしまったのです。
私は、この曲を以前に作った筈なんです、
ところが、この曲に載せる歌詞が何処かに行ってしまったのです。
私たちの肺臓の中には、言葉が入ってはいないのです、
「言葉」、私たちが思い描いている世界を述べるための物なのにです。




02/10/11 改訂

私たちの肺臓の中には、言葉が入ってはいないのです、
「言葉」、私たちが感じているこの世界を述べるための物なのにです。
思考の連絡路が無いのです、
観念の連結路が無いのです、
そう、視聴者の皆さんがお考えのこと、それを表明する方法が無いのです。
私たちの肺臓の中には、言葉が入ってはいないのです、
私たちの舌尖も舌根も、筋肉が無いのです、
「口舌」、私たちが思い描いている世界を述べるための力なのにです。
ああ、私たちは何も残せません、
何かが彫られた石だけを残すことになるのでしょうか、
骨になる前に何かを話す機会は無いのかもしれません。
嘗ては、私の口説の中に全世界を擁していると思っていたものです。
嘗ては、言いたいと思ったことは何でも話せた筈です。
私の手の中で「言葉」は剣となったかに思えたのです。それは束の間のことでした。
私の往路に立ちはだかるであろうどんな問題も薙ぎ倒せたのです。
私は自らを十字軍戦士になぞらえていました、
獅子の心を持ち、聖地を奪還する、そんな人物だと。
ところが、誰も本当に言おうとしていることが言えないのです、
遂には、発語不能が私にもうつってしまったのです。
それで私は、この曲をもうすこしでインストルメンタルにしてしまうところでした。
ところが、その途中で、この曲に載せる歌詞を遂に手に入れたのです。
それが、
「私たちの肺臓の中には、言葉が入ってはいないのです、
「言葉」、私たちが思い描いている世界を述べるための物なのにです。 」
なのです。
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2010年06月18日

Rocket From A Bottle 訳

 パートリッジの「 Rocket From A Bottle 」。

 歌詞の冒頭は、シェリーの「雲雀に寄せて」のようです。実際、Lark も出て来ますし。でも、シェリーのような精神性の歌では、もちろんないのですが。
 「might just crack」「grins」は、後年の恋の歌「 I'd Like That 」でも使っています。

 恋の歌、fall in love と言う言い方はよく使われるのですが。I'm feeling in love というのは、あまりないのかもしれません。fall を shot up にひっくり返して、面白がっているのか知ら?


 童謡のようです。

拙訳です。


鳥さんたち、気を付けなよ、ぼくがそこに行くと思いなよ!
今日ぼくは、空にいれるぐらい軽い気がするんだ。
ジェット機さんたち、隠れなさいよ、ぼくが側を飛ぶからね!
今日ぼくは、自信がしっかり張り付いているんだ。

かわいい女の子がぼくを発射台に載せて打ち上げたんだ。

ぼくは瓶の発射台から打ち上がるロケットなんだ、どこまでも昇るんだ。
女の子が点火しちゃって、ぼくは爆発してるんだ。
雲雀と一緒に昇るんだ!
ぼくは火花を散らしながら昇るんだ!

発射台から降りるなんて嫌だよ、ぼくはきっと破顔一笑するんだから。
今日のぼくはどこまでもいくのかと思うと、ほくそ笑まずにはいられない。
悪魔たち、しっかり見ときなさいよ、天使たちが琴線を奏でるよ。
今日ぼくは、勢いそのもののように無敵に思うんだ。

ぼくは瓶打ち上げ花火なんだ。
女の子がキスしちゃって、ぼくは爆発してるんだ!
雲の中まで昇るんだ!
白い雲をみんな取払っちゃうぞ!

ぼくは恋してるんだ。



shroud は、ロケットの先端部

「ぼくは瓶打ち上げ花火なんだ。
女の子がキスしちゃって、ぼくは爆発してるんだ!
雲の中まで昇るんだ!
白い雲をみんな取払っちゃうぞ!」の部分を訂正

僕は瓶打ち上げ花火なんだ。
女の子がキスしちゃって、ぼくは爆発してるんだ!
もう雲の中まで昇ってるんだ!
もう円錐被膜はとっぱらったんだ!
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2010年06月13日

Living Through Another Cuba 訳

 パートリッジの「 Living Through Another Cuba 」。自分たちは全く与ることが出来ない駆け引きで生じる状況は、与っていないと言っても否応なく苦しみをもたらすのですが、その中でも、生き延びるたくましいユーモアを歌っている歌です。
 ロンドと言うのか、お祭りの囃子詞のような歌です。

 piggy in the middle は子供の遊び、bulldog と共に、板挟みの意味もあります。
 he's pulling fins from an atom bomb 、pin だと、爆弾のピンを抜いて爆発させると言うことでしょうが、fin なので、爆弾の尾翼のことかと思いました。( 尾翼と言うのかどうか? ) 尾翼を取り外すと、飛行するのに安定を欠いて、何処に飛んで行くのか分からなくなります。

 2011年6月13日、追記訂正。

it's hardly love all and somebody might
wind up red or dead
の行、このスタンザは、テニスの用語を使っているので、
love は、零のこと。
 love all をゲーム開始の意味と取るのか、点数がないと言う意味に取るのか、不分明です。
 ただ、現実の問題として、当時、合衆国とソ連邦は、冷戦のままで、実際の核ミサイルの打ち合いは始めなかったことを考えると、「 it's hardly love all 」は、ゲーム開始は難しいの意味なのではないかと、推測します。
 それで、
「みんなを愛すると言うのは難しいよね、誰かは血だらけか、もしかは死んでしまうかも。」を
「試合を開始するのは難しいね、だって、誰かは血だらけか、もしかは死んでしまうかも。」に訂正。

 2011-09-28の追記:
red or dead
red or dead: 2011年09月28日
「 it's hardly love all and somebody might
wind up red or dead 」
の行にある、red or dead は、
第二次世界大戦中のナチス・ドイツのスローガン、その後、冷戦期のアメリカ合衆国で使われたスローガン「 Lieber tot als rot ( Better dead than red )」と、第二次大戦後の米ソとヨーロッパの主要国以外の立場の弱い国々で、選択を迫られた「 red or dead ( 革命か破滅か / 革命か軍事独裁か )」の含意もあるのかもしれません。

 2011-12-18 の追記:
Another Cuba
Another Cuba: 2011年12月18日
ところで、Another Cuba について、「もう一つのキューバ」と言う読み方は、魅力的だと思います。カリブ海にある島国のキューバ共和国とは別の「キューバ」という場所がある、と言う読み方です。こう読むと、SF的な設定になります。そのような設定の仕方は、パートリッジの好むものです。アルバムには「 Travels In Nihilon 」という、全くSF的な設定の歌もあるのですから、あるいは、そう取った方が適当なのかもしれません。
 アメリカ合衆国とソビエト連邦の間にある島国、と言うことでは、キューバ共和国もグレート・ブリテン連合王国も同じですし。すると、日本国も同じく、「もう一つのキューバ」と言うことになりますが。
 上空をアメリカ合衆国とソビエト連邦が、ピギー・イン・ザ・ミドル遊びよろしくミサイルを投げ合っている、そんな島があって、そこの島人は、地面に穴を掘ってそれに頭を入れて隠して、尻は空に向けて突き出している、と言う。この様なSF的で滑稽な、と言うか、ラブレー的な歌なのですね。


拙訳です。



またもやのキューバ下で年を越す、ほれほれ!
「1961年と同じだね、僕らは、ボールはこっち遊びの鬼みたいに真ん中で右往左往してるんだ。」
またもやのキューバ下で年を越す、ほれほれ!
「こっちでは戦争が太鼓を磨いているよ、あっちでは和平が第二バイオリンを弾いている。」
またもやのキューバ下で年を越す、ほれほれ!
「ロシアとアメリカが鍔迫り合いを演じているよ、まあでも、嘆かなくてもいいんだよ。」
またもやのキューバ下で年を越す、ほれほれ!
「跪いてお祈りを上げとけばいいんだ、伏せている間に、僕らのお尻にキスをして行ってしまうよ。」
またもやのキューバ下で年を越す、ほれほれ!
「僕らは誰かさんがテニスをしてるコートの囲いにくっ付けて顔が潰れているブルドックみたいだね。」
またもやのキューバ下で年を越す、ほれほれ!
「試合を開始するのは難しいね、だって、始めれば、誰かは血だらけか、もしかは死んでしまうかも。」
またもやのキューバ下で年を越す、ほれほれ!
「ちょこっとの油と水を素早く混ぜれば、実際、どっちがどっちか分かんないよ。」
またもやのキューバ下で年を越す、ほれほれ!
「あの男がぼくを大切に思っていてくれるのか、そうでないのか?
原子爆弾から尾翼を取り除いたからさ、どっちに飛んでくか分からないさ。」
またもやのキューバ下で年を越す、ほれほれ!
「こんなこと、二十年置に起きるんだね。」
またもやのキューバ下で年を越す、ほれほれ!
「あの男たちが用心深くなかったら、
放射線で輝くのは、きみの腕時計だけではなくなってしまうね。」
またもやのキューバ下で年を越す、ほれほれ!
「ぼくは指で耳をふさいで、あの男たちが手遅れになる前に始末してくれるのを願うんだ。」
またもやのキューバ下で年を越す、ほれほれ!
「一切が上首尾に終わったとしてもね、あの男たち、また同じことをするに決まってるんだ、
1998年にはね。」
またもやのキューバ下で年を越す、ほれほれ!
またもやのキューバ下で年を越す、ほれほれ!



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2010年05月05日

Respectable Street 訳

 パートリッジの「 Respectable Street 」、ディケンズ的な筆致で、地方都市をスケッチしたものなのでしょう。

 これは、そのまま読みました、何か仕掛けがあるのか、含意や輻輳したイメージがあるのかもしれませんけれど。

 拙訳です、



まず一つは、生け垣の様式が一片、
もう一つは、カーテンの開け閉めの形式が一片、
もう一つは、君らを見下す眼差しの方式が一片、
それらは皆、「作法」というジグソーパズルの一片なんだと、思うんだ、オレ。

お隣さんが荒っぽく自動車のドアを閉めるのを聞いたら、その通りの住人たちは、
そのお隣さんが、「真っ当」街が何たるかを分かってない、と思うのさ、
でも、君らなんかは、その男、「真っ当」街が何たるか知ってるから、
自動車を買ったんだって、考えるだろ、って、思うんだ、オレ。

「真っ当」街のお方たち、中絶のことを話してる、
ファッション誌『コスモポリタン』そのままのプロポーションで、自分の娘たちに、
かと思うと、避妊の話題が流れてる、
磨き抜かれた玄関で、でも、そこに置いてあるポータブルラジオからなんだけど、
ソニー・エンターテイメント・センターで買ったんだ、って思うんだ、オレ。

かと思うと、お方たち、堕落のことを話題にしてたり、
でもって、古亭主を喜ばすにはどのセックス体位なんて、
高級化粧品を売りに来たエイヴォン・レディーはしわくちゃだ、
だって、キャンピングトレーラーの隙間を無理矢理に通り抜けたんだからね、
キャンピングて言っても、庭の前から一度も出掛けたことがない、って思うんだ、オレ。

日曜の教会では、「真っ当」街のお方たち、とても魅力的に見える、
土曜の夜には、お方たちの一人が、オレらの壁に吐き気がしたみたいだったよ、
それで、壁をオレの方に殴り倒しちゃったよ、
オレ、お方たちの怖いしかめっ面、よく知ってるんだ、
お方たちがオレに向ける顔なんだけど、
でも、お方たち、自分たちが完璧だって言うんだ。
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2010年03月14日

Sgt. Rock and Easy Company

 Sgt. Rock については、備忘していたと思ったのですが、( 『Black Sea』のカテゴリーではなくて、他にメモしたのか知ら? )
 米国のDC コミックです。
Robert Kanigher 作話、Joe Kubert 作画。1959年から。


The Hembeck Files!


title-sgtrock.jpg
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2010年03月13日

a piggy in the middle

 パートリッジの歌「 Living through another Cuba 」、歌詞に「piggy in the middle」と言う言葉が出ます。これは、英国の子供の遊びです。
 二人か、それ以上の人が、ボールを渡し合います。真ん中にいる人がそれを妨害すると言う遊びです。ドッジ・ボールに似ているようなゲームです。

 YouTube で探しました。画面が横になっていますが:





 この遊びをする時には、「piggy in the middle」と歌うのですが、そのメロディは、ブリタニア音楽の父 William Byrd ( ウィリアム・バード )の曲からだそうです。
「 A Fancy 」:



 この歌の歌詞には、「 bulldog 」 と言う語もあります。「 piggy in the middle 」と「bulldog 」は、両方とも、強力な板挟みの意味です。
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2009年07月01日

Towers of London

 6月30日は、ロンドンのタワー・ブリッジが開通した記念の日なのだそうです。と、ウィキペディアに載っていました。それで、私の頭は、やはり、XTC に連想が動いて、YouTubeで「Towers of London」を見てしまいました。
 この歌は、初めて聞いたときから好きだったように思います。御伽草子のような雰囲気。半鐘のような金属の音が続いて。
 それで、この歌は、まずコーラスから始まって、
「Towers of London
when they had built you
did you watch over the men who fell
Towers of London
when they had built you
Victoria's gem found in somebody's hell」

それから、バースが来ます。
「Pavements of gold leading to the underground
Grenadier Guardsmen walking pretty ladies around
fog is the sweat of the never never navvies who pound
spikes in the rails to their very own heaven」
バースは二つで、もうひとつは、
「Bridges of muscles spanning so long and high
merchants from Stepney walking pretty ladies by
rain is the tears of the never never navvies who cry
for the bridge that doesn't go
in the direction of Dublin」。

その後に、ブリッジがあって、
「And I've seen it in a painting
and I've seen it in engraving
and I've seen it in their faces
clear as children's chalk lines on the paving」

最後に繰り返して終わらないコーラス。
「Towers of London
la la Londinium.」

なのですけれど、
 私は、バースの2ライン目の2音目の音、低くなるところですが、
ひとつ目のバースでは、「Guardsmen」、
この、パートリッジの歌い方が、とても好きです。
つぶれたヒキガエルみたい。ギュゥエと言う感じ。
二つ目のバースでの「tears」も、スプーンで掬うような音ですけど、
でも、ひとつ目のヒキガエルが好きです。


歌詞は、Idea のデータから。
http://www.xtcidearecords.co.uk/lyrics/lyrics_1.htm
posted by ノエルかえる at 19:30| Comment(0) | TrackBack(0) | Black Sea | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年02月10日

Major-General's Song

 W. S. Gilbert とSir Arthur Seymour Sullivan のサヴォイ・オペラの作品『The Pirates of Penzance (ペンザンスの海賊)』の中に、「Major-General's Song」と言う歌がある。
posted by ノエルかえる at 21:38| Comment(1) | TrackBack(0) | Black Sea | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年06月28日

Towers of London:歌詞 the men

 「Towers of London」の歌詞中、
did you watch over the men who fell
ですが、ここにある「the men」は、もちろん、一般的(抽象的で任意の)な「人」ではありません。
  「 ordinary members of the armed forces as distinct from the officers 」(oxford american dictionaries) です。兵士、下男などです。
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2007年06月25日

猫公爵の倫敦見聞録 ( Towers of London )

 吾輩ハ、猫公爵デアル。此所、倫敦ノ地ニ、遥カ東方ノ邦ヨリ見聞に参ッタ。

 時ハ、正ニ、ビクトリア女王陛下ノ治下、大英帝国ノ盛栄ノ時ナル。ソノ活動力ノ激烈ナ様ハ、英国ニ上陸シタ折ヨリ明白デハアル。機関車ノ凄マジキ速サハ、近代ノ表象ナル。シカレドモ、吾輩ハ、ソノ機関車、ステプネイ号ナル名前ナル、車中ニテ、コノ高速ノ乗物ニテ始終移動シテ居ルト言フ、ビジネスマンニ話ヲ聞イタナル。
 エイボン川ニ、鋼鉄ノ橋ガ架カッテ居ル、ト。
吾輩ハ、ソレヲ見ント所望スルナル。オオ、英国ハ、鋼鉄ノ国ナル。鋼鉄ノ軌道ガ敷カレ、鋼鉄ノ汽車ガ走リ、鋼鉄ノ塔ガ立ツナル。アア、鋼鉄ノ響ガ鳴リ続イテイルナル。

クリフトン橋! 鋼鉄ノ筋肉ニヨリ中空ニ支エラレテイルソノ美麗!

建設中ニ、工兵ガ落チタト? ソレハ知ラヌコト、ソノヨフナコトモアロウ。

クリフトン橋! ソノ美麗!

オーストラリア連邦ハ成ッタ、トハ言ヘドモ、陛下ノ御力ハユルギナイ。
儀仗任務ノ近衛兵ノ美麗!
エイジプトヲ掌中ニシタ、陛下ノ御力ハユルギナイ。
打響ク長靴ノ音!
アイルランド自治ハ、未ダ、尚早ナル。

オオ、クリフトン橋ガ見ヘテ来タ、
何ト云フ見事サ!

雨中ヲ機関車ガ疾走スル、ターナーノ絵ノ様デハナイカ。

汽車ノ窓外ニハ、工夫ドモノ汗ガ飛ビ散ッテ居ルト?
卑小ノ者ハ目ニハ入ラヌ、ソレヨリモ、アノ橋ノ偉大サヨ。

カーン、カーン、カーン
アノ鋼鉄ノ響ヲ聴ケヨ!

カーン、カーン、カーン カーン、カーン、カーン
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2007年01月12日

アルバム『Black Sea』

 アルバム『Black Sea』は、11曲から成っています。アルバムは、演奏されるべく回転しているビニールレコード盤を針が擦る音で始まり、水の撥ねる音で終わります。これは、パートリッジ、ムールディングが意図したことではないかもしれません。制作を担当したリリーホワイトの発想なのかもしれません。けれども、この冒頭と終末に、ある面では似た音が呼応するように配置されたことで、アルバム『Black Sea』は、それまでのXTC のアルバムとは、異なった性格を持つことになったのではないでしょうか。
 アルバム『Black Sea』は、まず、ビートルズを規範に据えるということで、ビートルズを価値の基準にした共通の文化世界を措定して、そこでの音楽の創造が可能なことを示しています。そのため、クラシカルな印象もあって、XTC の音楽を通してみた場合、やや異彩なアルバムでもあります。彼らの音楽の発展だけを考えるならば、『Drums and Wires』から『English Settlement』へ、直接つなげてみた方が自然です。といって、このアルバムを、特異なXTC 的でないものだとも言えないでしょう。
 むしろ、XTC は、このアルバムから、彼らの音楽創造の特徴を明らかにし出したからです。それが、あの針と水の雑音でアルバムが縁取られていることと関係していると思うのです。
 アルバム『Black Sea』は、歌集(Song Book)として制作されたのだ、と思うのです。一冊の本としてです。私達は、それを手に取って、開くことが出来ます。その中には、一つの完結した世界があります。そして、同時に、それを包んでいる装丁も、私達は鑑賞することが出来ます。そのような作品を彼らは、ここで始めて作ったのではないでしょうか。
 『Drums and Wires』までの三枚は、歌集ではなく、演奏曲目一覧(リスト)であったと思います。そのままステージで演奏するか、あるいは、ステージでの演奏をそのままスタジオで録音したのか。LPレコードでは、A面B面があります。それも、休憩を入れた2セットのように配置されているように見えます。
 パートリッジは、このアルバムでも、ステージでの演奏を考えて作歌したと言っています。それは、けれども、楽器編成についてのことだけです。歌の内容、そして、音色、それらは、ステージでの映えを考慮して創られたもののようには聴こえません。スクラッチノイズと水音が、本の表扉と裏扉になって、梱包されている一つの世界をなすように、慎重に心を砕いて制作されていると思います。
 アルバムの最高潮は、「Rocket from a Bottle」から「No Language in Our Lungs」へと演奏が途切れずに続いている所にあります。「Rocket from a Bottle」の終末のピアノの残響から、静かに「No Language in Our Lungs」のギターの一節が始まる所です。「Rocket from a Bottle」のピアノの残響は、ビートルズの「A day in the Life」のオーケストラの残響の反映です。私達は、スタジオに広がるこの残響の中に浸り、その美しさを堪能してきました。そして、誰か、この残響のなかに新しい音楽の芽吹きを見出したものが、これまであったでしょうか。パートリッジは、それをしたのです。彼は、耳を峙て、ビートルズの音像を探求し続けて、新しい音像を見つけたのです。そして、「No Language in Our Lungs」に聴こえる「I want you」のギターのアルペジオに橋渡されていきます。ここに、私達は、音響の経験を見ることが出来るのです。新しい音楽が生まれる所を目撃すると言う。
 また、彼らが、歌集の制作に向かったということは、歌の内容にも反映されています。それまでの、DCコミック世界からは離れてしまいました。彼らが、新しく向かったのは、Rhyme の世界でした。マザー・グーズのような歌です。寓意的で、意味深いのか、あるいは、意味を無化しているかのような歌です。そして、それは、また、彼らの育ったイングランドの生活に深く根付いているものです。
 「Rocket from a Bottle」は、ガイ・フォークスの祭りに関連しています。「No Language in Our Lungs」は、その韻の踏み方が、いかにもRhyme の様におどけています。イギリス人には耳に馴染んでいるテレビ番組の司会者の声も聞こえます。B面に移っての「Towers of London」は、まさにRhyme です。
 XTC が、ビートルズから受継いだもの、それは、このRhyme 的な世界なのです。

 アルバムは、発表当時にはおそらく最も先鋭であったろう音響の「Travels in Nihilon」で終わります。この苦渋に充ちた旅の歌は、彼らのイングランドの生活や寓意歌ではないようです。彼らが、まだ、世界旅行の途上にあったことを表しています。次のアルバム『English Settlement』に引き継がれる『6000キロの逃亡』の始まりです。



 アートワークスでは、彼らの始めての衣装姿が見られます。背景の書割りの鴎はX、帆柱はT、外灯はC の文字になっています。



Album detailes: Idea

on iTunes music store





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2007年01月05日

Wait Till Your Boat Goes Down

 シングル『Wait Till Your Boat Goes Down』のアートワークスは、英国ではよく知られたマッチ箱の装丁ということです。
 これも、web で検索してみました。
 コレクターを一覧したwebページ:British Machbox Label and Booklet Society for Phillumeny
phillumeny

 ここにリンクされている中で、コレクションが見やすかったのは、Paul Dobson 氏のページです。
matchboxes.net
 ここには、古いマッチ箱のコレクションもあり、船の絵柄もありますが、二つとも、汽船の絵です、帆船ではありません。

 帆船の絵柄を検索すると、交換に出されているものの中に、ありました。「Ship of The Sea」というシリーズで出されていたもののようです。NO.1 は、Marco Polo 。けれども、こちらは、絵が詳細に描かれています。

Marco Polo
39.jpg


The mermaid
Match-7.jpg


 Paul Dobson 氏のコレクションでも見れますが、この英国の古いマッチには、「ENGLAND'S GLORY」と印刷されています。これは、「 Senses Working Overtime 」の歌詞に使用されています。
参照:looking for footprints
posted by ノエルかえる at 17:27| Comment(0) | TrackBack(0) | Black Sea | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年12月12日

Guy- Fawks

 A面5曲目「Rocket from a Bottle」は、ガイ・フォークスの祭りの様子が元になっていると、パートリッジは言っています。11月5日に行われるイギリスのお祭りです。花火を盛んに打ち上げることで知られています。
 この歌詞とメロディに、祭りで歌われる歌から採られた部分があるかどうかは分かりません。祭りの歌も何曲かあるようです。よく歌われるものに、下のような歌詞のものがあります。
「Remember, remember the fifth of November,
The gunpowder, treason and plot,
I see of no reason why gunpowder treason
Should ever be forgot.
Guy Fawkes, Guy Fawkes, 'twas his intent
To blow up the King and the Parliament.
Three score barrels of powder below,
Poor old England to overthrow:
By God's providence he was catch'd
With a dark lantern and burning match.
Holloa boys, holloa boys, make the bells ring.
Holloa boys, holloa boys, God save the King!
Hip hip hoorah! 」
 これは、ジョン・レノンの「Remember」の元になったと知られています。

Guy - fawkes.com

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2006年11月29日

『Black Sea』の画期性

 『Black Sea』。XTC にとって、画期的なアルバムです。そして、多くの聴衆に愛されているアルバムでもあります。私は、けれども、何によってこのアルバムが画期的なのかは、理解されることが少ないのではないか、と思ってしまいます。

 このアルバムは、ギター・アンサンブル(カルテット)の為の曲集になっています。それは、前作『Drums and Wires』もそうなのですが。前作では、オルガン奏者のアンドリューズがバンドから離れて、代わりに参加したグレゴリーがギター奏者だった為に、結果、ギター・アンサンブルになったのでした。けれども、『Black Sea』は、ギター・アンサンブルを、初めから想定して作られていると思います。
 インタビューの幾つかでは、当時は、グレゴリーは、まだメンバーに馴染んでいず、雇われ仕事の感覚だった、と言っています。けれども、このアルバムの中心は、グレゴリーなのではないでしょうか。彼のギターが要と思われます。
 それも画期の一つではあります。
 それにまた、グレゴリーのギターは、一曲ごとに音色を変えて、アルバムを色彩豊かにしています。前作までの、針金細工、あるいは、床に転がる小石のような物質感に雰囲気を加えていると思うのです。私が、画期的と思うことは、この雰囲気に関係しています。

 このアルバムは、リリーホワイトが制作を担当しました。彼の録音技術は、当時、高い評価を受けました。それは、ドラムズが非常に鮮明に録音されている、と言うものです。迫真的なドラムズは、確かに、素晴らしいです。けれども、それは、この録音の素晴らしさの一部ではないでしょうか。リリーホワイトの、このアルバムで見せた卓抜さは、空気感を捉えたことにあると思います。
 このアルバムの、最初の印象は、濃密さでした。今、聞き返しても、やはり、濃密さを感じます。けれども、彼らの演奏はカルテットで、それ以上の楽器が加えられてはないのです。濃密に思えるのは、そこにある空気が雰囲気を纏うことで、確かな実感を感じさせるからです。リリーホワイトの功績であると同時に、グレゴリーの功績です。
 空気感を持ったアルバムを制作した、ということが、XTC にとって画期的なのです。(もっとも、このようなアルバムを他のバンドは作ることが出来てないとも思いますが) 捉えられた空気は、もちろん、スタジオの空気です。このアルバムは、スタジオ作品なのです。そして、響きという意味で、acoustic な作品だとも言えるのではないでしょうか。
 パートリッジが、スタジオという楽器に気付いたのは、この時なのではないでしょうか。そして、彼は、この楽器の魅力に夢中になっていくのだと思います。このアルバムはステージでの彼らを捉えた、と一般に言われます。私は、反対に、このアルバムが、スタジオの音の魅力を余すところなく聴衆に届ける箱包みなのだと思うのです。パートリッジをスタジオに籠らせる契機となったアルバムなのかもしれません。

 そして、またひとつ、ムールディングの歌が少ないということに関心を払うと、このアルバムの性格が浮かぶのではないでしょうか。ムールディングは、まだ、前作の延長のソングライティングをしています。一方、パートリッジは、グレゴリーのギターを念頭にソングライティングを切り替えているのです。結果、ほとんどパートリッジの歌となっています。このことは、グレゴリーの嗜好がアルバムに反映されることになります。それは、前の時代のポップ・ミュージックへの敬意です。
 (これは、XTC にとっても画期的なことですが、ポップ・ミュージックにとっても画期的なことだと、私は思います。新しい流行を追うポップ・ミュージック(ビジネス)は、前の時代の音楽は忘れるようにしますから。)
 彼らは、『Black Sea』で、The Beatles の音楽の遺産を、自分たちの音楽の中に活かすことに成功します。それは、The Beatles の音楽が60年代に固有の過去のものではなく、現在にも生きている音楽だと証明することになったのです。The Beatles が、常にそこから学ぶことの出来る古典であると、『Black Sea』は、宣言したと言えないでしょうか。どんなにすぐれた音楽も、それを受継ぐものがなければ、古典とはなりません。この点に、『Black Sea』のもう一つの画期性があるのだと思います。


 『Black Sea』発表時は、XTC が最も盛んにステージを行っていた頃です。彼らは世界中を回っています。それまでのバンドや同期のバンドが訪れたことのない国にまでです。彼らは、ライブ・バンドとして絶頂期だったのでしょうか。そうではないと、私は思います。それは、このアルバムのタイトルにも滲んでいます。彼らは、すでに行き詰まっていたのではないでしょうか。『アナバシス』にたとえれば、勢いよくバビロンまで攻め挙っていったところで、主将のキュロスが死に、撤退を始めなければならなくなった、時期なのではないかと。
 
 
posted by ノエルかえる at 15:52| Comment(0) | TrackBack(0) | Black Sea | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする