2020年05月09日

バーンハート、パートリッジ対談「 You're the Wish You Are I Had 」7

バーンハート、パートリッジ対談「 You're the Wish You Are I Had 」   




バーンハート「それは、デヴィッド・ロードさんのスタジオだったのですか? それとも、彼はそこで働いていただけなのですか?」
パートリッジ「彼のスタジオでした。彼と、亡くなった彼のパートナーとの共有のスタジオでした。それで、そのパートナーの未亡人が口を挟んで来て、運営を引き継いだのです。彼女が経営面を管理していました。デヴィッドは現場監督ですね[ 原文: head honcho 。honcho は日本の「班長」から ]。もう一人、別にエンジニアがいました、グレン・トーミー Glenn Tommey と言う名前です。それが主な三人。それに、ガイノア Gaynor という名前の秘書がいました。小柄な生姜色の髪のウェールズの女の子でした。こんなところです、スタジオの人々についてはこれで覚えていること全部です。と言うのも、ちょっと変わった分けがあったからです。」 
バーンハート「この歌への、プロデューサーとしての彼の果たした役割は何でしょう?」
パートリッジ「この歌一つだけについてですと、エンジニアと言うことに尽きると思います。本当に素晴らしいエンジニアなのです。でも、彼の本当の卓抜さは編曲にあるのです。類い稀な編曲家なのです。音がどこに置かれるべきか、どこで音に区切りを入れるのか、と言うことへの彼の判断力と言う点で、彼は並外れているのです。それは彼の経歴と素養によるものなのですけれどね。」 
バーンハート「正にそうですね。それですから、完成版では、展開し尽くされた様に仕上げられているのですが、それには彼の力があったのだろうと、私は考えていたのです。鍵盤楽器類とかヴォーカルなどがそうなのですけれど。」
パートリッジ「この歌ではほとんどありません。いえ、この歌では彼の助けはありませんでした。例えば、「 Wake Up 」では、彼はかなりのことをしたのですけれど。元々のまるっきりミニマルで素朴な歌を、彼は、叙事詩の様に仕上げました。音楽がどう展開していくべきか、と言う次元で、彼は素晴らしい耳を持っているのです。あれは彼の作品です。実際、彼は、マッカートニーから「 She’S Leaving Home 」のアレンジを依頼されたのです。彼が言うには、マッカートニーの自宅か何処かでの夕食に呼ばれて、アレンジを依頼されたそうです。それで、「なんだい、ビートルズかよ、ポップ・ミュージックじゃないか」と思ったので、依頼を受けなかった、と言うことです。貴方もポールはジョージ・マーティンに頼んだのだと思っていたでしょう、まったくね。( クスクス笑う )。」 
バーンハート「誰が編曲を完成させたのですか?」
パートリッジ「知りません、誰かがしたんでしょうね。誰か他の編曲家ですよ。( バーンハートさんが後から入れた注: Mike Leander が編曲をした。 )」 
バーンハート「BBC でのヴァージョンも聴いたことがあります。それには、何か特に覚えていることはありますか?」
パートリッジ「いえ、忘れてしまいました。」 
バーンハート「あれではリン・ドラムを使ってますよね、違いますか?」
パートリッジ「ああ、そうだ、確かにそうでした。「ピートを使える?」「出演料は要るよねえ。」「ひょっとして、彼はツアーに出てるんじゃない?」と言う様なことだったと思います。それで、「ねえデイブ、ピートが叩いた様にプログラミング出来る?」となったのだったと。」 
バーンハート「では、デイブ・グレゴリーさんがプログラミングをしたのですか?」
パートリッジ「ええ、彼が一番のドラムのプログラマーでしたから。彼は私たち他の二人よりも上手くスウィングしている様にプログラム出来たのです。( クスクス笑う )、まだちょっと硬いですけれどね、望んだことに対しては、ちゃんと出来ていますよ。」 
バーンハート「それから、ジッピー・チターのソロですね。」
パートリッジ「( 笑う )、ジッピー・チターをまだ持っています。」 
バーンハート「本当に?」
パートリッジ「ほんとに本当です。それで、「 You’re a Magic Set 」と言う題の歌を色々と思案している最中なのです。曲を通してずっと続く動機がちょっと変わっている歌です。ジッピー・チターでその動機を作ったのです。もし完成すれば、ジッピー・チターで録音するでしょう。ジッピーは健在なのですよ。もっとたくさんの曲に使っているのですよ。」 
バーンハート「( 笑いながら )、どの歌ですか?」
パートリッジ「デュークスではですね、「 The Mole from the Ministry 」で使いました。『 Orpheus : The Lowdown 』では、「 Galveston 」で。ピーター・ブレグヴァドと一緒に作ったアルバムです。じっくり探したら、半ダースくらいの曲を見つけられると思いますよ、本当に。ジッピーは値段に見合っただけの働きはしたのですよ。高価ではなかったですからね。」 
バーンハート「そうですか、でも、ジッピーからでないと得られない音があるのですよね?」
パートリッジ「その通りです。それに、ファズ・ボックスを通したら、また面白いですよ。( クスクス笑う )、まだ試してはいないのですけれどね。」  





おわり、
誤訳、疑問点をしてくしてくださると幸せます。   

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2020年05月06日

バーンハート、パートリッジ対談「 You're the Wish You Are I Had 」6

バーンハート、パートリッジ対談「 You're the Wish You Are I Had 」5   





バーンハート「それがこの歌について私が伺いたかった理由の一つです。」
パートリッジ「貴方はどこかで耳にしたでしょうか?  私の中で、この歌がシングルになることを夢見ていた部分があったのです。でも、誰もこの歌をシングル候補に挙げなかったのです。私は十分に売れ線だと思ったのですが、…」 
バーンハート「私はこの歌は相当に売れるだろうと思ったのです。と言うのも、先ほど私が言った様に、コーラスがとっても陽気で輝いているからです、それに、コーラスがずっと貴方の声に沿っています。」
パートリッジ「確かにそうですね。各声部が全部、お互いにカノンの様に重なっています。本当に良く出来たと、当時、思ったのです。ですがねえ、ヴァージン社の誰一人、この歌に視線を投げなかったのです。」 
バーンハート「どこでレコーディングしたのですか?」
パートリッジ「バースにあるクレセント・スタジオです。二棟の棟が変わった風に繋がった建物でした。二つが一緒になってL字型になった建物を思い浮かべて下さい。さあ、想像して下さい、二つの棟が接してL字になる所ですね、そこが、壁に囲われて建物の中に入れられているのが見えますか、そこが、エントランスの様になっているのです。二つの棟のほとんどはスタジオになっています。コントロール・ルームは地上階にあります。演奏する部屋は、二つあって、大きい部屋と小さい部屋ですが、ピアノが置かれていますが、上の一階あるのです。」 
バーンハート「本当ですか? でもそれですと、コントロール・ルームに居ると、演奏する人を見られませんよね?」
パートリッジ「上の一階にはテレビカメラが設置してあって、地上階にはモニターがあったのです。上の一階の演奏用のスタジオにいると、コントロール・ルームは見えないのです。でも、コントロール・ルームに居るプロデューサーやエンジニアたちはスタジオ内が見えるのです。 
 私は、あのスタジオについては、そう言うところが気に入っていました。とっても面白いと思っていたのです。当時、困ったことは、もう暖かかったからですが、スタジオの扉を開けて外から入られる様にしていたことです。かなりの人が前を通り過ぎたました、中には、入って来る人もいたのです。分かりますか、地上階で、ミキシング・デスクに座っている時にですね、振り向くと二人か三人が居るのです。( 酔った声真似で )、「何してんだい、お前さん」ってね、( クスクス笑う )。 
 ある日、小柄な老人が入ってきたのです。私たちは、「どうかしましたか?」と尋ねたのですが、老人は、「ここは私の家でした。あそこにアルコーブがあるのが分かりますか? あれは、暖炉でした。いつも、学校に行く前の朝、あそこに座ってポリッジが出来るのを待っていたものです。」と言ったのです。コントロール・ルームは台所だったのです。」  



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2020年05月04日

バーンハート、パートリッジ対談「 You're the Wish You Are I Had 」5

バーンハート、パートリッジ対談「 You're the Wish You Are I Had 」4   





バーンハート「そのことを聞くつもりでした。私の耳には、アコースティックのドラムズに聴こえていたのです。でも、フィップスさんは、貴方がプログラムして作ったデモ・テイクのドラムパターンを元にしているのでしょうが、それは正確になぞっているのですよね?」
パートリッジ「そうです。デモでは、滑稽な感じの行き交うトムトムの様なパターンがあります。そうなのですが、デモを作った時には、ドラムズを逆さまにすると言う思い付きがあったのです。詰まりですね、ハイハットの一般的なパターン、タップ/タップ/タップ/タップ/タップをですね、スネアドラムで叩くのです。それで、スタジオでの完成版を作る時には、私は「ええと、分かりますか? 逆さまにするのです、ハイハットのパターンをスネアでするのです、出来ますか?」とピートに言ったのです。ドラムズは、全部がピートです、彼がドラムキッドに座って、あの素晴らしい仕事をしたのです。 
 このアルバムを聴いた人たちが思っている以上に、ピートが実際にドラムズを演奏しているのです。「このレコードは私は好きじゃない、全部リンドラムだもの。」と言っていいますよね、でも、違うのです。このアルバムには、リンドラムは、あまり使われていないのです。」 
バーンハート「私は、フィップスさんが、七拍目の後と次の小節の一拍目にキックドラムを当てているのが好きです。」
パートリッジ「本当ですね、彼は素晴らしい奏者です。非常にたくさんの様々な感触に変えることが出来るのです。」 
バーンハート「次は、ヴォーカルについて少しお話しください。かなり時間を掛けた様に見えます。貴方一人のオーバーダビングなのですか、それとも、コリンさんとデイブさんの声も入っているのですか?」
パートリッジ「私の声は少しなのだと思います。私たち三人のいろんな組み合わせをさらに重ねたのだったと思います。正直に言って、聴き取るには、マルチ・トラックの前に座って、つまみを上げていかないとですね、そうすれば、「あ、コリンが聴こえる」、「ここにデイブが聴こえる」と言うことになるでしょう。皆んな独特な声音を持っていますからね。デイブのは細くて、息がたくさん抜けています。コリンのは高くて、時には甲高い程ですね。ちょっとオーボエの様なところもありますね。」 
バーンハート「対位法的な声部なのですが、あれは、全部を予め貴方が書いておいたのですか? それとも、スタジオで、実際にに聴いて、それにまた着想を得ながら、作り上げて行ったのですか? 」
パートリッジ「デモ・テイクの段階で、相当のカウンター・ヴォーカルを入れていて…」 
バーンハート「私の耳には、スタジオ版は、さらに発展されている様に聴こえます。」
パートリッジ「ええ。もっと続いているのを録音してました。 
 これを話すのには、少し葛藤がありますね、トッド君、このことについて話すのはですね。失われたトラック/録音なのですよ。分かって貰えますかね。「 Fixing a Hole 」の様なものです。見逃されてしまったものなのです。」    


「 Fixing a Hole 」のエピソードについては、私は知らないので: 
Fixing a Hole - Wikipedia   

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2020年04月24日

バーンハート、パートリッジ対談「 You're the Wish You Are I Had 」4

バーンハート、パートリッジ対談「 You're the Wish You Are I Had 」3   





バーンハート「では、次に伺いたいのは…」
パートリッジ「下手っぴなギターをスライドさせるソロを演っているのは私です。」 
バーンハート「ああ、あれは、貴方なのかデイブ・グレゴリーさんなのかどちらだろうと思っていました。」
パートリッジ「あれはですね、「ミドル部分では何をしたいのか?」と考えても、どうしたいのか考えが浮かばなかった、と言う時の例なのです。それで、デモ・テイクにあのスライドさせるだけの詰まらないソロを入れてたのです。それで‥」 
バーンハート「どちらの版でも、ミドル部分では、控えめなことをされていますね。BBC の版では、「 Zippy Zither [ チターのモデルの一つらしい。 ] 」とクレジットされています。」
パートリッジ「( 笑う )、その通りですね。何故だか分かりますか? どうしたいのか全然わからない部分だったからです。時にはですね、私には歌のある一部がどうしても耳に届いてくれないことがあるのです。それが真相ですね。書いた時には、短い楽器でのブレイクが欲しかったのです。それでデモでは、ボトルネックを握ってこう考えたのです、「ネックの上を上がったり下がったりだけしよう、今はノイズだけ入れておこう、スタジオで、皆んなで考えればいいや、「誰か良い考えがない」と言おう」。それで、結局、ギターがスライドする以上のものを誰も思いつかなかったのですよ。」 
バーンハート「私は好きです。歌によく合っていると思います。」
パートリッジ「ああ、( クスクス笑う )、あれは歌に、半面夢の様でいて、半面疾しい感じのするニュアンスを醸し出していますからね、それで歌に合っているのですね、歌はそう言うものについてですから、そう思いますけど。まあ、兎も角です、私たちはもっと良いものを考え出せなかったのです。「何か言いたいことがまだあるのなら、パーチィ、分かった、作れよ。」と言うところでした。 
 ピアノを弾いているのはデイブです。轟々鳴るピアノですね、ギターに同調してコーラスを付けている様です。私が何をしたかと言えば、正直に言って、覚えていません。」 
バーンハート「デモで弾いたものを、スタジオ版でも弾いているのですよね?」
パートリッジ「多分そうでしょうけれど、ミックスでほとんど埋もれてますよね。 
 それから、ドラムを演奏しているのは、ピート・フィップスです。断じて、リン・ドラムではありません。」  


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2020年04月20日

バーンハート、パートリッジ対談「 You're the Wish You Are I Had 」3

バーンハート、パートリッジ対談「 You're the Wish You Are I Had 」2   





バーンハート「では、歌詞に戻りましょう。何が動機だったのですか? 秘めた炎があったのですか?」
パートリッジ「もしかしたらエリカのことだったかもしれませんね。コリンと一緒に、映画『 Times Square 』のプレミアのために合衆国へ行った時に、彼女に会いました。私たちの「 Take This Town 」が使われていましたからね。一目惚れではないのでしょうけれど、「一目で夢中」になったのです。私は、一目惚れとは思いたくなかったのです。私は、結婚して六ヶ月かそこらだったのですから。それで、ちょっと胸が痛んだのです。「ああ、僕は結婚している。」と言う所です。 
 ですから、この歌には、エリカの影がかなりあるのだと思います。同時に、以前の恋人の影も多分あるのでしょう。「ああ、こんな女の子に出会えたらすごいだろうな」と思っていたら、突然に出会う、と言う状況ですね。私の前妻がそうでした。私は、マキロイスというデパートで働いていました、それで、ある冬の日に、廊下で私の前を彼女が通り過ぎたのです。彼女は毛皮のコートを着て、毛皮の帽子を被っていました。ロシアの王女様の様でした。とんでもなく綺麗だったのです。「ああ、こんな恋人がいたらなあ」と思ったことをよく覚えていますよ。ずっと望んでいたことの一つですね。私たちは、一緒になり結婚しました。キリスト様のお陰です! そうして、けっきょくは、私たちは離婚しました。それでですね、私は、「動物の倫理的扱いを求める人々の会」にサインしましたよ。彼女が毛皮のコートを着ようとしたら、彼女の元へ駆け付けるつもりです。( 笑って )、「 No、no 、毛皮はやめて! 」と言うのですよ。 
 ですから、エリカの大きな影があって、その他の以前の恋人たちの影がそれに混ざっているのですね。「独身だったら、この娘と一緒になりたいな」と言う様なものです。単純ですね。でも、私の中には、大きな単純さがあるのです。」 
バーンハート「貴方の中のロマン主義ですね。」
パートリッジ「ロマン主義、あるいは、創造性というかそう言うものの最後の牙城ですかね。好奇心なのです。もし何でも知っていたら、何かを創造しようと思わないだろうし、気を揉むこともないでしょうね。」 
バーンハート「それから、二つの種類のイメージが並列されているのも、この歌の私の好きなところです。「 Seagulls 」と同じですね。一つは大袈裟な比喩です、「 My blood ran like ice right through 」の様なですね。もう一つは、とても日常的なイメージなのです、「 I made her eat an apple / and I made her drink a cup or two. 」の様なですね、それがすぐそばに並んでいるのです。」
パートリッジ「ああ、そうですね、「もし僕たちが一緒になったら、一杯の紅茶を一緒に飲むんだ」とか「彼女がすぐそこに座ってリンゴを食べているのを見る」と言うものですね。「 a blowing by the shadow of Effel Tower [ 卑猥な比喩か? ]」とは思わないでくださいね。日常的なことに憧憬を感じているのです。」 
バーンハート「それに、ブリッジでは観念論的です。「 Don’t try to take my wishing away from me 」と言う意味のことを歌っているのですから。[ ブリッジ部分は、Well if wishing is bad bad bad / Then send me to hell hell hell / But If you take my wish away / Then this cold world would burn as well ]」
パートリッジ「それは違います。ブリッジ部分の歌詞は、私の自責の念を歌っているのです。とても、とても、後ろめたく思っているのです。」 


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2020年04月09日

バーンハート、パートリッジ対談「 You're the Wish You Are I Had 」2

バーンハート、パートリッジ対談「 You're the Wish You Are I Had 」1 





バーンハート「何でこの歌を思い付いたのですか?」
パートリッジ「この歌が、元々、何処から遣って来たのか、説明出来ますよ。」 
バーンハート「想像ですか? それとも、何方か思い焦がれていた方があったのですか?」
パートリッジ「そうですね、歌詞から出来たのではないのです。いつもと同じ様に、やはり、見つけた和声が最初なのです、大抵の歌がそうですけれどね。何か引っ掛かるのですね、何かが躓かせるのです、すると突然、パシャンと鳴って、新しい歌の世界に頭から落ち込んでいるのです。 
 そのコードですが、(弾いて見せる)、このコードを何と言うか分かるかなあ?」
バーンハート「いえ、分かりません。」
パートリッジ「まあ、そうですか、でも、私も分からないのです。( クスクス笑う )、とは言いながらですね、どう言うものか説明してみましょう。まあ、簡単なオープンGのコードを押さえるのです、「 Michael Row the Boat Asore [ Michael Row the Boat Ashore - Wikipedia]」の様なですね、それでルートの音がCになるようにスライドして上げるのです。そうすると、C/E/D/G/G/C になります。( メロディーを歌いながら、コードを弾いてみせる。 ) それから、Bに移行します。つまり、輝く様なCがあって、Bに移行するのです。この和音を見つけることで、蛇行するメロディーが降って来ることになったのです。」
バーンハート「分かりました。和音の中の音がメロディーを示唆するのですね。」
パートリッジ「( メロディーラインの中のG♭の音を歌ってみせる。 )、それでですね、違いますよね。( 笑う )、音のいくつかは、コードの中にはない音なのです! ( その後も歌ってみせる、そうして、和音の中へ解決して行く。 )」
バーンハート「成る程、私がこの歌の中で特に好きなものの一つはそこです。どうやって、まるっきり長調の和声の中へメロディーが解決して行くのだろうなあと思ってました。」
パートリッジ「そうですね、Eへ移行するのです。もうしばらく弾いてはいないのですけれど。でも、Eへジャンプするのだったと思います。兎も角、コードから、蛇の様にクネクネしたメロディーが生まれたのです。」
バーンハート「それでは、歌詞は何処から思い付いたのですか?」
パートリッジ「分かりません。そうですねえ、コーラス部分から出来たのだったかと、口から自然と漏れて来たのですね。コーラスの歌詞が最初だったと思います[ You’re the wish you are I had の部分 ]。その時は思いましたよ。「あああ、マッカートニー風の歌を書くのを自分に許すつもりか? これは、マーッカートニー型のコーラスだよ。『 Sgt. Pepper 』か何かの紛失した録音と言う感じだ」。「 Lovely Rita 」か「 Getting Better 」の辺りを思わせますよね。 
 当時はですね、私は、ビートルズの影響にまだ悩まされていたのです。しかも、それは、私の中で、次第次第に大きくなっていたのです。私は、それを認めることを拒絶していました。それまで、一度だけ認めたことがありましたけれど。前のアルバムに収めた「 Ladybird 」がそうです。私は、当時、まだビートルズ性を好きな様にさせることを許してはいなかったのです。でも、今思うと、これはビートルズ性が出ている歌だと思います。「あああ、行かせてしまおう、もう、出させてしまおう、」と言う感じだったのだと。それでいいと思ったのです。「そうしようと思ったんだ」( 笑う )。」
バーンハート「( 笑いながら )、今は、良くなってると思いませんか?」
パートリッジ「「あのね、ママ、パパ、ぼくね、ぽおるまっかあとにいがとっても好きなの。」、( 残念そうな母親の声を真似て )、「おや、坊や、わたしたちはねえ、お前はレノンに似ていると思っていたんだよ。それでねえ、上品な日本のお嬢様と結婚して一日中ベッドで過ごすことになるだろうと思ってたのだよ」。( 決然とした若者の声で )、「違います、母さん、私は農場に住むつもりなのです、あのフェア島のフェア・アイルのセーター[ Fair Isle (technique) - Wikipedia ]を着るのです。もう、バグパイプを吹きたくてたまらないのです」、( 笑う )。 
 「歌がどうしてもマッカートニー風になってしまうのなら、そうしない理由はあるかな、ままよ、そのままにしよう、そうしてしまえ。」と言う事だったのです。」   



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2020年04月04日

バーンハート、パートリッジ対談「 You're the Wish You Are I Had 」1

 バーンハートさんのパートリッジへのインタビュー、「 You're the Wish You Are I Had 」について。
元々は、2008年8月11日にMySpaceで公開されたもの。いまは、チョークヒルのアーカイブに。 
Chalkhills: XTCFans: Andy's Take: "You're the Wish You Are I Had"   





バーンハート「今日は、「 You’re the Wish You Are I Had 」のことを話してくださいますか。以前、貴方はこの歌については話したくないと仰いましたけれど。ですが、この歌を聴いて私が思うのは、この歌を録音するのに貴方は大変に尽力された様です。何が問題だったのですか?」
パートリッジ「そうですねえ、今回、アルバム『 The Big Express 』を二、三回再生してみた後、デモを探し出したのです。ご存知ですか? それを聞いてみると、完成版の90%はデモで既に完成してました。そう言う積もりはなかったのですが、この歌は、私がバンドを締め出して作ったた歌の一つなのですね。」 
バーンハート「今のお話しに私は同意出来そうではないです。私もデモを聴いたことがあります。でも、それは、殆どがギターで作られていました。一方、完成されたアルバムのスタジオ版は、ファンタスティックなキーボードが全体を覆い尽くしていますよ。」
パートリッジ「ええ、デイブがポロンポロンやってます。不承不承のキーボード・プレイヤーです。」 
バーンハート「レリュキャントでもファンタスティックなキーボード・プレイヤーです。」
パートリッジ「ええ、とても素晴らしいプレイヤーです。」 
バーンハート「それに、ベースラインも、スタジオ版では、相当に良くなっています。」
パートリッジ「確かにそうです。私がデモで作っていたメロディーを、彼は取り出して、問題点を改善して良いものに直しています。」 
バーンハート「それに加えますと、私は、モールディングさんのこの歌での音色が大好きなのです。「ラバーバンド・ベース」の様ですよね。」
パートリッジ「本当にね。あれが彼の新しいベースだったのかどうか、今でも、私は知らないのですが。当時、彼は、Wal のベースを買ったばかりでしたよ。でも、それがね、( プロデューサーの )デビット・ロードの嘆きの種でした。こう言ってましたよ、( ロードの声真似で) 「ベースの音がちっとも上手く録れない、六つもコンプレッサーを繋いで他と釣り合う音にしようとしてるのだけど」。コリンは私たちをとても困らせましたよ。でも、彼はあの音が好きでたまらなかったのです。兎も角、どうにかして、デビット・ロードは上手く聴こえる様にしました。でも、大変だったろうと思いますよ。 
 デイブと私は、コリンが自分のフェンダーを使わないのに、ずっと不満を抱いていました。でも、コリンは、彼が得た「記念品ベース」に固執していたのです。ご存知ですか? エピフォーン・ニューポートです。ミュートが壊れてて、あれは手に入れてから壊れたのか知ら、ヴォックスの…」 
バーンハート「T・ボーン・バーネットさんから貰ったものですね。」
パートリッジ「そうです、ご存知でしょうが、あれは、プウーフと言う様な音がするのです。誰かが猛烈なおならをした様です。あれは、どうしたって、ベースの音ではないです! ( クスクス笑う )」 
バーンハート「( しばらく笑う )、ですけれど、同時にですね、少し考えてみて下さい、貴方のギターの音色なのですが、エピフォーンがその大部分を占めていますよね。それですから、バンドの音の特色は、エピフォーンの音と言うことになっていますが。」
パートリッジ「エピフォーンでした。ええ。本当にそうです、レコーディングでは、他のどれよりもエピフォーンを使う場合が多かったです。ですが、この曲のベースですが、ウォルだと私は思います。確かに、コリンが言わなければ、私たちには分からないですけれどね( 笑う )。」 
バーンハート「貴方とデイブ、グレゴリーさんはフェンダーの方がお好きなのですか? グレゴリーさんは、フェンダー・プレシジョンベースをお持ちなのですか?」
パートリッジ「彼はジャズ・タイプのを、オリジナル[ 1957年以前の ] を持っていたと思います。デイブは話してくれるでしょう。多分ですが、彼は、シリアルナンバーまで覚えていると思いますよ。( クスクス笑う )。」 
バーンハート「フェンダーをお好きなのは、何かこれと言った理由がおありなのですか? それとも、貴方が思う様な音がそのまま出ているからなのですか?」
パートリッジ「私はフェンダー・ベースの音が好きです。素晴らしいパンチがあります。実は、去年かその前の年か、一挺を買ったのです。安いものです。スクワイアです。いい音なのです! 150ポンド、あれ、300ポンドだったかな? 
 兎も角、デイブと私はずっと不満だったのです。( 部屋の隅で囁く声を真似て )、「なんで、コリンはフェンダーを弾かないんだ? なんで、ちゃんとした音が録れないからって、俺たちが何時間も無駄に潰さなきゃならないんだ?」 でまあ、結局、コリンがその週弾いている記念品のベースで録音する分けです。それが、フレットレスのダンエレクトロのこともあれば、あれは『 English Settlement 』で使われましたね、彼が持っている壊れているエフィフォン・ニューポートのこともあるのです。その他、あれやこれやですね。」   







バーンハート、パートリッジ対談「 You're the Wish You Are I Had 」2  
バーンハート、パートリッジ対談「 You're the Wish You Are I Had 」3  
バーンハート、パートリッジ対談「 You're the Wish You Are I Had 」4  
バーンハート、パートリッジ対談「 You're the Wish You Are I Had 」5  
バーンハート、パートリッジ対談「 You're the Wish You Are I Had 」6  
バーンハート、パートリッジ対談「 You're the Wish You Are I Had 」7  



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2020年03月21日

デイブ・グレゴリー回想「 Train Running Low on Soul Coal 」

 デイブ・グレゴリーさんへのトッド・バーンハートさんのインタビューから。 
 元は2009年6月29日にMySpace で公開されたもの、今は、チョークヒルのアーカイブに: 
Chalkhills: XTCFans: Dave remembers "Train Running Low..."   



 私のwebサイト、『 Guitargonauts 』を愛読されている方だと、私が「 Pick of the Month 」のコーナーで、愛おしいエピフォーン・リヴィエラを1983年の1月にロンドンで手に入れた経緯を書いたのを覚えていられるかもしれません。XTC は、オックスフォード・サーカスにあるAIR スタジオの一室に腰を据えて、次に発表される筈のアルバム『 Mummer 』をスティーヴ・ナイと編集中でした。私がギター蒐集を終えて直ぐにスタジオに戻ると、ちょうど、アンディーは、小さなヴォーカルのブースに身を縮めて入って自分のギターでファンキーなコードを鳴らしていたのです。すると、彼は、直ぐに、私の新しい買い物を試して見るべきだと言い張りました。それで、件のギターでEのオープンコードを鳴らして見ろと言うのです。「このコードを弾いてみて」と言っていました。私は忠実に従ったのです。そうして、半時間程、私たちは、そのコードのリフで楽しくジャムを続けたのです。そのリフが、その後に書かれる素晴らしい歌「 Train Running Low on Soul Coal 」の基礎に成っていったのです。  

 その時には、彼は歌詞を作っていのか、それとも、タイトルだけはつけていたのか、私は覚えていません。けれども、リフだけで、その後の作品の有力な候補になっていたのです。そのリフは、主題が未来的なスキッフルと言う感じでしたから、当然、アコースティックな曲になると私は思っていたのです。それですから、その年の夏には、テレビ番組『 Play at Home 』用に、スウィンドン公園の野外音楽堂で、私たちは、そのスタイルで演奏したのでした。アルバム『 The Big Express 』のレコーディングが1984年の春の終了した、その当初では、私はあのリン・ドラムの使用が癇に触っていたと言うことを、今、告白します。アンディーは、「 Roads Girdle the Globe 」と同様に、この歌も苛烈な程に金属的であるべきだと心に決めていたのです。そうなると当然、アコースティック楽器が乱雑に組み合わさった、穏やかなファンクは、金属スクラップの工場の音楽的表現の様な音に取り変わったのです。 

 野外音楽堂での演奏の時からレコーディングまでの間に、アンディーは秀逸なミドルエイトの部分を書き上げていました。歌詞も付いていました[ And all my servants are leaving / Imagination gone packing/ Can't find the wound from where I'm bleeding / He's just a nut and he's cracking のところ]、それは三十代に入ったポップ・バンドにそれ以上はない程適った歌詞でした。それは、彼が書いたものの中で、今でも、お気に入りのものの中に残っています。私はと言えば、ヴォーカルのメロディーをより強力にする、重録されて大きな音がガンガン鳴り響く一連の和音にしっくり合う様に、私が所有している12弦リッケンバッカーを、嬉々として使ったのです。それから、コーラス部分に導いて戻すミドルエイトの部分で鳴るバンジョーのリフを、何とかして遣り遂げました。それには、マイクを仕掛けたギブソンの ES-335 セミ・アコースティックをフラットピックで弾いて、それに、(たぶん、私の所有していたローランド JC-120でしょう)のアンプの信号音を混ぜて、バンジョーの様な音にしたのです。本気でそう思うのですが、今では、あの演奏は、私には出来そうもないです。その ES は、同じ方法で、歌を通してメインのリフを弾くのに使っています。 

 この曲での私のもう一つの役割は、アメリカ製の列車の汽笛と言う形で果たされたのです。本物ではありません。貴方[ バーンハートさん ]でしたらお分かりでしょう。1966年製ストラトキャスターの真ん中のピックアップを使って、凶暴な程に大音量のマーシャルのベース用アンプを通して、四音の減三和音を弾いたのです。(たぶん、A7♭5だったと思います。ジャズ好きですね!)ギターのヴォリューム・コントロールを使いながら、「弓で弾く」時の出だしの音を使ったのです。その様な方法だと、ビブラート・ユニットを使って同時に音を歪められて、本物に思える程の擬態を造ることが出来たのです。それをクレセントスタジオの二階の部屋で二、三度試している時に、エンジニアのグレン・トミー Glenn Tommey が飛び込んで来たのを覚えています。彼は、「デヴィッド・ロードさんはちょっとの間止めてくれないか、と言ってるんだけど、彼、今、ケイト・ブッシュと電話で話しているんだ。」と言うのです。 

 以前にも言ったことがあるのですが、『 The Big Express 』は、まるっきりのリミックスでなくても、リマスタリングをすることで、ちゃんとしたものになるはずです。「 Train Running Low 」は、アンディーの期待には叶ったのでしょう。けれども、私にとってこの曲は、聴き難いことこの上もないのです。嫌な雰囲気の音楽で、変わった人たち、臆病な人たちのための音楽ではないのです。公爵たちが、ちょうど好い時に、皆んなを励ましに来てくれてよかったですよ。   




 



誤訳、疑問点を指摘してくださると幸せます、 

「 Pick of the Month 」の記事の訳は、後日、ここに加えたいと思います。  


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2020年03月05日

バーンハート、パートリッジ対談「 All You Pretty Girls 」7

バーンハート、パートリッジ対談「 All You Pretty Girls 」6   





バーンハート「歌詞なのですが、これは全く貴方の想像なのですかね? それともです、今、歌詞を読み返して見てですね、何か貴方自身の人生から引き出してある様に思えますか?」
パートリッジ「そうですねえ、私はですね、この歌詞は、私がもし海へ行ったことがあるならばとしてですね、私が人生をどの様に理解しただろうかと言う、何と言うか、歪んだ投影なのではないか、と思いますよ。もし私が水夫だったら、ハハハ! どの港にも一人の女がいてですね、何と言うこと? 「すべての港に一人の女、すべての女に丸窓が何個か。」( 笑う )。 
 ですから、まるっきりのファンタジーです。航海のファンタジーなのです。作品ですよね。それから、ちょっとしたメタファーもあるのです。例えば、「 the day the harbor pulled away 」のところです。主人公は船にいるのです。出て行くのは港なのです。船は出て行かないのです。主人公は船に居たまま。港が出て行くのです。ちょっとした逆転の発想なのですよ、面白いと思うのですがね。」
バーンハート「デイブ・グレゴリーさんはギターを弾かれているのですか? それとも、キーボードだけなのですか?」
パートリッジ「ほとんどキーボードですね。プロフィットXで、リード・オルガンに似た、アコーディオンの様な音を出しています。ヴァースを通して、レゲエ風に刻むギターを弾いているのも、彼です。フェイドアウトして行くところでの、デイブのキーボードの挿入[ extrapolation ]がとっても好きです。 
 デイブについてはですね、よく見ればお分かりになるでしょうけれど、撮影隊が私たちを撮った最後のシーンは朝の3時なのですよ。水兵とボートに乗っているところですよ、無許可離隊した後で艦に連れ戻されるところですね。デイブを見て下さい、みんなと一緒に、「um-dumma dumma-dumma dumma-dumma-dumma dum」と歌っているのですけれどね、とっても疲れている様に見えますよ! まあ、歌いながらほとんど寝てますね。それですから、YouTubeか何かにあるのか知ら? あればそれを見て下さい。終わりに近い場面です、水兵たちと一緒に長いボートに私たちは乗っていますけれど、デイブはなんて疲れて見えることでしょう! 彼の目は、眠気を誘う埃でほとんどくっついていますよ。[ ここでは、sleep dirt という語句を使っている。フランク・ザッパのアルバムタイトル。 ] 
 それで、朝の5時頃に帰宅したのです。「 start at five in the morning, and get home at five the next morning 」と言うことですね。」 
バーンハート「でも、貴方は、アドレナリンが出て興奮していて眠れないのでは!」
パートリッジ「ああ、眠れない! 頭のある部分が考え始めるのですよ! 「ああ、神様! 42,000ポンド! 誰かさんの構想のせいで!」」 
バーンハート「しかも、払うのは私!」
パートリッジ「実は違うのです。私が払うとは、その時には、思っていなかったのです。私はなんて初心だったのでしょう。「ヴァージン社がビデオにかかった費用は出してくれるんだ、いいなあ。」なんて考えていたのですから。なんて間抜けだったのでしょう。どう言う馬鹿さ加減だったのでしょう。」 





おわり、
誤訳、疑問点を指摘してくださると助かります。 

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2020年02月26日

バーンハート、パートリッジ対談「 All You Pretty Girls 」6

バーンハート、パートリッジ対談「 All You Pretty Girls 」5   





バーンハート「私は今までずっと、ピートさんがドラムスティックでドラムのリムかテーブルか何かそうの様なものを叩いているのだと思っていました。」
パートリッジ「全然違いましたね。あれはリン・ドラムなのです。「 bless you 」に倣った、二音だけのパターンですね。B♭からGか何かへ移行するのですね。 
 聴き手の皆さんは、『 Big Express 』の全部がリン・ドラムだと考えておられる様です。それは違うのです。リン・ドラムはほんの僅かなのです。でも、貴方もご存知でしょうけれど、ピート・フィップスの叩くドラムは正確無比なのです。ですから、皆さんは、彼がリン・ドラムだと思ったのですね。  
 イントロの死刑執行のドラムがミドルエイトにもなっています。その反対もありですね。私にとっては、よくあることなのです。 
 イントロについては、自分では本当に良く出来たと思っています。メロトロンのコーラスを使っています。ですけれどね、私たちは、メロトロンを小さなスピーカーで鳴らして録ったのです。消火用バケツの底にスピーカーを置いて鳴らしたのです。それからですね、トイレットペーパーの金属のホルダーがありますね、あれにマイクロフォンを取り付けたのです。それをバケツの中に下ろして行きながら、バケツの底から出てくるメロトロンの音を録音したのです。あれは、間違いなくメロトロンのコーラスなのですけれどね、でも、とんでもなく、金属的な音になっているのです。」  
バーンハート「その様な音響にしたの理由は何なのでしょう?」
パートリッジ「ヒース・ロビンソン風の分けの分からない機械が唸って音を出すと言う考えが面白そうだな、と私は思っていたのです。メロトロンのコーラスの音は本当に綺麗なのです。でも、本物的過ぎるのです。それで、「これでは夢の中の音の様ではないな。どうすれば、ヘンテコに出来るかなあ?」と思ったのです。」 
[ Heath Robinson ヒース・ロビンソン:1872年生まれ1944年没のイギリスのイラストレーター。とても簡単なことをするのに、非常に込み入った複雑な機械の絵を描いたので知られた人。それで、彼の名前は「精巧すぎて非現実的な/巧妙に込み入って組み立て不能の」と言う形容詞として使われる様になった。W. Heath Robinson - Wikipedia ]  

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2020年02月20日

バーンハート、パートリッジ対談「 All You Pretty Girls 」5

バーンハート、パートリッジ対談「 All You Pretty Girls 」4   





バーンハート「一方で、ベースは上がって行きます。」
パートリッジ「ベースは上がって行きますね。それから覚えているのですが、あの時には、うちにリン・ドラムがあったのです。今、私が座っているこの部屋の後ろの部屋にあったのです。本棚の側の角にありました。その背部にヘッドホーンのプラグを繋ぐか、小さなアンプを繋ぐかしてましたね。( 笑ってから )、このリズムはですね、またしても、( スライ・アンド・ロビーの )「 Don’t Stop the Music 」ではないですかね?」 
バーンハート「違うでしょう。」
パートリッジ「( パターンを歌う )、多分そうですよ。」 
バーンハート「それと、何箇所かでカウベルが素敵に鳴らされています、また、歌を通して、ハイハットのチョークが聞かれます。」
パートリッジ「あの時はですね、デモ・テープを作るのに、ドラムのプログラミングに熱中していたのです。「完成ヴァージョンでは、絶対にリン・ドラムを使おう。リン・ドラムには全部の音が入っているからね」とか思っていたのですね。」 
バーンハート「どうしても貴方にしたい質問があったのです。一体、ピート・フィップスはこの歌で演奏しているのですか? それとも、全部ドラム・マシーンなのですか?」
パートリッジ「ああ、この曲では、全部リン・ドラムですよ。「死刑執行の太鼓」は別ですけれどね、あれは、ピート・フィップスです[ 曲の開始部分のドラム・ロール ]。あれですけれどね、彼がした演奏というのはですね、実際のところ、少なからぬ意味合いがあるのですよ。私が思い描いていたのはですね、そう、「ほら、死刑囚が思い出に耽ってる、そうしながら、奴は、踏み台を登っていくぞ。」と言うような場面ですね。私が空想していたのは、ビリー・バッド[ メルヴィルの小説の人物。水兵の陰謀に巻き込まれて死刑にされる。 ]か誰かの様な、今正に、1ヤードの高さに吊らされ様としている人物なのです。そこで、ピートにこう言ったのです。「いいかいピート、この人物は、今、吊るされに登っているんだ。それでね、彼が海にいた間に知った、美しい女たちを思い出しているんだ。ここで、死刑執行のドラムを叩いて欲しいんだ。」 
 コーラス部分を通して聞かれる、ボンゴか何かの様な、高くてそれでいて音楽的なパーカッションの音ですけれど、あれは実は、リン・ドラムのトムトムの音なのです。曲に合う様にチューニングを上げているのです。そうすると、カウベルか何かの様に聞こえますね。メロディーに合っている、二音のパターンです。 
 私は、ピーター・ブレグヴァドのある歌の制作の時に、初めて使いました。アルバム『 Naked Shakespeare 』の「 Blue Eyed William 」です。あれと同じ効果を得られました。」    



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2020年02月15日

バーンハート、パートリッジ対談「 All You Pretty Girls 」4

バーンハート、パートリッジ対談「 All You Pretty Girls 」3  






バーンハート「貴方が舟歌の様なものを思いつく様になったと言うことはですね、お父様が何かその種類の音楽を聴いてらしたと言うことですか?」
パートリッジ「いいえ、そう言うことはまったくありません。父はジャズ・ファンでした。民謡は父の好みではまるでありませんでした。家でレコードをかけている時は、そのレコードは、ジョージ、シェアリングか、オスカー・ピーターソンか、チャーリー・パーカーかでした、そうでなければ、ビッグ・バンドのものでしたね。 
 父からと言うことではないのです。弾いていて偶然に見つけたものなのです。リズムを弾いていてですね、コードの一部を弾いていてと言うことです。何かの拍子に指が弦にあたるのです、そうして、僅か二音のメロディーが出来ます、そうして、何かが湧き上がって来るのです。それが、「 bless you, bless you 」でした。ありふれた句ですね。音にそのまま沿った様な言葉です、即物的と言うか、オノマトペ的なのですね。」 
バーンハート「それでは、そこからどの様に曲を作り上げていったのですか?」
パートリッジ「最初の部分ですね。それから次の部分、「 think about pale arms waving 」の所です。」 
[ この歌は、イントロに「 Do something for me, boys 」の部分があって、コーラス「 Bless you, bless you, all of you pretty girls 」、それからヴァースになっているのだけれど、パートリッジがここでいっているのは、まずコーラスを思いついて、それからヴァースだった、と言うことだと思う。 ] 
バーンハート「歌詞を歌うメロディーの下では、そこに、素晴らしいギターが入りますね。あれは、タッピング奏法ですか?」
パートリッジ「プリングオフです、だったと思います。あのギターで私が気に入っているのは、和音の選択です。思うのですけれど、あれは、私が初めて増三和音を使った曲だと思います。増三和音でいいのですか? まったくね、今に至るまで、私は、増三と減三の違いが分からないのですよ。」 
バーンハート「増三は5番目の音を半音上げたもので、減三は半音下げたものです。」
パートリッジ「( 溜息 )、そう教わってもですね、あれが、増三なのか減三なのか、貴方に説明できないのです。( 笑う )、それが何なのかは分からないのですが、兎も角、それを使った最初のものなのです。偶々ね、次のコードへ移るのに、指がそう言う和音を作ってしまったのですよ。私は、それでもこれで正しいと感じたわけです、その時には、そう言う類いの和音については私はまったく知らなかったですからね。でも、ジャズ領域ですね。私はですね、このコードに伴って、ゆっくりと降りてゆく様なバンプ[ オスティナートのこと。繰り返すパターン。ジャズやファンクで用いる用語。 ]が欲しかったのですけれど、正にそれが出来たのです。分かりますか? 何かが水の中を沈んでいく感じです。」    


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2020年02月07日

バーンハート、パートリッジ対談「 All You Pretty Girls 」3

バーンハート、パートリッジ対談「 All You Pretty Girls 」2  





バーンハート「どの様にこの歌を思い付いたのですか?」
パートリッジ「実はですね、本当ですよ、ジミ・ヘンドリックスの何かの歌を弾きながら、いろいろ考えていて、発想が湧いて来たのです。」 
バーンハート「ええ、それは『 Song Stories 』で読みました。」
パートリッジ「ヘンドリックスは、リード・リズムと言えばいい様な素晴らしい方法の演奏をするのですよ。和音の一つか二つの音を選んで弾くのですけれど、和音を分解しておいて、それを楽しげに乗り回すのです。ですから、まるで、リード・メロディーの様なのですけれどね、実は、コードを弾いていると言うわけなのです。 
 私は色々と試してみていたのです。「Gで何か弾いてみよう、GマイナーかGマイナー7がいいだろうな、ヘンドリックスぽい音にしてみたいな」と考えていました。そうしている内に偶々発見したのです。でも、説明は難しいです。弾くことは出来たのです。それを貴方は「ああ、あれか」と言うでしょうけれどね。兎も角、その二音だけを弾いていました、ヘンドリックス風にです。それで、それに内在するメロディーが気に入ったのです。古風な民謡の様に思えましたからね。」 
バーンハート「どこのメロディーのことを言われているのですか?」
パートリッジ「( 歌う )「 bless you, bless you, all of you pretty girls 」のところです。何百年も前の歌の様に感じました。口承で伝わって来た様な歌です、舟歌とかそう言うものですね。それで、私は、海へ行くと言うイメージで、また色々考えたのです。こう言う風に考えて行きました。「これは何だろう? この二音が思い起こさせるのは、「 bless you, bless you 」と言う言葉だ、では、誰を bless しているんだ? そうだ、残して来た可愛子ちゃんたちに感謝してるんだ、これから大海へ出るんだから。」 
バーンハート「お父様は海軍でしたよね。」
パートリッジ「ええそうです。一度、海軍へ入ろうかと思ったことがあるのです。子供でしたから、海軍へ入るより他に、どうやったら大海、世界を見ることが出来るのかなんて分からなかったですからね。でも、私はツアーをしたものですから、父が見たよりももっと多くの世界を実際に見たのです。」   

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2020年02月04日

バーンハート、パートリッジ対談「 All You Pretty Girls 」2

バーンハート、パートリッジ対談「 All You Pretty Girls 」1:    





バーンハート「おや、貴方は水が怖いのにですか? どうやってするつもりだったのです?」
パートリッジ「そうですねえ、水面から頭だけ出して、水から逃れるつもりだったか、「私は水に入れない人間です!」と一筆書くかですかねえ。それでです、彼女は、「駄目駄目、水の近くで楽器を使えないでしょう。子供たちが真似したら死んでしまいますよ!!」と言ったのです。それで、マッドネスが、その水の中のビデオを作ったわけです。それを見た誰もが「スィミングプールの中なんて、すごくない?」と言ってました。[ Madness - It Must Be Love 1981年にマッドネスがリリースしたカバー曲、1971年リリースのLabi Siffre の歌。 ] 
 それから、アニメーションのビデオを作りたかったのです。その時の彼女は、「駄目駄目駄目、毎朝、テレビで漫画を見ていると言うのに、誰が漫画を見たいと思うわけ? ファンはね、本物のミュージシャンを見たいものなのよ。」と言いました。すると、今度は、ABC がアニメーションのビデオを作ったのです。「大胆な動きだなあ、とってもいい、ぴったりだよね。[ 1985年の「 Be Near Me 」のことか? ]」とみんなが言ってましたね。と言うことですよ、私がビデオのアイデアを認めて貰おうとした試みの数々、全部却下されたのです。」 
バーンハート「それでは、このビデオのアイデアは誰のものなのですか? 貴方たちがこの歌のために作ったビデオは、ギルバート/サリバンの寸劇の様ですが。」
パートリッジ「ビデオの監督の名前は思い出せません。どのビデオのもです。ですが、このビデオの計画はしっかりと練り込まれていました。十分な人数の士官学校生の生徒を用意していましたし、彼らに水兵を演じさせたのですけど、それに、衣装も用意されてました、と言うか、彼に可能な最大限の時代物の水兵の衣装を用意していたのです。テムズ川の南岸の埠頭で撮影されました。目を凝らして見れば、どこも現代的様子ですよ。18世紀、19世紀ではないですね…」 
バーンハート「私は暫く見てはいないのですが、覚えていることから言えばですね。意図的に芝居掛かっていた様に思います。ですから、時代錯誤は気にならなかったです。」
パートリッジ「ええ、とても芝居掛かっていますね。私は、貝殻の中にいるのがとても面白かったです、本当にですよ。あれは、私の中に、ラウドン・ウェインライト性を呼び起こしましたね。( 芝居風に )、「私はただ歌いたい!」、( 笑う )。 [ Loudon Wainwright III : Loudon Wainwright III - Wikipedia] 
 ちょっとぽっちゃりして見えますね。私は、豚の様で、お肉がキュウキュウ鳴ってる様ですよ。[ flabulent ]」 
バーンハート「ああ、貴方はきっと素敵に見えますよ。[ fabulus ]」
パートリッジ「いいええ、他に考え様がないですよ、「なんてことだ、ビデオの中の僕はブタみたいだよお、」と思ってしまいました。でも、埃っぽいオーケストラ・ピットにいるのは嬉しかったです。汚れた様に見せるために、私たちは、フラー土[ 酸性白土 ] を被されました。ところで、デイブは、ドラマーの役をすることになって、不満だったのです。そう言うことをするのが嫌だったのです。( クスクス笑う )」 
バーンハート「( 笑って )、グレゴリーさんは、音楽的進化の階段をそんなに嫌がっている様には見えませんよ。」
パートリッジ「( 笑う )、そうなんですよ、( グレゴリーさんを真似て )、「パーツィー、見る人が皆んな、僕のことをドラマーだと思うじゃないか」。「いや、そんなことはないよ、そら、ドラムを叩くんだ!」 
 そうだ、梯子を登ったのを覚えていますよ。ですが、船のロープの梯子ですよ。あれは、テムズ川に停泊していた本物の船なのです。トレーニング用のスクーナー[ 二本マストの帆船 ]か何かです。これは重要なことですよ、聞いてください、ローブの梯子を裸足で登るとですね、しかも、優男の柔らかい足をしてたらですね、それはもう痛いのです! 撮影隊はこう言ってましたけれどね、「よおし、二、三段登って、そこで立って、胸を張って、海を見渡して」。私はその時内心こう思いましたよ。「なんてことだ、死んでしまう! これは拷問だ。」 あれは、サッカーのワールドカップで負けたイラクの選手が国内でされる拷問の様なものですよ。サダム・フセインは、スクーナーのロープ梯子を靴を履かずに登らせるのですよ、きっと。」 

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2020年01月30日

バーンハート、パートリッジ対談「 All You Pretty Girls 」1

 アンディ・パートリッジとトッド・バーンハート Todd Bernhardt さんの対談、「 All You Pretty Girls 」について。
 2007年3月4日にMySpace に公開のもの。MySpace にはもうありません。今は、チョークヒルのアーカイブにあります。 
Chalkhills: XTCFans: Andy's Take: "All You Pretty Girls"  





バーンハート「先週は、デュークス以外の貴方たちのビデオをどれくらい貴方が嫌悪しているかと話して下さいました。でもです、私は、「 All You Pretty Girls 」のために貴方たちが制作したビデオがとても好きなのです。」
パートリッジ「とてもお金が掛かったビデオです!」 
バーンハート「と言うと?」
パートリッジ「そうですねえ、40,000ポンドくらいだったかと思います。[ 1984年の対ポンドは、最高値が350円くらい、最安値が289円くらい。ビデオが制作された8月の終わりは、315円くらい。12,600,000円。 GDP比較だと、現在の日本のお金の価値はその0.98倍。なので、12,852,000円くらい。1985年当時、自動車のJaguar XJS が7000ポンドから10,000ポンドくらいだったらしい。1984年のトーキング・ヘッズの映画『 Stop Making Sense 』の予算は120万ドル。]」 
バーンハート「船乗りのセイラー服だけで?」
パートリッジ「( 笑う )、帽子のためだけですよ。私たちがしようと考えた中で断然高額だったです。」 
バーンハート「勿論、シングルがとても上手く出来たので、その費用は正当化されたのですね。」
パートリッジ「( 笑う )、そうでしょうね、私たちはこの歌の後に、二枚程のシングルも出しました。あの当時というのは、バンド、歌手はビデオを創らなければならなかったのです。ですがね、ビデオを創ると言うことについては、頑なな考え方をする人がいたのです。私はよく覚えていますよ。ヴァージン社の私の敵の筆頭はですね、ビデオ課で管理をしていた女性なのです。彼女の名前を言うつもりはありません。彼女を怒らせたくはないですから、でも、彼女は、その女性が誰だかは分かるでしょうね。私は、いつも、ビデオの構想を彼女のところへ持って行ってたのです、それで、彼女はそのどれもに「駄目」と言いました。 
 私はひどく気落ちしました。と言うのはですね、その構想の多くが、他のバンドたちによって実現されて行ったからです、しかも、賞を取って行ったのですよ! 一度ですが、何もなくて透明なビデオを作りたいと言うアイデア[ a blank and white ]を持ち込みました。そうすると彼女は、( 早口で )「莫迦らしい!」。「カラーテレビで、誰が白黒のビデオ[ a black and white ]を見るの?」[ 原文では、パートリッジの言葉はa blank and white、女性はa black and white となっている。 ] その後ですね、多くのバンドが白黒のビデオを作り始めたのです。誰もが白黒ビデオはとってもスタイリッシュで本当にきれいだと考えたのです。皆んなは、こう言って称賛し始めたのです。「これは、ドイツ表現主義を志向しているのだ。」とかそんなことです。そうして私はと言えば、( 怒った声で )「これだものなあ、僕は白黒のビデオを作りたかったんだあ、でも、会社はさせなかったんだあ!」 
 それと、楽器を持って水の中に入って、と言うビデオを作りたかったですね。」   




1月31日追記: 
a black and white のところ、私が記事をコピーしたのが、2011年12月6日になっています。これは、MySpace からだったのかどうか忘れましたけど。 
いま、チョークヒルのアーカイブの記事を見ると、パートリッジの言葉も I brought up that I wanted to do a black-and-white video,となっているので、
間違いだったのだろう。  






バーンハート、パートリッジ対談「 All You Pretty Girls 」2  
バーンハート、パートリッジ対談「 All You Pretty Girls 」3 
バーンハート、パートリッジ対談「 All You Pretty Girls 」4 
バーンハート、パートリッジ対談「 All You Pretty Girls 」5 
バーンハート、パートリッジ対談「 All You Pretty Girls 」6 
バーンハート、パートリッジ対談「 All You Pretty Girls 」7 


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2017年07月02日

Scenes from Swindon New Town in 1950s

 スウィンドン・ビューポイントの「 Scenes from Swindon New Town in 1950s 」と言う映像。XTC の「 The Everyday Story of Smalltown 」をイメージするのには、ちょうど良いのではないか知らと思う。 
 「 Washaway 」も。 

Scenes from Swindon New Town in 1950s | Swindon Viewpoint
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2012年07月17日

通勤

 Swindon ViewPoint に、1958年の通勤の光景のフィルムが公開されていました。

http://www.swindonviewpoint.com/video/men-leave-swindon-works-1958

 おそらく、工場から帰宅する人の列です。

 それで、「 The Everyday Story of Smalltown 」の歌詞、Shiney grey black snake of bikes は、オートバイではなくて、自転車に訂正します。



語り部、町を叙述する吟遊詩人が歌う
「数知れない自転車が街道で列をなすと、ああ、正に、灰黒に煌めく大蛇となり、
町を這い擦り進む。
大蛇は、男たち子供たちを載せるや、
ああ、工場へ連れ去る。」
男たちが歌う
「街道のポプラ並木よろしく、おれらは等間隔に立ってるん。
目覚まし時計を作ってるん。そりゃあ、上さんたちを起こすんさ。」
子供たちが歌う
「ぼくらが間に合うかって、聞かないでよね。
ぼくら、人生の舞台が始まる合図のサイレンが鳴るのに、
遅れんように急いでいるんだからさ。」
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2012年07月14日

グレゴリー「 The Everyday Story of Smalltown 」回想

 ベルナールさんとの対談で、グレゴリーが、「 The Everyday Story of Smalltown 」を回想したもの。
2008年2月25日付け

http://www.myspace.com/xtcfans/blog/361109265




 久しぶりにこの歌を聴き返して見た時に、私が思ったことと言うのは、「駄目だ、これはミキシングが必要だね。」でした。この歌は、アンディの歌の中で、私が好きなものの一つなのですけれど。彼が初めてこれを持込んだ時には、これをシングルにと言う強い希望が、私にはありました。ですけれど、私の見る所では、レコーディングされたものは、演奏そのものを正当に録音してはないように思います。1980年中頃のオーディオの流行で、DAT [ デジタルテープレコーダー ]でミックスすることが決まりました。それは、思い出の中の嫌なことの一つです。そして、それが、『ビッグエクスプレス』の売り上げが芳しくなかったことの主要な要因だと思います。

 この歌は、部分的にですけれど、BBC ラジオ番組の『 The Archers 』に触発されているのではないかと思うのです。番組は、毎日15分間の放送で、まだ放送しているのですよ! 英国国歌と同じ程に人々によく知られている軽快な音楽に載って、上品な悠長な話し方のアナウンサーが「『 The Archers 』をご覧に頂きます。田園に住む方々の日々の生活でございます。」と言って、番組が始まるのです。私たちの町、地方都市なのですけれど、その多くのことを思い浮かべようとすると、確かに、歌詞で歌われる町の人口構成にぴったりですね。ですけれど、アンディが言っているように、この歌が、アルバム全体の中心になるようなものだったとは、思わないのです。

BBC - Radio 4 - The Archers

 曲には、様々な楽器の音、実際の音声が使われています。ですが、その多くは埋もれてしまって不鮮明になっています。それで、平板な躍動感のない聴覚経験を生み出してしまったのです。ベースは堅固で迫力がありますし、ドラムは歌に合わせてガチャガチャと音を立てて動き回りテンポの変化に確実に合わせています。でも、ギターと管楽器のサンプル、それに、子供の声は、完成されたミックスでは、十分に活かされませんでした。

 私は、12弦のリッケンバッカーを弾いています。どなたか、これが [ the Beatles の ]「 Fixing a Hole 」の引用だと見抜かれた方はおられますか? いくつかの気の効いたフックを創り上げたのですけれど、聞こえなくなっています。管楽のサンプルは、ティアーズ・フォー・フィアーズのご好意で使えました。彼らは、とても親切で、彼らのE-mu エミュレーターと大量のフロッピー・ディスクを貸してくれたのです。当時、ティアーズ・フォー・フィアーズは、バース市内の私たちとは反対側にあるスタジオにいて、彼ら自身のアルバム『 Songs from the Big Chair 』で大変忙しくしていたのです。カート・スミスさんがそれを持って来たのを、私は覚えています。彼は、もうずっとスタジオ内で暮らしていた人のように見えました。

 プロデューサーのデビッド・ロードがエミュレーターを設定しました。それから、バンドのメンバー全員が、キーをつついたり音を出したりして面白がったのです。その音と言うのは、その当時では、キーボード楽器から出て来るだろうと思われていたものとは違っていました。それは、ものすごく進化したメロトロンのようでいて、しかも、高音質のデジタル・サンプルを使えたのです。単音ではありましたけれど。結局は、私が演奏することになりました。けれど、各部分は、合議で決められました。鍵盤のタッチングの感度やエミュレーターの反応の速さについては、覚えていません。ただ、ピッチのツマミがあって、トロンボーンでスライドを使ったり、あるいは、ビブラートをかけると言う効果を加えるための調節器があったのは覚えています。それは、この曲の中で、部分的に成功した部分です。

 歌の大規模なフィナーレでは、ほとんどアンディのお気に入りと言っていいレコーディングの技術が使われています。初めの部分のボーカル [ ヴァース部分のボーカル ] と器楽でのテーマが、コーラスと対照させるように、重ねられているのです。それが、喜びに満ちたカノンの形式になって、騒々しく響きながら次第に消えて行くのです。そして、「 I bought myself a Liarbird 」の導入部のだらけたギターの音と、きれいにクロスフェードしています。素晴らしい瞬間です。

 この歌を久しぶりに聴いて、もう一つ思い付いたことがあるのですが、それは、この歌は、いかにも、Kaiser Chief [ 1996年デビューのイギリス、ヨークシャーのバンド ] の曲にありそうだ、と言うことです。私には、この歌が彼らのアルバム『 Employment 』にぴったりと合っていると思えるのです。

 私が実際に思っているよりも、この歌に対して厳しい態度を示しているのですけれど、( それに、私たちは、その後の24年の間に、多くのことを学びもしているのですから、 ) ともかく、この歌は、私から見れば、ちょっとよく出来たデモ・テイクに過ぎないのです。いい加減なミックスで駄目にされた、傑作の一つなのです。


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2012年06月26日

The Everyday Story of Smalltown 訳

 以前に訳していたものは、パートリッジとベルナールさんの対談を読むと、全く間違っているので、

 歌は、コーラス部分から始まり、ヴァース部分、コーラス、ヴァース、ブリッジ、コーラスとなっています。パートリッジが、青少年向けオペラの抜粋と言っていたので、そのように、コーラス部分は合唱隊、ヴァース部分はナレーター、ブリッジ部分が主人公と言う風に訳してみました。
 以前に訳した時は、Idea のサイトのLyrics を元にしたと思います。今は、それはないので、今日時点のチョークヒルに掲載されているもの。


合唱隊、ここでは一人、村の子供が歌う
「これがぼくらの町なんです、毛布を被って鼾をかいてるでしょう、
いつも、あの金音で町は目を覚ますんです。
あれは、牛乳配達が町を回ってるんです。
小さな町なんです、でも、町は、正体を明かさない間借り人、
( もしか、都会の殺人鬼? ) を隠してるんですよ、
町の外れで眠りこけてる恋人たちも隠してるんです。」

語り部、町を叙述する吟遊詩人が歌う
「数知れない自転車が街道で列をなすと、ああ、正に、灰黒に煌めく大蛇となり、
町を這い擦り進む。
大蛇は、男たち子供たちを載せるや、
ああ、工場へ連れ去る。」
男たちが歌う
「街道のポプラ並木よろしく、おれらは等間隔に立ってるん。
目覚まし時計を作ってるん。そりゃあ、上さんたちを起こすんさ。」
子供たちが歌う
「ぼくらが間に合うかって、聞かないでよね。
ぼくら、人生の舞台が始まる合図のサイレンが鳴るのに、
遅れんように急いでいるんだからさ。」

合唱隊、二人、子供と老人が歌う
「これがぼくらの町なんです、谷間に縮こまっているでしょう、
日曜日はいつも、行進曲で町は目を覚ますんです。
救世軍のブラス・バンドが町を回ってるんです。
小さな町なんです、それで、誰かが便所で咳き込みながら吐き出す言葉が分かるんです、
一体全体、誰が町を駄目にしたんだ、って、
連中が小さな町を取り壊してしまったのかい?って。」

牛乳配達人が歌う
「あたしは変わらないと仰るのですね、
プログレスの奥様。
でもほら、あたしはオクソ・スープを飲むようになったのですよ、
では、お暇しましょう、
でも、カタログ販売の最新の寝間着姿の奥様が
嫌だと言うのじゃありませんからね、
もう老い耄れのあたしには、奥様は進みすぎていらっしゃるのですわ。
次に回って来たら、今年は1990年と仰るでしょうね。」

小さな町が立ち上がって歌う
「吾は此処に住んで、一千年、いや、おそらくはもっと長い年月。
吾は、戦争に出て行った子らを皆、庇ってやった。
すると、子らは、その返礼にと、吾の中で、互いに愛を育んだのだ。
軋む寝台で、
自転車小屋で、子らは愛し合ったのだ。
独身者も既婚者も愛し合ったのだ。
トーリー党員も共産党員も愛し合ったのだ。
子らが愛し合って、吾を肥やしたのだ。
子らが愛し合って、吾は育ったのだ。」

合唱隊、大勢、村の全員が歌う
「これがぼくらの町なんです、毛布を被って鼾をかいてるでしょう、
いつも、あの金音で町は目を覚ますんです。
あれは、牛乳配達が町を回ってるんです。
小さな町なんです、でも、町は、正体を明かさない間借り人、
( もしか、都会の殺人鬼? ) を隠してるんですよ、
町の外れで眠りこけてる恋人たちも隠してるんです。」

合唱隊、もっと大勢、過去から現代まで村に居た全員、生きてる者も死んでる者も歌う
「これがぼくらの町なんです、谷間に縮こまっているでしょう、
日曜日はいつも、行進曲で町は目を覚ますんです。
救世軍のブラス・バンドが町を回ってるんです。
小さな町なんです、それで、誰かが便所で咳き込みながら吐き出す言葉が分かるんです、
一体全体、誰が町を駄目にしたんだ、って、
連中が小さな町を取り壊してしまったのかい?って。

小さな町、
これがぼくらの小さな町。」




7月17日訂正:
数知れないオートバイが街道で列をなすと、ああ、正に、灰黒に煌めく大蛇となり、
町を這い擦り進む

数知れない自転車が街道で列をなすと、ああ、正に、灰黒に煌めく大蛇となり、
町を這い擦り進む
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2012年06月25日

パートリッジ、ベルナール対談「 The Everyday Story of Smalltown 」10

ベルナール「さて、貴方とグレゴリーさんは、この歌では何をしているのですか? ムールディングさんのベース部分は、しごく普通に思えます。」
パートリッジ「うん。左スピーカーから聞こえる速いギターは、全部、デイブです。チョッピング奏法ですね、「 Ball and Chain 」でのギターと同様ですね。右側の、もう少しだけ、ひらひらしてビリビリした感じのが、私です。」
ベルナール「グレゴリーさんは、キーボードも演奏してますよね、違いますか? それとも、デイビッド・ロードさんなのですか?」
パートリッジ「ほとんどは、デイブです、、と思います。デイビッド・ロードは、側に凭れ掛かって、「デイブ君、こんな風に出来ないかなあ?」とか言っていましたね。たしか、一台しかキーボードがなかったのだと思いますね。それで、本物の管楽隊のように、旋律を積み重ねていったのです。
 この歌の最初に書いた部分はですね、それはまだ、今あるような歌にしたいと言う考えもない時ですが、バースの前のモティーフだったのを、私は覚えています。ギターで書いたのです。まだコードだけでしたけど。コードを押さえて、[ モティーフからバース部分への進行を ] 根音を色々と動かしてみたのです。鮮明に覚えています。それが、この歌の始まりだったのです。[ その結果、モティーフからバース部分になると、Eになってしまった。 ]」
ベルナール「そうですか、まず音楽を思い付いて、それから、歌詞が出来始めたのですね。」
パートリッジ「ええ、その時に、小さな町、スウィンドンについて自分が書きたがっていることに思い至ったのです。誰もが、スウィンドンについて話す時は決まって、「スウィンドン?、ああ、高速道路4号線にある小さな町ね。」と言うのです。この二十年の間に信じられないくらい大きくなったのですけれど。実際のところ、ドーナツ化現象の定義そのままの町なのです。何もかもが、郊外へ移ったのです。中心部には何もないのです。」
ベルナール「歌を書く過程を具体的に覚えていますか?」
パートリッジ「ああ、困ったことがありました。それは、歌われる対象になるものに関わることですし、いくつかのメロディがブラス・バンドに相応しい特徴を持っていると言うことに関わることだったのですけれど、バース部分がEの調だったのです。それには、私は、過ちを犯している様な感じを抱いたのです。Eは、ブルースそのものの調ですから。「他の調に変えるべきだろうか? Eではまるっきり間違っている気がする。」と思っていたのです。」
ベルナール「普通はそうですね。」
パートリッジ「普通はそう、アメリカ的なものですね。ですけれど、私は、滑稽なまでに英国的であるものにしたいと思っていたのです。」
ベルナール「それでも、オープン・E・チューニングで弾いているのですか?」
パートリッジ「いいえ、この曲では違います。オープン・E・チューニングではない曲の一つです。」
ベルナール「アルバムのほとんどの曲は、オープン・E・チューニングですよね。」
パートリッジ「ええ、そうです。でも、この曲は違うのです。
 私は、Eであることが間違いだと感じていました。ですが、こう自答したのです。「いや、そうあるべきだ。そうでないと曲が成り立たない。これが正しいコード進行なんだ、全部がそうなんだ。」 それで、この曲はすべて、青少年向けオペラからの抜粋なのです。私は、コンセプト・アルバムを作った、と、自分の頭の中で言いかけたのですけれど、言いませんでした。「これはコンセプト・アルバムですね!」と言われるのが、汗が噴き出しそうなほど面映いことですから。」



おわり
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2012年06月23日

パートリッジ、ベルナール対談「 The Everyday Story of Smalltown 」9

ベルナール「フィップスさんは、素敵な軍楽隊の雰囲気をこの歌に与えていますね。」
パートリッジ「ええ。行進曲のポップ版ですね。陳腐に聞こえるかもしれませんね、でも、このドラムズの音が私から離れないのです。そして、その音で、私は、この歌に出て来る登場人物達がこの行進曲の中で私と一緒になり、スウィンドンの町を練り歩くのが、図らずも思い浮かぶのです。この歌の想像の中で行進を続ければ続けるだけ、よりたくさんの人々が集まって来るのですよ。ここが重要なのです。ミドルエイト[ ブリッジ  In squeaky beds / In bicycle sheds のあたり ]の終わりの部分で、そこでは、蒸気機関車が蒸気を吐き出す音を入れていますけれど、それからスネアの強打が来ます [ ミドルの歌詞が終わった後 ]、そして、また、歌に戻ると、広場で子供たちが叫んだり喚いたりする声が聞こえるのです。私は、どんどんと人が行進に集まって来るという光景を、人々が思い浮かべて欲しいと思ったのです。」
ベルナール「分かります。私はそれに気がついていました。でも、いつも、それが何なのだろうと思っていたのです。ひょっとして、聞き間違いかもしれないと思っていました。
 私の友人のサイモン・ナイト君は、チョークヒルで、最新のマスタリングの技術について話していました。彼は、最新のマスタリング技術は、歌を音響的極限を超える所まで使っていて、聴覚上の「余裕の空間」を無くしている、と言っていました。」
パートリッジ「ええ、今では、エンジニア達はそのように歌を録音しますね。そう言う方向で歌を扱うのですね。それで、歌が全く動かないようにしてマスタリングをするのです。でも、それでは、歌は弱くなってしまいます。と言うのは、ダイナミクスが無くなっているからですよ。」
ベルナール「そうですね、この歌は、その反対の良い例ですね。「 Smalltown 」は、音響的には、着実に積上られていて、劇的な場面を創出しています。意図的に、貴方はそうしたのですか?」
パートリッジ「私たちは、この歌の登場人物達と町自体がどんどん膨れ上がって行くと言う印象を与えようとして、曲を組み上げるように努力したのです。だから、ミドル部分の終わりで、蒸気機関車の音を使って、そのシュッシュッと言う音を軽くフェイド・アウトにして、汽車が去って行く感じにしたのです。そうして、バン! 突然、トンネルの向こう側が見えるのです。町中の人々が巨大なパレードに加わって、ドシンドシンと歩き回っているのですよ、分かりますか?」
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2012年06月22日

パートリッジ、ベルナール対談「 The Everyday Story of Smalltown 」8

ベルナール「では、ドラムズについて話して下さい。ピート・フィップスさんですね、それで、リン・ドラムではないですね、違いますか?」
パートリッジ「うん、そう。ピートはいい仕事をしたねえ! 私たちは、ピートがドラムズだけでなく、部屋全体の音を鳴らすようにしたのです。と言うのはですね、私は、本当の行進の大きな足踏みの音の感じが欲しかったからなのです。」
ベルナール「貴方がデモ・テイクを作った時には、ドラムはプログラミングされたものなのでしょうけれど、フィップスさんはそれに基づいて…、」
パートリッジ「ええ、ピートはデモ・テイクを基の型にしてました。でも、最初から、プログラミングされたドラムズにはしたくなかったのです。私が、ドラムズをプログラミングされたものにしたかったのは、「 Train running low 」でのドラムズ・パートに於けるように、それが機械的なものを連想させる様な、曲全体を貫いて機械的であるものだけなのでした。一般の聴衆は、「 Shkake up Donkey up 」も機械でプログラミングされたものだと思っているようですが、そうではありません。あれは、ピート・フィップスなのです。ピートは、信じられないくらい素晴らしいドラマーです。」
ベルナール「ええ、正に、そうだと思います。」
パートリッジ「ピートは毎日太極拳をしていました。私たち XTC が、ある朝遣って来ると、ピートはもう居て、道具一式が揃っていて、何かをしてたのです。( 囁く声で ) 「ピートを邪魔するなよ。」「何をやってるんだ?」「何でもない、ああやって流れを作るんだ。空中に挙げた足をゆっくり動かして、ホルムズ海峡の潮流を正しているんだよ。」( 笑い ) まあともかく、ピートは、この曲では、いい仕事をしてくれました。 」
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2012年06月21日

パートリッジ、ベルナール対談「 The Everyday Story of Smalltown 」7

ベルナール「その通りですね。さて、この曲の音楽も、もちろん、歌詞と関連を持っています。歌詞の中の「 the Sally Army 」のことを話されたのですが、その[ ブラスバンドの ]雰囲気は曲の中に取り込まれているのですか?」
パートリッジ「ええ。」
ベルナール「行進曲のリズムが取り入れられていますね、それから、模造の管楽隊も…、」
パートリッジ「間違いなく模造の管楽隊です。プロデューサーのデイビッド・ロードは真に卓越した編曲家です。彼は、こう言ったのです。「ふむ、フリューゲルホーンが一管要るね、それに、トロンボーンが二管、トランペットも二管、」と楽器を並べて行ったのです。それで、私たちは言ったのです。「いいですね、でも、費用はいくらかかるのです?」 その時、私たちXTC は、費用のことで不安になっていたのだと思います。
 それで、デイビッドはこう答えました。「よし、聞いてごらん。どうすれば出来るか教えてあげよう。君がデモ・テイクで作っていたもの、あれが私は本当に好きなんだよ。あれは、ブラス・バンドにすべきものだね。もし、XTC に十分な予算がないのだったら、ブラスのサンプリングのいいものを作った人を知っているよ。」
 私はデモ・テイクでは、紙を巻いて作ったものを鳴らしていたのです。「ブラス・バンドにすべきた」と言うことで、その人こそが、私たちのプロデューサーになるべき人だと、私に分からせたのです。それで、いいサンプリングの例と言うのが、Tears for Fears だったのです。」
ベルナール「ああ、それで、アルバムのクレジットにあるのですね。」
パートリッジ「ええ、XTC は、Tears for Fears から、エミュレータとキーボードのセットを借りて、急いで共同で使う取り決めをしたのです。そして、次のようにしたのです。デイブ「よし、このメロディをやってみよう」 私「了解! そのメロディを打ち込んだぞ。」 コリン「ううん、ハーモニーも一緒にしたら?」 すると、デイビッドが「わかった、呼応するメロディを入れてみよう。」 と、このように共同でアレンジをしたのです。とても上手くいきました。模造の管楽隊については、悪い所は全然ないですね。」



 クレジットにTears for Fears の名前を、私は見つけられないのですが、
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2012年06月20日

パートリッジ、ベルナール対談「 The Everyday Story of Smalltown 」6

ベルナール「どうして、Oxo を使ったのですか?」
パートリッジ「オクソは、合衆国にはないですか?」
ベルナール「ビーフ・ブイヨンの様なものはありますけど。」
パートリッジ「同じものでしょう。一般には、髄液を乾燥させたサイコロ型の固形のものです。それを沸騰したお湯に入れて、かき混ぜるのです。それで、それを食物にかけたり、そのまま飲んだりします。ちょうど、食欲を促進させるお茶と同じですね。一種の男性精力剤だと思います。肉体労働者が言う「一杯でピンピン!」、「おいらは、猛牛の血を飲んだぜい!」ですね( 笑い )。冬の寒い日に、元気を付けるというものですね。
 次は、「 It's not that you're repulsive to see / In your brand new catalogue nylon nightie [ 最新のナイロン製寝間着カタログのあなたは、/ 見るもおぞましいわけではないです。 ]」ですね。私が子供の時に、母さん達が着ていたものです。母さん達は、朝、それを着て牛乳を取りに戸口に出るのですよ。漫画の様な蛍光色で透けて見える様な寝間着ですよね。今でも、エロティックだと思いますね。
 うちは、郵便のカタログで暮らしていた様なものです。町に出るのはかなり大変だったのです。ですから、年に一、二回、郵便で通信販売のカタログを取っていたのです。両親達が買ってしまう前に、私は下着のページを見たのです。それで、コルセットの下はどうなっているのか知りたくて。分かりますか? ブヨブヨのおなかを締め付けてるパネルの下がどうなっているかです。私の子供らしい興味は、締め付けているパネルの下でブヨブヨのおなかがどうなっているかだったのです。
 ともかく、私の母は、カタログで買った最新のナイロンの寝間着を着ていました。団地の棟続きの長家の母さん達は皆同じのを着てたのです。「 You're too fast for little old me 」と言う行ですね。進歩夫人ですからね。「 Next you'll be telling me it's 1990 」の行、私が考えたのは、子供の時の私に取っては、1990年は未来だったということです。。」
ベルナール「もちろんそうですね。そして、これを貴方がお書きになったのは、1980年代半ばなのですから、このように書いてあると言うのは、より興味深いものがありますね。と言うのはですね、違う年代のことを題材に書いていると言うことになるのですから。」
パートリッジ「ええ、私が子供の時のことですね。その時に、私の周囲に居た人たちを思い出しながら書いたのです。その時、私が考える未来と言うのは、私たち皆んなが、金星に住んでいて、木星で休暇をとって、錠剤をご馳走にしていて、背負いのジェットエンジンを背負って、銀色の身体にぴったりのスーツを着ていて、、って、貴方はご存知かなあ?
 でも、実際には、コンピューターはあるけれど、まだ1950年代と変わらないですね( 溜息 )。
 そうして、次の登場人物が舞台に登場です、町そのものです。「 I have lived here for a thousand years or maybe more / And I've sheltered all the children who have fought the wars And as payment they make love in me [ 僕は、千年、ここに住んでいる、多分、これからも、まだ。 / 兵役から逃れた子どもたちを匿ってきた、 / 子どもたちは、その返礼に僕のなかで愛を育んでくれた。 ]」。その返礼は、まったくもって、町が欲しいものなのですね。
 それで、愛し合う仕方の長いリストが続くのですね。「 In squeaky beds / In bicycle sheds / Inside of their heads / As singles and weds / As Tories and Reds / And that's how I'm fed / And that's how I'm fed 」 これが、町が人々に頼んでいることなのですね。つまり、人々が次の世代の人々を現代に創り出すということです。だって、人々が去っていなくなってしまえば、町自体も死んでしまうのですから。」
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2012年06月16日

パートリッジ、ベルナール対談「 The Everyday Story of Smalltown 」5

ベルナール「目覚まし時計のイメージを使われた理由が、今、言われたことなのですね。 この行を際立たせているのですけれど。」
パートリッジ「次ぎに行きましょう。「 We're racing the hooter that'll signal life's up / 就業時間が始まる合図のサイレンに戦々恐々としている 」と言う行ですね。工場の中では、どんな生活かなどと話す暇を、工員は持ってはいけないのです。工員は、バイクに乗ってやって来て帰りますけれど、帰る先と言うのは、「次の就業開始のサイレンが鳴るまでそこに居るだけさ。サイレンが鳴っちまえば、会社は俺らの賃金から差っ引くか、一日全部の賃金を無しにして家に追い返すかどっちかだからな、たった10分遅れてもだぜ。」なのです。遅刻などしようものなら、工場はその人達をろくでなし扱いにするのです。汽笛は、仕事が始まると言う合図なのですけれど、つまるところ、人生が始まるという合図と同じなのです。と言うのは、殆どの人が、グレート・ウェスタン工場で働いていたのですからね。それが、スウィンドンの人々の人生だったのです。
 「 Smalltown, crouching in the valley / 谷間に縮こまっていた村が 」です。ええと、私が、最初にスウィンドンに住んだ家は、「 Valley 」と呼ばれる地区だったのです。それで、「 Woken by the sally army / Sunday marchround 」はですね、大抵の日曜日は、救世軍のブラス・バンドが、辺りを行進して歩くのが習慣なのです。一週間のうちで、他の日よりも長く眠れると言うのが、日曜日ですよね。ですけれど、時には、眠れない日があるのです。だって( 笑い )、狂信的な宗教団体が、朝の天国的な時間に、町を上へ下へブラス・バンドでパレードして歩くのですからね。
 「 Smalltown, coughing in the toilet 」。おじいちゃんです。「 Who on earth would spoil it / Would they pull down Smalltown? 」はですね、ここは、上手く出来なかったと思います。意図を説明する必要がありますね。考えの一つは、スウィンドンをバラバラに切り刻むことで、町を台無しにすべきではない、と言うものです。それは空恐ろしいことです。当時、スウィンドンは、開発で細切れにされ初めていたのです。ですが、他方で、「さあ、壊してしまえ! 新たに始めるんだ。今はもう無茶苦茶だから。」という考えもあったのです。その両方の意味を持たせたかったのです。
 それで、ヴァース部分の「 If it's all the same to you / Mrs Progress 」が続きますね。これは、バート牛乳配達、バートパン配達のバートさんがこのようなことを言っていたのが頭にあったのです。演劇の中の登場人物のようですね。「 Think I'll drink my Oxo up / And get away 」。これと似たことが実際にあったのですよ。私の母は、よく、バートさんを家の中に入れて、お茶を上げていました。その時に、バートさんが言っていたのが、「ああ! これは、飲み干さなきゃいけませんねえ、奥さん。飲んだらおいとましましょう。」なのです。」
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2012年06月15日

パートリッジ、ベルナール対談「 The Everyday Story of Smalltown 」4

ベルナール「色が何であれ、蛇に似ているのは、その鱗の表面に薄く虹色の偏光を纏っていることですね。」
パートリッジ「そうですね。それが、黒なのか銀なのか灰色なのか、判然としないのですね。それで、「 he slithers / 蛇が這う」の行の後、レコードでは、漫画的な蛇の音を出すために、シェーカーを振っていると思います。
 「 Bearing up the men and boys 」が、次の行ですね。小さな子供も、当時、大人と同様に働いていたことは、ご存知ですよね。
 それで、次は、「 We're standing in poplar lines 」…、」
ベルナール「どうして、「ポプラ」なのですか?」
パートリッジ「ああ、通りには、真直ぐな通りにはですね、大抵ポプラを植えるのですよ。大陸では、そうですね、フランスでは、見かけるでしょう。ポプラの並木は、風除けになるのです。」
ベルナール「そうなのですか。私は初めてこの歌を聞いた時には、「 popular line / 一般的な詩行(?) 」に聞こえたのです。貴方達が、商業的な人気のある歌の節を作っているということの、洒落なのだと思ったのです。」
パートリッジ「あれ、あれ、あれ。違いますけれど、面白い考えですねえ。そんなことは、考えもしてませんでしたよ! 「ポプラ」、樹木です。スウィンドンの何箇所かには、ポプラの並木があるのです。それで、人々が工場で働く様子も、ポプラ並木と同じで、一直線に並んでいることが多いのです。
 それで、どこの行の話しをしていましたか知ら? 「 Making alarm clocks that'll wake our wives up 」ですね。スウィンドンでは、目覚まし時計を作ってはいなかったと思いますけれどね。私は、何か小さな物、とは言っても、いかにも機械的で同じことを反復するということを思い描かせるイメージが欲しかったのです。そして、その物を、おしまいには自分自身で買ってしまうというアイロニーの感じが欲しかったのです。どうです、芸術的な独創性を認めて下さいね。
 それから次の行は、「 Don't ask us, we haven't the time 」ですね…、」
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2012年06月14日

パートリッジ、ベルナール対談「 The Everyday Story of Smalltown 」3

ベルナール「では、歌詞についてお話し下さい。まず、「 Smalltown, snoring under blankets / Woken by the clank / It's just the milkman's dawn round. [ 小村の生活、/ 毛布に包まり鼾をかいていると、/ 金音で起こされる。/ 牛乳配達がやってきたのだ。 ] 」ですね。」
パートリッジ「blankets、clank と言うのは、とてもハリウッド的ですね。オズの魔法使いの詩文の類いですね。それで、実は、今でも、私は牛乳配達に起こされるのです。現在では、小さな電動荷車の音を聞くことが出来るだけですけどね。ヒュイジジジー・バンッと言う音です。バンッと言うのは、牛乳配達人が、遊園地のバンパー・カーに似たペダルから足を離す時に鳴るのですよ。パタンと止まるのですね。
 牛乳屋さんは、家族全員がとても親しくしている人なのです。バートと言うのです。私が子供の頃から、ずっと家に配達してくれるのです。それで、バートさんは牛乳配達を辞めたら、おかしなことに、今度は、パンの配達を始めたのです。五年前までは、バート牛乳配達だったのですが、それからの五年間、多分これからもっとの間は、バートパン配達なのでしょうね。」
ベルナール「二つの人生が一つに綴じられましたね! では、「 Smalltown, hiding under covers / The lodgers and the lovers / Are asleep 'round Smalltown.  [ 寒村には、 / 秘密組織の社員が隠れていたりもする、/ 恋人たちが眠っていたりもするのに… ]」ですけれど。」
パートリッジ「あああ、何てロマンチックなんだ。」
ベルナール「( 笑い ) 「 Shiny grey black snake of bikes / He slithers / Bearing up the men and boys / To work. 」は、どうでしょう。」
パートリッジ「いい行だと思いますね。誰かから聞いたのです。グレート・ウェスタン工場の「退社時間」になると、ものすごい量のバイクが出て来るのです。と言うのは、自動車を持っている人は、当時は、少なかったからですね。それで、誰かがそれを、「バイクの巨大な蛇の様だった。」と言っていたのです。でも、私は、本当に黒かったのだろうかと、訝ったのです。それで、ずっと考えて、灰黒だったのではないかと推量したのです。それで、結局は、Shiny grey black snake of bikes としたのです。」
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2012年06月13日

パートリッジ、ベルナール対談「 The Everyday Story of Smalltown 」2

ベルナール「では、「スモールタウン」に戻りましょう。これは、スウィンドンについての…、」
パートリッジ「ええ、スウィンドンについて、そして、スウィンドン自体を歌った歌です。注目して欲しいのはですね、ミドルエイト( ブリッジ ) 部分です。そこで、歌い手は、町そのものになっているのです。」
[ I have lived here for a thousand years or maybe more
And I've sheltered all the children who have fought the wars
And as payment they make love in me
の所。
ヴァース、コーラス部分では、歌い手 ( 発話者 ) が町を叙述するので三人称になっているけれど、
ブリッジ部分では、一人称に変わっている。 ]
ベルナール「歌の一番美しい部分ですね。私はそう思います。私はこの歌の歌詞にとても魅力を感じています。」
パートリッジ「そうですね、歌詞がこの歌の力になっています。「 Red 」と反対の例ですね。「 Red 」では、歌詞は無意味で、騒音が曲の力になっていますから、楽しい「”騒”音の風景」と言うわけですね。でも、この「スモールタウン」には、歌詞の力があります。」
ベルナール「当時、貴方は、作詞家としては、どこに由来を持っていたのでしょうか?」
パートリッジ「この歌を今日聴いたのですけれど、ディラン・トーマスまがいのものがあるな、と思いました。この歌を書いた頃、私は、『 A Child's Christmas in Wales 』と言うトーマスの本を読んでいたのです。多分、そうだったと覚えています。私は、エドワード・アーディゾーニ Edward Ardizzone が挿絵を描いている版を持っていました。アーディゾーニは有名な装丁家ですね。とても楽しく読んだのです。トーマスの言葉を紡ぐやり方が、私は好きなのです。それは、各言葉が、それぞれ影響し合うと言うやり方です。私も、そのやり方を、何度も何度も試してみたのです。ですから、「スモールタウン」の歌詞の中にも、ディラン・トーマス的調べが少しですけど、あるのだと思います。自惚れに聞こえるかもしれませんけれどね。」
ベルナール「いいえ、そんなことはまったくありませんよ。私は、この歌詞を読む度に、驚嘆すべきイメージの喚起力、奥深さに、改めて気付くのです。私が、グラハム・フェローズと彼が演じる役のジョン・シュットルワース John Shuttleworth が好きだと言うことを、以前に話した時に、彼は人々をからかっているのだけれど、同時に、彼は人々に共感を感じているのだ、と話されました。」
パートリッジ「ええ、あれは愛情ですね。」
ベルナール「本当にそうですね。それで、貴方が歌詞に「 coughing in the toilet / 便所で咳き込んでいる 」と書く時も、シュットルワースの「ふむ、皆がやっていること、それは全部、我らはもうしてしまったことだ。」と同じですね。」
パートリッジ「ええ、歌詞の多くは、私の祖父のことなのです。父方母方両方の祖父です。( 映画『ア・ハード・デイズ・ナイト』の主人公ポールを真似て ) 「だってさ、だれだって、ふたりの人をおじいちゃんて呼ぶだろ、そうだろ?」( 笑い ) 祖父の一人は、人生の大半をグレート・ウエスタン鉄道で働いたのです。グレート・ウエスタン鉄道は、スウィンドンのウォル・マートの様なものだったのです。誰もがそこで働いていたのです。」
ベルナール「スウィンドンは、企業城下町だったのですね。」
パートリッジ「ええ。相当の人数、町の三人に二人は、グレート・ウェスタンで働いていたと思います。工場は、高い壁の向こう側にあったのです。それで、町の人は誰もが、工場を「内側」と呼んでいました。「お前、どこで働いてんだい?」「おら、内側だ。」と言う風にです。
 それで、私の母方の祖父は、グレート・ウェスタンで長年働いたのです。この歌に登場する人物の一つの面になっているのです。それで、その人物のもう一面は、私の父方の祖父で、彼は、公営団地の小さな平屋のトイレの中で巻煙草を巻いて、咳き込んだり、空咳をしたりするのです。祖父たちは、線路に近いロッドボウン Rodbourne に住んでいたのです。小さな家屋で、トイレは外でした。それで、トイレには、三日月型の明かり取りがくり抜いてあるのですよ。貴方はご存知ですか?」
ベルナール「屋外トイレですね、知っています。」
パートリッジ「で、祖父はそこに座って、咳をして痰を切るのですね。私に取っては、それが、スウィンドンの音の風景の一つなのです。もう一つのスウィンドンの消えることのないの音は、グレート・ウェスタンの工場が労働者を呼び込むために鳴らす汽笛です。それを、私たち XTC は、遂に、長年鳴り続け、最後の日となったその汽笛を録音して、「 The Meeting Place 」で使ったのです。」
ベルナール「「 coughing in the toilet 」について貴方が語られる印象は滑稽ですね、同時に、いかにも平民的ですね。私は、「 coughing in the toilet 」と「 woken by the Sally Army Sunday marchround 」は、土曜の夜に遅くまで遊び耽ったせいで、吐き気がしているのだと、ずっと思っていました。」
パートリッジ「おや、それは違いますね。祖父がトイレで巻煙草を作っているのです。それは、音の風景なのです。その音で祖父が何処にいるのか分かるのです。トイレに煙草を持って入っているのが分かるのです。一時間程後に、トイレに入ると、まだ、巻煙草の匂いがするのです。」




Edward Ardizzone が挿絵を描いた Dylan Thomas の『 A Child's Christmas in Wales 』:

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2012年06月08日

パートリッジ、ベルナール対談「 The Everyday Story of Smalltown 」1

 ベルナールさんとパートリッジの対談、「 The Everyday Story of Smalltown 」について。
2008年2月18日公開のもの、
http://www.myspace.com/xtcfans/blog/358807019





ベルナール「さあ、「 The Everyday Story of Small Town 」についてお話し下さい。小さな町への讃歌を貴方に書かそうとしたものは何なのですか?」
パートリッジ「しばらくの間、この歌を聴くことはなかったのですが、今日、これを聴いて、ある結論に達しました。こう言うことです。『 The Big Express 』当時、私は、ある面、徹頭徹尾スウィンドンについてのコンセプト・アルバムを創りたいと言う願望の中にあったのだ、と、今は思うのです。私がスウィンドンの町で得た物、私のスウィンドンの町での生活、そして、スウィンドン自体の歴史、それらを含めた、徹底したコンセプト・アルバムです。このアルバムを『 The Big Express 』と名付けた理由は、そう言う考え方からだったのだ、と思います。たぶん、コンセプト・アルバムと言うことを隠したコンセプト・アルバムなのです。ですから、「 Train running low 」と言う曲があり、「 The Everyday Story of Small Town 」と言う曲があり、私の父の経験から受け継いだ「 All You Pretty Girls 」と言う曲があり、当時、冷戦に首まで使っていると言う状況下での核のハルマゲドンへの私の個人的な恐怖を書いた曲があり、マネージャーとの関係を書いた「 Liarbird 」と言う曲があるのです、それらは全て、私の自伝的な内容なので…、」
ベルナール「それから、「 Red Brick Dream 」もですね。」
パートリッジ「「 Red Brick Dream 」は、徹頭徹尾スウィンドンですね。コリンの「 Wash away 」は、ペンヒル公営団地の生活を歌ったものです。やはりコリンの「 I remember the Sun 」は、公営団地に接した、そこで私たちが遊んでいた公園を歌っています。どの点から見ても、『ビッグエクスプレス』は、コンセプト・アルバムとはこう言うものだと多くの人が考えている様なものより、もっとずっと、コンセプト・アルバムらしいものなのです。でも、私たち XTC は、これをコンセプト・アルバムとは、全然言いませんでした。ですから、『ビッグエクスプレス』は、反『 Sgt. Pepper's Lonely Hearts Club Band 』なのです。『サージェント・ペッパー』は、誰もがコンセプト・アルバムだと看做しています。でも、そうではないのです。それで、『ビッグエクスプレス』をコンセプト・アルバムと看做す人は誰もいません。でも、本当はコンセプト・アルバムなのです。」
ベルナール「貴方がそう言われるのを聞いて、とても興味深いです。と言うのはですね、私は、何かが続いているように感じていたのです。特に、『 Mummer 』とは対になっているように思えるのです。二つのアルバムは、私には、一つのコインの表と裏のようです。一つは田園で一つは都市で…、」
パートリッジ「その通りですね。コリンと私が住んでいたペンヒル公営団地なのです。今のではありません。いまでは、建物が覆いつくしていますから。でも、以前のペンヒル団地は田園地帯に突き出ていたのです。団地に最初に建てられた家に、私は住んでいました。Latton Close 通り[ Latton Close, Penhill, Swindon ]です。うちの庭の6メートルばかり向こうは農場でした。垣根を飛び越えて、農場や小川やそのようなものの中を歩き回ることができたのです。コリンも同様でした。私たちは、よく野原に行ったのです。それで、ショット・ガンで撃ったり、手荒いことをする農家の子供に追い払われていたのです。」
ベルナール「でも、本当に撃たれたのですか?」
パートリッジ「撃たれたかどうか、はっきりとは覚えていません。脅かされたこと、農家の子供がショットガンを振り回していたことは覚えていますけど。周りの人たちは、散弾で撃ったのだと、私に言っていましたけど。農家の子供は、公営団地のクズ野郎が自分たちの畑地を通っていくと思うだけで憎々し気に感じていたのですね。「奴らが、俺たちの森や俺たちの土地で図々しくも遊ぶ法があるもんか。」と思っていたのですね。」
ベルナール「成る程、ですけれど、貴方達は、畑の作物やその他のものに損害を与えてはいなかったのですね。ただ、遊んでいただけで。」
パートリッジ「そうですよ。小枝を摘んで弓と矢を作ったり、曲げて隠れ家を作ったりですね。ああ、秘密の小屋ですよ。子供には大きく思えましたね。」
ベルナール「それで、あの歌が出来るのですね。[ 『 Skylarking 』に収録されなかった「 Let's Make a Den 」 ]」
パートリッジ「ええ。ああ、あれは、大人になる練習だったのですね。」




現在のLatton Close の突き当たり辺りを、Googleストリートビューで、

スクリーンショット 2012-06-08 18.56.55.png
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2012年04月19日

クレセント・スタジオ跡

 パートリッジが、ツィッターでMark Arbury と言う方と会話をしていて、クレセント・スタジオについて話していました。
Do you know where CRESCENT was? Next to chapel that is now small gig/gallery.Corner building.
http://twitter.com/#!/xtcfans/status/192679947985354752

 この会話から、クレセント・スタジオのあったと思われる場所を、グーグルマップで探して、ストリート・ヴューで見てみました。
違うか知ら? 違うかも。


大きな地図で見る

スクリーンショット 2012-04-19 22.58.37.png



上の写真の角から、小路を入った奥の突き当たりの建物、
こちらの方が、これまで、写真で見たスタジオに近いような気がします。

スクリーンショット 2012-04-20 15.44.06.png
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2011年12月23日

Kicks YOUR ass?

 APE Forum に投稿されていた、Jeff Truzzi さんの「 Shake You Donkey Up 」の解説


Dec 21 2011, 12:14 AM


Kicks YOUR ass?

To quote Andy Partridge quoting Josef Stalin:
Quantity has a quality all its own.

The music director for the Ringling Brothers Barnum & Bailey Circus told me that the admission price only pays the overhead:
ALL of the profit is in the concessions, programs, etc.

And the very first online disagreement and music theory discussion I ever had was praising "Shake You Donkey Up" on the Idea forum.
Someone challenged me by saying come on, it's just a country song.
I said right: the only country song you'll ever hear with a 13th chord in it.
Then he asked what a 13th chord was. (Big mistake.)
I said it's actually A9 on guitar, but Andy's voice on 'girl' slides from A up to F# - which is the 13th of a dominant 9th chord.

See how beautifully I brought this back around?
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2011年12月13日

You're The Wish Chords

 APE のフォーラムに、パートリッジが掲載した「 You're the Wish (You Are) I Had 」のコード:


Dont know the names of most of them but eyes down for a half full house..........

opening and verse shapes

87OO88 "what was I supposed to do..." =???
797877 "simply was there...." = B7

870088 to B7 again then into chorus

079999 "you're the wish you.." = E6
069999 "are I ..." =???
577655 " had...." =A
799877 =B

around twice,then

079999 "your'e the wish that..." =E6
069999 "I had." =???

244322 "little did I know..." = Gb
42444x "rainy day..." =???
64444x "all the little..." =???
74444x "put away..." =???

870088 "you..." =???
13/12/00/13/13 =??? but as you can see i'm past the octave now
15/14/00/15/15 =???

is this making sense folks?

Then the middle bit...

688766 "if wishing is..." =Bb
557575 "bad bad bad..." =D7
464544 "then send me to... =Ab 7/6 ?
133211 "hell..." =F

repeat again,into the {ahem} solo ha ha

x8/10/10/10/10 under solo
x6/10/10/10/10

back into repeat chorii

This is pretty much what i'm playing.Dave on piano/keys and guitar,don't ask? Colin too? Have fun folks.


2011年12月12日
http://ape.uk.net/forum/index.php?s=ce3d8ee73651bda94d8a509e6447ee92&showtopic=1122&pid=19619&start=0&#entry19619
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2011年09月14日

古風な音楽劇のような

 この数日、『 THe Big Express 』を聞いています。発表当時は、David Lord による最新鋭の音、鋼鉄のイメージのエレクトリック・ギターの音が印象に残っていました。ところが、今、このアルバムを聴くと、全く違う印象を、私は受けるのです。例えば、最も鋼鉄的でエレクトリックの爆音と思われていた「 Train Running Low on Soul Coal 」でさえ、エレクトリックな音の印象は後退して、バンジョーにも聞こえるギターの音が耳に残るのです。
 それは、これまで、私がアルバムに抱いていた疑問と関係あるのかもしれないと思います。と言うのは、パートリッジのこのアルバムについての言及「前作とは違い、エレクトリック・ギターのアルバムにしたかった。スウィンドンをテーマにしている。」と、実際のアルバムとの違和なのですけれど。
 「 All You Pretty Girls 」「 Seagulls Screaming Kiss Her, Kiss Her 」は、スウィンドンとは関係無いように思えますし、その二つの歌と「 You're the Wish You Are I Had 」「 The Everyday Story of Smalltown 」は、硬質なエレクトリック・ギターとも合わないように思えていました。
 それらは、どれも、パートリッジの歌で、彼特有の演劇的な構成を持つ歌です。それを、XTC と言う要素を外して、旋律、和声、構成、歌詞を読んでみると、古風な音楽劇の様相を見せるように思えます。劇的と言っても、ミュージカルのように大きな構成を持ったものでなく、短い落し話のようなものです。小さなミュージック・ホールで、旅回りの楽団が見せるような、ちょうど、アガサ・クリスティーの『 Sleeping Murder 』に出ような、劇仕立ての歌です。第二次世界大戦前かも知れない頃の歌、という印象なのです。
 その時代と言うのは、パートリッジが惹かれているモダンの時代でもあります。音楽はと言えば、無調の十二音技法はまだ普及せず、マーラー風の、あるいはジャズ的な、飽和状態に近い和声を用いていた頃です。それも、パートリッジの好みに近いように思えます。
 そう言う、過飽和な規範を越えてしまうような傾向を、パートリッジは、鋼鉄な轟音的なエレクトリック・ギターと思ったのではないか知ら、と、今は思うのです。
( 私たちが、XTC にビートルズ的なものを感じると言う時、実は、ビートルズにもあった、前時代的な濃密な感覚を聞いた時に、そう思うのではないか知ら? )
 この夏、私は、『 L'Illusionniste 』と言う、フランスのアニメーション映画を見ました。フランス映画なのですが、舞台はイギリス。パリでは流行らなくなった奇術師がイギリスに渡り、そこでもやはり、時流から遅れたものとして捨てられてしまうという物語でした。時代は、1960年頃の設定。その奇術師の仕事場が、小さなミュージック・ホールなのでした。そのミュージック・ホールにも、ロカビリー・バンド ( ある意味、ビートルズの比喩 ) が現れて、奇術師の仕事を奪うのですけれど。『 The Big Express 』の歌は、その追われてしまった、奇術師やジャグリング芸人、曲芸師達にこそ、合うようなものなのではないか知ら、そう思うのです。
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2011年01月03日

Train Running Low on Soul Coal 訳

 パートリッジの「 Train Running Low on Soul Coal 」。

 この歌は、列車が歌っていると言う設定です。機関車トーマス風? ですので、「 Shake you Donkey up 」同様に、不正確な英語なのだと思います。

 「 dreamsvill 」と言う語、アメリカの南西部で地名に使われる、- ville ( Nashville のような ) を使った言葉遊び。

 余計な感想ですけれど、この歌詞、まるで次の『 Skylarking 』のセッションの苦難を予言している様にも思えます。


拙訳です





ぼくは列車、たましい石炭でのろのろ走る。
人間たちが押したり引いたりするのは操縦するため、ぼくは機関車。
人間たちはそんなことしちゃいけないよ、いやだ、いやだ、いやだ。
そんなことしないでよ。

ぼくは列車、ゆめ蒸気でのろのろ走る。
人間たちは警笛を強く引っ張る、ぼくに悲鳴を上げさせるため。
でも、人間たちはそんなことしちゃいけないよ、いやだ、いやだ、いやだ。
そんなことしないでよ。

ぼく思うんだ、冬の間は南に行こうって。
ぼく思うんだ、内奥寒地にいたら気が塞いでしまうって。
ぼく三十歳、若者でないし、年寄りでないし、その間。
ぼく犬ころ、言われたことをする。
でも、ぼく、もう石炭はないと言われた。
古くなった機関車にはないって。
ぼくは列車、たましい石炭でのろのろ走る。

ぼく思うんだ、冬の間は南に行こうって。
ぼく思うんだ、西に行こうって、そこなら、ぼくの最高速度、
這うほどになるから。
ぼくの線路はまっすぐ。壁に向けてまっすぐ。
人間たちは、その壁に古い機関車をぶつける。

ぼくの世話をしてくれる人たち、みんな出て行った。
想像力は梱包されて送り出された。
だから、ぼくが血を流している傷がどこなのか、ぼくは分からない。
傷は留めねじじゃないかな、割れてるんじゃないかな。

ハンマーが振り下ろされる。
全車輪のブレーキが金切り声を上げる。
ぼくとからっぽのニ両の客車は、
まだ、丘を滑り降りている。
次の停車駅は、生憎、ドリームス・ヴィルだって。

ぼく思うんだ、冬の間は南に行こうって。
ぼくは列車、たましい石炭でのろのろ走る。
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2010年12月05日

I Remember the Sun 訳

 ムールディングの「 I Remember the Sun 」。

 「 golden sand 」と言う語からは、次のアルバム『 Skylarking 』のパートリッジの「 Summer's Cauldron 」が連想されます。

 「 Yes I'm sleeping, my mind's on the blink 」、『失われた時を求めて』的なのか? そんなこともないのでしょうけれど。

 at the drop of a hat は、without hesitation or good reason の意味ですけれど、hot との連想も働いているのかもしれません。


拙訳です、




原っぱで、日に灼けて黄金に輝く砂と同じほどに熱くなって、
僕らは何時間も遊んだんだ。
僕はあの日々に思いを馳せているんだ、僕らには
とてつもない力があったあの日々に。
そう、眠っている間には、僕の心は明滅する思い出に乗っているんだ。
そう、それは、パラパラと捲られるインクで書かれたページのように思えるんだ。
僕は遠い日々のことを思い出す、
たくさんのことが思い出されるんだ、でも、
何よりも、太陽を思い出す。

太陽を見つめようと細めた両の目を突き抜けて、
火の玉が脳の中に留め付けられたんだ。
道路のターマックは柔らかくなってしまい、
籾殻は燃えて煙の壁に塗り込められる。
そう、僕は泣いているんだ、涙が込み上げて来る、
何の訳もないのに、感傷的になってしまうんだ。
学校に通っていた日々を思い出すと、そうなるんだ。
僕は遠い日々のことを思い出す、
たくさんのことが思い出されるんだ、でも、
何よりも、太陽を思い出す。

太陽は始終照っていた、
僕らの身体に力を注ぎ、僕らの心を燃え立たせたんだ。
けれども、日焼けは、すぐに消えてしまう。
道路の上で水のように見える陽炎の熱が消えるのと同じに。
何よりも、太陽を思い出す。
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2010年11月28日

You're the Wish You Are I Had 訳

 パートリッジの「 You're the Wish You Are I Had 」。
 歌詞は、「 Rocket from a Bottle 」に通じる部分もありますし、「 Ballet for a Rainy Day 」「 Stupidly Happy 」に通じる部分もあるように思えます。

 歌が作られた順はわからないのですが、この歌、ムールディングの「 Washaway 」に合わせたのかもしれません。

 「 I'm going off my head 」というところは、面白く思いました。頭が外れて、飛び出すと言うのは、戯画的で、パートリッジの好みなのだと思います。
 林檎を食べさせる、と言うのは、創世記の神話からでしょうけれど、一二杯飲ませると言うのが分かりません、何かの神話か説話でしょうか? パートリッジの好きな『フランケンシュタイン、あるいは現代のプロメテウス』から?

 「 What was I supposed to do? 」、最近のニュースでは、十代の黒人少年を射殺した六十代の婦人の言葉に、この用法がありました。武器を手に金を脅し取ろうとしいた少年に対して、この言葉を使っていました。過去に自分が採った行動の他に措定出来る行動があっただろうか、自分には考えられなかった、と言う趣旨で使われている用法です。
 この歌でも、「どうすればよかったんだろう?」と読む方が自然なのかもしれないのですけれど。自分が創り上げた幻想が、眼前に現存しているのを見た驚き、と言う感じを出したいと思いましたので、自分がしていたことさえ、わからなくなった、という風に読みました。


 拙訳です



一体僕は、何をしようとしてたんだ?
僕は世界を廻り歩いた、そしたら、ただ、彼女がそこにいたんだ。
僕の血は、ほとんど氷のようになったよ。
彼女は君の顔をしていた、君の唇だった。
それに、君の目だったし、君の髪だったんだ。

君は、僕がずっと抱いていた願望だと言うのに。
君は僕の願望なんだ、僕が抱き続けていた妄想。
君は僕の望みの投影なんだ。

僕が造り上げたものだって、彼女がわかっているかどうか、僕にはわからない。
僕は彼女に林檎を食べさせて、
それに、ほんの少し飲ませたんだけど。

願望、願望、僕の願望、
願望、願望、僕の願望が、君へなだれこむ。

一体誰が信じるだろうか?
僕が、思いで天使を地上に降ろした、何て言ったとしたら。
誰もが、僕が頭を吹き飛ばした、って思うだろう。
彼女は、僕と同じバスに乗り、後ろに座ったんだ。

君は、僕がずっと抱いていた願望だと言うのに。
君は僕の願望なんだ、僕が抱き続けていた妄想。
君は僕の望みの投影なんだ。

雨の日にこんな事が起こるなんて、少しも知らなかったんだ。
僕が前に捨てちまった望みの欠片が全部集まって、
君になるだろう、なんて知らなかったんだ。

願望、願望、僕の願望、
願望、願望、僕の願望が、君へと結晶する。

ああ、でも、思い焦がれるのが、君の迷惑ならば、
そう、僕を地獄へ落としておくれ。
いや、もし、君が僕の願いを持ち帰ってくれたなら、
この冷たい世界は、程よく火照るだろう。

僕がずっと抱いていた願望、それが君なのだから。
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2010年11月21日

Reign of Blows (Vote No Violence!) 訳

 パートリッジの「 Reign of Blows (Vote No Violence!) 」。


拙訳です。



暴力の時代、
暴力の領国、
暴力の作用が、人々の肩に滝のようになだれ掛かる。
あまりの大勢の男たちが兵士の装いをさせられた、
一方で、神の子羊は地中に曳き行かれた。
冠の重みが被さる地面の下。
それは、苦難と蛮行の冠なのだ。
それは、鉤十字と金槌と、
余計者だけを刈る円鎌のシンボルなのだ。

暴力の支配、
暴力の領国、
暴力の時代が、革命の嵐に先だって始まる。
人々には、解決の余地がない。
そのために、拷問が頭を擡げるのだ。
青と白と赤に飾られた星条旗、
鉄の処女が荒々しく打ち壊す。
共和国が炎上する光を半面に受けて、
ヨシフ・スターリンはまるでアンクル・サム ( 合衆国 ) そのままだ。

暴力の時代、
暴力の領国、
暴力の波流がアベルの亡骸を流してしまった。
そして、カインが世界中のバベルの王になったのだ。
だけれども、君がカインを彼の車で殺してしまい、
テロリスト口調で話すとしたら、
私は、君がどのような人間であるかは問題にはしないんだ。
覚えておいて欲しい、暴力は、黒の女王が王座に帰るのに、
賛成票を入れるだけだ、ということを。
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2010年11月19日

I Bought Myself a Liarbird 訳

 パートリッジの「 I Bought Myself a Liarbird 」。

 歌詞の内容はともかく、使われている言葉、rain、summer、は、次のアルバム『 Skylarking 』の核になるイメージのようなのですが。


拙訳です。
最初の On an average English …と、最後の On an average English …、違うように読んでみました。最初のは、物語の始まりのかんじがあるようなので。


僕は自分で、「ライヤーバード」とか言うのを買ったんだ。
ライヤーバードはやって来て、僕はガブガブ飲んで、ベロベロになったんだ。
嘘がパラパラ降り注ぐ、雨のように、
それは、ありふれた英国の夏の午後のことだった。

僕は自分で、一冊のノートを買ったんだ。
ギターの腕を磨いて、下見に行ったんだ。
ライヤーバードの真似た触れ太鼓の通りの仕事かどうか。

ライヤーバードが自分から言ったことはただ、
「オレはオマエを有名にできる。」
言ったことはただ、
言ったことはただ、
「誰でも知ってる名前にできる。」
それだけなんだ。

「思うに、セカイはオマエのもの。
オマエがあると思うもので出来ている。
ウソかマコトかどうか、
オマエの聖書でわかるだろう、
そうでなければ、このレコードの裏スリーブで。」

僕は自分で、ライヤーバードを一羽買ったんだ。
ものごとはドンドン滅茶苦茶になるんだ。
ライヤーバードは、カッコーカッコーとだけ繰り返すアホーになって、
僕がやるもの全部を飲んで膨らんだんだ。

僕は自分で、大失敗を買ったんだ。
ライヤーバードはガツガツ喰って、ブクブクになって、止まり木を折ってしまったんだ。
そうなって、僕らは気が付いたんだ。
ライヤーバードは、自分では飛べない鳥だったんだ、って。

ライヤーバードが自分から言ったことはただ、
「オレはオマエを有名にできる。」
言ったことはただ、
言ったことはただ、
「誰でも知ってる名前にできる。」
それだけなんだ。

「思うに、セカイはオマエのもの。
オマエに返すものはない。
ウソかマコトかどうか、
オマエの祈禱書でわかるだろう、
そうでなければ、コーンフレークの箱の側面で。」

僕はライヤーバードを追い出したんだ。
酒は一杯ちょっとだけど、それ以来、僕は分かっているんだ。
真実は輝いている、
いつもの英国の冬の午後の陽のように、って。
posted by ノエルかえる at 16:58| Comment(0) | TrackBack(0) | The Big Express | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

Lyrabird

 パートリッジの「 I Bought Myself a Liarbird 」、

Liarbird は、Liar - bird 、嘘・鳥なのでしょうけれど。
Lyrabierd と言う鳥がいます。オーストラリアの固有種です。コトトリ ( 琴・鳥 ) 。物まねがとても上手な鳥です。


 BBC のドキュメンタリーのビデオがYouTube に。



posted by ノエルかえる at 16:46| Comment(0) | TrackBack(0) | The Big Express | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

The Lie

 パートリッジの「 I Bought Myself a Liarbird 」の歌詞に、The lies falling out like rain と言う行があるので、関係ないのですが、
Sir Walter Raleigh の詩「 The Lie 」を備忘しておきます。


Go, Soul, the body's guest,
Upon a thankless errand;
Fear not to touch the best;
The truth shall be thy warrant:
Go, since I needs must die,
And give the world the lie.

Say to the court, it glows
And shines like rotten wood;
Say to the church, it shows
What's good, and doth no good:
If church and court reply,
Then give them both the lie.

Tell potentates, they live
Acting by others' action;
Not loved unless they give,
Not strong but by a faction.
If potentates reply,
Give potentates the lie.

Tell men of high condition,
That manage the estate,
Their purpose is ambition,
Their practice only hate:
And if they once reply,
Then give them all the lie.

Tell them that brave it most,
They beg for more by spending,
Who, in their greatest cost,
Seek nothing but commending.
And if they make reply,
Then give them all the lie.

Tell zeal it wants devotion;
Tell love it is but lust;
Tell time it metes but motion;
Tell flesh it is but dust:
And wish them not reply,
For thou must give the lie.

Tell age it daily wasteth;
Tell honour how it alters;
Tell beauty how she blasteth;
Tell favour how it falters:
And as they shall reply,
Give every one the lie.

Tell wit how much it wrangles
In tickle points of niceness;
Tell wisdom she entangles
Herself in overwiseness:
And when they do reply,
Straight give them both the lie.

Tell physic of her boldness;
Tell skill it is pretension;
Tell charity of coldness;
Tell law it is contention:
And as they do reply,
So give them still the lie.

Tell fortune of her blindness;
Tell nature of decay;
Tell friendship of unkindness;
Tell justice of delay:
And if they will reply,
Then give them all the lie.

Tell arts they have no soundness,
But vary by esteeming;
Tell schools they want profoundness,
And stand too much on seeming:
If arts and schools reply,
Give arts and schools the lie.

Tell faith it's fled the city;
Tell how the country erreth;
Tell manhood shakes off pity
And virtue least preferreth:
And if they do reply,
Spare not to give the lie.

So when thou hast, as I
Commanded thee, done blabbing--
Although to give the lie
Deserves no less than stabbing--
Stab at thee he that will,
No stab the soul can kill.
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2010年11月18日

Summer afternoon

 パートリッジの「 I Bought Myself a Liarbird 」の歌詞に、an average English summer's afternoon と言う言葉があります。

 直接関係しているとは思わないのですが、小説家 Henry James の言葉に、
「 Summer afternoon... to me those have always been the two most beautiful words in the English language. 」と言うものがあります。たぶん、Henry James が アメリカの小説家 Edith Wharton に送った手紙の中の文、確かめてはないのですが。
 Henry James はもうすでに大成していた時に、これから文学の世界に出ようとしていた Edith Wharton が彼に作品を送って批評をもらったと言うことです。James は、若い Wharton の才能を高く評価したと言うことです。
posted by ノエルかえる at 19:33| Comment(0) | TrackBack(0) | The Big Express | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年11月14日

This World over 訳

 これは、チョークヒルのサイトの歌詞を元にしました。

蛇足:『 When the Wind Blows 』がアニメーション映画になって公開されたのは、1986年なので、この歌よりも後です。絵本の出版は、1982年なので、この歌よりも前です。

拙訳です。



ああ、それはつまり、この世界は終わってしまう、と、あなたは言われるのですね。
そうしてつまり、次の世界が始まるのだと。

そうなった時、あなたはこれまでのどんな母親もそうしていたのと同じように微笑むでしょうか?
双子の新生児に産湯を使う時にですよ。
そうなった時、あなたはミサイル戦のことを子守唄に歌うのでしょうか?
異常な数の手足を拭いてやる時にですよ。

なのに、あなたは、この世界は終わってしまう、と言う。
そうして、次の世界が始まる、と言う。
ああ、この世界は終わってしまう、と、
あなたは言いながら、悲し気に笑い顔を作るのですね。

そうなった時、あなたは、遠くなり神話の国と化してしまった
この世界のことを子供たちに語り聞かせるのでしょうか?
そして、顔が知られた指導者のことも?
そしてまた、庭ではもう何も生えない理由を教えるのでしょうか?
この世界が終わってしまったのは、
その指導者が箍の外れた競争に勝ちたいと思ったからなのだ、と、教えるのでしょうか?

そうなった時、あなたはこれまでのどんな父親もそうしていたのと同じように微笑むのでしょうか?
子供たちと一緒の日曜のハイキングの時にですよ。
そして、あなたと子供たちは、どこまでも続く瓦礫の堆積に行き当たり、
子供たちは、「ロンドンって、どんなの?」と、聞くでしょうね。

あなたは答えるのです、「ああ、無くなった世界だよ。」と。

そして、あなたは、遠くなり神話の国となってしまった世界のことを教えるのでしょうか?
どうやって、御子が聖母の元にやって来たかと言うことも。
そして、あなたは子供たちに教えるのでしょうか?
世界の上のすべてのものを人間が殺してしまった理由を。
そして、非難も退けられると言うのでしょうか、人間は御子の名の下にしたのだから、と。

この世界は終わってしまう、
そのように思えるのです。
この世界は終わってしまう、
続いた夢の終わりなのです。

この世界は終わって、消えてしまう。
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2010年11月11日

Seagulls Screaming Kiss Her, Kiss Her 訳

 これはかなり以前に訳していて、私のコンピューターに残っていたものです。もう投稿していたと思っていたのですが、無いようなので。
 改めて、検討はしていません。

追記:
 この歌の彼女には人魚のイメージがあります。つぎの『 Skylarking 』の「 Mermaid Smiled 」に繋がるかしら?


浜には雨が降っている。
彼女が躙り寄ってくるけれど、僕には届きはしない。
並ぶ波は、描かれてしまったように動かない。
鷗たちの渦巻く声。

軍艦色の海、
空ろな波音を立てて、退いてゆく潮。
翳った波打ち際は、眠気を誘う。
鷗たちの渦巻く声、
「決めろ、決めろ」

桟橋ではためく旗には、
一体全体、お前が待つ訳は、と、綴られている。
霧が目の前のものまで隠してしまったけれど、
彼女が近づくのは見える。

腰を降ろそうにも、デッキチェアは白布の下。
吟遊詩人の口上に縋ろうにも、それは空ろな救命胴衣。
彼女の髪には潮の香が残っている。
鷗たちの渦巻く声、
「決めろ、決めろ」

躊躇う者は逃す者

彼女を望むのなら、
手を取って告げなければ、
躊躇っていたら、11月まで躊躇っていたら、
11月には、もう事は決まっている、
彼女は砂へ還るのだ。
少女のままに留めておかなければ。

君の外套好きだよ、と、僕は言う。
彼女の有り難うが、僕の心を牽き揚げる。
僕は、彼女の言葉が聞き取れない、
鷗たちの渦巻く声で。
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2010年11月07日

All You Pretty Girls 訳

 パートリッジの「 All You Pretty Girls 」。

 歌詞の中の 「 when I'm fathoms asleep 」で使われている fathoms 、海の深さを測る単位で、 1 fathom は、約1.8メートル。日本語の尋が六尺で、ほぼ同じです。
 普通、形容詞には使いません。ここでは、複数形のようでもあるのですが、所有格のようでもあって、よく分かりません。複数形なら、数ファゾムの深さの眠りでしょうし、所有格なら1ファゾムの眠りです。
 どちらにしても、深い眠りではないのだと思います。1ファゾムの眠りとすると、船員用の狭い船室の寝床を想起させます。

 「 the salt sea rolling 」の salt sea は、塩辛い海の水と言うことなのだと思います。ですけれど、死海と読むと、想像が広くなるので、そうしてみました。



拙訳です、



なァ友よ、ひとつ頼まれてくれるカ、
なァ友よ、おいらが海で死んだらヨ、
なァ友よ、ちょっとしたボヒメイを書いてくれヨ、
そいで、それを流してくれヨ、聞いとくレ、こう書くんだヨ。

「幸あれ、幸あれ、ベッピンさんたち皆々に。
港そばの、田舎娘に町娘、皆々に。
幸あれ、幸あれ、ベッピンさんたち皆々に。
浜辺で海を見て待っている娘たち、皆々に。」

「幸あれ、幸あれ、ベッピンさんたち皆々に。
港そばの、もの静かな娘におしゃべり娘、皆々に。
幸あれ、幸あれ、ベッピンさんたち皆々に。
浜辺で海を見て待っている娘たち、皆々に。」

おいらは思い出すんだ、娘の振る白い二の腕をヨ、
ゆれゆれて目まぐるしく変わる海の
その蒼海原の波頭を見るとヨ。
おいらは思い出すんだ、毎晩、一尋の深さの眠りの底で、娘をヨ、
夢の中ではヨ、
おいらと娘は同じにゆれたんだヨ。 ギシギシ

おいらは見当つけてるんだ、娘の頬にヨ、
吹き荒ぶ死海の水が飛んでよ、真珠の涙になったんだろうってヨ。
おいらが港を出港した、あの日のことヨ。
おいらは恋しいんだ、娘の拡げた温いシーツがヨ。

ナンカもっと言おうと考えるにはヨ、
おいらは、まだまだ、飲まにゃいけまいヨ。

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2010年11月04日

Wake Up 訳

 ムールディングの「 Wake Up 」。

 代名詞の you を、「ぼく」にして読んでみました。
 第三連の瀕死の男と、 you 「ぼく」は、同じ人間かもしれません。


拙訳です、

「起きなさい!」の声

洗濯のしてないシャツの中のきれいなのを着て、
そのまま、ぼくは、ふらつきながら階下に降りる。すると夜明けなんだ。
そしてバスに乗る、バスの中は大騒ぎなんだ。
ぼくはこの大騒ぎにいつまでも慣れないんだ。
ぼくは、起きたままの顔だったって、気が付いたんだ。
ぼくは、人間の競走に出たんだ。
ぼくは、世間はぼくを追い越して行った、と分かったんだ。

誰が気にする? ぼくが死んでいるかもしれないって。
誰が気にする? ぼくが病床に臥せっているって。
誰が気にする? ぼくが覚え書きを残しているって。
誰が気にする? ぼくが秘密をもう話してしまっているかもしれないって。

「起きなさい」の声。

軽い食事をしただけで、休み時間は終わってしまう。
そのまま、ぼくは次の仕事に取りかかるんだ。
にっこり微笑む女の子のせいで、
ぼくは気が散ってしまっていた、それで、元気が出たんだ。
ラジオが大きな音で鳴っているんだけど、
片方の耳に入って、もう片方の耳から出て行ってしまう。
ぼくは、レコードが終わったことも気が付かなかったんだ。

「起きなさい」の声。

道路には、さっきから集まった人集りがある。
一人の男が瀕死になっていた。
血が側溝に流れて行く。
ぼくは口を大きく開けているけども、何も言えないんだ。
男の身体は、鰻のようにのたうち回っている。
群衆の人々には、何の分別もなく、触りもしないし、思うこともないんだ。
誰かが行って、毛布を掛けてやればいいのに。

誰が気にする? ぼくが死んでいるかもしれないって。
誰が気にする? ぼくが病床に臥せっているって。
誰が気にする? ぼくが覚え書きを残しているって。
誰が気にする? ぼくが秘密をもう話してしまっているかもしれないって。
誰が気にする?
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2010年06月01日

Washaway 訳

 ムールディングの「 Washaway 」、『 The Big Express 』のセッションで録音されて、「 All you Pretty girls 」のシングルのB面にカップリングされた歌です。
 歌は、スウィンドンの日常のお昼の情景をスケッチしたもの。パートリッジの「 Respectable street 」や、『 The Big Express 』の「 Smalltown 」にも繋がる歌です。
 
 歌詞は、B面発表の歌なので、Idea のサイトには掲載されていません。Chalkhills のサイトのものを読みました。

 歌詞の言葉に関してのノート:
「 loose change 」小銭。
「Mr. Softee」自動車でアイスクリームを販売するお店。
「 ringing for his supper 」sing for one's supper と言う表現があります。
何かのサービスをして、何かを手に入れると言う意味。


拙訳です。




かあさんは台所にいて、それで湯気を上げてる、湯気で窓がくもる、
茹であがったキャベツの匂い、流しから臭ってくる、
それで、どんなにこすっても、汁のしみは取れないんだ。

洗え洗え洗え、たっぷりの水で洗い流せ!
洗え洗え、つけちゃったしみをどれもみんな洗い流せ!

( お昼休みで )
通りは人気がなくなった、
だれももうひと仕事なんて思わない、
長いすでみんな休んでる、
財布には小銭だけだし、
小銭って言っても、使いようのない小銭だもの。

( お昼休みだから )
ミスター・ソフティーがやってくるんだ、
くるまは、アイスクリームのコーンの格好に飾ってある、
鐘を鳴らして、糧を得るんだ、
ミスター・ソフティー号、お屋敷の方に向かったぞ!
でもでも、お屋敷には、千ものヨークシャー・プディングがあるから、
たぶん、ちっとも儲からないんだ。

ねえみんな、町の人たちがどうやって、
無理矢理に時間をつぶしているかわかったかい?
お金と言うものは都会にあるんだ、
お金と言うものは心を喰って増殖するんだ、うんざりだね、
みんなを失望させるよね。

洗え洗え洗え、たっぷりの水で洗い流せ!
山の手では普通にコインランドリーという仕事があるんだよね。

洗え洗え、汚れを洗い流せ!
洗え!
汚れを洗い流すんだ。
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2010年05月17日

Shake You Donkey Up 訳

 パートリッジの「 Shake You Donkey Up 」、pidgin english と言うことなので、そのように、ピジン日本語で書いてみました。
 これを歌っているのは、ひょっとして、歌われるのとは別のロバ?


ホラ、アレ人、来るネまた。
着てるネ、いつもあの皮。
アレ人、まえ、人間でした、見たいネ。

見レ、アレ人は長耳ネ、
デスカラ、アレ人は茶色目ネ、
デスカラ、その目で、ほんと、アレ人見てるネ。

恥ナイカ? アナタ様、蹴って下さって、あの女に、
恥ナイカ? アナタ様、アレ女アナタ様蹴るの、アナタ様の背中、ロバカ様。

アレ女、本当ヨ、アナタ様ボカボカするネ、ロバ様、
アレ女、本当ヨ、アナタ様バカバカするネ、ロバ様、
アレ女、本当ヨ、アナタ様ボカボカするネ、すごい痛いネ。

アレ女、アナタ様運ぶの方法ですネ、
デコボコの氷に上で、運んだデス、
アナタ様、拍車が刺さっていました、今もだネ、
アナタ様、歩くネ、ご無理ですのに、
アナタ様、荷崩れネ、恥だから、
アナタ様、傷あるネ、背中だけないネ。

アア、子供タチ、あの方に鞍を付けて乗るのですヨ、
愛の戦いに突っ込むですヨ、デスカラ、
アレ女、アナタ様、隠れて、叩くネ。

アレ女、本当ヨ、アナタ様ボカボカするネ、ロバ様、
アレ女、本当ヨ、アナタ様ボカボカするネ、ロバ様、

アナタ様バカバカするネ。
posted by ノエルかえる at 22:44| Comment(0) | TrackBack(0) | The Big Express | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年04月09日

(The Everyday Story of) Smalltown 訳

 これは、以前に訳していたもの、訂正もしないままです。
歌詞を読み返すと、後の「グリーンマン」に繋がるようです。ただ、歌の始めの部分の we と、終わりの部分の I が、重ならないようにも思えます。 I は、グリーンマンのような村の聖霊のように思えます。

拙訳です。


スモールタウン

小村の生活、
毛布に包まり鼾をかいていると、
金音で起こされる。
牛乳配達がやってきたのだ。
寒村には、
秘密組織の社員が隠れていたりもする、
恋人たちが眠っていたりもするのに…

バイクの煙管の墨色の輝きを見せて
彼は滑走する
男たち、若者たちを仕事へと急き立てるのだ。
僕らは、
ポプラの並木の中にたっている。
目覚まし時計を造っているのだ、
僕らの妻たちを起こすものを。
僕らに、時間があるかなんて聞かないでほしい。
人生が終るサイレンが鳴らないかと焦りながらやっているんだから。

小村の生活、
谷間に縮こまっていた村が、子供の救世軍に起こされる。
日曜日の行進だ。
便所で咳き込んでいる、そんな生活。
いったい誰が、村を駄目にしたんだろう、

進歩婦人、
あなたのとっては、何も同じと言うのですね、
僕が、オクソのスープを飲み干す間を下さい、
そしたら出て行きましょう。
最新のナイロン製寝間着カタログのあなたは、
見るもおぞましい訳ではないです。
ちょっとだけ年の僕には、あなたは早すぎるのですよ。
次に会った時には、
1990年ですよ、て言うのですかね。

僕は、千年、ここに住んでいる、多分、これからも、まだ。
兵役から逃れた子どもたちを匿ってきた、
子どもたちは、その返礼に僕を愛してくれたもの。
その愛し方と言えば、
軋むベッドや、
自転車小屋や、
彼らの頭中やで、
独身者も、既婚者も、
ローリー党員も、レッズ党員も、
それぞれの方法で。
どれだけ、僕は満たされたでしょう。





2012年6月26日、訂正
パートリッジのインタビューを読んで:
The Everyday Story of Smalltown 訳: ノエルかえる不恵留
posted by ノエルかえる at 10:30| Comment(0) | TrackBack(0) | The Big Express | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年10月17日

the sally army

 「(The Everyday Story of) Smalltown」の歌詞に出る the sally army 、スウィンドンの救世軍 ブラスバンドは見つけられませんでしたけれど、YouTube にいくつかのビデオがありました。

オックスフォード:


ロンドンのthe City Temple :



それから、
録音盤のプロモーションビデオ:



Together

Together

  • アーティスト:
  • 出版社/メーカー: Ucj
  • 発売日: 2008/11/24
  • メディア: CD







 ポピュラー歌謡で、歌詞に The Salvation Army が使われている、有名なものには、Simon & Garfunkel の「A Hazy Shade of Winter (冬の散歩道)」 があるのだそうです。

posted by ノエルかえる at 09:42| Comment(0) | TrackBack(0) | The Big Express | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年11月13日

H.M.S. Pinafore

 「All You Pretty Girls」に関して、パートリッジが言及していた、
W. S. Gilbert 台本、Arthur Sullivan 作曲の、喜歌劇『H.M.S. Pinafore』。
1878年の作品。
2005年のBBS プロムスのビデオがYouTube に投稿されていたので備忘します。

全9の1:



2:
http://www.youtube.com/watch?v=t_VXhdgad3g

3:
http://www.youtube.com/watch?v=Aq8YJFIGhuo

4:
http://www.youtube.com/watch?v=W5flN3UBsFg

5:
http://www.youtube.com/watch?v=cTaSH66Ls7s

6:
http://www.youtube.com/watch?v=pleqB7Fl_-I

7:
http://www.youtube.com/watch?v=RadzgUPDq4o

8:
http://www.youtube.com/watch?v=9FZv2j4Cad8

9:
http://www.youtube.com/watch?v=fvu9YM1eiyg
posted by ノエルかえる at 22:02| Comment(2) | TrackBack(0) | The Big Express | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする